Week14 | 12月7日 IND@CLE 25−24 |
TV観戦をしていて、ふと思ったのは、私もコルツファン歴10年くらいになるが、よく考えてみると、このコルツ対ブラウンズ戦をTV観戦するのは初めてじゃなかろうか、という事である。まあ、単に忘れちゃっているだけかもしれないが、とんと記憶にない。基本的には3年に一度、またマニングがケガで全休した翌シーズンにも当たっている筈であるが、テレビ放送はなかったと思う。 同じAFC北でも、PITやらBALやらCINやらBALやらBALやらBALやらはしょっちゅう見ている気がするが、ブラウンズ戦はとんと記憶にない。4年に一度しか当たらないNFCのチームとテレビ放送の無いのは、まだまだあると思うが、同じAFCでは珍しいと思う。もしかしたら、ビルズ戦も見た事が無いかもしれない。 端的に云えば、この10年間ブラウンズが弱かったって事だけどな。と、無用にブラウンズファンを刺激してみる。ただまあ、もう少し、チームの強弱や人気に関係なく、各チームをバランスよく放送して欲しいと思う。不人気地区のファンから見ると、NFC東のカードはしょっちゅう放送されているように思う。経済的な理由から仕方ないけど。 さて、ゲームであるが、結果は25−24でコルツ勝利。ただ、コルツファン的にもブラウンズファン的にも評価の難しいゲームだったと思う。 コルツファン的には、格下(つっても、総合すれば、戦力的にそんなに大差はないかもしれぬ。)相手に苦戦したともいえるし、何とか勝ちを拾ったともいえる。 また、ブラウンズファン的には、格上(つっても、総合すれば、戦力的にそんなに大差はないかもしれぬ。)相手に善戦したともいえるし、勝てる試合を落としたともいえる。 まあ、両チームのファン、更にはコーチやプレイヤーも含めて、ともに不満の多いゲームだったと思う。 コルツの敗因(いや、負けてないけど、)の一つ目は、ヒルトンの苦戦であろう。NE戦でも同様だったが、やはり一線級のCBにマークされると、どうしても苦しむ。ここが、真のエースレシーバーと単に数字上のエースレシーバーとの決定的な違いであろう。真のエースレシーバーは、どんなCBのマークも外してしまうのである。だからこそ、エースレシーバーなのである。 もっとも、これは才能の問題なので、ヒルトンを責めても仕方あるまい。編成の問題であろう。 とはいえ、ゲーム後半は、そのヒルトンのマークを外すべく、チーム全体で工夫し、10回150ヤード2TDs、面目は保った。とはいえ、このマッチアップはヘイデンの完勝である。 二つ目の敗因(いや、負けてないけど、)としては、日本の実況席では、「キャリア最悪の出来」とまではいわれたウェインの落球であろう。前回の記事で、私は年齢的な衰えではないかと書いたが、ケガの影響も取ただされている。真因はともかく(無論、両方であろう。)、現状のパフォーマンスだと、スターターは厳しい。前回の記事で、私は来期以降の契約動向を書いたが、それ以前の問題として、今季今後どうするかというのがある。 結果的に勝利したので、責められはしなかったが(責めているけど、)、致命的なドロップもあった。それも複数である。これから2ヶ月の間に、それが回復するとはとても思われない。年齢的な面を考慮すれば、むしろ悪化するかもしれない。実際、シーズン当初より、パフォーマンスは落ちている(第7週のベンガルズ戦のケガの影響が大きいらしい。)。スターター二人はヒルトン、モンクリーフ、3人目はニックスあるいはクリッブスの方が良いのではないだろうか。ウェイン本人も納得してくれると思う。 以上のように、ヒルトンが完封され、ウェイン絶不調と、両WRが封じられていながらも勝利したのは、さすがラックとしか言いようがない。今季初めての得意の逆転勝ちであるが、流石としか言いようがない。 試合時間残り10分でレオンハートにインターセプトを喰らった段階で、普通はゲーム終了であろうが、次の次のドライブ自陣10ヤード・3分46秒・タイムアウト3つできっちり逆転勝ちしてしまうのだから、コルツファンは慣れっこであるが、やはり尋常ではない。 普通の、というかラック以外のQBであれば、件のインターセプトを喰らった段階で試合終了である。それくらい、このインターセプトは両軍のモメンタムに与える影響は大きい。ところが、ラックは、昨季のプレイオフのKCKC戦に顕著であるが、そこからしれっと逆転してしまうのである。で、ラックは逆転すると知っているから、ディフェンスやスペシャルチームは頑張る。そうして、逆転勝利である。敵側から見れば、実にタチの悪いQBであろう。ターンオーバーが大きな意味を持たないのであるから。少なくとも、心理的な意味を持たないのであるから。 本当に特殊なメンタリティだと思う。フットボールに限らず、ミスをした直後というものは、どんな人間であれ、良いプレイ、あるいは普通のプレイは出来ないものである。印象というものは、発生段階が最も強く、それから徐々に弱まっていくからである。だからこそ、「気持ちを切り替えていけ。」とか「前後裁断」なんて言葉があるのである。そうして、そういう言葉があるという事は、すなわち現実はその逆という事である。 以前、私は、この良い意味での鈍感をドイツ育ちに由来させたが、最近は、ちょっと機械みたいな感じさえする。そのくらいの鈍感である。かつて、プロ棋士の森下卓が、コンピューター将棋の特徴は何かと尋ねられて、「当たり前だけれども、感情が無いというところが一番怖い。悪い局面になっても、全然めげないところが一番怖いところだ。」と答えていたけれど、ラックを見ていると、それを思い出す。とにかく、これほど感情に支配されないプレイヤーはほんとに珍しい。ジョー・クールと云われたモンタナもこんな感じだったのであろうか。 とまあ、この3シーズン、ラックを褒めてばかりであるが、ここはひとつ初めて苦言を呈したい。それはここ最近増えてきたファンブル癖の事である。私は以前の記事で、「ラックはファンブルが少ない。」と書いたけれども、それに呼応するように、最近ファンブルが増えている。それも、ハードヒットを受けての単純なファンブルというよりは、先のPIT戦で顕著だったけれども、ヒットを受けながらも無理してパスしようとして、結果ファンブルあるいはインテンショナルみたいなのが多い。パスラッシャーの見切りを最近ちょっと深めているような気がする。それはそれで結構なのだけれども、身体の方が私は心配になる。 以前というかルーキーイヤーからずっと思っていたのであるが、ラックは、プレスナップリードでOLやバックス陣にブリッツピックの指示をきっちり出すという事をほとんどしない。これははっきり前任者のマニングに劣る点である。マニングはこれはホントきっちりしていた。おそらくラックががマニングに唯一にして最も劣る点がこれであろう。OL陣が、マニング時代に比べ、まとまりなく映る理由の一つはこれだと思う。 まあ、ラックにはパスラッシャーをギリギリでかわす自信があるのだろうし、また実際かわせるのであるが、それも程度問題だと思う。長い目で見れば、体に良い訳はない。 マニングというと、そのパス記録ばかりが特筆されるが、サック数の驚異的な少なさも、もう少し取り上げられて良いと思う。なにしろ、ここまでキャリア253試合で283被サックなのである。ほぼ1試合で1サックしか喰らっていないのである。年間10被サックなんてシーズンもある。しかも、その時のLTは、あのチャールズ・ジョンソンである。マニングとサタディの統率力、そうしてアダイのブリッツピックがいかに優れていたかを物語る数字であろう。 ちなみに、ブレイディはキャリア206ゲームで359被サック、ロジャースは、この人は特別被サックが多いのであるが、107ゲームで258被サック、ラックは45ゲームで97被サックである。プレイスタイルの違いという見方もできるが、ここはマニングを見習って貰いたい。切に願う。 QBつながりで、ブラウンズのホイヤーに話を移そうと思う。このゲームの大きな敗因にもなった低調なパフォーマンスで、いよいよスターターを降ろされ、ブラウニーとしても終了らしいが、このQBを見ていてしみじみ思うのは、そのプレイスタイルにスキームが全然合っていないという事である。 シャナハン家一子相伝(でもないけど、)のゾーンスキームブロックに必須のQBの能力は、なんといっても、「ロールアウトしてドッカーン」だろうけど、これがホイヤーは全然苦手なのである。走りながら、あるいは走ってから投げるのは相当不得手なようである。 一方で、WCO的なコールやデザインの時は良いプレイをする。典型的なWCO向きのQBなのだと思う。 そこで、私に提案があるのであるが、WASのロバート・グリフィン・サードとトレードしてみたらどうだろう。両チームのスキームにぴったり合うQBだと思う。つか、サードにあれだけの元手を使ったのは何よりシャナハン家(違うかもしれんけど、)なのであるから、ここはきっちり責任を取るべきであろう。まあ、あれだけ元手を使ったQBを、NEのバックアップとトレードとは空しい気もするが、それくらいスキームとプレイスタイルの一致は重要事項なのである。 ここで、ちょっと話が逸れるが、WASの毎オフの補強模様について、感想を述べてみたい。オフと云えば、毎年のようにその派手なFA契約で話題を振りまくレッドスキンズであるが、一コルツファンの目からすると、その補強の特徴は何の一貫性もない事である。一つ一つは高価であるにもかかわらず、そこに何の関連性も見えないのである。洋服はイタリア製のブランドスーツなのに、靴はエア・ジョーダン、髪型はちょんまげ、みたいなそんな感じである。たしかに、一つ一つはカッコいいよ。イタリア製のスーツ、エア・ジョーダン、ちょんまげ、それぞれは悪くない。でも、そんなコーディネートは有り得ん、そんな感じである。 このへんの補強性向は、その時々のGMの意向というよりは、スナイダー・オーナーの性癖、浪費癖なのだと思う。無意味な散財こそ、金持ちの醍醐味と云えるかもしれない。自分は全然欲しくないけれど、他人の欲しがるものを金の力で奪い取る事こそ、金持ちの醍醐味なのかもしれない。でも、これはNFLである。そのとばっちりを受けるのは、何より自軍のコーチたちであり、選手たちであろう。 グリフィン三世なんて、明らかな明々白々なシャナハン物件であるのに、2シーズンでそのシャナハンの方を更迭なんて、近年まれにみるハシゴの外されっぷりである。グリフィンとシャナハンの間に確執があったという噂もあるけれど、少なくともスキーム的にはグリフィンにシャナハンは絶対必要である。しかも、後任がWCO畑のジェイ・グルーデンって、そりゃ立場失うわ。語義通り、立場失うわ。 スナイダー・オーナーの浪費癖についてはそれくらいにして、最後にジョニー話。このコルツ戦かと噂されていたジョニー・フットボール初先発は次週のシンシイ戦に決定だそうである。いわば、コルツがホイヤーに引導を渡した格好になった。 次週は、いよいよジョニー・フットボール祭りか。俺も出店だそっと。 カマドウマを見た。冬の風物詩。2014/12/14(日) 上記の記事で、ひとつ書き忘れていた事を付け加えておく。それは、ジョシュ・ゴードンの事である。私は、このゴードンが、素行や性格といった内面的なものを除き、純然たるフットボール技術、レシービング技術においては、現在のNFLではナンバー1ではないかと思っている。カルビンやぐるーんをしのぐと思っている。 そのゆったりとしたルートランから、まさにフラッシュと形容すべき一瞬のレシーブ、そこからの力強いRAC、現行ナンバー1のWRだと思う。少なくとも、私にとっては理想的なWRである。 もっとも、あくまで素行面性格面を除いて、考慮に入れずにの話である。このゲームを見ていても、はっきり分かるが、明らかにムラッ気がある。また、グラウンドを離れての素行面でも問題はあるだろう。多くのGMがそれを理由に彼の獲得を見送っているだろうが、私がGMでもやっぱり見送ると思う。どんなに技術的に優れていても、性格は非常に重要なのである。 せっかく記事をアップするので、話題をもうひとつ。先の記事でも最終文でふれたジョニー・フットボール祭りについて。 私も、この祭りでは、ヤキソバで大いに儲けさせて貰ったのであるが、完封て。初先発ゲームで完封て。念のため断っておくが、完封勝ちではなく、0−30の完封負けである。お前は長嶋茂雄か。私に限らず、日本中のNFLファン(そんなに多くねーけど、)がそう突っ込んだことであろう。「あの金田のカーブを空振り三振とは、」と一部の識者を感心させたって、んな訳ねーだろ。 そもそも、CIN@INDの記事でも書いたが、このゲームはその性質上、完封は少ない。何らかの形で点が入ってしまうものである。しかも、ルーキーというのは、ほとんどの勝負事で同様の事が云えるが、それだけで有利の位置にいるのである。「初物に弱い」とか「最初の勝ちはウソの勝ち」なんていうのは、それを指す言葉である。デビュー戦が、結局キャリアベストのゲームだったなんてプレイヤーも数多くいる。そこを完封負けって。あんた、大物だよ、ホント。 2014/12/18(木) |
Week15 | 12月21日 SF@SEA 7−17 |
今シーズンは時間的な問題からコルツ戦以外の記事は書いていなかったので、シーズンも土壇場でひとつ、SF@SEAである。 このカードは昨シーズンもちょうど同じ頃、@SFで行われ、私も大興奮したゲームだった。ポストシーズンも含むと他にもいろいろあるだろうが、レギュラーシーズンのゲームでは、私の見た中で最も興奮したゲームだったかもしれない。 それが今季はすっかり冷えたゲームになってしまった。やる前から試合内容も結果もおおよそ見えていたし、そもそも予想する気にもならないゲームだった。コーチやプレイヤーの陣容は昨季とほとんど変わっていないにもかかわらず、である。 ナイナーズにそこそこケガ人はいるものの、そんなに大きく戦力低下している訳ではない。確かにパトリック・ウィルスのケガは痛いが、致命的という程ではない。では、なぜそんなにつまらないカードになってしまったかと云えば、それはつまりナイナーズ側に熱が無くなってしまったからである。では、何故熱が無くなってしまったかと云えば、昨プレイオフの最終ドライブでゴアのランをコールしなかったからである。更に言えば、ゲーム全体を通じて、ナイナーズ必殺の武器であるゴアのランをコールせず、キャパニックに固執して敗退してしまったからである。結果、ハーボーはスーパーボウルを失うのみならず、人心まで失ってしまった。 「フットボールはメンタルのスポーツだ」とよく言われるけれども、この命題のこれほど見事な実例を私は他に知らない。人間の体を動かすのは心であって、体が心を動かすのではないという事を私は痛感した(稀にそういう例もあるけど。特に女性にはよくあるかもしれぬ。)。 煎じ詰めえば、ハーボーの自業自得という事なのだから、仕方あるまい。責任を取るしかないだろう。そもそも、奇抜なプレイコールで人心を掌握したハーボーが、そのプレイコールで人心を失うというのは皮肉なものであり、まさしく「それが人生だ」とも思う。 これで、結局、PAC12から続くピート・キャロルとのライバル対(当人たちはあまり強く意識していないと思うが、)はひとまずキャロルの完勝という形で幕を閉じたわけである。 このハーボーとキャロルは、結果的にチームのスタイル(強力ディフェンスと強力ランオフェンス)が似ているので、同じような対応のHCに思われがちだけど、私はタイプ的には全然正反対だと思っている。 キャロルというのは、自分の戦力や戦術に合った、あるいは向いた選手を集め、あるいは作っていくというスタイルであるのに対し、ハーボーは選手に合わせて戦略や戦術をひねり出してくるスタイルだと思う。キャロルの方がオーソドックスであるし、NFL、カレッジを問わず多数派であろう。一方、ハーボーのようなスタイルは少数派であろうが、現状のNFLで王朝を作るのはこちらのタイプであろう。ベリチックがその典型かと思われる。 キャロルタイプが、自然、選手に対して指導あるいは教育という形で接するがゆえに、選手との距離が近くなる(例外はあろうが、)のに対し、ハーボータイプは、どうしても駒という形で接することになるので、選手とは不仲になりやすい。 勿論、これは単純に図式化したものであり、現実はその中間であり、キャロルは選手寄り、ハーボーは戦略寄りというだけの話である。 そのハーボーであるが、ナイナーズとは今季限りという報道が専らであり、私もそう思うが、色々と因縁のあるコルツも再就職先のひとつとして上がるだろう。私が予想するに、もしハーボーがコルツのHCになったら、上手くはまればハーボー&ラックで王朝、ひとつ間違えれば2年で空中分解だと思う。劇薬だ。就任したら、期待と不安が入り混じるだろうなあ。恍惚はねーけど。 ナイナーズ話はこれくらいにして、シーホークス話を少々。 開幕前、私は、シーホークスはディフェンス型チームの常として今季は苦しむのではないかと書いたが、ここまで10勝4敗、何とかプレイオフは見えてきた。第7週のラムズ戦などは、ディフェンス型チームの陥りやすい典型的な敗戦だったと思う。 あと、まあ、ライバルのカージナルスのパーマーの負傷はシーホークス的には本当に大きかったし、カージナルス的には痛恨だったろう。これが無ければ、プレイオフを逃す結果も有り得たかもしれない。 また、これはシーズン前から分かっていた事であるが、ラムズのブラッドフォードのケガも本当に大きかったと思う。 そうはいってもケガはケガなので、そのツキも実力のうちである。シーホークスに非は無い。しかも、このプレイオフが見えるところまで来てしまえば、もうこっちのものである。NFCの本命と私は見る。全6チームが決定している訳ではないけれど、その候補チームも入れて、半馬身ないし1馬身ほどリードしていると思う。他は団子であろう。問題のNFC南のチームにも十分チャンスはあると思う。 一方、見方を変えて、打倒シーホークスの一番手は、やはりレギュラーシーズンでも快勝したカウボーイズだと思う。ああいうブロッカーをうまく使うタイプのRBがどうしても苦手なのである。もっとも、カウボーイズがプレイオフに進出して、シーホークスと当たればの話ではあるが。そういった意味では、今季のNFCのプレイオフは、昨季と違って、組み合わせが非常に重要になってくると思う。各チームともに、苦手チームと当たらなければスーパーボウルが見えるし、当たれば初戦敗退みたいなプレイオフであろう。 でも、返す返すも、カージナルスとエイリアンズとパーマーは残念だったなあ。悔しいだろうなあ。パーマーが健在なら、勿論大本命だった。 NFCの予想をしたついでにAFCもやっとくか。こちらは、パッツが2馬身を程リードしていると思う。その後がデンバー、そこから1馬身ほど離れて団子とみる。我らがコルツもココに含まれる。NFCは組み合わせ次第で、どうにでも転がると書いたけれども、こちらは、どんな組み合わせでも2強の優位は変わらないだろう。コルツファンとしては一泡吹かせたいところであるが、勝てるとしたらデンバーだろうなあ。パッツに勝つイメージが全然湧かない。何か事件、クリッブス大爆発とかベリチックギャンブル大失敗みたいな事件でもない限り、勝つのは厳しいと思う。残念ながら。 ブルーレイレコーダーが壊れた。買って1年も経たない内に。2014/12/21(日) |
Week16 | 12月21日 IND@DAL 7−42 |
ヒューストン戦のレビューでも書いて、本年は締めようと思っていたのであるが、上記したようにブルーレイレコーダーが壊れたので、ヒューストン戦のゲームは観れず、その後、件のレコーダーは、詳述は省くが、治ったような治らんような状態を維持し、何とかダラス戦は観れたので感想を書こうと思う。 と言っても、ダラス戦は、コルツにとっては、準消化試合みたいなゲームだったので、件のような結果になってしまった。ダラスの敗戦を願っていたNFC各チームの皆様、申し訳ございません。って、何で私が謝ってんだか。 確かに、コルツも初戦バイが掛かっていたと云えば云えるのであるが、上位2チーム(DENとNE)に直接対決で負けているし、上位2チームのどちらかが残り2試合を全敗するとも考えにくいので、「勝利よりもケガをしないことにプライオリティを置きつつ、出来れば勝ちたい」みたいな図々しい気持ちのゲームになってしまった。 で、そういうアイマイな気持ちのゲームで、ダラスは当然全力で勝ちに来るので、惨敗というのも当然至極の結果であろう。ドロップの多さはその象徴ともいえる。まあ、単に技術的な問題という説もあるが。 という訳で、今回はゲームの感想は省いて、ちょいとコルツのプレイオフの展望でも書いて、本年最終記事としたい。 とりあえず、現時点(Week16終了時)で、コルツの初戦の相手になる可能性があるのは、PIT、CIN、SD、BAL、HOU、KCの6つ。もしかしたら、理論上、対戦の有り得ない相手もあるかもしれないが、計算がメンドクサイので省く。 で、その感想はというと、厭きた。ここ数年ずっと、この時期同じような事を書いているような気がするが、もう飽きた。上記の6つにDEN、NEを加えた8チームとの対戦はもう飽きた。予想する気もせーへん。 5年位前、私は、これから数年かけて、NFLの勢力地図は変わるだろうみたいな事を書いたが、NFCはともかくAFCは全然変わってないやん。いっつも、この辺のチームの争いだよ。既視感のあるカードばっかり。 一方、NFCは結構チームが入れ替わっていて、楽しい。プレイオフに10年近く未出場のチームもラムズぐらいで、他のチームは皆過去10年どころか、過去5年で1度くらいは出場している。しかも単なる出場のみならず、カンファレンス決勝ぐらいまでたどり着くチームも多い。まあ、16チームで争っているのであるから、過去10年、すなわち延べ20チームが決勝に参加する訳なのであるから、計算上は全然おかしくない数字である。 が、AFCは、過去10年の未出場チームがビルズ、ブラウンズ、レイダースの3つ、多分3つ。探索の幅を広げたら、もっとあるかもしれん。で、決勝出場チームもNE、IND、PIT、BALのほぼ4つ。そこにSDとNYJが1度くらいづつあって、最近DENが加わったけど、実質はマニングなので、コルツみたいなもん。もう飽きたわ。同じカードを見る楽しみというのもあるけれど、やっぱもう少し幅が欲しい。 さて、今プレイオフのコルツの対戦相手であるが、有力候補は、PIT、CIN、SDの3つであろう。レギュラーシーズンの直接対決の結果、過去のプレイオフの実績、コルツとの相性等々を考え併せれば、最も対戦したいのは当然、シンシイ、やっぱりシンシイ、つかシンシイ。PITとSDはやだ、当たりたくない。と、我儘を言って、予想を終える。なんだそりゃ。 あとまあ、なんつーか、今季のコルツはいまいち実力が把握しづらいというのがある。Week11のNE戦の後、「これから4戦4勝するぐらいの結果を残さないと、プレイオフは勝ち抜けない。」みたいなことを私は書き、結果は見事4戦4勝、しかも大勝あり接戦ありディフェンス勝ちありと、色々な内容でゲームを制している。それは大きな強みであるのだが、一方で、「型が無い」とも云える。そのへんが、マニング時代と違って、いまいち自信が持てないとこなんだよなあ。 で、本年最後にコルツとは全然関係ない話題を書くので、誠に恐縮であるけど、J・J・ワットの話。ヒューストン戦で書こうと思っていたのであるが、上記の事情でお流れになったので、ここに書く。 MVPで、いいんじゃね。かつて、ディフェンスのプレイヤーでここまでチームの勝利に貢献できる選手を私は見た事が無い。今季ここまでのヒューストンの8勝のうち、5勝はワットの力だと思う。残り3勝のうち2勝はフィッツパトリック、1勝はライアン・マレットである。ちなみに、これはあくまで印象であって、統計を取ったわけではないので、厳しく突っ込まないよーに。 実際、この3年間のワットの働きは尋常ではないと思う。全盛期のペッパーズ、ジャレット・アレン以上だと思う。比較対象として、一時期、ほんの一時期のショーン・メリマンぐらいだと思う。もちろん歴史的に遡れば、ローレンス・テイラーやブルース・スミス等いろいろいるだろうけど、ここ10年ではベストだと思う。 ディフェンスプレイヤーがMVPを獲ることは稀だと思うが、その資格は十分あると思うし、今季は他にライバルもいないんじゃないかなあ。バカの一つ覚えみたいにQBに与えるより良いと思う。今、ちょっと調べたら、守備選手のMVPは1986年のローレンス・テイラー以来だそうである。プレイオフ未進出チームから選ぶのは、なかなか難しいと思うけど、その資格は十分にあると思う。 2014/12/28(日) |
Wildcard Playoff |
1月4日 CIN@IND 10−26 |
皆様、あけましておめでとうございます。って、遅すぎるか。年始のあいさつはともかく、我らがコルツのプレイオフであるが、まずは順調な滑り出しである。 年末の記事に「シンシイと当たりたい。」と書いたら、その目論見通りシンシイと当たり、目論見通りシンシイに快勝。2015年は幸先の良いスタートのコルツおよびコルツファンといったところであろう。 しかも、反対側の山はBALがPITを破り、シード順の関係でBALの次戦はNE戦。ここで上手くBALがNEを破ってくれたら、カンファレンス決勝はBALと当たれる可能性も出てきた。そりゃBALとやりたい。NEとBALを天秤にかければ、そりゃBALの方が勝てる可能性は高いもの。って、お前、フォックスボローでNEをぶち破りたいとか、言ってなかったか。ま、それはそれ、これはこれ(筆者の最も好きな言葉のひとつ)である。 しっかし、最終週でSDがKCに負けるとは思わんなんだ。これで、コルツのプレイオフで当たりたく無いチーム2位と3位のPITとSDが消えてくれたのだから、ホントにコルツファン的には願ったり叶ったりの年末年始のプレイオフ周辺のNFLの動きだったと思う。あとは、このツキを活かすだけだ。 さて、一応本題のシンシイ戦であるが、これはあまり論評するところが無い。というのも、ウィーク7の同カードのコピーのようなゲームだったからである。0−27と10−26でよく似ているし。このゲームは確かにシンシイが10得点しているけれども、実質的にはシンシイオフェンスはコルツディフェンスに完封されていた。その間に、コルツオフェンスが悠々得点して快勝というゲームだった。 で、その完封の要因はというと、これもウィーク7と同じシンシイオフェンスのコール負けである。A・J・グリーンやグレシャムの不在を第一の敗因とする向きもあろうが、私はコール負けがすべてだったと思う。 一般的にコール勝ちコール負けというのは、1ゲームでおおよそ3分の1がコール勝ち、3分の1がコール負け、残る3分の1がアイコあるいはドローといった感じの配分になると思う。ゲームにもよるが、このような配分が一般的であろう。そうして、そのアイコの3分の1の結果が勝敗の分かれ目のひとつになるというのが一般的なフットボールのゲームだと思う。まあ、おおざっぱな見方ではあるが。 しかし、それがこのゲーム、あるいは第7週のように一方的にコルツディフェンスに傾くというのは非常に珍しいと思う。シンシイのOCのコールに何らかの特徴ないし傾向があるのか、それとも盗撮してんのか、盗聴してんのか、理由は皆目不明であるが、とにかくコルツディフェンスの一方的なコール勝ちがこのゲームの全てだったと思う。 ベンガルズは第10週のブラウンズ相手にも同様のスコア3−24で敗戦しているので、そのコールの特徴が見えている人には見えているのかもしれない。その方法は不明だけど。 という訳で、このゲームはあまり書くところのない内容だったので、次戦のデンバー戦の予想というか展望を書いてみたい。 世間的にはデンバー圧倒的有利みたいな評判のこのマッチアップであるが、私はそんなに力の差は無いと思っている。6:4、あるいは5.5:4.5ぐらいの力の差であろう。ちょっとしたツキやミスを見方にすれば十分勝てる相手だと思う。それらを逃すと一方的な展開も有り得るだろうけど。 ノリで獲ったショーン・フィリップスが1サック・1FFとかしてくれると非常に有り難い。クリッブスのリターンタッチダウンでも良し。そういった+アルファがあれば、十分勝機はあると思う。ガチンコでやると、さすがに力負けするであろう。ざっくり戦力比較するとパスラッシャーの差がありすぎるからだ。ボン+ウェアって凶悪すぎるだろ。つか卑怯。 ついでにという訳でもないが、調子に乗って、NFCの予想ないし展望も書いてみたい。 シアトルの相手はパンサーズに決まったわけであるが、シアトル的にはカウボーイズの次にやりにくい相手だと思う。シアトル最大のストロングポイントであるパスカバーが全く通用しない、つか無意味な相手であるからだ。という訳で、シアトル・ランディフェンスvsキャロライナ・ランオフェンス、シアトル・オフェンスvsキャロライナ・ディフェンスという図式になれば、むしろ、パンサーズやや有利と見る。ここで、パンサーズと軽く一蹴してしまうようなら、シアトルはスーパーボウル大本命であろう。私はそこまでの力は無いと思っている。キャム・ニュートンが勘違いして、パスを投げまくるようなら話は別問題であるが。 反対側の人気チーム対決は(そういやあ、反対側は不人気チーム対決だ。)、さすがにパッカーズ有利かな。カウボーイズ・ディフェンスではロジャースを止められないと思う。それ以上に、ロモが得点するのも難しいのではないだろうか。ただ、ここでパッカーズ勝ち上がれば、シアトルにとっては願ったり叶ったりだし、ダラスが上がってくると、シアトル的には不吉であろう。パンサーズだと、どちらが上がってきても苦戦かな。 あえて、予想をしなかったBAL@NEも含め、今季のディビジョナル・プレイオフは、例年に増して、ファン垂涎の好カード目白押しだと思う。各カード、見どころ目白押しだと思う。女房を質に入れても、見にいかなあきまへんでえ〜。 2015/1/10(土) |