2010年 9月 |
Week1 9月9日 MIN@NO 9−14 |
縁起物という訳でもないけど、肩慣らしの意味も含めて、リーグ開幕戦のレポートをしたいと思います。つっても、両チームについて詳しくもないし、うつらうつらしながら観た試合だったので、あまり内容は無いです。内容が無いのは、いつもの事か。 試合内容自体は、いかにもシーズン序盤のゲームらしい、低調な内容でした。ファンも含めて、なかなかテンションも揚らないので、どうしても凡庸な内容になってしまう。特にパッシングにおいては、これも例年通りなのであるが、どうしても両チーム共に、QBとレシーバー陣の微妙なタイミング、息が合わないので、なかなか派手な展開になりにくい。もっとも、この手のパッシングの不振は、3試合もこなせば、一掃されるので、両チーム共にそんなに心配はしていないだろう。 試合自体は、そのパッシングの不調を感じ取ったショーン・ペイトンが、第3クォーターにラン中心のドライブを仕掛け、それがそのまま決勝点になり、セインツの勝利になった。このへんは、機を見るに敏なショーン・ペイトンの特徴が良く出たと思う。一方で、チルドレスは、当面のゲームプランだったとも思えないが、ファーブ中心のオフェンスに終始し、得点を重ねられないままに、ゲームが終わってしまった。このへんは、融通の利かないチルドレスの特徴が良く出たと思う。 このシーズン序盤のパッシング不振は、是非IND@HOUでも再現してもらいたい。この9−14くらいが、インディにとっては、1時間後に迫った開幕戦の理想のスコアである。 インディ絡みで、もうひとつ続けると、セインツのLTをジャーモン・ブシャードという4巡指名の選手が、スーパーボウルまで含めた昨シーズンに引き続き、このゲームでも務めていたが、特に破綻無くこなしたようである。LTというと、1巡、それも上位指名のプレイヤーで無ければ務まらないように思われ、私もそう信じ込んでいるが、このブシャードの仕事ぶりを見ると、QBのおつむが良ければ、下位指名のプレイヤーでも、そこそここなせるのかもしれない。LTは1巡上位というのは、もしかしたら誤った固定観念なのかもしれない。このブシャードという選手を見ていると、なんとなく、そのようにも思えた。まあ、スーパーボウルの前半では、フリーニーにメタメタにされていたけど。 で、何が云いたいかと言うと、インディファンはあらかた察しが付いていると思われるが、我等がコルツのチャーリー・ジョンソンでも結構いけるんじゃないかという事である。さんざんチャーリー批判をしてきた私が言うのも難だけど。考えてみると、昨季のスーパーボウルの両先発LTは共に下位指名だったのね。2007年の125位vs2006年の199位の戦いだったのね。 つーわけで、チャーリーがんがれ。背番号も同じ74だし。ユーゴーがいなくなったからといって、気を抜くなよ。 ちなみに、ジャマール・ブラウンはワシントンにいる。しかも、チームの公式デプスチャート的にはRT。 で、もひとつインディ絡みでいうと、今ドラフトでインディファンが唾を付けていたパトリック・ロビンソンやチャールズ・ブラウンは何故か揃ってNO入りした訳であるが、このゲームでは出番がなかったみたい。スペシャルチーマーとかでは出てたのかもしんないけど。 また、私が個人的に大注目しているジミー・グラハムというTEも出番がなかったみたい。ショッキーとデビット・トーマスが元気なうちは、なかなか出番は回ってこないか。 さらに、もひとつインディ絡みでいうと、スーパーボウルでコルツを叩きのめしたギャレット・ハートリーはFGを2本中2本外している始末。うちひとつは32ヤード。なんだ、お前はヴィナテェリ様2世を襲名する心算か。どーでもいい30ヤードは外して、ここぞという45ヤードは決めるタイプか。 レジー・ブッシュ、ハイズマン賞を取り上げられる、って、子供のおやつじゃないんだから。ハイズマン賞、取り上げられちゃったら、まずいだろう。 NOの話はこれくらいにして、次はMIN。 ディフェンス陣。年取りすぎてない。三十路ばっかりじゃん。オフェンスはともかく、ディフェンスというのは、経験やテクニック以前に、単純に体力負けすることも多いポジションであるから、これだけ年をとっていると、ちょっと厳しい気がする。特にウィンフィールドは限界が来ていると思う。得意のタックルはまだまだ健在であるが、パスカバレッジは、ゾーンもマンツーマンも結構厳しいと思う。 優勝候補のひとつに挙げられているミネソタであるが、このおっさん揃いのディフェンス陣は意外なアキレス腱になると思う。大事なところで露呈すると思う。あとは、上手い具合に、おっさんが怪我するのを待つのみか。 おっさんという程でもないが(顔は完全におっさんだけど、)、ひとり80年代こと、ジャレッド・アレンは今季も健在なようである。ちなみに、私はこのジャレッド・アレンが何故毎年のように10サック以上、それも15サック近く挙げられるのか、未だに理解できない。特別スピードがあるようにも見えないし、パワーがずば抜けているという感じもない。素人には分かりにくいテクニックの持ち主なのかもしれないが、誠に不思議である。ここ数年は、毎年、フリーニー様が彼の後塵を拝しているんだよなあ。パワー、スピード、テクニック、運動量の全てを高い次元で兼ね備えた典型的な、というか理想のバランス型なのだろうが、実に不思議である。でも、音楽は間違いなくハードロックを聴いている。周りのプレイヤーがみんなヒップ・ホップを聴いていても、彼だけは頑なにハードロックを聴いている。それも、iPodではなく、ウォークマンでもなく、ラジカセで。 んな感じか。あっそうそう、グレッグ・カマリロ、第2のウェス・ウェルカーになれるか。 2010/9/13 |
Week1 9月12日 IND@HOU 24−34 |
DAL@WASを何気なく見ていたら、切れのいいスラントを見せるレシーバーがいた。誰かと思ったら、デズ・ブライアント。奴は本物と見た。大物かどうかまでは不明であるが、本物である事は間違いないと思う。 と、軽く現実逃避した書き出しで始めてみたのは、無論インディが派手に負けちゃったからである。まあまあ予想された展開であるが、これほど見事に惨敗するとは。同じ負けるにしても、出来れば、コソコソと負けたかったのであるが、結構派手に負けちゃった。SI.comやNFL.comでも結構派手に喧伝していやがる。一面飾っちゃてる。弱いのばれちゃうじゃない。 TV放送はまだ見ていないので、例によって、生で観ていたGAME CENTERとBOX SCOREからによるレポートになります。ちなみに第3クォーター序盤でHOUが18点目になるTDを奪ったのを見て、寝た、落ちた、諦めた。 大量失点は、ある程度、予想していたのであるが、意外だったのは、ランで結構やられたという事。一人のランナーに200ヤード走られたのは結構久しぶりの様な気がする。ジョーンズ=ドリューとフレッド・テイラーにやられた、いつぞやのJAX戦以来か。 このランディフェンスの崩壊は、アンドレ・ジョンソンを中心としたパス攻撃を警戒しすぎた為に由るものか、それとも単にランディフェンスがダメダメなだけなのかは、よく分からない。映像を見て確かたいと思う。ラン守備の崩壊が後半に偏っている事から察すると、前者のような気もする。上のMIN@NOの記事にもあるとおり、シーズン序盤特有のパスオフェンスにおけるミスコミニュケーションという事を考慮に入れれば、あまりパスディフェンスに固執する必要はなかったかもしれない。もっとも、どのように守っても、失点数は、さほど変わらなかったろうが。 そうして勿論、この大量失点の最大の要因は、何といっても、ボールを思うように進められなかったオフェンス陣にある。それも、映像を観ずに断言してしまうが、OL陣にある。前半で3TDsぐらい上げられていれば、逆の点差で勝利も有り得たと思う。それが本来のコルツスタイルである。何故それが出来なくなったのかというと、OLがしょぼいからである。おそらく強行出場であろうチャーリーとサタディのケガが完治すれば、また、そこそこオフェンスは進むようになるのかもしれない。しかし、それでも進まない時は、もうダメだ、諦めた。マニングは残り試合全部、なんか適当な理由つけて、欠場して良し。そして世界遺産を巡る旅に出よ。そして、来ドラフトでフリオ・ジョーンズかフランチャイズLTをゲット。出来れば、両方ゲット。そうでもしない限り、問題は根本的に解決しない。 マニングが出場しても、スケジュールから判断するに、おそらく今シーズンは5勝前後に終わると思う。恐いのは、中途半端に出場して、キャリアに響くような大ケガをすることである。そうして、もっと恐いのは、今シーズン、まかり間違って中途半端に9勝前後してしまう事である。すると、今シーズンのような状態が、あと2,3年、下手するとマニングが引退する時まで続く事になるだろう。それはちょっと避けたい。それを避けるためにも、今シーズンは捨て時だと思う。このままだとペイサーズと同じ状態に嵌る。 あと、パット・マカフィー、パント5回蹴って、アベレージ19.8って何。去年はルーキーという事で大目に見たけど、今シーズンも直線大王だったら、カットもあるぞ。真っ直ぐに蹴るだけなら、誰でも出来るんだから。 2010/9/13 んで見た。率直な感想はというと、思っていたより悪くなく、思っていたより悪いという感じである。頭の悪い禅問答のような感想になってしまったが、この開幕のヒューストン戦を観た率直な感想である。モヤモヤ感がある。 まず、思っていたより悪かったのは何かというと、パスプロである。ランブロックがダメなのは最初から分かりきっていたので、なんとも思わないが、というか、このゲーム、ラン自体がほとんどコールされていない。みんな、分かっているのね。 ランブロックはともかくとして、パスプロは、マリオ・ウィリアムズとアントニオ・スミスがいるとはいえ、もう少し何とかなると思っていた。しかし全然ダメ。ポケットに人ひとり分しか入らないんだもの。チャーリーとサタディが万全でないとはいえ、もう少しやれるとは思っていた。 しかし、思っていたより良かったのは、そのパスプレイである。パスプレイつーかマニングである。このおっさんは、このへっぽこOLで、そこそこパスを通していた。第4クォーターは、HOUがほとんどプリヴェンドで守っていたとはいえ、このへっぽこOLで、曲がりなりにも24点取るって、マジすげえ。433ヤード、3TDsなんて、他のQBなら絶対にありえない数字である。チャーリーとサタディがある程度回復して、マニングがこのへっぽこOLに慣れてきたら、一試合平均25点前後は取れるのではないだろうか。って、まあ、このゲームも24得点している訳だし。試合結果しか分からない時点では絶望的であったが、パス・オフェンスに関しては、そこそこ希望は出てきたと思う。 Byeウィーク明けには、このHOUと@INDで再戦する訳であるが、映像を見るまでは、確実にボコられると思っていたが、ここらあたりになると、シーズン序盤特有のパスプレイでの凡ミスも減るであろうから、そこそこ戦える様な気がしてきた。 問題のOLに関しては、そんなものであるが、ひとつ分からないのは、LGにリカードが入るのは良いとしても、何故にRGにポラック?。昨年の先発RGデバンはどーしたの。ケガでもしてんのか。まっ、誰が出てもそんなに差はないけど。 さて、しょぼいOLの話はそれくらいにして(もーいい加減厭きてきた。)、この試合の大きな敗因のひとつとされたランディフェンスについて感想を述べてみたい。 映像を見る前、このラン守備崩壊の原因を、私は二つ予想していた。ひとつはパス守備に気をとられLB陣が下がり気味だった、もうひとつは単に敵OLにボコられた、のふたつである。結果的にはその二つの予想は、ともに外れていた。 何故やられたのかというと、HOUが今時珍しく、オフタックルのゾーンブロックを件の第3クォーター序盤のドライブで多用してきたからである。つか、そればっか。コルツのラン守備崩壊といえば、数年前までは、フリーニーとDTの間、あるいはマシスとDTの間、オフェンス側から見れば、所謂オフガードのプレイに滅法弱いというのが定番だったのであるが、これは昨年あたりからカバー2を捨て、LBをギャップに突っ込ませる事で解決した。また、DTも、それまでは、どちらかというとUTタイプを二人並べていたのであるが、アントニオ・ジョンソンの入団を契機にNTタイプを二人並べる事で、中央のランにはかなり強くなっていた。実際、このゲームでもオフガードにはLBを突っ込ませていたし、たまに中央を破られる事があっても、その時は大概ジョンソン不在の時であった。ジョンソンは、ケガの影響からか、プレイタイムに制限があったようである。 つうわけで、中央のランには、かなり自信はあったのであるが、そこにオフタックルのゾーンブロックとは。これは結構意表を衝かれた。第3クォーターの頭に出してきた事から考えると、ゲーム前から準備していたのだろうと思う。 このオフタックルのゾーンブロック(なんか正式名称、ないし通称があるのかも。)というのは、私がNFLを見始めた頃は、かなり流行っていたプレイで、まさしくシャナハンのデンバーでは猖獗を極めていた。しかし最近ではあまり使用されなくなっていたプレイのひとつである。というのも、このプレイには決定的な弱点がひとつあって、それは一発ビックゲインが無いという事である。 まあ、ボールキャリアーの周囲をブロッカーで固めているのだから、タックルもされにくい分、走路も非常に限定される。ゾーンブロッカーの一団を抜けない限り、ビックゲインは無い事になる。ゾーンブロッカー自体の足が速ければ、話は別だろうが、OL陣の走力など高が知れている。実際、このゾーンブロックは足の速いランナーや一発カットバックのあるランナーには嫌われる傾向がある。反面、平均的な運動能力のランナーでも、それなりのスタッツが叩き出せるという特徴もある。一時期のデンバーのそれである。 この一発が無いという特徴から、タッチダウンに至るまでに非常にプレイ数も時間も掛かるという事になる。実際、件の第3クォーター序盤のタッチダウンでは15プレイ7分57秒を費やしている。確かにタッチダウンを取れれば、それで良いのかもしれないが、敵オフェンスに簡単にパスプレイで得点されてしまうと、一発が無い分、どうしてもジリ貧になってしまう。かつてのデンバーがマニングに負け続けた理由は、それである。自軍のディフェンスがハチャメチャに強力、あるいは敵オフェンスが特別に貧弱でないかぎり、1ゲームを通して使い続けられる戦術ではない。 もちろん、かなりの高確率で3ヤード前後ゲインでき、またロスタックルの危険も少ないということから、単に時間を潰したいという時には非常に有効な戦術である。実際、コルツも、というかコルツに限らず、どのチームも、勝ちの見えた終盤には多用する。 ただまあ、上記のような理由から、1ゲーム通して、あるいは1シーズン通して、軸として使用するような戦術ではないため、今回は、たまたま上手くやられたが、そんなに警戒する必要は無いだろう。マニングのオフェンス力が回復すれば、全然恐れる必要は無い。むしろ大歓迎である。 ここでゾーンブロックに一発は無いと書いたが、唯一の例外がある。それは、このゲームでエイリアン・フォスターの二つ目のタッチダウンを生んだ最初のプレイ、ゾーンと反対側にカットを切るパターンである。これを絶妙のタイミングで出すと、結構決まり、そのままロングゲインである。今回のような、前シリーズで散々ゾーンブロックを喰らい、手痛いファンブルロストのあった直後、みたいなのは、その絶妙なタイミングという奴だろう。まあ、これは例外的なプレイであるし、モメンタムを失っていなければ、そんなに決まるプレイではない。むしろロスタックルの危険のあるプレイである。 つーわけで、この一戦を以って、コルツのランディフェンス崩壊とするには当たらないと思う。これまでどおりで良いだろう。むしろ、この1戦に刺激されて、ラン中心で攻めてもらった方が願ったり適ったりである。今のコルツディフェンスで、最も恐いのは、この試合でも散見されたが、ディープにポンポンパスを放られる事である。これをされると、今のコルツに守る術はないし、またそれを覆すだけのオフェンス力も無い。 チーム全体について、これぐらいにして、個々のプレイヤーについてちょっと。 上記でもちょっと触れたコリーのファンブルロストであるが、これは致し方ないでしょう。3人に囲まれているから、ファンブルもやむなしである。ただまあ、その後に、ゲームのモメンタムを決定づけるフォスターの一発が出たこともあり、ゲーム展開的には一番痛かったのは事実ではあるが。だからといって、戦犯とまでは言い過ぎだろう。 ここで、ちょっと話は逸れるが、TSNのプレビュー誌にファンタジー・フットボール向けのコーナーがあって、各チームの、BUY、SELL、SLEEPERがそれぞれ挙げられていて、我がコルツのSELLが、何故かこのオースティン・コリーになっている。BUYは今シーズン数字を残しそうな選手、SELLは数字を落としそうな選手、SLEEPERは数字を伸ばしそうな選手という意であるが、コリーが数字を落とすって事は、どう考えても無いだろう。実際、この開幕戦も、いきなり11レシーブ、163ヤード、1TDである。ケガから復帰したゴンザレスに押し出されるという形で数字を落とすという予想なのだろうが、それは、コルツのゲームを見慣れていない者の見解である。むしろ、諸々の要因を考え合わせると、最も数字を伸ばす可能性があるのが、このオースティン・コリーである。下手すると、ウェス・ウェルカー級の数字を残す可能性すらある。それは、コルツというチームにとっては、必ずしも歓迎すべき事ではないけれども。ちなみに、SLEEPERでギャルソンが選ばれているが、むしろ数字を落とす可能性が高いのが、このギャルソンだろう。TSN特有の独自見解である。 で、そのギャルソン君であるが、敗因の一つに数えられるであろうドロップをこの試合でも記録しているが、まあ、コイツはこんなものでしょう。4番手レシーバーあたりが適任だと思う。ほんと、真のエースレシーバーは欲すい。 しかし、今更であるが、何でボルディンとか手を出さなかったのであろう。ポリアンは携帯電話持っていないのか。このボルディンの他に、ジャマール・ブラウンとか、コルツのニーズにピッタリ合うプレイヤーは今オフのFAやトレードに結構いたと思うのであるが、獲得出来ないまでも、何故手を出そうともしないのか。奥手か。それはともかく、イーゼイは、もしかしたら、本当にお金に困っているのかもしれん。そうでも考えないと理解できん。この補強への無力っぷりは。 あとゴンザレス、私は君にはもはや何も期待していないが、サイドラインの位置くらいは体で覚えとけ、プロなんだから。何年、フットボールやってんだ。さすがに、あのアウト・オブ・バーンズには萎えた。 あと、パット・マカフィー。とりあえず、コントロールパントを身に付けようとする意図は見えた。合否は保留という事にしておこう。しかし、あのハングタイムはねーだろ。普通、コントロールパントは、より高く蹴るもんじゃないのか。高く蹴る事によって、距離やボールの転がり具合を調整するんじゃねーのか。ムーアマンでもサイファーズでも、みんな、そうしていたぞ。それとも、低く蹴ってコントロールするするつう、画期的な新技を開発してんのか。あの低い弾道のパントを見て、泣けてきたのは私だけではあるまい。しかし、あのオンサイドキック失敗といい、スットコドッコイキャラが定着してきたな、コイツも。逆に好きになってきたけど。ハンター・スミス、呼び戻すか。あいつはあいつで、また別の意味でスットコドッコイキャラなんだけど。 コルツに関してはこのくらいにして、ヒューストン・テキサンズ様、コルツ戦事実上の初勝利おめでとうございます。 ただまあ、難癖付ける訳になるが、この戦力でプレイオフを勝ち抜けるかというと、ちと厳しいような気もする。DB陣が、あいかわらずザルだし、シャウプもプレイオフを勝ち抜けるQBかと問われると、疑問符を付けざるを得ない。まあ、これはシャウプに限らず、下位指名のQBに共通しているのであるが、微妙な判断力が、1巡指名のQBに比べると、どうしても遅いような気がする。この判断力というのは先天的なもので、後天的に身に付けるが難しいものなのかもしれない。 もちろん、ヒューストンのプレイオフ自体が決まっている訳でもないし、テネシーやジャクソンビルに足元をすくわれる可能性も十分あると思う。と、負け惜しみのひとつも言ってみたり。 2010/9/16 |
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Week2 SNF NYG@IND 14−38 |
第2週は、全体的に、アップセットとまではいかないものの、意外な結果に終わったカードが多かったように思われるが、これもそのひとつに数えられるだろう。 試合前の私の予想としては、前週のHOU戦と同様の内容で、20−35ぐらいのスコアでの敗戦を予想していた。NYGのレシーバー陣は、HOUと違って、高さがない分、HOUに比べるとやや劣るが、QBはイーライである。ここはシャウブより上回るから、オフェンス力はHOUと互角である。ディフェンスも、個々に比較すれば相違点はあるものの、総合的に見ればHOUと互角、もしくはそれ以上である。 つう訳で、似たようなスコアでの敗戦を予想&覚悟していたのであるが、あにはからんや、近年稀に見る大勝であった。完勝であった。 それは何故かというと、理由はひとつしかない。ジャイアンツ側が、今のコルツに負けるにはこの方法しかないという唯一の戦略を採ってきたからである。ディフェンス、オフェンス、個々に見てみよう。 今のコルツ・オフェンスに対しては普通に4メンラッシュを掛ければ、それでランもパスも同時に防げるのであるが、何故かNYGはDLを削って、ゾーンを厚くしてきた。今のコルツOLに4人も人員を裂くのは馬鹿らしいといってしまえば、それまでであるが、さすがに、3対5、2対5だったら、今のコルツOLでも勝てる。特にランは面白いように出た。主にDTに対峙するサタディはやや苦戦していたが、ほかの4人はLBやDB、もしくは軽量DE相手に面白いようにランブロックしていた。これだけ、ランが出るのは久方振りである。つーか、私がコルツファンになって初めてかもしれない。 マニングも試合開始当初は、OLのパスプロを1ミリも信用していない速攻パスの連打、エクスチェンジ直後、ショットガンならスナップ直後の速攻パスを連打していたが、第2クォーター冒頭には、NYGのこの妙な戦略に気付き、パス○キ○イのマニングもさすがにランの連打に変更、とどめはダラス・クラークへのプレイ・アクションである。このプレイ・アクションが出た瞬間、私はテレビの前で「決まったーーー。」と思わず叫んでしまった。プレイオフならともかく、レギュラーシーズン、それも序盤のゲームで、私が叫ぶのは結構珍しい。 このDLを削ってまでも、ゾーンを厚くするというのは、2,3年ぐらい前までのコルツなら、対マニングの常套手段、基本戦略なのであるが、今のコルツOLに対して、それをするというのは愚かというものである。ガンガンブリッツを掛ける必要までは無いが、とりあえず4メンラッシュは必須だろう。4メンラッシュでアンダーニースを厚くする、所謂カバー2っぽい守り方が、今の対コルツ・オフェンスの基本戦略である。1ディープでも良いかもしれない。 一方ジャイアンツ・オフェンスは、前週のHOUに触発されたか、何故かランの連打。1stダウンはほとんどラン、2ndダウンも半分くらいがランである。前週のレポートでも書いたが、今のコルツ・ディフェンスはランは止まるのである。ラン3回で1stダウンというのは、まず無い。 それより、今のコルツ・ディフェンスが最も恐れるのは、ディープまで含めたパスの連打である。フリーニー&マシスに多少やられるのを覚悟してでも、パスを連打すれば、おそらく一試合30点前後は得点できる筈である。 フリーニー&マシスに10サック前後は喰らうだろうが、それでも50回アテンプトから10サック分引いて40アテンプト、うち20回パス成功で30点前後は得点できる筈である。 実際、この試合前半唯一のディープパスといってよい、スティーブ・スミスへのパスも、結果的にはインターセプトという形で終わったものの、これはスミスがボールを弾いたからであり、逆に言えば、弾かなければボールは捕れていたという事になる。コルツ側は3人でカバーしていたにもかかわらず、である。 このインターセプトに懲りたからなのかは分からぬが、その後はNYGはますますパスを封印、結果的にコルツ側は大助かりであった。もっとも、その中でもたまに放るパスは通っていて、マニングハムやニックスへの一発タッチダウンが出ていた。ゲーム終盤でも、プリヴェンドで守っていないにもかかわらず、ほとんどのパスは通されていたのであるから、試合開始当初からパスを投げまくられていたら、かなり高い確率で、違う結果が出ていたであろう。 この、ディフェンスではパスラッシュを捨ててまでものゾーン厚め、オフェンスではラン主体という、今のコルツに負けるとしたら、これしかないという唯一の戦略を何故NYGが採用したのかは分からない。ただひとつ謂えるのは、この戦略は2,3年前のコルツに対してならば、攻守共に常套手段、基本戦略だったということである。 これは昨季あたりから感じていた事であるが、同じAFCはともかく、NFCのチームは、温度差はあれども、皆一様にコルツに対するイメージが古い。まあ確かに、AFCと違って、4年に一度しか対戦しないのであるから、イメージが4年前のまま(タリク・グレンがまだ居た!)であるのは致し方ないといえば、致し方ないのであるが、今のコルツにとっては、それが思わぬ形で幸いしている。速球派投手の晩年みたいなものである。 しかし、この情報戦全盛の時代に、こんな素人でも気付くような過ちを犯してしまうというのだから、スポーツはまことに面白い。まあ、スカウティングの段階で間違っている事は、まず有り得ないであろうから、これは現場の皮膚感覚というものであろう。頭じゃ分かっているが、つい体が動いてしまう、という奴である。 いずれにしても、とりあえず、これで2連敗必至と見られていた開幕2戦を1勝1敗で消化、BYEウィークまでの勝ち越し、そしてBYEウィーク明けのHOU撃破が見えてきた。GO COLT!! 個々のプレイヤーに関しては、この試合に関しては、あまり語るべきものが無いのであるが、2,3付け加えておくと、まず、エルドリッジ。この試合、彼の雄姿を初めてじっくり観たが(HOU戦ではあまり画面に映っていなかったように思う。単に私の見過ごしかもしれないけれど。)、完全に第6のOLとして使っていく心積もりなのね。だったら、普通にラインマンを使えば良いようにも思うが、どうだろう。 あと、イメージより線が細いようにも感じたが、こんなもんか。このゲームではキワヌカにスカッと抜かれていたが、ルーキーのご愛嬌という事にしておこう。 週刊パット・マカフィー。このゲームで、遂に低い弾道でのコントロールパントに成功していたが、あれが最終的な解答なのか。う〜む。 イーライ・マニング、相変わらずスパイラルが一定しないが、7年やって、これ、という事は、やはり「手が小さい」という噂は本当なのね。 そういえば、ジェリー・ヒューズはさっぱり出てこないが、どーいう事。今季は温存? って何を温存。 そうそう重要な事を書き忘れていた。この試合のMVPは勿論ジェイコブスのヘルメット。MVH? 2010/9/22 |