インディアナポリス研究会

歴史

戦評 '08シーズン

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<1/2/3/4/5/6/7/8>

2009年
Week11
11月22日
IND@BAL
17−15
 つう訳で、例によって例の如くボルチモア戦に勝っちゃいました。これでコルツは対BAL7連勝だそうです。そうだろうな〜。負けた記憶がないもの。しかも、その内容はだいたいこういうような、試合内容では負けているもの、勝ち星は付いている、というようなゲームばっかり。内容的に圧倒して勝ったというよな試合はほとんど記憶にない。ほとんど相性としかいえないような勝利ばかりである。

 しかし、これもボルチモア・ファンから見ると、怒りのやり場のないような試合ばかりだろう。この試合も、ゴール前残り1ヤードが獲れなかったり、30ヤードFGを外したり(しかもブロックではない。)、試合終了まで残り2分49秒2点差逆転FG確定の敵陣14ヤードからサードダウンでのINT、で、そのインディの攻撃を抑えてのパント・リターンで、チームナンバー1プレイヤー、エド・リードがまさかのファンブル・ロスト、それも自陣40ヤード付近での事である。ファンからすれば、怒りの矛先をどこに向ければいいのか、さっぱり分からない試合だろう。いったい俺たちは何が悪かったのか、と。しかも相手はインディアナポリス・コルツである。しかも、ずう〜っとこんな試合ばっかり。私ならキれる。レッドゾーン3回進入して3点って。一応、ほかにもう一回レッドゾーンの侵入してFGを取っているけど、前半終了間際で時間切れのプレイなので除いてます。

 で、そのレッドゾーン3回進入して3点の主犯の一人、ウィリー・マゲイヒーであるが、ほんとダメな時のエッヂさん、そっくり。私はマイアミ大出身のRBには一種の偏見があるのだけれど、ほんと、ここぞという時の1ヤードが獲れない。レイ・ライスでいった方が良かったように思う。結果論ではなく。

 カンデフのFG外しもなあ。30ヤードをおもいっきし外してたもんなあ。かすりもしないもの。豪快。しかも相手のキッカーはマット・ストーバー。両者共に中途採用。こちらはタッチの差だったか。

 コルツの選手についてもちょいと。

 まずは最初の片手TDキャッチを見せたダラス・クラーク。誰もが「ウェーターか。」とタカトシばりに突っ込んだ事だろう。三村ばりか。
 それはともかく、今になって初めて気が付いたのであるが、ダラス・クラークってグローブ着けてないのね。この試合だけなのか、それとも前々から着けていないのか、さっぱり分からないが、レシーバーでグローブを着けていないというのは、結構珍しいのではないだろうか。つうか、QBを除けば、ほとんどの選手がグローブを着けていると思う。OLだって、結構着けている。素手に松ヤニを塗っているのだろうか。

 タイトエンドつながりという事で、この試合、いろんな意味で活躍していたトム・サンティ。とりあえずユーテックと区別がつかない。あと似たようなのに、ジャコブ・ターミというのがいるが(背番号84)、このサンティとターミ、どちらがドラフト上位かを言える人は、相当のコルツマニアと云えるだろう。とりあえずギジョン・ロビンソンはカットの方向で。

 この試合のMVP、ゲーリー・ブラケット。最後のインターセプトは、これぞカバー2MLBといった感じだった。コルツファン以外、というかコルツファンにもほとんど評価されていない選手であるが、本当に優れたカバー2MLBだと思う。一度くらいはプロボウルに連れて行ったやりたい。

 あとパット・マカフィー、この試合、というか先週、先々週あたりからパントミスが目立つ。いよいよ色気づいてきたか。開幕当初は、考えなしにガンガン蹴っていたけれど、ここにきて、左右にコントロールしようとしだしたのかもしれん。まあパンターとして、歩むべき道程なので、ファンとしては我慢するしかないか。

 あとメルビン・ブリット。いまいちだのう、この試合に限らず。ベシアがほとんどひとりでセイフティの仕事を全部やっているといった感じである。ベシア兼ボブ・サンダースみたいな。来ドラフト、いよいよ大物セイフティに行かねばならんと思う。噂によるとセイフティ豊作年らしいし。良いタイミングだと思う。

 最近、コルツのフィールドで背番号45のホールという選手がうろちょろしているが、あいつは誰。と思って、公式サイトで調べてみたら、デボン・ホール、DBらしい。てか、でかい、6−3って。実際、私もTV画面で見ていて、結構大きいので、LBかと思っていた。でも背番号45だしなあ、Hバックなのか、とも思ったりしていた。でもディフェンスの時に登場しているから、それもおかしいなあと思っていたら、DBだったとは。確かにニッケルやダイムっぽい感じで出場していたので、DBと云われれば、それは納得である。でかさに惑わされた。セイフティも出来るのだろうか。11月21日に契約して(それまではコルツのPSにいた。)、このBAL戦が初出場らしいが、NE戦にもいた様な気がするが、気のせいか。

 あとカーティス・ペインター。その姿を初めて見た。背番号7だったとは。つかコイツをロースターに入れている意味が未だに分からない。もっと云えば、ソージを入れている意味も分からない。マニングが怪我したら、その試合はもうアダイにやらせればいいんじゃないだろうか。

 なにはともあれ、これでコルツは開幕10連勝。こりゃパーフェクトシーズンか、なんて声もちらほら出始めているが、とてもそんなチーム状態とは思えないんだよなあ。開幕13連勝や開幕9連勝したシーズン、また開幕16連勝したシーズンのNEなどと比べても、全然足りないと思うんだよなあ。手応えがないというか。13連勝したシーズンなどは、向かうところ敵なし、みたいな感じだったけど、今は結果的に勝っているというだけだもんなあ。意外に、それが一番大事なのかもしれないが。この後のスケジュールを見ると、地区内対戦の3つを全勝すれば、いっちゃいそうだもんなあ。これでいいのか。

 で、これでルーキーHCとしては、いきなり10連勝、つまりHCとしての通算成績10−0のコールドウェルであるが、彼のHCとしての力量が如何なるものであるか、未だによく分からないが、とりあえず言えるのは、運は強いという事である。件のベリチックのギャンブルなどは、その最たる例だと思う。それ以外では説明が付かない。運の強さというのは、HCの能力としては結構重要な要素なので、これはこれでありかもしれない。

 プレイオフの初戦バイもほとんど決定的だと思うけれど、そこで当たりそうなチームは、おそらく次の3チームの内のどれか。SD、CIN、NE。どこにも勝てそうにないなあ。コールドウェルの運頼みか。

 話をボルチモアに戻すが、しかしこの隙のないメンバーでここまで5勝5敗とは。対戦相手にに恵まれていない、といえばそれまでだけど、辛いのお。OLなんか、ホント豪華絢爛だもんなあ。花も実もあるOLである。マイケル・オーアーがRTだもんなあ。ジャレッド・ギャイザーなんか、ほとんど反則だもん。何であんな凄いのがサプリメントなんだよ。実際、この試合もフリーニー&マシスの凶悪コンビが完封だったし。コルツの花も実もない、へっぽこOLとはえらい違いである。今気が付いたんだけど、コルツの現状のOLのスターターって、ドラフト4巡、ドラフト6巡、ウェーバー、ルーキーFA、ストリートFAだもんなあ。獲得時の評価が全てでは勿論無いけれど、気が付かない内に貧相なメンバーになっていた。

 フリーニーがオグデンを血祭りにしていた頃が懐かしい。

 最後にジョー・フラッコーについて。実を云うと、私はこの選手をあまり評価していない。手っ取り早く云えば、頭のいいロスリスバーガーという事になるのだろうだけれど、ロスリスバーガーから頭の悪さを取ったら、いったい何が残るつう話である。ボルチモアが勝ちきれない要因はこういうところにもあるのかもしれない。
 
                                                            2009/11/28
2009年
Week12
11月29日
IND@HOU
35−27
 キュービアック、お前はよくやった。だけどダメ。後任にはビル・カウアーなんて声も挙がっているらしいが、今のヒューストンには、ああいう訳の分からない方が適任だろう。

 しかしTV放映が遅い。試合終了から5日近く経ってからゲームを見ても、いまひとつテンションが揚らないなあ。来週の放送も木曜日らしいし。結構注目のカードだと思うのだけど。Week13では一番の好カードじゃないかなあ〜。そうでもないか。

 で、IND@HOUのTV放送を見た感想なのだけど、まあ、はっきりいって、0−17になった時点ではとても勝てる気がしなかった。よくこれで勝ったなあ、というのが正直な感想である。攻守に圧倒されていたし、為す術もなしという感じだった。それより何より、コルツ側には、ファンも含めて、勝ちたい気持ちもあまり無かったような感じであった。プレイオフのホーム・フィールド・アドバンテージはほとんど手中に収めていたし、怪我しない程度にこなしゃいいか、という気分が濃厚だった。0−14になった時点で、サイドラインのマニングが写されていたが、大好きな黒電話を握るでもなし、隣に寄ってきたトム・ムーアとはこんな会話をしていた筈である。「めんどくせーな。ダリーな。帰っていいスか。タイガー・ウッズの不倫騒動見たいし。」「確かにそれは俺も見たい。だけどとりあえずギャラ貰ってんだから、あと2時間は我慢しろ。」(もちろんフィクションです。)

 その後、だらだらとランを捻り出し、FG合戦に持っていけば、まず間違いなくヒューストンが勝っていた筈である。それが何故かコルツの勝ち。テキサンズの自滅としか強いようのないゲームだった。

 まさしくそれは負け癖の付いているチームの典型的な負けパターンである。前半大量リードしながらも、また負けるのではないか、逆転されるのではないか、という敗北の幻影に脅迫され、じりじりと点差を縮められ、ひとたび逆転されたら、泡を食って何も出来なくなる。典型的な負け癖である。

 逆転タッチダウンを喰らい21−20になった時点でもまだ8分以上残っていたのであるから、そんなに泡を食う事はなかったのである。うまくいけば、まだ2,3回攻撃権は回ってくるのだから、そのうちのどれかでFG一本を取ればよいぐらいの気持ちで、ドローでもリバースでも捻り出しておけば良かったのに、なんだかいきなり「残り50秒8点差」みたいなパスプレイの連続で、2連発ターンオーバー。無力としか言いようがない。

 そんなに焦る必要は無いのである。TDやFGなどは意外に簡単に取れるものなのである。その良い例が昨年のスーパーボウルであろう。フィッツジェラルドの逆転タッチダウンを喰らった直後に、ロスリスバーガーとスティーラーズはだらだらとドライブ、決勝タッチダウンを奪ってしまった。今週のARI@TENも同様だろう。この辺がキュービアックとフィッシャーやトムリンとの違いだろう。まあマニングとダンジーも偉そうな事は云えないけれど。

 という訳で、このゲームはコルツサイドからはあまり評論するところの無いゲームなのであるが、強いて挙げるとすれば、ここのところ増えてきたLB陣のインターセプトだろう。昨年はこれが取れずに、本当に泣いた。カバー2やっているのにLB陣にインターセプトが無いってどういう事、なんでこんなにショートパス通される訳、といった感じで、その煽りを喰らったケイアホーはシーズン終了後にリリース、出戻りしたけどサイドライン固定になってしまったのであるが、今季はどういう訳か、カバー2を捨て気味であるにもかかわらず、このLB陣のINTが戻ってきた。しかも結構決定的な場面で、である。前半戦で届かないブリッツを多用してきた効果が、ここに来て表れているのかもしれない。やってみるものである。プレイオフに向けての数少ない好材料だろう。
 
 久しぶりにちょいとマニングさんについて触れるが、ほんとに相変わらずサックを受けるのが上手い。サックを喰らう直前に、自らボールを抱えて倒れちゃうんだもの。これならファンブルしないし怪我もしない。この試合でもサックを決めた方(誰かは忘れた。)が空振りしていたもの。多分記録上はサックになっていたと思うが、おそらく彼はマニングの体に触れていない筈だ。若手QBほ是非ともこのテクニックを身に付けてもらいたい。自分自身のためにも、チームのためにも、貢献度の高いテクニックである。

 で、来週は、ここに来て絶好調のタイタンズ戦。このタイタンズとどこまでやれるかが、プレイオフに向けてのひとつの試金石となるだろう。ヴィンス、どうするかなあ。やっぱQBスパイ、付けざる得ないだろうなあ。で、誰を。

                                                            2009/12/5
2009年
Week13
12月6日
TEN@IND
17−27
 う〜む、また勝ってもうた。もしかしたら強いのかもしれない。

 コルツファンに限らず、コルツファン以外からも、今年のコルツは○連勝しているが、ほんとに強いのかどうかは分からない、みたいな論評が多く、私もまたそのひとりなのであるが、さすがに今季のコルツはほんとに強いのかもしれない。

 今季コルツがここまで対戦した中で、おそらく最も勢いに乗っている&強いタイタンズ相手に完勝、それもぐうの音も出ない完勝である。さすがにこれは強いと認めざる得ないのではないだろうか。

 しかもこの試合、勝敗を分けるポイントらしいポイントも無かった。一方的にコルツが押しまくって勝ってしまった様なゲームである。こういうのを「ゲームをコントロールした。」というのであろう。

 強いて挙げれば、タイタンズの4th and ギャンブルの二度の失敗であろうが、まあアレが決まっていたとしても、タイタンズに勝ちの目があったかどうかは分からない。むしろギャンブルせずにFGを決めていた方が良かったように思う。

 話はちょっと逸れるが、NE@MIAでもベリチックが似たような状況で同じようにギャンブルを失敗していたのであるが、40ヤード以内のFGレンジに入っている場合はアンド・インチーズでもアンド・1ヤードでもFGを蹴った方が良いように思う。さすがに残り3分15点差とかは別だけれども、残り時間10分以前であれば20点差だろうが30点差だろうがFGを蹴るべきだと思う。今回のテネシーの第3クオーターだとか、NEのリードしている状況での、レッドゾーンでのギャンブルは馬鹿げた采配だと思う。
 4th and ギャンブルについてはいろいろと思うところがあるので、別項に書く予定です。とかいって3年後になったりすんだよなあ。そもそも今年の夏に書く予定だったのに。

 あとまあこの試合に関しては特に書くことも無いのであるが、コルツのランディフェンスについてちょっと。

 この試合 クリス・ジョンソンのランをまずまず抑えた(っつても113ヤード走られてるけど。)のであるが、この試合に限らず今季のコルツはランディフェンスはずいぶん改善されていると思う。2,3年前のように中央からいいように走られるということはまず無くなった。
 DTふたりをNTタイプに変えたというのがその主因だと思われるが、これは結果的には良かったと思う。もともと両エンドが凶悪である以上、外をまくられる事はほとんど無いのだから、中央にはランスタッファー・タイプを置けば、基本的にランは止まるだろう。
 これはあくまで私の印象だけれども、今のコルツのフロントセブンの守備体型は4−3というよりは2−5といった感じである。ムーアとジョンソンのふたりでDLを形成し、フリーリー&マシスはOLB、ブラケット・セッション・ウィーラーの三人がILBといった感じである。また全体のスキームも純然たるカバー2というよりは、カバー2&ベーシックのハイブリッドといった感じである。ベーシックというのは、タイタンズがやっているみたいな普通の守り方って言う意味です。今のコルツのメンバー構成から考えると、というかメンバー構成から考えなくても、これの方が良い様な気がしてきた。

 もともとアイデア自体はダンジー時代からあったのかもしれない。ただカバー2聖人のダンジーがそれを頑なに拒否してきたのだろう。で、ダンジーがいなくなった途端、いきなり解禁、ダンジーは腐ってヴィックに奔るという、う〜む十分ありうるシナリオである。

 カバー2からチームが離れ気味になって、お尻に火が付いているケルビン・ヘイデンは久々の登場、なかなか張り切っていた。まあ、お尻に火が付かなくても、アイツは頑張るけれど。でも今みたいなスキームならい、いらないかなあ。いっそセイフティをやらせるか。

 んでコーナーバックといえばニック・ハーパー。ギャルソンにやられ過ぎ。さすがに35歳なので年齢的に厳しいか。このひと、9年目なのに、なんで35歳かというと、もともとCFLあがりでNFL入りが遅く、コルツ時代にスターターを獲得してスーパーボウルまで登りつめ、上手い具合にそこでFA、タイタンズと大型契約を交わすという、NFLでも屈指の叩き上げ&立志伝中の男だからである。でもロスリスバーガーにタックルされているけど。
 さすがに潮時か。お疲れ様、ニック・ハーパー。って、まだ引退していないけど。引退後はESPNあたりに食い込むんだろうなあ。出世魚か、お前は。

 ヴィンス・ヤングは、どうなんすかねえ。私に限らず、誰もが彼の評価を保留しているけれど、確かに難しいのお。課題のパスもそんなに悪い訳ではないし。でも、この手のタイプのQBはやはりガンガン走らせた方が良いと思う。実際、明らかにレンデール・ホワイトよりもエディ・ジョージよりも速いし、もしかするとカットも上手い。この試合も、もう少しヴィンスに走らせていた方が良かったように思う。なんかベシアがQBスパイしていたみたいだけど。
 この手のQBは走らせてナンボだと思う。で5年くらいで壊れたらサヨウナラ、また似たようなのを雇う、と。そういう戦略も有りな様な気がしてきた。数はいるわけだし、それも優秀なのが。ティム・ティーボゥとか。RBみたいに扱えばいいわけだ。

 でもヴィンスではなくマット・ライナートがやはり正解だったと思う。もしライナートがテネシー入りしていたら、我々もこんなにのん気に構えられてはいられなかったろう。そしてライナート自身にとっても、それが正解だったろう。今のライナートは不憫すぎる。スティーブ・ヤングやアーロン・ロジャース級である。

 その’05ドラフトといえば、アダイもそのひとり。もはやヴァーサタイルRBといえば、ロニー・ホワイトよりこっちかも知れぬ。トムリンソンはパスプロはしないので。まあ、キャッチ専門だからなのだけど。それはともかく、アダイはこの試合は、なかなかキレていた。その調子で壊れるまで頑張れ。

 とにかくこれでコルツは開幕12連勝。つーかレギュラーシーズン21連勝。プレイオフは1戦1敗だけど。しかし、ふたりのヘッドコーチで21連勝つうのも結構珍しいのではないだろうか。つーか他には当然ないのだけれど。しかしコールドウェルの新人HCいきなり12連勝は当分破られないだろうな、さすがに。そういうチーム状態でHCは普通は変わらないし。やはり尋常ならざる強運の持ち主なのか、ジム・コールドウェルは。そういえば、今季のコルツは自陣ゴール前数ヤードがやたらに止まるし、FGもやたらに外してくれるし。レッドゾーンでの失点率は相当低いと思う。記録的な低さだと思う。あとターンオーバーされてからの失点率もやたらに低いんだよな、確か。TDされてなかったと思う。こんなのは、実力というよりはほとんど運だろうから、コールドウェルはやはり尋常ならざる強運児なのか。
 
                                                        2009/12/12
2009年
Week14
12月13日
DEN@IND
16−28
 つーわけで、また勝っちゃいました。スキームが大きく変わったとはいえ、相性の良いデンバーであるし、その変更したスキームもNEそのものの奴なので、本家NEと互角の勝負をしているインディがその分家、プア・ニュー・イングランドに負けるわけが無いと思っていたら、案の定、完勝でした。
 プレイオフに向けてのモチベーションという点のみが唯一の不安だったが、あんまり関係なかったみたいです。

 それより何より、この試合最大のトピックスは、何といってもブランドン・マーシャルのNFL新記録、21キャッチ・200ヤードだろう。
 何だよ、21キャッチって、しかも200ヤードって。21回もキャッチして、たったの200ヤードって。どんだけチマチマしてんだよ。
 しかもカイル・オートンのパス成功数は29。どんだけ集中してんだよ。しかもデンバーは、ロイヤル、ギャフニー、ストークリーとレシーバーには事欠かないのに。何がどうしたのか、カイル・オートン自身が首を捻っている事だろう。
 しかも負けてる。

 コルツがらみの試合は必ず年に数試合、こういうスットコドッコイな記録を叩き出すが、これもそのひとつといえよう。今季のもうひとつはMIA戦のTOPに30分以上の開きがあるのにコルツの勝ちという奴である。こういう珍妙な記録を作ってしまうところが、勝ち星を積み重ねている割には、いまひとつその強さが信用されない所以であろう。

 記録といえば、ついにレギュラーシーズン22連勝である。マーシャルがあともうワンキャッチしていれば、22つながりで新聞社のレイアウト係が喜んだ事だろう。それはともかく、NFL新記録の22連勝である。あんまり祝賀ムードは無いようであるが、とにかく22連勝である。しかも、その間でHCが変わっているし。30年後には確実にNFLトリビアになっているだろう。

 その22連勝のHCとして歴史に名を刻んだコールドウェルであるが、前回のレポートでも触れたが、やはりこの試合を見ていても、何か妙な運を持っていることは確かである。
 この試合でも4th and 1とか3rd and 1とかゴール前数ヤードとか、4th and ギャンブルだとかがやたらに止まるし。FGは妙に外してくれるし。ちょっと話題になっているターンオーバー後のTD無しも未だに継続しているし。こんなのは、実力だけじゃあ、どうにもならない、ある程度運が必要なものである。ターンオーバーを非常に嫌がるHCが多いのは、これがその理由のひとつだからである。ターンオーバーの直後はモメンタムを完全に奪われている状態なので、実力のみでは、どうしたって守りようが無いのである。それが、13試合消化して未だTDゼロとは。やはりコールドウェルは特別な強運の持ち主だと思わざる得ない。

 考えてみれば、HCやコーディネーターとしての実績が何も無いのに、強豪チームのHCに就任する、と言うか、したこと自体が、強烈な強運なのだろうし。う〜む、意外に手放せないか。
 サイドラインでは、ただポ〜っと突っ立ているだけなんだけどなあ〜。選手を怒鳴り散らす訳でもなし、コーチ陣と話し合いをする訳でもなし、何をしているのか、さっぱり分からんHCなんだけどなあ〜。

 サイドラインと言えば、ウーゴーとポラックが仲良く並んでいるのを発見。おまえら何やってんだ。「デバンに出番が来ました。」とか、タージン風の駄洒落を言われてんじゃねーよ。ここはハリセンボン角野風に。

 ゲーリー・ブラケット、この試合でサックを記録。プロボウルに行かせてやりたいものである。コルツの全選手の中では最も過小評価されている選手である。

 プロボウルと言えば、ダラス・クラーク・プロボウル計画は着々と進行中。さすがに100キャッチ超えれば選ばれるだろう。ただいま82キャッチ。あと18キャッチだ。

 キャッチ数といえば、オースティン・コリーが、ただいま50キャッチで、何気にルーキー・トップである。もっとも、他のレシービング・カテゴリーではことごとくパーシー・ハービンの方が上なので、オフェンシブ新人王は難しいだろうが、まあ頑張れ。何が起こるか分からん、頑張っといて損は無い。

 オフェンシブ新人王といえば、そのパーシー・ハービンの最大のライバルであろうノーション・モレノ、この試合ではあんまり活躍できなかったが、私は個人的には、彼のような、あまりカットを切らず、穴を見つけて、どかーんと突っ込んでいくタイプのRBが好きなので、是非頑張って欲しい。
 
 マニングはこの試合、3つのインターセプトを献上していたが、確かその二つ目のインターセプト、結果的にはブライアン・ドーキンスの手に収まったが、その直前にチャンプ・ベイリーが顔面レシーブをしていた。常にカッコいいチャンプ・ベイリーにしては、なかなか珍しいシーンだった。さんざん放送されそうだ。

 あとダレル・リード、前半終了間際のアンスポーツマンライク、ナイスファール。さすが私の送り込んだスパイだけのことはある。インプレイ中にヘルメット脱いじゃったって、なんちゅう反則だ。これも珍プレー行きだろう。らしいっちゃあ、らしいが。グッジョブ。

 NHK・BSで放送があったので、今週は早めにレポートが書けたと思ったら、次の試合は木曜日。って、明日じゃねえか。最近、木曜日のゲームが多い様な気がするが、前からこんなにあったっけ。木曜日はサンクスリビングのライオンズだけで十分なような気がする。選手もファンもあんまり歓迎していないような気がするが。まあ、何か営業上の理由があるのだろうけれど。

                                                         2009/12/17

<1/2/3/4/5/6/7/8>