インディアナポリス研究会コルツ部

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2014シーズン

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2015年
4月30日
〜5月2日
ドラフトレビュー  かなり遅れてしまったが、ドラフトレポートである。

 コルツの29位までの情勢をまとめると、ざっとこんな風になる。

 基本的には順当な指名が続く。意外な指名としては、2大RBのガーリーとゴードンがともに10位台で指名。また、例年見られる現象である特定のポジションへの指名の集中は、今ドラフトではCBに発生する。既に4名が指名される。
 そのあおりを喰らって、パスラッシャーの指名がずれ込み、DTの多くとランドン・コリンズが29位まで売れ残る。一方でWR陣はそのCB攻勢のあおりを受けても順当に売れ続け、ここまで5名指名されている。

 以上のような状況下で、指名直前の私の希望ではなく、私の予想は、コリンズ:50%、マルコム・ブラウン:40%、その他:10%であった。もちろん、希望は、それでもジョーダン・フィリップスである。ラシャード・グリーンでも可、である。

 で、結果はというと、フィリップ・ドーセット、WR、マイアミ大学であった。指名を受けての私の第一声は「あちゃ〜、ブラウンもコリンズも残っていたのにWRって。」である。ドーセットについての感想は個別の項目に譲るとして、コリンズについての感想を少しばかし。

 ドラフト前の記事にもある通り、私はコリンズは29位以前で消えると予想していたので、この結果は少々意外だった。ちなみにコリンズは結果的には2巡1位、すなわち33位でジャイアンツがトレードアップして指名している。
 このような結果になった理由はいろいろ考えられるだろうが、ひとつには上記したようにCB指名が続いたことによりパスラッシャーが押し出される形になった事であろう。20位のイーグルスや22位のスティーラーズが本命視されていたので、私はヒヤヒヤした。特にスティーラーズは先ごろ引退したポラマルの後継者にピッタリだったので、本当にヒヤヒヤ、というか半ば諦めていたので、デュプリー指名の報を聞いたときは小躍りした。そりゃ、デュプリーが残っていたら、デュプリー指名するわな。いかにもスティーラーズっぽいLBだもの。真面目で運動能力が高くいものの、技術やセンスにやや難がある。いかにもスティーラーズが好みそうなLBである。

 で、コルツの29位まで落ちてきたのだけど、結果はドーセット。まあ、CBやWR、パスラッシャーと天秤にかけりゃあ、そりゃSを落とすもんなあ。セイフティというポジションの悲哀を感じた。

 だけど、これでコリンズがポラマル級だったら、グリグソンを殺す。それも私が直々に殺す。気を失わせるとか、ぶっ飛ばすとかいうような意味では無く、心肺機能、生命活動を停止させるという意味で、殺す。


 1巡29位  フィリップ・ドーセット WR マイアミ大学

 で、ドーセットである。各種スカウティングレポートをまとめると、とにかく早い。速い。ハヤイ。吉野家より早い。どれくらい速いかというと、ストップウォッチを見て、「おっ、速い。」とか、そんな呑気なレベルでは全然無く、ただ観ているだけで、「速っ。」と周囲の者が思わずツッコんでしまうくらい速いらしい。

 勿論、ストップウォッチも当然早くて、4.3を切るとか切らないとか、そんなレベルらしい。今ドラフト最速どころか、現役カレッジ最速でもあるらしい。現役NFLではデショーン・ジャクソンが最速かと思われるが、彼と比べてどうだろう。
 
 もともと、素質のある選手がマイアミ大のプログラムを受講するとこのようになるという一つの典型であろう。実際、マイアミ大の先輩、サンタナ・モスとか、先輩じゃないけどテッド・ギンあたりが比較の対象である。また、我等がコルツのヒルトンも比較対象の一つになっている。ただ、私の思うに、グリグソンの念頭にあったのは、先に挙げたデショーン・ジャクソンであったのではないだろうか。
 ジャクソンがドラフトされた時も、今回同様、速いだけの選手に49位はリーチじゃないのというような議論があったかと記憶している。ただ今回は、49位ではなく、29位である。ドーセットに着いて回る問題であろう。

 ここで今、速いだけのプレイヤーと書いたけれども、実際、ハンドはそこそこ、ルートランはいまいちらしい。胸キャッチが多い、イージーキャッチをドロップするというような気になるレポートもある。

 というような、技術よりも運動能力や体格(ドーセットはちっちゃい。)を重視する、いかにもグリグソンの好きそうなタイプである。私はドラフト前、WRならアゴラーやラシャード・グリーンを希望すると書いたけれども、ガチに予想するなら、ドーセットもその一人に挙げたろう。

 という訳で、ポリアン直系の私としてはいまいち好きになれないタイプのWRであり、指名の一方を聞いた時は「え〜〜〜。」となってしまった訳である。
 また、コルツの実情的にも、今のようなバカげたパスハッピーで、敵チームが引いて守ってくる事が分かりきっているようなチームに、このドーセットのような典型的なディープスレッドは合わないのではないかとも思っている。どう考えても、ランオリエンテッドのWRであろう。もっとも、その引いて守ってくる相手を更にぶち抜くだけのスピードがあるのかもしれないけれど。

 でもまあ、それでもグリグソンが惚れ込んだ逸材だというのなら、この順位(29位)で指名するしかなかったであろう。WR陣の売れ行き具合から言って61位までは残っていなかったと思う。本来、私はこういうリーチ気味の指名は大好きなので、それそのもは支持したい。
 でも、マルコム・ブラウンやコリンズが残っていたにもかかわらず、デプスチャート4番目の選手を指名する必要はあったのかなとも思う。トレードアップも画策しながら、61位まで粘って、それで駄目だったら諦める、そんな感じのスタンスで良かった選手だったと思う。期待と不満の入り混じる、そんな指名ではある。

 とまあ、否定的な事をいろいろ書いたけれども、それはあくまで指名順位との絡みであって、ドーセット本人の問題ではない。純粋に一ワイドレシーバーとしてはリーグナンバー1であろうかともいうスピードなのだから、ロースターに抱えておいて絶対損は無い選手である。しかもリターナーも出来るというし(その獲得にともない、クリッブスはあえなく解雇。)。61位で指名できれば、ガッツポーズの一つも出た選手であろう。
 現地の掲示板に「最初はえ〜と思ったけれど、時間が経過するにつれて良いピックだと思えてきた。」みたいな投稿があったけれども、そんな気持ちは私にもある。

 とはいうものの、マルコム・ブラウン(パッツが32位でおいしくゲット。「チッ。」←パッツファン以外の全NFLファンの声)がヴィンス・ウィルフォーク級で、プレイオフでコルツのランを止めまくったら、グリグソンを殺す。それも、生き返らせて、もう一度殺す。


 3巡65位 デジョーン・スミス CB フロリダ・アトランテック大学

 オリジナルの2巡61位をトレードダウンしての指名である。ちなみに、そのオリジナルの61位はバッカニアーズがコンバイン野郎のアリ・マーペットの指名に使用。また、65位の直前の2巡64位でジョーダン・リチャーズをパッツが指名。私の希望したプレイヤーが、このトレードダウンに妙に絡まる。たらこスパゲッティの様にからまる。
 マーペットはともかく、リチャーズのこの順位は衝撃的だった。性格的には素晴らしいが、上手くいってスターター、基本スペシャルチーマー・クラスの選手が2順で指名されるとは。本人も驚きであろう。しかも、ベリチックだし。ベリチックは彼のどこを買ったのだろう。性格だけで64位とは思えんし。ちょっと気になる。いや、大いに気になる。

 とまあ、個人的にはミソの付いた指名であるが、グリグソン体制4年目にして初のCB指名である。同じようなランクのCBとしてはスタンフォード閥のアレックス・カーター(3巡80位でライオンズが指名)も残っていたが、こちらには行かず、スミスを指名。コルツのDBコーチであるマイク・ギルハーマーが彼を気に入っているとの報もあり、まずは順当な指名かとも云える。

 で、その肝心のスミスの能力であるが、能力というか特徴がいまいちよくつかめない。運動能力の高い典型的なCBといった印象である。カバー2向きとの評もあるが、マンカバーに長けているとの評もある。この辺は実際のプレイを見てみないと何とも言えないだろう。

 現状、デプスの4番手なので、気軽にがんばれ。また、キックリターンも出来るそうである。

 ちなみに、この時点(2巡終了時点)で実に9人ものCBが指名されており、スミスは10人目のCBだったりする。65人中10人がCBって、多過ぎだろ。ちなみに3巡でもCBの指名は続き、4名、スミスを入れて5名が3順で指名されており、3巡終了時点で14名、99人中14名がCBだったりする。一方で、WRの指名も多く、CBと同じく14名が指名されている。単純にタレントが多かったとも分析できるが、フットボールのオフェンスの中心が完全にパスに移行した事の証左であるともいえよう。

 ちなみに、大学時代バスケットボール選手であったことが話題になったクエンティン・ロリンズはパッカーズが2巡62位で指名している。


 3巡93位 ヘンリー・アンダーソン DE スタンフォード大学

 全然マークしていなかった選手なので、「おっ、早速ここでスタンフォード枠発動か。」と思いつつ、スカウティングレポートをチェックした訳であるが、これがなかなかの逸材である事はすぐに分かった。実際、各メディアのドラフト評価でもこのピックはすこぶる評価が高い。私も一発で気に入った。

 その特長はというと、欠点らしい欠点が見当たらない点である。6−6、294LBSという理想的な体格、腕も長く、スピードとパワーを兼ね備え、テクニックもあり、おまけに頭も良く、性格も真面目で情熱的。実に、欠点らしい欠点のない選手なのである。
 では、何でそんな選手が3巡かというと、欠点が無い一方で、長所、ずば抜けた長所が無いからである。とんでもなく速いとか、とんでもなく重いとか、とんでもなく上手いとか、とんでもないパワーとかは持ち合わせていない。5教科全てで85点以上だけれども、100点も無い。そんな選手なのである。

 要するに、これからのコーチング次第、スキーム次第で、カイル・ウィリアムスにもジャレッド・アレンにもなれる素材なのである。また、現時点でもレディングぐらいの力は十分にあると思う。
 
 昨年のモンクリーフを指名したときと同じようなトキメキを感じる。


  4巡109位 クレイトン・ギャザーズ SS 中央フロリダ大学

 このピック以降には、ちょろっとトレードが絡んでいるものもあるが、めんどくさいので割愛します。

 4巡目にして、ようやく待望のセイフティ指名である。ポジションにSSとあるように、基本的にはボックス内で勝負するランストッパー・タイプのセイフティらしいが、一方でタックル下手という情報もある。オーバーパシュート野郎らしい。って、それ、ラン止め要員としては致命的だろ。一方でパスカバーに長けている情報も無いので、スペシャルチーマー止まりという説もある。

 そんな選手が、曲がりなりにも4巡なのだから、今ドラフトは、TE同様、Sも本格的に不作だったのだろう。カーティス・ドラモントとかコーディ・プレウィットとかいうような上位指名の予想された選手も結構指名漏れしとるし。
 セイフティは、一昔前までは、毎年数人はスターター級がいて、結構層の厚いポジションだったように思うが、ここ最近はさっぱりである。エリック・ベリーの年を最後に不作が続いているように思う。ポラマルやエド・リード級のセイフティは出てきていないし。ラロン・ランドリーやメリウェザーあたりも今一つだったし。

 私は、至る所で述べているように、セイフティ軽視派のひとりではあるけれど。もう少し何とかならんかのう。人気のあるポジションだし。

 さてギャザーズに話を戻すと、今ドラフトでコルツの指名した選手のうち、もっともスターターに近いのはコイツだったりする。っつか、暫定スターター。

 ちなみに、親類にはNFLを始め、プロフットボール・プレイヤーが数多くいる、所謂NFLペテグリーだったりもする。ヒマな人は調べてちょーだい。


 5巡151位 デビッド・ペリー NT スタンフォード大学
 
 はい、今ドラフト二人目のスタンフォード閥。こりゃ、完全にあるな、コルツ推薦入団枠が。それを使っての指名かと思われる。「コルツに入団したかったら、スタンフォードに入ろう。」、って入学案内のパンフレットに書いてあった。

 さて、どんな選手かというと、6−1、308LBSという体格の示す通り、結構ちっちゃい。体重はともかく、身長は全然足りない。ノーズタックルというよりは、一昔前のノーズガードといった感じの選手である。
 で、コテコテのランスタッファーかというと、さにあらず。どちらかというと、パスラッシュを得意にしているらしい。しかも、その小さい体を利用して、ワンギャップをスルリと抜けるタイプかと思いきや、ツーギャップでブルラッシュするらしい。体格的に、カイル・ウィリアムスに似ているので、それと比較する声もあるにはあるが、才能的には歴然という声もある。

 プロで通用すんのか、そのスタイル。それとも、アンダーソンとワンセットで力を発揮するタイプなのか。やすきよ的な感じなのか(正直、古い。)。それとも、ラックのパシリなのか。それとも、フリーナーのパシリなのか。

 
 6巡205位 ジョシュ・ロビンソン RB ミシシッピー・ステイト大学

 上のペリーは、結構謎なプレイスタイルであったが、こちらは非常に分かり易い。

 5−8、217LBSという体格からわかる通り、一昔前に流行った「ちっちゃいけど強い」タイプである。レイ・ライスとか、ジョーンズ=ドリューの系統である。しかしながら、40ヤードは、彼等とおおいに違って 4.6とか4.7みたいな感じで、速くない、つーか遅い、絶望的に遅い。一方、パスプロとパスレシーブはまずまずの模様。

 要するに、完全なインサイド突っ込み要員である。完全なパッシング・オフェンスのための捨て駒要員である。平均3ヤードである。もっとも、リチャードソンと違って、こちらは6巡なので、誰も文句は言わない、安心しろ。そうして、目指せ、3ヤーダー。漫画にはならないけど。

 バリー・サンダースみたいなランナーをホームラン・ランナーみたいな言い方をするけれど、こちらは完全なバント・ランナー。完全に川相。

 ちなみに、ニックネームは「ボウリングボール」。分かり易すぎ。目に浮かぶわ。


 6巡207位 アマーロ・ヘレーラ ILB ジョージア大学

 このへんの順位でのLBなので、ああいう事件で解雇されたアンドリュー・ジャクソンの後釜のスペシャルチーマーかと思いきや、さにあらず、読みや嗅覚、本能に長けた古典的なランストッパー・タイプのILBみたい。
 
 ただまあ、この順位の選手だけに、運動神経はさほどでもない模様。あと、ブロックを外すのも下手みたい。ただ、この手の選手は、上手くはまると、がっちりスターターを確保することもあるので、ちょっち期待。プレイスタイル的に、フリーマンとも相性が良さそうだし。

 7巡255位 デンゼール・グッド OT マーズ・ヒル大学

 マーズ・ヒル大学というのはディビジョン2の学校だそうです。もともとは、ノースカロライナ・ステイトの選手だったらしい。しかし、それ以外は、さすがに何の情報も無い。6−7、320LBSという体格からいって、OTとして使うつもりなのだろう。

 またOLか。油断すると、すぐOLに手を出すな。いったい何人ロースターに抱えているじゃ。ロスターぎゅうぎゅう詰め。しかも老若男女(女はいねーけど、)、FAにドラ1からドラ7まで、ありとあらゆるタイプを抱えとる。断捨離しろ。


 というのが、今季のコルツのドラフトだったわけである。私は、ドラフト前の記事で、1巡でどんな選手を指名するかでグリグソンの嗜好が分かるみたいな事を書いたけれども、結果はドーセット。読みづらい。とりあえずニーズでは無い。かといってBPAでも無い。数年後のキャップ状況を見越しての指名、とも云える。デショーン・ジャクソンの夢をもう一度が、最も正解に近いのかもしれない。

 という訳で、グリグソン体制4回目のドラフトが終了した訳であるが、どうでしょう、この計4回の評価は。私はなかなかではないかと思っている。特筆すべきはやはり、3巡4巡5巡くらいでスマッシュヒットを連発している点であろう。
 というのも、この辺の順位が、GMの腕の見せ所というか、力量を問われるというか、眼力を問われるような順位であると私は思うからだ。1巡2巡というのは、GMの単純な眼力以外のものも多く作用する。オーナーの趣味とか、ファンの声とか、マスコミの騒ぎっぷりとか、当日のドラフトの展開とか等々、なかなかGMの思う通りにはならないであろう。一方で、6巡7巡なんていうのは、はなっからギャンブルピックである。

 そういう訳で、この3巡4巡5巡あたりが、GMの眼力をそのまま反映する順位であるように私には思われる。
 そういった意味では、グリグソンは合格点を十分に与えられるのではないだろうか。名GMの条件の一歩目はクリアしたように思う。もちろん、これだけが全てではないけれど、ドラフトというのはGMの仕事の半分くらいは占めている。

 あと、OL好きは何とかして欲しい。セクハラでキャリアを失うタイプか。

 さて、コルツのドラフト話はこれくらいにして、今ドラフト全体の感想に移りたいと思う。

 まず、特筆すべきは、何といっても、ブランドン・シャーフというガードの選手が全体5位で指名されたという点であろう。RTでの起用も考えられているらしいが、少なくともLTではない。
 そうして、次のOLである全体9位のエレック・フラワーズも、これまたOGないしRTの起用が目されている選手である。次が純正LTであるアンドレアス・ピートで13位、次がキャメロン・アービングの19位で、こちらは5つのポジション全て出来るという触れ込みであるが、少なくともLTとしての指名では無い。以下、セドリック・オグブエイ21位、D・J・ハンフリーズ24位、レーキン・トムリンソン28位というのが、1巡で指名されたOLの全てである。

 計7名のうち、LTとしての起用が目されているのはピートひとりのみである。将来的にLT転向が目されている選手も多いが、とりあえずルーキーイヤーはRTでの起用である。この7名をポジション順に並べていくと、上から、OG、RT、LT、全部、RT、RT、OGとなる。純正LTは一人しかいない。これは結構衝撃的な結果ではないだろうか。まあ、ニーズやタレントの問題、「ザック・マーティンの夢よ、もう一度。」等々、理由はいろいろ考えられるだろうけど、私には衝撃的な結果だった。感無量と言っても良い。←大袈裟

 一昔前までは、LTと他の4つのポジションとの間には歴然とした格差があった。例えば今ドラフトのように、7人のOLが1巡で指名されたとしたら、うち6名はLTであった。残り一人がCかGみたいな感じであった。ここ20年ではベストのガードであろうハッチンソンですら17位である。それでも、同僚のLTであるジェフ・バッカスより先に指名されたとして当時話題になったものである。
 もっとも、この年は全体2位でレオナード・デービスが指名されているが、これは将来的にはLTみたいな感じでの指名だったので、ガードちゃあガードだけどLTみたいなものであろう。

 このLT凋落がのトレンドが今後どのように変化するのかは全然分からないけれど、このように刻一刻といったら大袈裟だけど、どんどん戦術戦略が変化していくのがフットボールの醍醐味の一つであろう。

 LTより数年前から凋落の始まっているRBであるが、今ドラフトでは10位台で2名指名された。トッド・ガーリー(10位)とメルビン・ゴードン(15位)である。

 ガーリー10位には会場内外に衝撃が走ったが、多くのNFLファン、特にAFC南のファンの多くはニヤリとしただろう。ジェフ・フィッシャーがいかにも好きそうなタイプだからである。問題はケガからの回復具合であるが、こればっかりは分からない。フィッシャーはいけると踏んだ訳である。

 でも、これでガーリーが全快だったら、NFC西はますます白熱するのお。ラムズも一躍優勝候補か。

 二人目のゴードンはサンディエゴが指名。で、私は今回初めて映像を見たけれど、ちょっち不安。日本のスタジオではジャマール・チャールズと盛んに比較していたけれど、私にはむしろドナルド・ブラウンに見えた。実際、大学時代もロスヤードが多かったらしい。しかも、パスプロとパスレシーブに不安がある。パスを獲れないドナルド・ブラウンなんて、使い道ねーだろ。

 もっとも、あくまで30秒ほどの映像を見ただけなので、結論は出せない。ゲームを楽しみにしたいと思う。

 また、私がドラフト前の記事で紹介しておいたテルヴィン・コールマン(フージャーズ)は3順73位でアトランタ入り。RBではウェルドン(36位)アブドーラ(54位)に次ぐ5番目の評価。んなもんか。

 また、同じくわたくし一押しだったWRラシャード・グリーンは5巡139位でジャガーズ。何で。一方、アゴラーは順当に20位でイーグルス入り。両者にそこまで差があるとは思えんがなあ〜。

 また、ガーリーと同じACL組と云えば、イフォ・エくプレ=オロムがいるが、こちらは7巡241位でブラウンズ入り。ACLのケガが無ければ、CBトップどころか、全体5位以内もありうるといわれた選手が241位とは。同じACLでもいろいろあるのだのう。このケガひとつで、一体いくら失ったんだ。かわいそうに。

 全体1位と2位はQBがワンツーフィニッシュした訳であるが、それはともかく、これで、過去4年の全体1位と全体3位と全体2位のQBがAFC南に集結した訳である。いよいよ、NFL最弱地区から脱出か。もっとも、最弱地区のままの方がコルツファン的には好都合なのであるが…。にしても、ジャガーズは5位以内が多いな。これで3年連続か。

                                               2015/5/12(火)

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