インディアナポリス研究会コルツ部

歴史

2015シーズン

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Week8

Week9
11月2日
MNF
IND@CAR
26−29

11月9日
DEN@IND
 今季は仕事の都合とTV放送変則スケジュールの影響で2週ひとまとめ記事が常態化しつつあるが、とにかくCAR戦とDEN戦の感想である。

 まずは、CAR戦。このゲームはたまたま仕事が休みだったので、文字ライブを生で追いかけていたのであるが、感染し終えての感想はただひとつ、「こりゃ、今オフ、グリグソン以下かパガーノ以下かはともかく、体制を一新しないと駄目だな。」の一語である。そういう大きな決断をするには、まことにうってつけのゲームだったと思う。

 第4クォーターまで大きくリードされ、決定的な失点を喫したかと思われた直後から、ラック得意の逆転能力が発動し、試合終盤に同点、オーバータイム、最初のドライブでFGを奪うも、返しのドライブで同点FGを喫し、直後のドライブでラックがインターセプト、結果決勝FGを喰らっての敗戦。まあ、何というか、今までラックの悪魔じみた逆転能力で覆い隠されていた現体制の問題点が一挙に白日の下に晒されたゲームであったと思う。
 ちなみに、数年前のOTルールでは、オーバータイム最初のドライブでFGを奪ったコルツがそのまま勝利であるが、変更後このルールが生きた初めてのゲームであるらしい、つか、ある。ルール変更した責任者、出てこいコラァー。

 まあ、ルール変更はともかく、第4クォーター最終盤、ゴール前12ヤードから逆転タッチダウンを奪えなかった時点で、私はちと嫌な予感はしていた。それも、オーバータイム最初のドライブでFGを決めた段階で勝ちを確信したのであるが、これだけモメンタムを得た状況から逆転負けを喫してしまうというのは、もうこれは完全にコーチ陣の責任だと思う。そう思い、上記の一語に私の思考は到達した訳である。

 この新ルール適用第一号での敗戦、かつラックキャリア初の3連敗といった、いわば役物もついたゲームであったので、重大な決断をするには適当なゲームであったと思う。
 その私の心の声を受けてか否か(いや、受けてはいない、確実に。)、このゲーム終了から数日後、OCのペップ・ハミルトンの解雇と相成った。まあ、トカゲのしっぽ切りみたいな感もなくはないが、このCAR戦、第3クォーター終盤12点差になっているのに、1stダウンでいまだにランをコールしている無策っぷりには、私もウンザリしていたので、この解雇は歓迎である。
 しかも、その後、第4クォーター序盤に17点差になった時点で(ここで私は敗戦を覚悟した。)、ヤケクソのノーハドルが始まったら、ボールが進みだすのだから、OCの立つ瀬無しであろう。私がOCだったら、解雇の前に辞任する。

 ちなみに、このゲームはNHKBSで放送があったのであるが、録画失敗。私は映像を見ていない。無意識レベルで観戦を拒否したのかもしれぬ。

 そういった諸々を受けてのデンバー戦、こちらはオフェンスも良く進み、色々ドタバタもあったが、全勝のデンバー相手に何とか勝利。まあ、快勝とまでは言えぬものの、快勝一歩手前みたいな内容であった。

 で、注目のオフェンスは、今までの便秘がウソのように進む進む。現役最高のDCであろうウェイド・フィリップス相手に27得点である。さすが新OCチャジンスキーと言いたいところであるが、当然だっつの。このメンツだもの。フィリップス相手に27得点したって全然おかしくない陣容なのである。今までがむしろ異常だったのだ。ただ今リーグ最強のアリゾナオフェンス陣と比べたって、負けていない陣容なんだから。これくらい出来て、むしろ当然なのである。

 注目のチャジンスキーのスキームであるが、これは典型的ななんちゃってWCOであった。まあ、それは最も今のコルツに合う自然な戦術だと思う。WCOを延長していくというのが正しい道であろう。WCOマスターのハッセルベックもいるし、正しい選択だと思う。ハミルトンのやろうとしていたスタンフォード式は土台無理があった。豪華なレシーバ陣がいるんだもん、使わない手はない。現状コルツのOL陣でスタンフォード流のランブロックが出来るとは、とても思えんし。

 という訳で、OC交代は私は全面的に賛成である。気を見るに敏な采配だったと思う。とはいえ、今オフ、現体制の何らかの変更は必須だと思っているので、それには注目したい。グリグソンというよりは、アーセイ・オーナーの仕事になると思うし、おそらく、アーセイのキャリアの岐路、名オーナーかチンピラオーナーかの岐路となるオフシーズンになると思う。まあでも、ハーボーという謂わば絶対的な切り札があるから、温い決断になるかもしれんなあ。

 ゲームそのものに関しては、後述するマニングの一件以外では特にこれといった感想はないのであるが、このゲーム、全勝チームに3勝5敗のチームが土を付けたという事で、なんかアップセットみたいな感じになっているが、私はそれはちとおかしいと思う。本来、デンバーに勝ってもおかしくない戦力なのである、今季のコルツは。只今9連勝中のパンサーズを最も追い詰めたのもコルツであったし、そもそもシーズン前は優勝候補筆頭とまではいかなくいとも、その一つであった筈である。主力に多くのケガ人が出ている訳でもないし、今でも十分スーパーボウルに勝つ力はあると思っている。あとはコーチングだけなのだ。

 んで、マニングの一件に入る前に、デビッド・パリーについてひとつ。このゲーム、キュービアックお得意のゾーンブロックに振り回されていたが、やっぱり横の動きは弱いのね。まあ、これで横にも動けたら、1巡指名必至だろうから、当然ちゃあ当然なのであるが、相方のアンダーソンもIR入りしちゃったし、正念場ではある。まあでも、これもコーチングなんだよなあ、こういう選手を活かすも殺すも。

 さて、マニングである。この試合、おおっぴらにはしていないものの、おそらく現在のマニングにとっての最大のモチベーションであろう通算最多獲得ヤードと通算最多勝が同時に掛かっていたのであるが、まさかのというか、やっぱりというか、さすがというか、こういう結果に。シーズン全勝が止まって勝てないつうのはともかく、あと3ヤード足らずって。しかも、最後、20秒ほどの時間を余してオフェンスが回ってきそうだったのに、FGブロックチームのホールディングでゲーム終了って、初めて見たわ。そりゃマニングも、あんな顔になるわ。

 シーズン前、口には出さないものの、それなりに計算はしていたと思う。また、リーグ側もそういうスケジューリングをしたのだと思う。また、コルツファンとしても、通算最多獲得ヤードと通算最多勝を@インディアナポリスで達成してくれれば、素直にスタンディングオーベーションをしたと思う。私なんか、むしろここで達成して欲しいと思っていたくらいである。それがまさかのこの結末、凄みすら感じたね。マニングの間の悪さについては、このサイトで散々書いてきて、読者もずいぶん気を悪くしたかもしれないが、マジで凄いわ。この結末は無い。
 しかも、ポストシーズンはどうなるか分からないけれど、もしマニングが今季で引退してしまったら、マニングの@インディアナポリスでの最後のプレイは「インターセプト」。う〜む。唸るしかない。

 ちなみに、通算最多獲得ヤードは次戦のKC@DENで達成したものの、5/20・35ヤード・0TD・4INTsという、おそらくマニングのキャリア最悪のゲームで、しかも途中交代。当然未勝利。新記録達成ゲームにしては、あまりに悲しすぎる内容であった。
 まあ、ケガ&年齢的な影響が大きいのだろうけど、「@インディアナポリス」が大きなモチベーションになっていただろうから、気が抜けちゃっていたんじゃないかな。そうとでも考えなきゃ、この数字は理解できない。受け入れがたい。この年齢になると、気持ちの部分はかなり大きいだろうし。

 とまあ、マニングの心配をしていたら、我らがラックがケガ。1ヶ月前後の離脱みたい。ケガの内容(?)は腎臓損傷と腹筋部分断絶という誰もが予想しえたもの。あれだけ、ヒットを喰らっていたら、こうなるわな。むしろ4年間も良く持ったと思うくらいである。
 本格的にプレイスタイルを変えねばいけないと思うし、本人もそのつもりだろう。この調子でやっていたら10年持たない。それこそ、マニングのビデオを夢にうなされるくらいまで研究して欲しい。ポケットワークこそ、マニングの様々なQBテクニックのうち最も優れたものであり、他の追随を許さないものであるからだ。このテクニックに関しては、マニングが間違いなく史上最高だと思う。
 そうして、ポケットの中こそ最も安全であり、最も広くパスを投げられる場所だという事を再確認して欲しい。

 でも、こういう事態になってみると、返す返すもエイリアンズを失った事は大きい。もし、あの時点でエイリアンズをHCに昇格させていたら、おそらく現役最高のQBメンターであろうトム・ムーアを連れてきて、ラックを手取り足取り指導していたであろう。そうなれば、こういうケガは避けられたと思う。う〜む、あの時、英断していたら。

 ちなみに、代役のハッセル君に関しては、先の記事にも書いたけれど、何の心配もしていない。プレイブックはWCO風味によりアレンジされるだろうから、ますます期待大である。問題はスタミナだけだ。おそらくキャンプもマスコミと遊んでいただけだろうし。この1ヶ月間、死ぬ気でやれ。そして死ね。いや、死ぬ事はないか。

                                やべっ、月曜日になっちゃった。2015/11/23
Week11 11月22日
IND@ATL
24−21
 書いているうちにWeek12になっちった。Week11のIND@ATLの感想なので、間違いないでね。Week12のTB@INDも似たようなゲームだったけど。

 それはともかく、しかし、今になって思うのは、何年前か忘れたけれども、ハッセルベックと契約しておいて本当に本当に良かったという事である。ハッセルベックがいなかったら、今季は終わっとったわ。ハッセルベックよ、ノック(ラックでは無い。要注意。)亡き今、日本で一番価値のあるハゲになったぞ。

 訳の分からん煽りはともかくとして、とにかくこれで5勝5敗(うち3勝はハゲ)、何とかプレイオフレースには残っておる。

 しかしまあ、改めてハッセルベックのプレイを見ると、なんつうか、渋いとか、ベテランらしい落ち着きというよりは、古い。単純に古い。プレイが懐かしいわ。最初のTDのショベルパスなんて、多くのコルツファンにとっては何とも懐かしい、甘酸っぱい思い出のあるプレイであろう(コルツファンも代替わりしちゃっているから、そうでもないかな。)。

 そうして、先の記事にも書いたがコテコテのWCO。10年前の映像かと思ったぞ。そうして、これも先の記事に書いたけれども、WCOって全然得点できん。マニングのオフェンスに慣れたコルツファンにはホントもどかしいスキームではある。
 WCOの2大弱点というのは、一つ目はこの得点能力の低さ、二つ目はどんどん厚くなるプレイブックであるけれども、この一つ目を、このハッセルベック先発の3ゲームで私は嫌っていうほど堪能した。ただまあ、今のメンツ、オフェンス・デフェンス双方まで含めたコルツのメンツには、このWCOの方があっているかもしれない。数か月前に大型契約を済ましたヒルトンは完全に死ぬけど。

 つう訳で、このゲーム活躍したメンツを並べてみると、件のハッセルベック以下、ゴア、ブラッドショー(その後、Week12終了後得意のIR入り。)、デクゥエル、ヴィナティエリと、加齢臭のハンパないメンツになっておる。これで、インターセプト王マイク・アダムス34歳が出場していたらと思うとぞっとする。いや別に良いんだけど、4年前ラックを全体1位で指名した時には、まさか4年後こんなチームになっているとは思わんなんだつうだけの事である。もっとこう、ラック中心に若手を集めて、彼等の成長とともにチームも強くなっていくというような、少年ジャンプ的なストーリーを想像していただけに、あまりに意表を突かれた。これじゃ少年ジャンプではなく、完全に漫画ゴラクだもんなあ。まあ、勝っているから別にいいんだけど。むしろ、ジャンプよりゴラクの方が好きだし。しかし、このままハッセルベック中心でスーパーボウル制覇しちゃったらどうなるの。それがみんなが求めていた答えなの。非常に疑問ではある。

 そういう訳でもないが、今回はこの加齢臭漂うチームの中で数少ない若手についてフィーチャーしてみたいと思う。

 まずはギャザーズ。インターセプト王マイク・アダムス34歳(長い!)がケガのため繰り上がる形で先発した訳であるが、なかなか好感触である。ドラフト時は典型的なSSタイプみたいな評価だったけれども、パスカバーも上手そうである。ハードヒットも評判通りだし。ボブ・サンダース以来、萌えたね。
 両先発がインターセプトマシーンと化しているので、なかなか先発奪取とまではいかなそうであるけれども、タイミングを見て先発の座を与えてほしい。加齢臭対策としても。

 次はジョナサン・ニューサム。今季、私が、若手の中で最も期待していたのは、実はこのニューサムなのである。10サックくらい楽々期待していた。しかし、ここまで10ゲームで、わずか1サック、つか出番少なし。たまに出ている時を見ると、よい働きをしているように思えるのであるが、トレント・コール33歳0サック(その後、Week12で今季初サックを記録。)に出番を奪われている。そのコールの動きが良いようにはとても思えないのであるが、何故かニューサムの出番少なし。ダンジー同様、お前は年功序列派か、パガーノ。確かにうすうすそんな気はしていたけれど、ニューサムを出せよ、バカ。ちなみに今気が付いたのであるが、ビジョン・ワーナーって、PSにいるのね。1巡プレイヤーをPSって。なんか、ひずんでいるなあ〜。

 次はクァン・ブライ。初めて見た時は、「お前は一体何者か。」と思ったが、リターナーだったのね。しかも、そのリターン、パントリターンは平凡だが、キックリターンはなかなかである。ここまで、3ゲームで7回リターンして、20ヤード越え6回、40ヤード越え1回と何気に凄い記録を残している。ルール変更後、すっかり形骸化したキックリターン業界においては貴重な存在のように思われる。ファンブル0も何気に凄い。今回映像をじっくり見たけれど、確かに加速力で勝負する典型的なキックリターナータイプであるように思われる。思わぬ拾い物だったのではないだろうか。少なく見積もっても、Mr.ファンブルのドーセット、Mr.フェアキャッチのウォーレンよりは確実にランクアップしている。

 次はジョー・ライツ。こいつは別に若手でもないんだが、ついでに。

 このゲームで、思わぬバックパスを受けて、キャリア初(多分)のランを記録したライツであるが、それはともかく、こいつの事で意外な発見をした。なんとジモティ−だったのである。インディアナポリス出身だったのである。
 ジモティ−というと、ペイサーズではジョージ・ヒルが有名であるが、コルツでは意外に少ない。つか、過去10年間で初めてかと思う。まあ、念入りに調べている訳では断言はしかねるけれども、少なくとも私の記憶にはない。バスケットボールと違って50人前後のロースター抱えるフットボールでは、過去10年間で一人二人ジモティ−がいても確率論的にはおかしくないような気もするが、まあ、やっぱり、インディアナ州はバスケットボールの国という事なのであろう。

 ちなみに、WIKI的にライツの球歴をザッと紹介すると、高校は地元インディアナ州フィッシャーのハミルトン南東高校なのであるが、大学は西ミシガン大学に行っている。これで、私のジモティ−発見包囲網(なんじゃそりゃ。)の網をかいくぐった訳である。
 面白いのは、この西ミシガン大学で、フットボールではなくバスケットボールを専攻しているという点である。しかも、大学の歴史に残るレベルのプレイヤーだったようである。

 その後、プロスポーツ選手としてはフットボールを選択し、BALにTEとして拾われるのだが、レシーバーとしてはイマイチだったのか、OTに転向。その後、なにやかんやで、コルツのRTに収まっておる。30歳。

 TEとしてドラフト外でプロ入りしOLに転向、つか専念という経歴はジェイソン・ピーターズに似るが、その後プロボウル常連まで登りつめたピーターズと違い、準スタータークラスでライツはとどまっておる。つか、いいんか、そんな選手にRT任しておいて。しかも、カスタンゾ負傷後はLT。普通に考えれば、メーホートがLTを務めそうなものであるが、その辺の序列がまったく分からん。ほんと、このコーチ陣のOL観はさっぱり分からん。

 ジモティ−を紹介したついでという訳でもないが、同じくアトランタのジモティ−(アトランタ出身ではなく、インディアナ出身という意味で、)テヴィン・コールマンについても少々。

 今回初めて、そのプレイぶりを見たけれども、正直、凡庸という印象である。スピードがある訳でもなし、パワーがある訳でなし、特殊なカットが踏めるわけでもなし、正直、一巡指名はキツイなという印象である。「ジモティ−だから、一巡指名してもいいんじゃない。」なあんて考えていた私は大甘だった。あぶないあぶない。この選手が2000ヤード走ったっつんだから、BIG10つうかインディアナ大の実力は推して知るべしという感じではある。やっぱ、バスケットボールの国なんだのお。

 更についでにという訳でもないけれども、マット・ライアンについてもちょっち感想を。

 ライアンも8シーズン目に突入している訳であるけれども、まあ、なんつーか、キャリアの若いころに有能、つうか超有能なレシービング・タイトエンドと組んだ悲哀を私は感じた。悲喜劇といっても良いかもしれない。有能なTEつうのは、キャリアの浅いQB、あるいは実力不足のQBにとっては、これ以上ない福音であろうが、その一方で両刃の剣というか、若いQBの成長を妨げる要因、それも大きな要因になる。どうしても楽してしまうのである。そりゃ、だいたい適当に投げてりゃ、ゴンザレスなら捕ってくれるんだもの、本当のコントロール、スモールウィンドウを通す様なコントロールがどうしても身に付かない。ざっくり言えば、雑なクォーターバッキングになってしまうのである。このライアンの雑なクォーターバッキングがアトランタの思うように勝てない一つの要因になっていると思う。

 キャリアの1年目2年目くらいまでなら良いけれど、QBを大きく育てたいのなら、あるいはスーパーボウル常連チームのQBにしたいのなら、優秀なTEとは3年目くらいで縁を切るべきであろう。WR、すなわちCBが常にマークしているWRに投げないと、真のコントロールは身に付かないのである。

 また、逆に言えば、しょっぱいQBには優秀なTEを付けるというのも一案であろう。優秀なQBなんてなかなか入手できないのだから、そこを優秀なTEで補うという戦略である。RBで補うより、よほど生産的だと思う。
 実際、長期低迷しているチームには、QBは無論の事、TEに人材を欠くケースも非常に多い。ブラウンズがここ10年で最も強かった時期にはウィンスローがいた。ビルズのTEはと問われて、パッと浮かばないのと、長期低迷はリンクしていると思う。

 こんなところがこのゲームの感想であるが、いまさっきWeek12のNE@DENをちょろっと見ていたのであるが、マニングが抜けたら、これ幸いと、いきなりゾーンブロック・マックスなのな。まあ、伝家の宝刀だから当然ちゃあ当然だけど、あれじゃ、マニングの立場まるでないわ。
 しかし、ウェイド・フィリップスにゾーンブロックって、完全にヒューストンやん。一分の隙もなくヒューストンやん。

                                寒くなると、よく眠れる。2015/12/2
Week13 12月6日
IND@PIT
10−45
例によって例のごとく先週の@PITのレポートです。よろしこ。

 しっかし、今シーズンはプライムタイムが多いな。それだけ期待されてたって事なのね。それがこのていたらく、リーグもテレビ局も頭を抱えていることだろう。

 ま、それはそれとして、試合結果であるが、10−45の惨敗。得点差的には今季最悪の結果といってよいゲームであろう。もっとも、そんなにショックは無い。シーズン前のプレビューでも書いた通り、おそらく最も、仮にラック健在でチーム状態が万全だったとしても、最も負ける確率の高いのが、このゲームであろうと私は思っていたからである。

 ショッキング、あるいは今季最も象徴的なゲームとしては、当然カロライナ戦であろうし、単純に手痛い黒星、白星を計算していての黒星という意味では、ビルズ、ジェッツの開幕2連敗であったろう。

 という訳で、そんなにショッキングな結果でもなく、いろんな意味で手痛い黒星という訳でもなく、予想通りちゃあ予想通りの結果であった訳であるが、とはいえ、もう少し何とかならんかったかなというのもある。あまりに無策である。色々なケガ人・勢い等々を加味して試合開始時点での実力差は4:6ないし4.5:5.5ぐらいだったと思われるが、その差を何とかするのがコーチの仕事ちゅうかコーチ業の醍醐味だと思われるが、そんなものはこのゲームは全然なかった。普通に戦って普通に負けたという感じである。

 パガーノに関しては私は件のカロライナ戦で完全に見切りを付けているので、今更何をかいわんやであるが、なんつうか、過去3年を振り返ってみても、その采配に輝きというか響きがない。ピート・キャロルやハーボーが見せたようなきらめきが無い。ベストゲームはおそらく昨プレイオフのデンバー戦であろうが、それもマニングのケガ前提の話である。もし、マニングが万全だったらと思うと、心許ない。アーセイはどのような人事を考えているのだろう。

 あとまあ、このゲームを見ていて、しみじみ思ったのは、分かっていた事ではあるけれども、シュートアウトの展開になるとWCOは辛いって事である。10年くらい前、マニングの全盛期、同じPIT戦でこの手のシュートアウトを制したことがあったけれども、ゆくりなくも私はそれを思い出した。もっとも、プレイオフで手痛い返り討ちを喰らうんだけどな。

 それはともかく、WCOやるんだから、こういう展開だけはしちゃいけないのに、更にこういう展開になっているのに、4th&1みたいなシチュエーションで何度も律義にパント打っとるし、なんというか、ゲームプランみたいなものが全然考えられなかった。

 あとなあ、今まで言おう言おうと思いながら、何とか思いとどまってきたのであるが、グレッグ・トーラー、もういい加減にしてくれ。どんだけ抜かれりゃ気が済むんだ。どんだけボンタやバトラーの慰められるシーンをテレビ局に抜かれりゃ気が済むんだ。もう見飽きたわ。アニマックスのドラゴンボールくらい見飽きたわ。

 私は基本的にコーチ陣に誰出せこれ出せいうのはあまり好きじゃない(といいつつ、結構言っているけど、)。ブラウン管(私の部屋は、比喩ではなく、リアルにブラウン管。とほほ。)の向こう側よりも現場の方が当然より正確に選手を把握しているからだ。特に練習態度やロッカールームでの立ち振る舞いなんてブラウン管の向こう側からは絶対分からない。だから、選手起用に関しては原則的に現場を尊重する。でも、トーラーは無えわ。あれは無ーわ。

 なんつーかもう、技術がどうとかフットワークがどうとかプレイスタイルがどうとかいう以前に足が付いていっていないもの。なんかプレイ以前の問題だもの。ディープ、ミドル、ショートと万遍なくやられとるし。かといって、懐かしのジェイソン・デイビッドみたいにビッグプレイメーカーという訳でもないし。なんかもう、利用価値が全然分らん。3年間我慢してきたけれども、もういい加減にしてくれって感じである。もうダメでも何でも良いから、とりあえずジュワン・スミス使えっつの。むしろ、アリゾナ時代はどうやっていたんだろ、それが知りたいぐらいである。

 という訳で、ここまで6勝6敗、んで以下のスケジュールが、@JAX、HOU、@MIA、TEN。正直言って、これを4戦4勝しない限り、プレイオフはともかく、プレイオフを勝ち進むのはちょっと難しいだろう。な〜んて事を書いていたら、一発目の@JAXが16−51で轟沈、さようならパガーノ。

 まあ、他チームの諸々の状況から、ラックあるいはハッセルベックが復活すればmすべてが上手くはまってスーパーボウル制覇という事も無くは無いと思うけれども、いずれにしても、パガーノとはサヨウナラだ。とてもじゃないけど、王朝を作るようなHCではない。

 で、選手評を少し。コルツではなくスティーラーズのデアンジェロ・ウィリアムズについてだ。全会の@ATLのレポートでは書き忘れたが、このウィリアムズやATLのターミが10年も現役でいるなんて、私はドラフト時では想像もしなかった。3年やって消えていくんだろうなあ〜と思っていた。

 ウィリアムズの2006年は、RBではというか、全選手通じてもレジー・ブッシュがダントツの評価で、それに続くRB、ローレンス・マロニー、そうしてデアンジェロ・ウィリアムズの順だった。特にウィリアムズは、典型的なスキャットバックで、3rdダウンバックに過ぎないという評価もあった。実際、フタを開けたら、まあまあその通りの選手で、2年後にパンサーズはジョナサン・スチュワートを1巡13位で指名している。しかし、結果的にこれがウィリアムズにも幸いして選手寿命を延ばすことになるのだから、世の中分からないものである。ドラフトというか、このスポーツの面白いところだと思う。先述したターミにしても、もし最初のチームがコルツじゃなかったら、今のキャリアは無かったであろう。

 とかなんとか書いているうちに、ヘーマンズをカット。ドラフトではまずまずの結果を出しているグリグソンであるが、FAでこう連戦連敗だと、いよいよ首が危ないか。

               森脇健児の一生懸命バラエティを見たい。いや見たくない。2015/12/19(土)
2016年2月 2015シーズン
総括
 皆様、新年あけましておめでとうございます。なんつーチープなギャグで書き出してみたが、まさかの2ヶ月ぶりの記事である。まあ、コルツのプレイオフ進出の目が無くなって書く気がれたというのもあるが、理由の大部は、年末から年始にかけての猛烈な忙しさである。それも、ゼニになる忙しさなら大歓迎であったが、これがゼニにならない忙しさなので、何も良い事が無い。

 過ぎた事を愚痴ってもしょうがないので、まずは今季のコルツについて愚痴る事にしよう。

 今季のコルツは、第15週のHOU@INDを16−10で失った時点で事実上終了した訳であるが、このゲームで失ったものは今季のプレイオフ以外にも、もうひとつある。対HOUの@IND無敗記録である。あの2011年ですら勝っていたのにである。
 一応、このゲームの敗戦以後も、数字上は第17週までプレイオフ進出の可能性は僅かながらでも残っていたのであるが、まあ、このゲームの敗戦とともに事実上終戦である。つかまあ、その前の週の@JAX16−51の大敗の時点で終わっていたとも云える。ラックを欠いているとはいえ、考えられない大敗である。

 ちなみに、このテキサンズ戦のゲームはNHKBSで放送されたものを私は録画していたのであるが、2ヶ月が経過した今現在もいまだに見ていない。もしかしたら一生見ないかもしれない。私も、自分の応援しているチームがショッキングな負け方をしたゲームも割に平気で観戦できるタイプなのであるが、このゲームはいまだ見ていない。その理由の大部分は、先にも述べた通り自身の猛烈な忙しさであるが、無意識レベルで視聴を避けているのかもしれない。

 それくらい、私にとっては、その前週のJAX戦に引き続いて、ショッキングな敗戦であった。過去10ン年のコルツファン歴をさかのぼってみても、2000年代中盤のスティーラーズ戦やペッツ戦並みのショックかもしれない。つかまあ、それら以上、はっきりワーストであろう。ハッセルベックでも楽に連勝できると思っていた。

 んで、そのコルツの代わりにプレイオフに進出したテキサンズは、初戦でKCに0−30の完封負け、んで、そのKCは次戦ペッツに20−27で一蹴、んで、そのペッツはAFC決勝でブロンコスに18−20で及ばずと。一体、コルツはどんだけ弱いんだつう話だよ。
 でも、スーパーボウル進出のデンバーとカロライナには、レギュラーシーズンでそれぞれ「勝ち」と「勝ちみたいなもん」だったのだから、やっぱり優勝するだけの実力あるいは戦力は保持していたという事になる。
 
 となると、その戦力を活かしきれなかったコーチ陣に当然粛清の嵐が吹きすさぶ訳であるが、多くのコーチ陣が解雇される中、グリグソンとパガーノはまさかの契約延長。グリグソンはともかく、パガーノにこれだけの政治力があるとは思わなんだ。まあ、確かに今季のていたらくの原因の大部分はラックのケガだろうけど、ラック出場試合でも4勝4敗であるし、そのラックのケガの要因も偶発的なものというよりは、完全に必然的なもの、すなわちあらかじめ予想出来、何らかの対処を施しておかなければいけなかったものである。当然、責はヘッドコーチに及ぶであろう。それがまさかの留任。来季は今から楽しみである。いや、嫌味ではなく。

 さて、時宜を完全に逸しているけど、スーパーボウルの感想をば。

 まず何より、戦前の予想で、キャロライナ有利という声が多かったのが、私には意外だった。どう考えたって、ターンオーバー合戦のゲームになるの必至だったのであるから、そう考えれば、どう考えてみても、年齢的負傷的に衰えたとはいえ、リーグ最高どころか史上最高のボールセキュリティーの鬼、マニングに分があるという結論になるだろうからだ。

 その予想通り、つーか、まあ結果が出てから予想通りというのもマヌケな話であるが、とにかく、その分だけデンバーが優勝した。
 勿論だからといって、マニングが優勝の功労者という訳では全然なく、試合後のセレモニーで恥ずかし気にロンバルディートロフィーを手にしているマニングが私には印象的だった。拾った宝くじが高額当選してしまったみたいな顔をしていた。そんな人は見た事ないけどな。勝つ時はそんなもんである。

 で、そのマニングの去就がスーパーボウル後一ヶ月ほど経過した今でも、NFL界隈では云々されているが、まだ結論は出ていないようである。

 全盛期のマニングを知る私の目からすると、はっきり言って肉体的には完全に引退だと思う。このスーパーボウルでのマニングは、ハンドオフするOCでしかなかった。仮に、このスーパーボウルで全盛期のマニングがプレイしていたら35−3ぐらいでデンバー楽勝のゲームだったと思う。とにかく、ボールセキュリティーさえ気を付けていれば良いのだから、チョロイ話である。
 そのマニングが1」NT2FUM1LOSTなのだから、どんだけ衰えてんだって話である。とりわけ、その華麗なステップワークは見る影もなかった。ホントに寂しいものである。

 まあ、このオフシーズンで奇跡の治療&リハビリで全快するというパターンもなくはないだろうが、少なくとも現時点では肉体的には引退だと思う。じゃあ何故それを発表しないのかというと、「お小遣いが欲しいから」では全然無くて、おそらくQBとしての通算勝利数新記録が唯一のネックとなっているのだろう。186勝でファーブとタイ。そりゃ抜きたいだろう、だってあと1勝だもの。これがあと10勝くらいだったら、引退も考えただろうが、あと1勝で引退は出来んよ、やっぱり。

 個人記録を追う事は、アメリカスポーツ界、とりわけプロスポーツ界では完全なタブーになっているけれど、やっぱり最多記録を更新したいと思うのが人情だろう。そのために、チームを犠牲にするというのは論外だけれども、現役に固執しても良いんじゃないかな〜。もっとも、最大の問題は契約してくれるチームがあるか否かだが。もっとも、そのためにコルツと契約して1試合先発したら殺す。いや誰を。

 もひとつ、スーパーボウルについて感想をば。ゲーム開始前、今回第50回記念大会という事で、かつてのスーパーボウルMVPがお呼ばれしていたが、ああいうのをみていると、勝負はやっぱり勝たなあかんなとしみじみ思う。ゲームによってそれぞれだろうが、勝者と敗者の差は紙一重、ちょっとしたツキの差ぐらいのゲームも、とりわけスーパーボウルでは多かったと思うけれども、こうして招待されるのは、やっぱり勝者のみ、それもMVPのみだもの、やっぱり勝負事は勝たなあかん。「勝負事で記憶に残るのは勝者だけ」とは巷間よく言われるけれども、まったくその通りだと思う。しかも、MVPなんていうのは、勿論あからさまなMVPもいただろうが、スーパーボウルのMVPなんて大概はチームの代表で選ばれているみたいなもんだもの。

 例えば、今回のMVPはボン・ミラーだったけれど、確かにミラーは数字も残したし活躍もしたけれども、勝ちを決めたのはデンバーディフェンス全体の力だったと思う。より嫌味な言い方をすれば、キャロライナ、デンバーそれぞれのオフェンスでよりディフェンスの足を引っ張らなかったのがデンバーだった、あるいはマニングだったといっても良い試合である。
 それはともかく、そういった意味では真のMVPはウェイド・フィリップスだろうが、彼はコーディネーターなので選ばれない。

                                           2016/3/3(木)
 

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