2010年 | 俺オールプロ’09 | 世間はバンクーバー冬季オリンピック大会で沸いているが、そんなことはお構いなしに、ここらで毎年恒例の俺オールプロ。 例によって例の如く、その選出は完全に私の趣味趣向によるものなので、あまり詮索しないよーに。 ではオフェンスから。去年のを見ると、今年はスペシャルチームから書く予定らしいが、軽く無視。去年の俺を軽く無視。 オフェンス QB:ペイトン・マニング(IND) ローゼンフェルズとも思ったが、やっぱ選んどくか。今年はあまりパッとしたのがいなかっ た印象。 RB:トーマス・ジョーンズ(NYJ) 今まで黙っていたが、実は現役では一番好きなタイプのRBだったりする。最初のチー ムでこけたので、どうしても評価が低くなりがちであるが、もっと評価されて良いRBだ と思う。 リッキー・ウィリアムズ(MIA) 同期のエッヂさんが引退同然、後輩のデュース・マカリスターが引退しているという 事実を考えると、現今のパフォーマンスは驚異的だと思う。中抜けしているけど。髪 型だけでなく、リアルに別人になっているという噂もあり。 WR:オチョ・シンコ(CIN) クリス・ヘンリーへの涙には感動した。 TE:ダラス・クラーク(IND) 悲願のプロボウル出場、になったのか。 ジェレミー・ショッキー(NO) 悲願のスーパーボウル出場。ひとり’90年代。 OT:オーランド・ペイス(CHI) このペイスやオグデン、ウォルター・ジョーンズの昨今の凋落振りを考えると、いかに彼ら の運動能力がずば抜けていたのかという事が逆によく分かる。テクニックや経験は関係な いのね。 チャーリー・ジョンソン(IND) いろんな意味で、32球団一安い先発LT。これでよくスーパー行けたな。 OG:マーシャル・ヤンダ(BAL) 凶悪BALラインメンの中にあって比較的地味な存在。でも凶悪である事に変わりはな い。 そこらのおっさん(住所不定) 遂にさじ投げた。素人にガードは分からん。 C:ジャマール・ジャクソン(PHI) 影の実力者。 ディフェンス DT:ハロティ・ナータ(BAL) 遂に現役最強DTの称号を襲名したか。 NG:ケリー・グレッグ(BAL) NG職人。むろんNO GOODの意味ではない。 DE:ジャレッド・アレン(MIN) ひとり’80年代。 ドワイト・フリーニー(IND) ここらでフリーニーさんを選ぶか。 LB:ジョナサン・ヴィルマ(NO) NOに行って大正解。 ゲイリー・ブラケット(IND) 頼むから、誰か彼になんかやってくれ。 ショーン・メリマン(SD) もうみんな忘れている。これほど短期間に評価&成績が急降下した例も珍しいのではな いだろうか。 CB:トレーシー・ポーター(NO) 仕方ない、選んでやっか。 アントニオ・クロマティ(SD) メリマンと同じ轍を踏むのか。やっぱり凄いCBだと思うんスけど、僕的には。何よりで かいし。あの体でCBが出来るというのは、それだけでも貴重だと思うんですけど。やっ ぱ名前先行だったか。 S:ブライアン・ドーキンス(DEN) 今季のセイフティ界に於いては、彼等おっさんふたりが良く目立っていたように思う。 ダレン・シャーパー(NO) 同上。 スペシャルチーム K:ギャレット・ハートリー(NO) コルツを奈落の底に突き落とした。 P:マイク・サイファーズ(SD) 今季も健在。 H:マーク・ブリュネル(NO) 悲願のスーパーボウル制覇。 LS:該当者無し 今季は目立った失敗が無かった。 KR:ジョシュア・クリッブス(CLE) クリーブランド・クリッブス。 PR:同上 遂にヘスターを押し除けた。 新人王:オースティン・コリー(IND) コルツファンなので、選ばしてくんさい。 アカデミー賞:マイケル・オーアー(BAL) 邦題(しあわせの隠れ場所)は意味不明。 ファーブ賞:ジュニオール・セオウ(NE) ファーブの影に隠れているが、「まだやってんの」感はこの人の方がより強い。 MVP:ハンター・スミス(WAS) 今季最も派手なプレイを連発したのは彼でしょう。 総評 LBの細かいポジションを無視しているのは例年通り。あと、WRが一人になってしまったが、これはTEのふたりをどうしても選びたかったので、許して下さい。WRに他に候補もいなかったし。 IND&NO&BALに偏った感はあるが、IND&NOはスーパー進出しているので仕方ないとしても、BALが多いのは自分でも意味不明。ボルチモアの試合を多く見ている訳でもないんだが。 今季からLSという項目を新たに設けたが、これはポジションの性格上、派手な失敗をやらかした選手が選ばれるという仕組みになっております。 2010/2/27 今回新設されたファーブ賞について、やらずもがなの説明を加えたいと思う。 ファーブ賞とは、その名が示すとおり、引退する時期を完全に見失ってしまったプレイヤーに与えられる賞である。日本プロ野球では野村克也賞がこれに相当する。3年前に工藤公康が受賞している。 また、このファーブ賞とは反対概念、すなわちあまりにも潔く引退しちゃった賞としてバリー・サンダース賞がある。今季はバッファロー・ビルズのブラッド・バトラーがその賞にノミネートされたが、やや実績不足のため、惜しくも受賞を逃している。 また、このバリー・サンダース賞に相当する賞として、日本プロ野球界に江川卓賞や掛布雅之賞は無い。あれば、村田勝喜や今中慎二などが受賞していたと思われる。 2010/2/28 |
ドラフト展望 | ’10ドラフトもおよそ2週間後に近づいてきたので、ドラフトについてあれこれ書こうと思います。 さて、今年のコルツドラフトであるが、ひとつの特徴は、何が何でも指名したいポジションはないものの、一方で指名の必要の無いポジションもあまり無い、という事になると思う。実際、TSNのドラフトレビュー誌では、コルツのデプスチャートに「指名したいマーク」が沢山付いていた。特にデフェンス。 という訳で、今年のコルツドラフト分析では、例年と趣を変えて、全ポジション総まくりで、予想やら考察やらをしてみたいと思う。しかし、こんなに指名したいポジションが多くて、なんでスーパーボウルに出れたんだろ。 まずはQBから。 ないない。指名したらズッコける。1巡は勿論の事、それ以外でも指名したら私はズッコける。マニングがドラフト前に急死でもしない限り、指名はないだろう。つーか無い。あるとしたら、お試しピックとかトレードの駒用ピックとか、そういう類。純然たる戦力補強の意味での指名は絶対に無い。 RB ここもまず無いだろう。前にも何処かで書いたが、アダイ、ブラウン、ハート、シンプソンと並ぶRB陣は、量的にも質的にも、コルツの中では最も堅牢なユニットだと思われる。指名があるとしたら、下巡で、「指名したいのいなくなっちゃたピック」ぐらいであろう。 FB ないない、ポジションが無い。 WR ここ、というかNo.1レシーバーはここ数年来の懸念のポジションなのであるが、1巡での指名はどうだろう。もちろん、デズ・ブライアントが落ちてくれば当然指名するであろうが、それは有り得ない。で、彼以外のプロスペクトを私がざっと見たところ、これぞというのはいない。昨年はディープスレッド・タイプが多かったのであるが、今年はどうもWCOタイプがほとんどのようである。例外はゴールデン・テイトであろうが、これも落っこちてこないだろう。また、落っこちてきたとしても指名はない様な気がする。ポリアン色が薄い。 ここ5年間、ポリアン・ドラフトに付き合ってきて、しみじみ思いしらされたのは、ポリアンはWRに対して非常に評価が辛いという事である。単に足が速いとか、体がデカイとかいうだけでは絶対に指名しない。まずボールを確実に取れること、そして堅実なルートランニングが出来る事、この2点がクリアできなければ、まず絶対に指名はない。これはこれで正しい態度なのであるが、この2つの条件を満たして、なおかつエースが張れるだけのセパレート能力を身に付けているとなると、1巡下位での指名はまず不可能である。問題児ならば残っているだろうが、これはこれでポリアン、ないしコルツの嫌うプレイヤーである。ボルディンやコルストンみたいのはなかなかおらん。 今年も1巡での指名はないのじゃないかなあ。2番手3番手タイプは揃っているし。あとはまあ、上位指名候補以外からの、ポリアン得意の一本釣りか。 TE 1巡での指名、また、それ以下での指名も考えにくいポジションではあるが、個人的には、コルツ・ドラフトとは関係なく、ジミー・グラハムという選手に大注目している。 元バスケットボール選手で、6−7の長身、そしてTE製造工場のマイアミ大フロリダ出身という、プロフィールを見ただけで飛びつきたくなる選手である。ゴンザレスとゲイツとショッキーとオルセンとウィンスローが混ざっているようなもんである。んで長身。実際、今ドラフト最大のスリーパーという説もある。 この手の完全素材型には、コルツ、というかポリアンは全く関心を示さない、良くも悪くもまとまったタイプをポリアンは好むので、コルツ指名は考えにくいが、私がGMならば、2巡で残っていたら、速攻飛びつく。喰い気味に飛びつく。4,5巡での指名が予想されている選手であるが、2巡で消えるのではないだろうか。 OL さて、問題のOLである。ユーゴー、ポラックの失敗を取り返すべく、1巡指名がおおいに有り得るポジションである。 今季に限らず、ここ数年毎年の事であるが、LTには1巡指名が予想される大物が多い。大学もこのポジションのリクルート・育成に力を注いでいるのであろう。今年も5,6人はいるそうである。その中から、さすがにひとりくらいは1巡31位まで落ちてきそうなので、落ちてきたら、それの指名という事になるだろう。 もし誰も落ちてこなかった場合、すなわち軒並み上位で指名されてしまった場合、選択肢は二つある。ひとつは2,3巡指名候補をリーチ気味に指名、もうひとつはトップOGと目されるマイク・イウパティの指名である。実際、イウパティのコルツ指名を予想するモックも多い。というか、多かった。 しかし、このマイク・イウパティの指名はないと見る。なぜなら、この手の毎年一人は必ずいる「LTも出来るんじゃねえ」的なトップOGは、ドラフトが近づくにつれて評価が上昇し、大概20位前後で指名されてしまうからである。「LTが欲しいが、2番手クラスのLTを指名するよりはトップOGの方がお得じゃねえ」的な心理が働くからであろう。しかし、個人的にはこの考え方は間違っていると思う。OGはやはり、どんなに優れていても2巡以下で指名すべきであろう。せいぜい1巡30位以下である。1巡で指名する価値のあるOLはLTだけだと思う。 コルツ・ドラフトに話を戻すと、1巡31位では、落ちてきたトップ評価のLT、ないし2番手クラスのリーチ気味のLT、あるいはイウパティということになるだろう。モーキス・ポウンシイというトップCの指名を予想するモックもちらほら見かけるが、さすがにそれは無いと思う。ポラックで痛い目に遭っているし。個人的にも勘弁してもらいたい。1巡でのセンター指名は萎えるので。 1巡はともかく、2巡以下では、いろいろ指名しなけりゃいけないポジション。 DT コルツといえば例年、そして今年も1巡指名にDTを予想するモックが多いのであるが、ここ5年、つーかここ10年、1巡でDTは指名していない。コルツといえばランディフェンスが弱い、ランディフェンスが弱いのはDTが弱い、だから1巡でDT指名という図式なのであろうが、少なくともここ数年はランディフェンスは悪くない。つーか、むしろ悪いのはパスディフェンスである。現DT陣もアントニオ・ジョンソンを中心に決して悪くないユニットである。2巡以下での指名はありえるかもしれないが、1巡31位での指名はまずないと見る。 また、個人的にも1巡でのDT指名はリスクが高いので勘弁して欲しいというのもある。NTタイプはともかく、UTタイプはホントに分からん。噂のンダマコンも稀代のバストになる可能性がある。名前は既にホール・オブ・フェイムであるが。←しつこい。 DE 私は、随分前から、フリーニー、マシスに続く、3人目のパスラッシャーを獲得して、DEを3人ローテーション制にしたいと言っているのだが、どうもコルツ首脳陣に、その考えはないようである。したがって、今ドラフトでも1巡でDEを指名する可能性は低いと思われる。 ただ今まで指名してこなかったのは、単にフリーニー・タイプのDEがいなかったからという理由なのであれば、今ドラフトでは1巡での指名があるかもしれない。なぜなら今ドラフトの1巡指名候補にはフリーニー・タイプの高速ちびっこパスラッシャーDEがいるからである。ブランドン・グラハムである。高速、というほどのスピードは無いらしいが、こまっしゃくれた動きで敵OTを翻弄するタイプらしい。むしろ、バンデンボッシュに近いタイプか。彼が指名されたら、私はちょっと嬉しい。31位まで残っているかは、ぎりぎりであるが。まあ、別にグラハムでなくとも、いいんだけど。ジェリー・ヒューズとか。ジェイソン・ピエール=ポウルはさすがに残っていないだろうが。 LB ダンジー時代ならば、まず絶対に1巡指名はありえないポジションであるが、今年から、つーか去年から十分有り得るポジションである。去年は油断して全然マークしていなかったが、今年はちゃんとチェックしてみた。 ひと口にLBといっても、コルツのニーズはWLBやMLBではなく、SLB、つまりブリッツの出来るLBである。今季のコルツはそれなりにブリッツをかけていたのであるが、全然届かなかった。元来がカバー2LBなので、それも当然ちゃあ当然なのであるが、この弱点を補うためにブリッツの出来る大物SLBの指名はおおいに有り得る。 で、そういうタイプのSLBはおらんかと物色してみたところ、今ドラフトの1巡候補では、セルジオ・キンドル一人しかいないようである。もちろん彼は上位指名候補の選手なので31位まで落ちてくるとは、なかなか考えにくいが、ただし例年この手のトップLBは、当人の実力とは関係なく、チーム事情やドラフトの成り行きから、1巡下位、あるいは2巡上位まで落ちてくることも少なくない。落ちてきた時は、もちろんおいしく頂きたい。 CB パワーズ、レイシーのルーキーコンビもまずまずの出来であったが、更なる強化を目指したいポジションである。ターゲットは勿論、一ノ倉君ばりのスッポンディフェンスをみせるマンカバーに長けたCBである。シャットダウンとまではいかなくとも、それに近いのは欲しい。 で、軽く物色してみたところ、いた。パトリック・ロビンソンである。タックルとゾーンカバーはいまいちらしいが、ことマンカバーに関する限り、イチノ張りのスッポンディフェンスを見せるらしい。今のコルツのニーズにピッタリである。しかも1巡下位から2巡上位での指名が予想されている。今ドラフトのコルツの本命は意外にコイツかもしれない。もちろんジョー・ヘイデンが落ちてくれば、当然指名である。 S ボブ・サンダースがケガがち、ベシアがよれよれである現状を考えると、1巡指名も十分あり得るポジションである。今ドラフト最大の大物と目されているエリック・ベリーは当然ありえないが、アール・トーマスが落ちてきた場合は指名したいところである。 で、問題はテイラー・メイズが落ちてきた場合である。あんまりコルツ色もない選手であるし、個人的にも、パスすることになると思う。これはテイラー・メイズ個人という訳ではなく、あくまで一般論になるのであるが、私は身長が6−1以上ある所謂大型セイフティをあまり好まない。大型選手だと、どうしても急な方向転換、踵を返すプレイに難があるからである。DLやOLBのような一本調子のプレイ中心のポジションならともかく、セイフティのようなリアクション・プレイ中心のポジションでは方向転換の鈍さは致命傷になる。ボブ・サンダースほど小さい必要は無いが、5−10くらいがセイフティの理想の体格のように思われる。ぎりぎり6−0だと思う。 ベリー、トーマス以外のプレイヤーは2巡以下の指名で十分だと思う。 話はちょっと逸れるが、TSNのドラフト・レビュー誌では、メイズをベリーより上位に置き、あまつさえベリーを、タックル力不足を理由に、BIGGEST RISKのプレイヤーに挙げている。なにかと独自色を出したがるのがTSNのドラフト・レビュー誌の特徴であるが、さすがにそれは今年も間違っていると思う。 P ないない。 K 当然1巡での指名はないだろうが。3巡以下だったら、指名もありかなというのが私の心にはちょっとある。ヴィナ様がケガがちというのも理由のひとつにはあるが、最大の理由は、キッカーのみならず、パンターも含めて、最近の20代の飛距離が30代のそれとは段違いだというのがある。ゴスコウスキーとか、ダン・カーペンターとか、うちのパット・マカフィーとか。30代のキッカー・パンターとは明らかに飛距離が違う。これは年齢的な問題というよりも、トレーニング方法の問題という気がする。ここ10年くらいでトレーニング方法が飛躍的に進歩したのだろう。 ヴィナティエリには悪いが、ここらでキッカーを若返らせたい、という気持ちが私にはある。 KR、PR チャド・シンプソンで十分だが、怪我の多いポジションでもあるし、中巡以降で色気を見せておきたい。 LS 1巡でロング・スナッパーを指名するくらいの余裕を見せたいのお。もう補強できる所がないんで、とか言って。 総括 1巡31位の本命はパトリック・ロビンソンかなあ。25%ぐらいだけど。あとは、特にディフェンスは落ちてきた大物狙いという事になると思う。ポリアンの影に隠れてはいたが、ダンジーもまた、あるいはポリアン以上に選手の見立ては独特だったので、あまりこういう落ちてきた大物狙いというのは今迄のコルツには無かったのだけど、ラリー・コイヤーの嗜好は一般的な感じなので、今季のコルツのドラフトは、ディフェンスに限っては、落ちてきた大物狙いになると思う。といって、思わぬ選手が指名されたらズッコケるが。 オフェンスの選手は、これは例年通り、ポリアン得意の一本釣りになると思う。指名された瞬間は「誰それ。」っていう感じだけど、スカウティング・レポートを読むと、ああ成程な、みたいな選手である。 という訳で、今年のドラフトのコルツの本命はコルト・マッコイで。ちゃんちゃん。リアル・コルツに対する異常なこだわり。 ドラフト全体に関しては次回つう事でひとつ。 2010/4/7 前回の記事を書いてから、ほぼ10日ほど経過した訳であるが、大型トレードも無く、情勢に大きな変化は無いようである。ドラフトをおよそ1週間後に控え、ここらで、最後、になるかどうかが分からないけれど、ドラフト問題について論評を加えてみたい。なんだそりゃ。 て、その前に、前回の記事に限らず、私はあちこちで「ドラフトレビュー誌」なる言葉を使ってきたが、最近改めて、その「ドラフトレビュー誌」のタイトルをよく見てみると、「ドラフト・ガイド」でやんの。「ドラフトガイド誌」だったのね。今の今まで気が付かなかった。 冷静に考えてみれば、まだ始まっても無いものを「レビュー」出来る訳も無いので、「ガイド」が当然である。せいぜい「プレビュー」だろう。特に混乱は無かったろうけど、今まで間違ってきた事を、ここに謹んでお詫び申し上げます。ごめんちゃい。何を謹んでいるんだか。 まずは、前回書いたコルツ・ドラフトについて、補遺と余禄をば。 前回、私は’10コルツ・ドラフトの本命はパトリック・ロビンソンではないかと予想したのであるが、どうもあちこちのモックを見ていると、このパトリック・ロビンソンはコルツ直前の30位のミネソタの本命であるらしい。で、その代わりという訳でもないが、マンカバー・タイプのCBとしてはロビンソンの次にランクされるデビン・マッカーティをコルツのピックとするモックも多い。マッカーティだとリーチ気味になるのであるが、まあ、しょうがねえか、31位だし。あまり贅沢は云えん。 ただまあ、コルツのピックが、どうもCBで落ち着きそうな気はしてきた。 というのも、前回書いた「落ちてきた大物」狙いの大物が、どうも落ちてきそうにないからである。 まずは、セルジオ・キンドル。どうも15位前後で消えるっぽい。同じLBでもMLBやILB、WLBは1巡下位までずり落ちてくる可能性は、それなりに高いのであるが、同じLBでもパスラッシュの出来るSLBやOLBとなるとDEと同じ価値が生じて、なかなか下位までずり落ちるってことは無いっぽい。涙を飲んで諦めるか。ブランドン・グラハムも同様の理由で消える。 次に5,6人いるLT上位候補であるが、彼らも順当に上位で消えるそうである。「ブラインドサイド」の影響は全く無いだろうが、近年、LTはますます重要度が増し、「つーかちょっと過大評価されてんじゃねーの、コルツなんかチャーリー・ジョンソンでスーパー行ったよ。」的なポジションになってきているので、これもまた致し方なしであろう。 ただ、まあ今年の上位候補5,6人は、どうも私が軽く調べたところ、パスプロ型とランブロック型にはっきり別れるようで、万能型、かつてのオグデンやペイスのような両方凶悪型はいなさそうである。となると、2番手クラスとそんなに大きな実力差は無いということになる。2番手クラスをリーチ気味にピックするのも、これはこれで有りの戦略だと思う。特にコルツは完全パスプロ特化型なので、2番手クラスでも面白いのがいるかもしれない。じゃあ誰か、と問われても返答には窮するのであるが。とりあえず、モーキス・ポウンシイは堪忍な。1巡でのセンター指名は萎えるので。 で、唯一落ちてくる可能性のある大物はSのアール・トーマスであろうが、これにはちょいと期待。噂のエリック・ベリーも、個人的には10位以内の指名はないと予想している。10位台後半まで落ちてくるのではないだろうか。今ドラフトNo.1のタレントといっても、所詮セイフティはセイフティである。10位以内では指名しづらいと思う。7位のブラウンズの指名が予想されているが、デズ・ブライアントあたりに行きそうな気がする。ホルムグレンが、そこまでセイフティを重視しているとは、とても思えない。シアトル時代はWRに悩まされてきたので、その悩みから開放されるためにも、デズ・ブライアントを指名するのではないだろうか。 と、上手い具合にドラフト全体に話が及んできたので、そのままその流れに乗っちゃおー。(B級アイドル風に。C級でも可。D級以下は不可。) まずは全体1位であるが、これはサム・ブラッドフォードで決まりであろう。というか、もう既に決まっているらしいが、これは私がGMでも同様の指名をする。 このブラッドフォードとティム・ティーボウに関しては、昨年のBCSボウルの試合を見ているので、私のドラフト・プロスペクトには珍しく、その試合っぷりは分かっている。 その時の私の印象は「ブラッドフォードは見どころがあるなあ。ティーボウはどうだろう、NFLでは厳しいんじゃないだろうか。」である。その時の私の評価はそのまま大方の評価でもあり、また1年を経た現在もあまり変わっていないらしい。 この1年の間でブラッドフォードは大ケガをし、それで一時的に評価を落としていたのであるが、WRやCB、RBなどならともかく、QBはケガがそのプレイに大きく影響するポジションでもいないので、そのへんは心配ないと思う。QBに必要な体力は50ヤードほどボールを投げられる事ぐらいである。それさえクリアできれば体力的な不安は無いだろう。 また、線の細さを心配する向きもあるが、それもそんなに大きな懸案にはならないと思う。マット・ライアンやマーク・サンチェスも線は細かったが、特に問題は無かった。むしろ線が太い方が、いろいろな意味で不安を感ずる。 ブラッドフォードの1位指名は当然だと思う。 で、問題のティーボウであるが、さすがに厳しいんじゃないかなあ。ここにきてフォーム大改造をしているらしいが、そんなドラフト直前にフォーム大改造されてもというのもある。また、HバックやTE、なかにはSに転向という説もあるが、まあ意外にそれが一番良いのかもしれない。ただ間に合うのかどうかという問題は残るが。プロ入り以前ならともかく、プロ入り後にQBから他のポジションに転向して成功したという例は、ありそうでない様な気がする。 この手のスクランブルQBに関しては、どこかでも書いたが、5年で潰れるのを覚悟してガンガン走らせる戦術を採るのが一番の得策の様に思う。なんだかんだいっても、QBスクランブルというのは最も守りにくい攻撃法でもあるし。潰れたら潰れたで、また新しいスクランブルQBを獲得すればよいのである。似たようなのは大学にいっぱいいる訳だし。 まあとにかく、このティーボウを何所が何位でピックするかは、今年の、というかここ数年のドラフトでは最大のトピックだと思うので、そういった意味では私も興味津々である。まったく予想は付かないが、4巡以降も十分ありえるし。まさか指名されないということは無いだろうが。指名されなかったら指名されないで、その時の彼のコメントは是非とも聞いてみたい。このアメリカ理想の男性が、こういうシチュエーションでどういう返答するのかはおおいに興味がある。 まっ、さすがに指名されないって事は無いか。 んで、QB3巨頭(なんだそりゃ。)の最後の一人、ジミー・クラウセンであるが、これは、前記ふたりとは違って、そのプレイ振りをまったく見たことが無いので、正直分からない。ブラッドフォードには賛が多く、ティーボウには非が多いのに対して、このクラウセンには賛否両論が渦巻いているらしいが、私は否定派である。 スナップひとつ、ハンドオフひとつ見ていないのに否定するのもどうかと思うが、チャーリー・ワイスの下にいたというだけで、胡散臭さを感ずる。ブレイディ・クインを見た限りでは、どう考えてもチャーリー・ワイスにQB育成能力があるとは思えん。顔も完全無欠の張ったり野郎のそれだし。面構えのいい、眼差しのいい、ブラッドフォードやティーボウとは、そういった意味でも対照的である。 まあ、その完全無欠の張ったりをプロでも貫き通せるかもしれないが、私は上位でのピックには疑問である。ドラフト時に最も興味津々なのはティーボウであると書いたが、ドラフト後に最も興味津々なのは、このクラウセンである。 そのほかのQBは、まあよく分からないです。QBというのは、そのポジションの性格上、他のポジションにも増して、実際の映像、それもハイライトではなく、複数の試合の映像を見なくては、よく分からないし、またフィールド外での立ち振る舞いも非常に重要なポジションである。正直、スカウティング・レポートだけでは何とも言えない。さんざん言ってきているけど。 コルト・マッコイも厳しそうだなあ。同じコルト族のコルト・ブレナンと同じ道を歩みそうな気がする。 そういえば、今年のQBプロスペクトの中にマイク・カフカというのがいるが、さすがにカフカはまずいだろう、カフカは。指示したのと全然違うプレイ、始めちゃうよ。訳の分からない小説書き出しちゃうよ。いつまで経ってもパスの通らない小説とか書き出しちゃうよ。とりあえず、レイブンズが指名必至である。指名しなかったら、私は切れる。他のチームが指名しても、私は切れる。 面白ネームと云えば、DTプロスペクトの中に、大王ンダマコン・スーの影に隠れてはいるが、タイソン・アルアルという既にレギュラー確定の名前の奴がいる。PFW誌によるとポジションは3Tらしい。 ちょっと前に、イカイカ・アロマ・フランシスというのがいて、確かライオンズに指名された筈であるが、こいつとコンビを組ませてみたいと思うのは私だけではないだろう。私だけ。イカイカとアルアル。こうなったらナイナイとタコタコも是非とも欲しいものである。そうしてDLに4人並べる。イカイカ、ナイナイ、アルアル、タコタコの順で。う〜む、夢のラインナップ。なんちゅう夢だ。 話が得意の面白ネームに移行してきたので、このへんで打ち切る事にしまーす。また、なんかあったら書きマース。 なんか超寒い。 2010/4/17 前回の投稿から8時間ほどしか経過していないが、ちょいと書き忘れたことがあったので、追加。 それはテイラー・メイズのポジションについてである。身体能力的には申し分ない、つーか怪物的なテイラー・メイズであるが、パスカバレッジやセイフティに必須のリアクション・プレイに疑問符が付くため、ドラフト順位下降どころかポジション変更、LBへのコンバートまで噂されている。このへんは比較対象が、そのあたりの能力で抜群の評価を受けているエリック・ベリーになるため、やや大袈裟気味になるのであろうが、まあそれでもやはり疑問符の付く事に変わりはないのであろう。 そこで、私にひとつの試案がある。それは彼をタイト・エンド専用のカバーマンにしてみたらどうだろうというものである。 ここ数年、コルツに限らず、ほとんど全てのチームがレシービングTEにいいようにやられている。その理由はTEの能力アップにもあるだろうが、やはり最大の要因はTEを専門にマークするポジションが現行のフットボールには無いということにあると思う。SやLBがパートタイム的にマークしているのが現状である。そこでSがマークすると体格のミスマッチを衝かれ、LBがマークすると今度はスピード・クイックネスのミスマッチを衝かれてしまう。結果、いいようにTEにパスを捕られまくってしまうのであるが、それに対抗するには、WRに対するCBのような専用のマークマンがTEにも必須のように思われる。私は近い将来必ずそういうポジションが生まれると予感している。その第1号にテイラー・メイズは体格的にも運動能力的にもピッタリなのではないだろうか。 そのポジション名はバック・エンドでもエンド・バッカーでも何でもよいが、必ずそういうポジションが生まれると思う。その分をSから削るのかLBから削るのか、それともDLから削るのかは皆目分からないが、現状のようにSとLBがパートタイム的にマークしていたのでは、もはや昨今の優秀なTEは絶対に抑えられないと思う。専用のマークマンが必須である。その第1号にメイズがなるのかどうかは、まったく以って不明であるが、最適の人材のように思う。課題のパスカバーもTEにだったら、十分就けると思う。 てことを書きたかっただけです。 いま、広島対中日の試合を見ていたのであるが、あの広島の新球場の寝転がってゲームを見れるシートは、不謹慎という説もあるが、やはり良い。有りそで無かったアイデアだと思う。3時間以上、椅子に座っているというのは結構疲れるもんな。 2010/4/17 |