インディアナポリス研究会

歴史

戦評 '08シーズン

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<1/2/3/4/5/6/7/8>

 2009年 
Week3
SNF
9月27日
IND@ARI
31−10
 やい、日テレジェニック、てめーら本当にNFL好きなんだろーな。好きなチームとか、好きな選手とかいるんだろーな。試合は欠かさず録画してるんだろーな。まあ、心にもない事を言うのが、芸能人の仕事ちゃあ仕事ではあるが。
 
 さて試合であるが、私は10−30ぐらいで負けるんじゃねーかと予想したこの試合、ものの見事に31−10という裏のスコアで快勝しちゃいました。それもここ数年にないくらいの快勝です。
 インディ対策というか、マニング対策が各チームに浸透している昨今では、これほどものの見事にインディの戦略が嵌まった試合というのは、ここ最近ではちょっと珍しいと思います。

 アリゾナ・ディフェンスはノーハドル・オーディブルには弱いかなとは戦前から予想はしていたけれども、これほどものの見事に嵌まるとは予想外でした。ウェインをクロマティに消され、ダラス・クラークをエイドリアン・ウィルソンに消されて完封というのが私の10得点予想の根拠です。
 まあ確かにマニングのノーハドル・オーディブルつうのは他のそれとは「なんやなんや度」が格段に違うけれども。3,4年前の全盛期の攻撃を私はちょっと思い出してしまった。

 で、ちょっと調べてみるとアリゾナがインディと最後に当たったのが4年前、まあ4年前というのは、カンファレンスが違うので当然なのですけれども、問題はウィークで、ウィークはウィーク17、つまり最終戦でした。ここから先は調べてないので良く分からないけれども、最終戦でおそらく消化試合、マニングはほとんど登場していなかったと思う。つまりアリゾナディフェンスは今回がマニング初体験だったという事だ。初めてだと、これくらい混乱するのも致し方ないかなと思う。

 にしても、フリーニーに2枚付けなかった事といい、ランが極端に少なかった事といい、アリゾナコーチ陣は準備不足と責められても仕方のない内容だったと思う。
 確かに前半痛いところ、レッドゾーンでのふたつのターンオーバーを喰らって、パスを偏重せざる得ない展開(これこそインディの基本戦略。)になったのは事実だけれども、インディ攻略の全ての基本はフリーニーとDTとの間にランを捻り出す事である。多少点差が開いても、ココをしつこく突く事で勝機が見出せる。
 本当にアリゾナにとっては無策といってよいゲームだったと思う。

 さて話は変わって、いまコルツファンの間で話題沸騰中のギャルソン時田ことピエール・ギャルソン(ガーコンとかガルコンとかいろいろな日本語表記があるようであるが、当然私はコレで押す。)であるが、時折エイドリアン・ピーターソンっぽいスティッフアームを見せるなど、なかなかランは強い。今までのコルツにはいなかったタイプなので珍重したい。

 そしてもうひとりの新顔WR、オースティン・コーリーであるが、背番号17の白人つうことで、私は必ずハンター・スミスと間違えてしまう。「あ〜あ、ハンター・スミス、とうとうオフェンスにも参加すんのか。」とりあえず、背番号代えれ。

 この試合もうひとつ私が注目していたのが、今NFLでもっともおもろい名前と私が認定するティム・ハイタワー。タワーの段階で既に高いのに、更にハイって。どんだけ高い所が好きなんだ。ちなみにARIにはほかにハイスミスつうLBもいる。高いスミスって。スミス族の中で一番偉いと云う事か。

 話をコルツの事に戻すが、開幕から3試合、今季のコルツはターンアラウンドやWRへのスクリーンなど例年にない攻撃を見せている。これは明らかに去年とは違っている点だと思う。改善といってよいと思う。「QBつうのはダウンフィールドに投げ込んでナンボなんじゃい。」みたいなマニングのエゴが昨年までのプレイコールには見え隠れしていたが、今季はそういうのが無くなった様だ。心境の変化か。残念でもある。

                                                            2009/9/30
2009年
Week4
10月4日
SEA@IND
17−34
 先週の快勝に引き続き楽勝。しかし、観ていて思ったのであるが、先週のアリゾナといい、今週のシアトルといい、4年に一度しかコルツと対戦しないNFCの各チームは、どうしてもマニング対策、ノーハドル・オーディブル対策が後手後手になる感じである。あれよあれよという間に、前半で大差をつけられてしまう。後半になると、ある程度立て直せるのであるから、これは対策というよりは、慣れの問題というような気もする。

 つう訳で、オフェンスに関しては何も言う事ありません。ほぼ完璧な出来です。オースティン・コーリーも、あれくらい出来るんだったら、ゴンザレスの居場所はなくなるなあ。再契約は難しいかもしれん。つーかカットかも。

 ドナルド・ブラウンも今回はじめてじっくり見たが、若かりし日のアダイつう感じである。まあ、もっともアダイも戸籍上は年をとっている訳ではないが、いかんせん勤続疲労が激しいので。

 一方ディフェンスであるが、こちらも完璧、つーかシアトルが酷すぎた。

 このシアトル然り、セントルイス然りであるが、やっぱりフランチャイズLTを失ったチームは、ほんとにもの哀しい。ここ数年のこの両チームの突然の弱体化は、この一事で全て説明がついてしまう。

 そう考えると、うちのタリク・グレンは上手いタイミングで引退したのかなあとも思う。つかなんで、シアトルはLTを指名しないんだろ、まだウォルター・ジョーンズに期待しているのか。怪我が癒えても、昔のパフォーマンスが維持できるとは、とても思えないのであるが。アーロン・カリーとか指名している場合ではと思うが。

 で、そのアーロン・カリーであるが、さすがにいい雰囲気を持っていた。今年の新人で雰囲気を感じさせるのは、このアーロン・カリーとライオンズのぺティグリーである。特にぺティグリーは十年に一度の逸材と言われるだけの雰囲気がある。

 話をアーロン・カリーに戻すが、確かに雰囲気はいい物を持っているのではあるが、ではナチュラル・ポジションはどこなのだろうと考えると、ちょっと首を捻ってしまう。MLB、WLB、SLB、OLB、ILB、どこを守らせても役不足、もったいない感じがする。理想的には、アーラッカーのようなMLBなのだろうけれども、そうするとパスカバーに難があるかなあという気がしないでもない。それにブリッツもさせたいし。今のフットボールには彼の才能に見合うだけのポジションがないような気もする。新しく作るか。まあ、どのポジションをやっても平均以上の数字は叩き出すだろうが。少なくとも、A.J.ホークよりは上だろう。

 エッヂさんは久しぶりのインディご帰還。パスキャッチでは往年の片鱗を見せたが、全体的にはいまひとつ。つーか完全に里帰りムードであった。お墓参りしてきたか。

 しかしこのエッヂさんといい、ショーン・アレキサンダーといい、トムリンソンといい、30過ぎたRBは悲しいのお。批判もあったが、ティキ・バーバーの引退は、あれはあれでやはり賢明な選択だったと言えるのかもしれない。翌年、ジャイアンツは優勝しているので、そういった意味では失敗ではあったが。もっともこれは完全無欠の結果論ではある。

 試合前の予定としては、ここでセネカ・ウォレスの悪口を書く予定なのであったが、OLの状態があまりにも悪すぎて、それ以前の問題になってしまった。
 とりあえず予定していた悪口を書いておくと、なんでSEAはセネカ・ウォレスの第2QBにしているのかと言う事である。マニングと違って八セルベックケガがちである事を考え合わせれば、SEAの第2QBは結構重要なポジションの筈である。それなのに何故セネカ・ウォレス。彼よりマシなQBはいくらでもいる様な気がするのであるが。それこそJ.ガルシアとか。しかもセネカ・ウォレスは決して若くないし、謎である。政治的な理由でもあるのかと勘繰っていたが、ホルムグレンが辞めても、まだいるし。謎である。

 ハッシュはいい。

 さてコルツに話を戻すが、開幕四連勝ときて、次は@TEN。しかも何だか妙に調子が悪い。このTEN然り、PIT然り、BAL然り、ディフェンス主体のチームというのは、どうしてもシーズンごとの出来不出来の差が激しい。今年は不出来のシーズンっぽい。

 先週に引き続き、去年のコルツとの違いをひとつ指摘しておこうと思う。今季はフリーニーとマシスのふたりを同時にサイドラインに下げるシーンが多い。特にフリーニーは昨季まではほとんど出ずっぱりであったが、今季はサイドラインに下がるシーンが多い。これは良い事だと思う。結果も出でいる。

 コールドウェルの采配の特徴は普通化にあるとどこかで書いたけれども、このフリーニーのランシチュエーションでの不投入や、先週指摘したターンアラウンドの使用などは、その一連の動きだと思う。そしてそれはここまで成功してきている。ただこれが長い目で見て良い事かと言うと、私には疑問がある。手痛いしっぺ返しを喰らうような気もする。まあもっとも、今までのダンジーのやり方も決して大成功とは言えなかったのであろうが。

 今月は乳がん撲滅キャンペーンとかで、各チームはジャージやらシューズやらにピンクを配していて、なかなか楽しいのであるが、どうも一番似合わないのが、コルツっぽい。コルツブルーとあのピンクはどうも相性が悪そうである。中でも、マニングのピンクのリストバンドがちょーカッコわるい。面白いから続けて欲しいけど。

                                                          2009/10/9
2009年
Week5
SNF
10月11日
IND@TEN
 NE@DENを見ていたが、いや〜すごいネ。デンバーのスローバックジャージ。黄色に茶って。しかもソックスは縦縞だし。誰だか忘れたけど、それをねじらせてドリル状にして履いている奴もいた。
 ’70年代の世界的にスポーツチームのユニフォームのデザインが迷走していた時期のものなのだろうか。日拓ホーム・フライヤーズとかアストロズとか、同じデンバーのナゲッツも凄かった。

 レフリーの紙コップみたいなユニフォームも凄い。

 一方、NEのユニフォームは私はなかなか好きである。特にヘルメットにあるフットボール以外の何者でもないと言うあのロゴが好き。どこから見てもセンターのおっさんという、見間違いようのないデザインが好き。

 数週間前、アトランタも同じスローバックジャージを着ていて、「ブラウンズ、強なったなあ。」と錯覚してしまった。そのブラウンズ、今週はバッファローに6−3で勝利。デレクのパス成功率は2/17、って日付か。

 ちなみに私は日本のプロ野球の中日と横浜のユニフォームの区別が未だにつかない。毎回「中日、弱なったなあ。」と思ってしまう。

 コルツはスローバックジャージをやっても、着ている本人ですら気付かないだろう。

 と、うまい具合に(テキトー)コルツの話が出たところで、今週の試合の感想。

 まずは何といっても、この人、オースティン・コリーについて触れねばならないだろう。最初のタッチダウンを決めた時には、思わず「ストークリーの生まれ変わりや〜。」と叫んでしまった。ちなみに私は関西人ではありません。東夷です。

 ストークリーの生まれ変わり(もちろん死んでいない。)かはともかく、コルツにとっては待望久しいスロットレシーバーの誕生だと思う。少なく見積もっても、スロットレシーバー候補にはなるだろう。さようならアンソニー・ゴンザレス、あとはドラフト権に変身するだけだ。

 また、ダラス・クラークもこれでスロットの仕事から解放されて、TEに専念できるだろう。そして、さようならギジョン・ロビンソン。どうも私は昨季からコイツが信用できない。
 ただダラス・クラークはTEに専念してしまうと、おそらくここ数年のようなスタッツは計上できなくなるので、トニー・ゴンザレスとケレン・ウィンスローがNFCに去ってくれて千載一遇のプロボウルをまた逃してしまう事になる。ま、いいか。

 話をコリーに戻すと、彼はストークリーのようなディフェンダーを置き去りにするスピードはないものの、代わりに強さがある。ギャルソンと合わせて、ブロックにRACに活躍してくれる事だろう。今までのコルツにはなかったものなので、大いに楽しみである。一日も早く、二代目オースティン・パワーズを襲名してもらいたいものである。って、それは嫌か。じゃ代わりに、コリーよ、マニングの犬になれ。

 次はこの人、ジャコブ”いつからいたんだ”ラーセイ(’80年代風)であろう。いつの間にかコルトになっていたラーセイであるが、この日は敵CBフィネガンばりのすっぽんディフェンスを見せた。反対側のジャラウド・パワーズ同様、なかなかのマンツーマン能力である。しかし、こういう風に守るんだったら、ヘイデンもマーリン・ジャクソンもいらないな。どーすんだろ。

 評判のパット・マカフィーのパントであるが、確かに飛ぶ。でもコントロールが全然ない。全部真ん中。良くも悪くも、前任者のパンター・スミスとは好対照である。あいつは飛ばないけど、コントロールは良かった。なんか、エロいな、この表現。
 ただ、マカフィーのキックオフは凄い。ほとんどエンドゾーン、それも奥の方だもの。マイルハイだったら確実にスタンドにぶち込むな。これはウソ。

 あと、只今人生のターニングポイントにいるトニー・ユーゴーであるが、この日は、チャーリーのケガを受けて、久々に先発していた。しかし、その体たらくを見ると、なるほどチャーリーの先発も頷けるな、といった内容であった。しかも途中で代えられとるし。もはやパスプロに関しては、アダイの方が上と見た。パスシュチエーションの時はアダイをLTでお願いします。
 来ドラフトの一位はLTか。トニーよ、ただのでかいおっさんで終わるか、NFLプレイヤーとしての人生を全うするかの瀬戸際にいるぞ、今のお前は。

 28点目が入った段階で、ソージ君を出しても良いように思った。TENは完全に意気喪失していたと思う。ここらでソージ君、沖田そうじ君を出さないと、キンドーさんも怒るよ。まっ、ペインターでもいいんだけど。って、いるのか、あいつ。サイドラインでも見かけんが。

 快勝にひとつケチをつけておくと、最初のタッチダウンのシーン、4th and 1、ゴールまで残り3ヤードから、例によって例の如くの、余裕のノーバック・ショットガンって。ワンバックだったかもしれんが、ああいうシーンで我慢のFGを選択できないから、マニングはプレイオフで勝てないって言われるんだよなあ、やっぱし。まあ直らねえだろうけど。

 さて開幕5連勝のコルツとは対照的に、開幕5連敗となったテネシーであるが、この試合を見ていても正直原因はよく分からない。出来自体は昨年とたいして変わらないように見える。
 確かに、タイタンズ自慢のDB陣のうちの二人を欠いているのは痛かろう。なんのかんのいって、ヘインズワースの穴も痛かろう(ヴァン・デン・ボッシュの今季の不調はこれが主因であるように思われる。OL同様、やはりDLもユニットなのである。)。しかし決定的な原因というのは、この試合を見た限りでは私には分からなかった。

 話はちょっと変わるが、やはりテネシーは伝統的にフリーニーを封じるのが本当に上手い。前任者のブラッド・ホプキンスも上手かったが、現任のマイケル・ルースも本当に上手い。このゲーム、確かにスタッツ上では1サック喰らっているが、ほとんど試合の趨勢が決まってからのものだったし、カバレッジサックに近いものだったので、事実上は完封だったと思う。
 フリーニーを抑える一つのコツは、フリーニーを止めるのではなく、受け流す事だと思う。フリーニーの進行方向を変えて、その先にQBやRBがいないようにするのが、ベストの方法だと思う。このゲームにおいても、ルースはそれを実践していた。でもセントルイスやサンフランシスコの良い子のみんなは真似しないでネ。

 アルジはまた太っているように見えた。アンディ・リード張りである。黒と赤を基調としたユニフォームから水色を基調にしたユニフォームに変わったので、そう見えるだけかと思っていたが、やはり太っている。腹が出ている。太っていく魔術師。

 いま私がNFLの全プレイヤー中、最も好きな名前は実はジャスティン・ゲイジである。なんかニコラス・ケイジみたいでカッコいい。マカロニ刑事みたいで、マイコン刑事みたいで、はぐれ刑事純情派みたいで。ただしボールを捕っている姿は見たことはない。まあ、この試合のワンキャッチは見ているけど。

 キース・バラックは老けた。パフォーマンスというより、顔が老けた。もともと老け顔だったのが、更に老けた。

 とにもかくにも5連勝と相成ったコルツではあり、コルツファンは浮かれ祭り中であるが、どうも私はいまひとつ信用できない。疑心暗鬼である。敵の状態が総じて悪いというのもある。試金石となるであろうNEも、もう2敗しちゃってるし。意外と14週目のデンバーが試金石なのか。
 でも先のNE@DENを見る限り、今のデンバーはプチ・ニューイングランド、偽ニューイングランドとしか思えないんだよなあ。ニューイングランドは鏡を前にして戦っているような錯覚を覚えたことだろう。数年後はともかく、今季のデンバーのそのうちメッキがはがれるんじゃないかなあ。

 って上手い具合に話が冒頭に戻ったところで、今週のレポートは終わりにしたいと思います。なんか今回は調子が妙だな。妙な調子はいつものことか。
                                                              2009/10/13
2009年
Week6
10月18日
TEN@NE
0−59
 今週はバイウィークで、コルツの試合は無いので、この試合のリポートを書いて見たいと思います。元々書く予定は無かったのだけど、エド・ジョンソンの項で以下のようなことを書いた矢先に、ちょうどテレビで中継録画を見たので、その続きという形でレポートしてみたいと思います。エド・ジョンソンのところに続けても良かったのだけど、せっかくなので、項を新たにしてみました。つっても、いつもの様にたいした内容は無いけど。

 とりあえず、エド・ジョンソンのところに書いたものを引用すると、

”と、ここでビルズとジェッツの選手の名をだしたのは他でもない、ついさっきまでビルズ@ジェッツを見ていたからである。
 で、見ていてしみじみ思ったのは、タッチダウンというのはなかなか取れないもんだなあという事である。コルツファンをやっていると、レッドソーンに入れば、タッチダウンは自動的に取れるものだと思いがちであるが、それって錯覚だったのね。マニングさんはやっぱり偉いや。

 ちなみこの試合、オーバータイムが長引いて、途中で録画が切れてしまったので、GAME CENTERで結果を見たのであるが、そうしたらまたびっくり、TEN@NE0−59って何。(ちなみにビルズ対ジェッツ戦は16−13でビルズの勝ち。)

 第2クオーターだけで35点、獲っとる。しかもヤングとコリンズのパス成功率の合計が2/14って。バレンタインデーかと、とりあえず突っ込んでおいて、さらにそのにパス獲得ヤードに目をやると、マイナス7ヤードって。一試合でプラス7ヤードでも大概であるが、マイナス7ヤードって。突っ込みようがないわ。一方でクリス・ジョンソンは17回で128ヤード。訳分からんわ。こんだけ負けているのに、チームのパスアテンプトがひとりのRBのラッシング・アテンプトに負けているって、一体。”

 んな感じである。実際のゲームの映像を見てみると、0−59の謎が解けた。天候である。雪が降っていた。うむ、納得。いや全然納得しねーよ。

 確かに雪は降っていたけれども、強風というほど風は吹いていなかったし、また、視界が遮られるほどに雪が降っていたというわけでもない。雪はそれなりに降り積もっていたので、足元がおぼつかなくなるという事あったかもしれないが、それもそんなに強烈と言うほどでもなかった。足を取られる様な雪質ではなかったのだろう。試合序盤では、各選手が走りづらそうにしていたが、第2クオーター、問題の第2クオーターあたりでは誰も足を取られてなどいなかった。

 つ・う・か、そもそも天候なんか0−59の説明には全然なっていないのである。百歩譲ってテネシーの0得点の説明にはなるだろう。でも59失点、ブレイディ6タッチダウンの説明には全然ならない。テネシーの方にだけ雪が降っていて、ニュー・イングランド側は快晴だったのだろうか。車田正美のマンガじゃないんだから、そんなことあるわけが無い。天候は平等である。

 だいたいNEなんか、フリー・フリッカーとかやっているのだもの。雪が降っていたのでパス出来ませんでした、なんていう言い訳は通らないよ。しかもその、フリー・フリッカーでタッチダウン決められた直後にエクスチェンジミスでファンブルロスト、その直後のドライブで28ヤード一発タッチダウン喰らっているのだもの。全然パス通っているやん、ニュー・イングランドは。

 しかもコリンズはこの試合、エクスチェンジミスを何回かしていたけれども、エクスチェンジミスは天候関係ないだろ。

 しかしこの天候でフリー・フリッカーとは、恐れ入る。確かに、こういう天候下では、複雑なプレイの方が逆に集中力が高まって良いのかもしれない。さすがベリチック。
 しかも58点目のタッチダウンはQBスニーク。しかもルーキーQBの記念すべき初タッチダウンである。どこまでも激辛流。52点差からQBスニークって一体。昔、日本のスポーツマスコミの間で、メジャーリーグでは点差がついたら盗塁とかしないと、まことしやかに伝えられていたが、NFL、少なくともベリチックの間にはそういうことは無いのね。

 もっとも、この試合では、インディ戦同様、20点ぐらい差が付いた段階で、TENディフェンス陣の気持ちは完全に切れていた。ディフェンスは、オフェンスと違って、自分でボールを持っている、すなわち主導権を握っている訳ではないので、気持ちが切れてしまうと、本当に何も出来なくなってしまう、というか、何もしなくなってしまう。
 コールドゲームみたいなルールがあっても良いと私は思った。後半、少なくとも第4クオーターはお互いにとって何も意味の無い時間だったと思う。リアルに寒いだけである。もっとも私は第4クオーターは見ていないが。たりめーだ、こんな試合より自分の人生の方が大事だわ。

 昔、江川が何かのTV番組で、優勝が決まった段階でシーズン終了にすべきだ、そうすれば個人タイトル目当ての駆け引きも無くなる、それがファンに対する礼儀だ、みたいな事を主張していたのを私は思い出した。当時の私は、そんなものかなあ、と多少の疑念も抱いていたが、今の私はその意見に全面的に賛成である。プロでも、いやプロだからこそ、意味の無いゲームや意味の無い時間は削除すべきだろう。
 消化試合は若手を試し育てるのに大切な時間だというような主張もあるが、私はその意見には与しない。私は20年近くスポーツ観戦をしてきているが、消化試合やバゲージタイムで成長した選手というのを見たことがない。たとえ消化試合で活躍しても、翌年のレギュラーシーズンが始まると、大概活躍しない。選手は、価値のある試合、意味のある試合でなければ、成長しないのである。2軍のホームラン王が大概1軍で通用しないのも同様の理由だろう。清原はかつて、こう述べた事がある。「ファームはプロじゃない。」

 とりあえずタイタンズファンはこう嘆いているだろう。”タイタンズを忘れたい” 

                                                              2009/10/22
2009年
Week7
10月25日
IND@STL
42−6
 今週はお隣セントルイスでのラムズ戦である。NFC西地区との対戦であるが、ご近所である。アリゾナからセントルイスに行く方がよほど遠い。

 改めて思うのであるが、NFLの地区分けは本当に無茶だと思う。このセントルイスの西とか、ダラスの東とか。ダラスなんか日本人の感覚からすると、むしろ西である。だってテキサス州である。そのほかマイアミの東とか、キャロライナの南とか。まあ確かにマイアミは東ちゃあ東ではあるが、イメージ的には南だろう。
 そして我等がコルツも南である。五大湖周辺の州なのに南である。イメージ的には、むしろ北だろう。

 政治的歴史的理由があるのは重々承知しているが、あまりにも方角のイメージからかけ離れている。方角のみを頼りに地区分けすれば以下のようになると思う。カンファレンスは移動しないで、試みてみた。

 AFC北  CLE、CIN、PIT、IND
 AFC東  NE、BUF、NYJ、BAL
 AFC南  TEN、JAX、HOU、MIA
 AFC西  SD、OAK、KC、DEN

 NFC北 GB、MIN、DET、CHI
 NFC東 NYG、WAS、PHI、CAR
 NFC南 ATL、TB、NO、STL
 NFC西 SEA、SF、ARI、DAL

 カンファレンスを移動させれば、より方角に沿った地区分けが出来るだろう。


 とまあ、こんな前々から思っていた事を書いてみたのは他でもない。このIND@STLに書く事が無いからである。インディファンのみならず、こういっちゃあ失礼だがセントルイスファンも戦前予想していた通りのゲームになってしまった。「まあ、こーなるやろ。」である。

 マニングはこういう勝てる試合を必ず勝つ、それも大勝するのは大得意なので、こういう結果は荒方予想がついた。TV放送もないので、私も何も書く事は無い。

 これで昨季から数えて、何気にレギュラーシーズン15連勝である。でもプレイオフは1戦1敗。こういうのも逆にカッコ悪いなあ。麻雀で99勝1敗だけど、その1敗が1億円の懸かった大勝負で、残りの99勝は全部ネット麻雀みたいなそんな感じである。むしろ弱いのじゃないか、という気さえする。

 レギュラーシーズンは8勝でいいから、プレイオフで勝っておくれ。

 んで次は、ここに来て突如調子を落としてきたサンフランシスコ。う〜ん、勝っちゃうな、この試合も。

 このままだとレギュラーシーズン、全勝しちゃうよ。そしてプレイオフ、初戦敗退。ありそうだなあ〜。レギュラーシーズン9勝で上がって来たスティーラーズ相手に、ポラマルに痛い所でインターセプトリターンタッチダウン喰らって初戦敗退。十二分に有り得るシナリオだ。恐い、一月が怖い。

 話はちょっと変わるが、今季、ここまでのNFLは、このIND@STLも含めて、大差のつく試合が非常に多い様な気がする。順位も各カンファレンスとも上と下がくっきり分かれている。完封試合も、リーグ全体で、ふつうは年間3試合ほどだと思うが、今季はここまでで、すでに7試合、うちふたつはセントルイスである。

 まあ偶々だとは思うが、ちょっと面白い。
 ロースター表を見る限りでは、そんなに各チームとも差があるようには思えないが、QBの力とか、選手の能力とスキームとの相性だとか、キーになる所で差がついてしまっているのだろう。まあ、あと、全体1位狙いすぎつうのもあるかな。今回のセントルイスなんか一位狙う気マンマンだもの。

                       ふと気が付いたら、NBAが始まっていた。ああ〜ハンスブロー。2009/10/30

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