インディアナポリス研究会

歴史

戦評 '08シーズン

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</2/3/4/5/6/7/8/9>

SuperBowl 2月6日
PITvsGB
@DAL
25−31
 最近、マクドナルドの「ご当地バーガー」とでもいうべきか、アイダホバーガーやマイアミバーガーにハマっている。そのうち、インディアナバーガーは発売されるのであろうか。つか、インディアナ州の名産品って何。

 さて、ここのところも、またまた仕事で忙しく、パソコンの画面を開く根性すらない日々が続いたのであるが、ようやく一息ついたので、遅ればせながらスーパーボウルの感想でも書いてみたい。ただまあ、いかんせん、2週間前の記憶なので、いい加減なのはお赦し願いたい。って、それはいつもの事か。

 このゲーム、戦前、私はロジャースはPITディフェンスを攻略できない、下手すれば20点くらいの差が付くかもしれない、と予想したのであるが、結果的には大外れ、GBの勝利ですた。GBファンおよびGBプレイヤー、そしてアーロン・ロジャース様、ごめんなさい。
 ただまあ、私の予想はゲーム内容的には、そんなに大外れと言う訳でもないと思うので、多少足掻いてみる、聞き苦しい言い訳に終始してみる。あと、ロジャースに関しても、私の評価を覆すようなプレイをしたとも言い難く思えるので、言い訳してみる。「勝てば官軍、負ければ賊軍」的な、それこそ提灯記事を書くのは、私の最も本意としないところである。記者クラブには入会しない。

 ゲーム内容的には、細かく言い出せば、いろいろ言えるだろうが、煎じ詰めれば、レギュラーシーズン終盤から続くGBのバカヅキがここまでも生きていたと言う事に尽きると思う。特に前半のPITのペナルティ連発は、ゲームを決するくらい痛かったと思う。
 ペナルティ数そのものは、PITの6回55ヤードに対し、GBは7回67ヤードと、むしろ数字的にはGBの方が多いくらいであるが、ゲーム展開的に痛いペナルティはPITに多かった。また、PITの喪失ヤードも数字的には55ヤードにすぎないが、実際には、いいランが出たり、いいリターンが出たりしたプレイでとられたものが多く、実質的な喪失ヤードは100ヤードを越えていたと思う。ランが出て、2nd&ショート、3rd&ショートのシーンを作りながら、ペナルティを取られて3rd&ロングを強いられるシーンが、前半には特に多かったと思う。ニック・コリンズのINTリターン・タッチダウンなども、その直前にいいキックオフ・リターンが出ながら、イリーガル・ブロックを取られて、自陣7ヤードからの無茶投げでのインターセプトである。また、一方ではホースカラーを取られてもおかしくないようなプレイがノーフラッグで、その直後にインターセプト、そしてタッチダウンなんていうのもあった。まあ、誤審とまではいわないが、ジャッジが終始、特に前半はPITに不利に働いたと言うのは事実だったと思う。モメンタムを失うようなジャッジが多かった。

 しかし、このバカヅキも、前半終了間際、ウッドソンの負傷退場で消えたかに見えた。第3クォーターはPITのランが止まらなくなり、一方的なPITペースである。しかし、ここでもまだGBのツキは生きていたようである。
 それは第3クォーター中盤のFG失敗である。FG失敗そのものは52ヤードなので致し方ないといえば致し方ないが、その直前のPITのプレイ選択、それまで面白いように出ていたランを捨ててのパス3つ、そして3つ目はサックを喰らって2ヤード後退、挙句の果てのFGミスである。私はここでは素直にランを使っておくべきだったと思う。GBがランだけを止めにいっていたのかもしれないが、それでも出たと思う。タッチダウンやファーストダウンまでは至らなくとも、何ヤードかは進んで、FGは決まっていたのではないだろうか。私の観戦経験上、50ヤード前後の距離では、直前にサックされると、大概FGは外す。
 PITサイドの考え方としては、おそらく勝負どころはもう少しあと、第4クォーター序盤にあると見て、わざとランを封印していたのだろう。で、その第4クォーター序盤、遂に勝負どころがやってきて、満を侍して出したランが、まさかのファンブル、しかも、それまで全くランを止められなかった戦犯と言ってよいマシューズによるファンブルフォースであり、しかもロストである。んで、完全にモメンタムを得たロジャースにより、起死回生のTDドライブを許してしまう。常にゲーム展開を見てプレイするのがPIT流であり、それは大概正しいのだけれども、これはそれが完全に裏目に出たケースである。

 ちなみに、これが我等がマニングさんだったら、件の第3クォーター中盤のシーンでも、ランが出るならランを出しましょとばかりにランを連発してタッチダウンまでもっていってしまったと思う。ほとんどゲーム展開を読まないマニング流と常にゲーム展開を読むPIT流の違いである。勿論、どちらが正しいかと言えばPITの方が正しいのであろうが、それが今回は一番痛い場面で一番痛い結果が出てしまった例であろう。スポーツの面白いところである。

 ことほどさように、今回のスーパーボウルはGBが大きくツイていたゲームだったと思う。もちろん、ペナルティを誘ったり、敵のミスに乗じてすかさず得点するというのは、ひとつの実力だろうが、審判の笛や、とくにファンブルロストなんていうのは、自分たちの力の外にあるものである。ファンブルロストといえば、たしかGBのパントリターンでマフったボールもしっかりGBが手にしていたシーンもあった筈である。ファンブルまでは、ある程度技術もあるかもしれないが、転がっているボールをどちらが確保するかなんていうのは、完全に運である。実力でどうこうなるものではない。

 そういった意味でも、今回のGBの勝利は、レギュラーシーズン終盤から続くツキに多分に恵まれたものだったと思う。実際、このスーパーボウルのゲームは@ATLに非常に良く似ている展開だった。

 とまあ、GBファンの気分を大いに害したところで、畳み掛けるようにロジャースへの悪口へと続くのであるが、GBファンの皆様、ごめんなさい、提灯記事は書く心算が無いので。まあ、これだけ悪口書いてりゃ、GBファンは誰も読んじゃいないか。正直者は敵を作るなあ。インターネットの世界じゃ無けりゃあ、とても無理。現実の世界でも、私は、どちらかといえば、正直者の部類に入ると思うが、さすがにここまでは無理。ネット様々です。

 話は全然変わるが、私の大昔のバイト先で、女性社員が手作りケーキを持ってきた事がある。で、社員一同で早速試食会と相成った訳であるが、すると一人の先輩社員がその女性社員(むろんまだ20代である。)の前で「油が多い。」と断言した。もちろん、周囲のものに「お前、良くそんなこと云えるなあ。」と問い詰められたのであるが、その先輩曰く「こういうのは、はっきり言ってやらないと、本人の為に良くない。いい加減に褒めると、マズイものをウマイと勘違いしちゃうだろ。」。私がその先輩社員を大いに尊敬したのは言うまでも無い。「俺もこんな大人になりたい。」。もうその先輩社員の当時の年齢を私は当に超えてしまったのであるが、いまだそんな大人にはなれていない。そういうシーンでは九分九厘、「なかなかウマイっすよ。」とか言っちゃう筈である。
 ちなみに、その女性社員が持ってきたケーキであるが、決してマズクはなかった。素人が作るものとしては、むしろ上出来の部類である。

 閑話休題。さてロジャースの悪口であるが、前回までの記事で私は彼の事を1.5流のQBだと断じたが、その見解はスーパーボウル観戦後も変わっていない。

 今回、グリーンベイは合計31点を挙げた訳であるが、その内訳はと言うと、インターセプト・リターン・TDが7点(むろんXP込み)、ターンオーバー後のドライブによるものが14点、残りが10点である。この10得点が実質ロジャースがPITディフェンスから奪った得点である。これでは、ロジャースがPITディフェンスを攻略したとは言い難いのではないだろうか。
 確かにターンオーバー後のドライブもロジャースの力によるものだとも言えなくは無い。ただ、このターンオーバー二つは、上記したように、ものすごくモメンタムを引き寄せるものであったから、ロジャースの力で奪ったTDとは言いにくいと思う。極端な話、誰がQBでも似たような結果になったろう。

 で、残りの10得点であるが、これも、そのうちの7得点は、第1クォーター序盤のタッチダウンで、明らかにPITディフェンスがノーブリッツを試したシリーズのものである。スーパーボウルで、それを試す余裕など無いと言う意見もあるかもしれないが、スーパーボウルだからこそ、この手の確認は重要なのである。特にスティーラーズは、そういう戦略を採りたがるチームである。

 したがって、残りの3得点が、ロジャースが彼自身の力で力で奪った得点であると私は見る。これでは、PITディフェンスを攻略したとはいえないと思う。もっとも、この3点はゲーム展開上、第4クォーター終盤における非常に重要な得点だったので、それは素直に評価したい。

 そうはいっても、結局はその3点のみなのでロジャースを1流QBとは言いにくいと思う。このゲームで、ロジャースの真価が最も問われたのは、第3クォーター序盤、GBディフェンス陣が為す術も無くPITのランに切り裂かれ、17−21と追い上げられ、自陣18ヤードからの攻撃開始となった場面であろうが、ここでロジャースは為す術も無く3&アウト、あげく3rdダウンでは被サックである。このシーンで私は彼の評価を決定したと言ってもよい。
 というのも、こういうモメンタムを完全に失っている場面で、何かをするのがQBの仕事、1流QBと2流QB、1流QBと1.5流QBの分かれ目だからである。タッチダウンを奪えとまでは言わぬが、いくらかでも陣地を回復、せめて敵陣にまではボールを進めて欲しかった。

 こういうモメンタムを完全に失っている場面で、それを要求するのは酷だ、ターンオーバーされなかっただけでも諒とすべきだと言う意見もあるかもしれないが、私はこういう場面でこそ何かをするのがQBの真の仕事だと思っている。こういう場面で何かを出来るのは、フットボールと言うゲームに於いてはQBというポジションしかないと思っている。だからこそ、チーム1の高給取りなのである。RBというポジションでも似たような仕事は出来るかもしれないが、それはン十年に一人とかいわれるような逸材のみに許された仕事である。通常、それが可能なのはQBしかない。

 モメンタムを失っている状況で何も出来ないということは、つまるところ、ロジャースは1流のQBではないという事になる。もっとも、一方では、上に挙げた二つのTDのように、モメンタムを得ている場面では、きっちり仕事が出来るのであるから、そういった意味では2流のQBではないという事にもなる。そういった意味でも、1.5流という評価が正確だと思う。自軍のディフェンスが良い仕事をした後や、敵ディフェンスが2流の場合、派手に活躍するが、モメンタムを失っている場面や1流ディフェンスと対峙した場合は、為す術もないというのロジャースの正確な評価だと思う。さしづめ、下駄を履かせてナンボのQBという言い方も出来るかもしれない。

 では何故、モメンタムを奪われているような場面や一線級のディフェンスには通用しないのかというと、それは結局ディフェンスを上手くリード出来ていないという事になるのだと思う。このゲームでは封印していたようであるが、スクランブルが多いのも同様の理由だろう。ピンチの時こそ、「正確な読み」が最大の武器になり、またピンチの時こそ、「読み」易くなる。まあもっとも、我等がマニングさんのように、ピンチであろうがなかろうが、モメンタムを得てようが失ってようが、おかまいなしに得意の「読み」にたよってクォーターバッキングするつうのも、これはこれで問題なのであるが。

 今回の優勝で、しばらくは、ロジャースは絶賛の嵐になり、コントロール、リーダーシップ、守備リード、フットワーク、機動力、何もかも素晴らしいみたいな論調が生まれるだろうが、少なくとも、私は守備リードに関しては疑問符を付ける。もひとつ老け加えると、フットワークもあまり良くないと思う。そもそも、私がロジャースを評価しない理由の第一歩は、守備リードよりもむしろ、むしろそのフットワークである。そこにあまり好印象をもてなかったというのが、私がロジャースに対する印象を悪くした第一歩目である。フットワークとQBに関してはまた別の機会に。

 守備リードの話に戻すと、そもそも守備リードの良し悪しを何で見分けるのかというと、それは結局ブリッツに対する対応だと思う。ちょっと複雑めのブリッツに対して何が出来るのかというのが、守備リードが出来る出来ないの目安になると思う。ロジャースの守備リードに関しては、昨年の被サック59というのが、全てをあらわしていると思う。なんだかんだいって、このゲームでも3サック喰らっているし。

 とまあ、つらつらロジャースについて考えてくると、ドラフト時に、全体1位も予想されながら、ズルズリと24位まで落下し、さほどQBを必要としていないGBがお試し的に指名したのも良く分かる。私がナイナーズのGMでも、スミスとロジャースを天秤に架けたらスミスを指名していたと思う。
 また、このロジャースに、チーム事情的に押し出される形で、QBを奪われたファーブが拗ねて、GB憎しの態度を取るようになったのも、同じ理由で、分かる様な気がする。「これなら、俺の方が全然上だ。」とファーブが思うのも無理からぬところである。
 でもまあ、そういうQBでもスーパーが獲れてしまうのスポーツの面白いところか。人生の面白いところか。

 ロジャースの事ばかりでも詰まらないので、ついでにロスリスバーガーについても。

 いつかの記事で、ロスリスバーガーのミスは致命傷にならないと書いたが、さすがに今回のは、なりましたな。
 このロスリスバーガーというのは、私にとっては評価不能のQBの一人なのであるが、でも今回話題になっている守備リードに関しては、決して悪くないと思う。むしろ、出来ている方だと思う。リターンTDを喰らったインターセプトにしても、決して判断そのものは、間違っていない。あの場面では、ディープは狙い時である。ディープに放っておいてからランというのが鉄則であろう。仮にインターセプトを喰らったとしても、ゲーム序盤なので致命傷にはならない。そういった意味では判断そのものは間違っていない。
 ただ彼の場合、このゲームを見ていて、しみじみ思ったのであるが、「守備リード」は出来ているものの、それを活かす技術がないといった感じである。技術が未熟である。パスのコントロールにせよ、プレイアクションにせよ、パスフェイクにせよ、なんかみんなアバウトである。技術は優れているが判断が悪いという選手は、フットボールのみならずほかのスポーツにおいても、数多いだろうが、判断は優れているが技術が未熟というパターンは結構珍しいと思う。アマチュアにはいるのかもしれないが、プロでは結構珍しいパターンだと思う。それが、彼の評価を難しくしている要因だと思う。。今回、しみじみそう思った。

 こんな感じか。シーズン前、私は思わぬチームの優勝もあるかもしれないと予想した。結果的には、GBの優勝となった訳であるが、パッカーズが思わぬチームかどうかは微妙なところかもしれない。PFWのプレビュー誌では見事パッカーズの優勝を予想している。ただまあ。GBがこの10年代のエリートチームになるのは、現状ではちと厳しい気がする。エリートチームの条件としてあげた、優秀なGM、ないしはHC、オールプロ級のQB、プロボウル級のLT、特徴的な戦術とそれを象徴するプレイヤー、のどれもが欠けているからである。優秀なGMは、もしかしたらいるのかもしれんが。

 あ、そうそう、GBのバカヅキという点では、最大のバカヅキを書き忘れていた。オードリーの春日がPITを応援した事である。ある意味、この時点でPITの敗戦は決定していたのかもしれない。そういやあ、去年は、あの野郎、コルツを応援していやがったな、殺す。

                                                   2011/2/22
俺オールプロ  最近、プライベートでいろいろな事が起こるので辟易していたのであるが、まさか非プライベートな事でも、こんな凄い事が起こるとは。所謂「事件はまとめて起こる。」という奴ですな。ちなみに私は全然被災していません。ちょっち揺れたけど。

 というわけで、件の東日本大震災で、日本のみならず世界中が悲嘆に暮れている中、外国のスポーツについての戯言を、節電節電と喧しく叫ばれているにも拘らず、微量ながらも多少の電力を使って書くことに、多少のためらいを感じない訳でもないが、まあ嘆いてばかりいてもしょーもないと思うので、書いてみる。

 ちなみに近所のコンビニやスーパーでカップ麺が皆無なのであるが、あれってどういう心理。それとも単に品薄なの。おにぎりやパンのような日持ちのしないものが品薄つうのは分からんでもないが、カップ麺なんて大量に在庫がある筈だが。みんな競って買占めてんの。意味不明の行動である。しかも、近所のラーメン屋では普通にラーメン食えるし。あと、ティッシュペーパーも皆無なのであるが、どんだけ鼻かみてえんだか。

 んで、毎年恒例の俺オールプロであるが、その前に一言三言。

 最近、アメリカズゲームという番組をGAORAで放送していて、私は興味深く見ているのであるが、ドン・シューラって、パーフェクトシーズンの前はボルチモア・コルツのHCをやっていたのね。そして、件のギャランティー・ボウルで敗戦してんのね。知らんかった。しかも、パーフェクトシーズンの後も優勝して、所謂2連覇してんのね。知らんかった。勉強になります。

 最近、NBA GREATEST GAMEという番組で懐かしのオールスターを数ゲーム放送していて、私は興味深く見ているのであるが、マイケル・ジョーダンの最初のオールスターゲームって、フィージャードームでやってたのね。知らなかった。で、そこでインディアナ大出身の最大のスターともいうべきアイザイア・トーマスに苛められるのね。
 あと、ラルフ・サンプソンって7−4もあったのね。オラジュワンとツインタワーを組んでいたのは知っていたが、7−4とは思わなかった。7−0ぐらいの普通の(?)セブンフッターだと思っていた。しかし、あの長身であの動きはないわ。そりゃ膝壊すわ。

 さて、いよいよ本題の俺オールプロであるが、今年は意表を衝いてスペシャルチームから。

  スペシャルチーム
 K:ジョシュ・スコビー(JAX) 59ヤード・サヨナラ・フィールドゴールって、そりゃ無いわ。
 P:パット・マカフィー(IND) お前なあ。
 H:ハンター・スミス(WAS) まさか専門職のホールドのミスでNFLを去ることになるとは。さすがハンター・ザ・ホルダー。
 LS:ニック・サンドバーグ(WAS) んで、その時のLS。
 KR:ダン・コンリー(NE) こやつ、調べてみると、件の71ヤードの他に11ヤードと8ヤードも記録しておる。隠れたりター
                 ン・スペシャリスト。
 PR:デビン・ヘスター(CHI) 油断すると、こうなるのね。

  オフェンス
 QB:デレク・アンダーソン(ARI) こやつをスターターにしたアリゾナって一体。
 RB:エイリアン・フォスター(HOU) ゾーンブロックは一体何人のリーディング・ラッシャーを生むのか。
 WR:マイク・ウィリアムズ(SEAの方) やっぱ1巡プレイヤーだったのね。
     マイク・ウィリアムズ(TBの方) 奇しくも同じ65レシーブ。TD数は全然違うけど。
 TE:ジャーマイン・グレシャム(CIN) さすが昨ドラフト・ナンバー1のセイフティ・ピック。
    ジミー・グラハム(NO) さすが昨ドラフト・ナンバー1のスリーパー。目覚めんのが、えれえ早かったけど。
 OT:ドブリカショー・ファーガソン(NYJ) 地味な実力者。
    ジャマール・ブラウン(WAS) 何故にRT。
 OG:ジェイク・スコット(TEN) 恨み節その1。
    ライアン・リリージャ(KC) 恨み節その2。
 C:マーキス・パウンシー(PIT) 弟までいるとは。お前は何者。

  ディフェンス
 DT:カレン・ジェンキンス(GB) もはやジェンキンスといえば、こっちか。
    ンダマコン・スー(DET) 名前負けしなかったのね。
 DE:ジュリアス・ペッパーズ(CHI) カバー2エンドとしても最強なのね。コルツファンとしても認めざる得ない。
    ラヒーム・ブロック(IND、じゃなくSEA) ここでキャリア最高とは。 
 LB:パトリック・ウィリス(SF) 報われぬ日々。LBには、ポジション的な性格からか、こういう人は結構多い。
    テレル・サッグス(BAL) 現役ナンバーワンOLB。
    ランス・ブリッグス(CHI) アーラッカーより、むしろこっちか。
 CB:チャールズ・ウッドソン(GB) ロッドを超えるには、もう一押しか。
    ティム・ジェニングス(CHI) 地味に活躍してたな。
 S:ロウアー・ミロイ(SEA) いい味出してた。
   ジョーダン・バビノー(SEA) ミロイに押し出される形になったが、NBとして、いい味出してた。

 最優秀HC:ピート・キャロル(SEA) 白袴似合い過ぎ。
 新人王:ンダマコン・スー(DET) DTで10サックって。
 別人王:ブランドン・ロイド(DEN) SFファンが泣いてるよ。
 MVP:ペイトン・マニング(IND) インディファンしか気付いていないだろうが、今年のマニングはホントに凄かったのよ。

 〔総評〕

 今季の俺オールプロは、例年見られるような特定チームへの偏りはあまり無かったようである。SEAへの偏りはやや見られるが、まあプレイオフのあのゲームは今季のベストバウトだったので致し方ないだろう。CHIへの偏りは、よー分からん。元インディが多いのは、お察し下さい。

 また、今季の最大の特徴はルーキープレイヤーが多く選ばれているという点にあるだろう。ここに挙がっているプレイヤーのほかにも、サム・ブラッドフォードや、デズ・ブライアント、NEのTE兄弟(血は繋がっていない。)、ディフェンスでは、INTを量産したデビン・マッコーティーやジョー・ヘイデン、スーのライバル、ジェラルド・マッコイなどがいるし、私は散々腐してきたが、エリック・ベリーやアール・トーマスなども1巡上位としてはともかく、1巡プレイヤーとしては十二分な成績を残した。2巡指名のセイフティ、ネイト・アレンやT・J・ウォードなども十分及第点である。
 そのほかにも活躍したルーキーは多かったように思う。例えば、ジョーダン・シップリーとかトニー・モエキとか。’10ドラフトは総じて豊作だったといえるのではないだろうか。上位指名のDTが二人ともに活躍するなんて、なかなか珍しい事である。

 最近、’11ドラフトのガイド誌を入手したが、昨年と比べると、全体的に小粒感は否めない。

                                           あれから一ヶ月か。2011/3/15
2011年
4月
ドラフト展望  ’11NFLドラフトも、あと10日ほどに迫ってきたので、ここらで一発ドラフト展望を。

 まず、その前に今年のドラフトで一言言っておきたいのは、NEが全体一位にならないで本当に良かったという事だ。全体17位なら、まず良しとしよう。ありがとう、レイダース。なんじゃ、そりゃ。

 さて、’11ドラフトであるが、コルツ・ドラフトの前に、簡単に全体の印象を書いておくと、上の記事にもある通り、全体的に小粒感が強いという事である。ドラフトを10日後に控えた今でも、その印象は変わらない。例年なら、5、6人いるオールプロ間違い無しみたいなタレントも、今季はA.J.グリーン一人のようである。他に、強いて挙げれば、パトリック・ピーターソンぐらいか。そのほかの各ポジションのトップ・プロスペクトは皆一様に「〜が無ければ、」とか「〜だったら、」みたいな条件付き物件ばかりのようである。

 その影響かどうか分からぬが、今ドラフトのひとつの特徴は、各モックドラフトが皆似たりよったりになっている。ドラフト直前で大分変更があったが、スーパーボウル直後では、4位シンシイ:A.J.グリーン、5位アリゾナ:ボン・ミラー、14位セントルイス:フリオ・ジョーンズなどは、どのモックドラフトでも皆被っていた。ちなみに、その頃のコルツの22位の予想で最も多いのはネイト・ソルジャーであった。
 
 さすがに、ドラフト直前のこの時期になると、多少バラけてきたが、それでも、各モックドラフトは似ている。チームニーズとドラフト順位が、うまい具合にバラけたとも云えるが、やはり、これぞというタレントが少ないという今ドラフトの特徴も影響していると思う。
 もちろん、本当にタレント不足の年だったか否かは、十年経ってみなければ分からない。意外に、こういう年にこそ、後々リーグを支えるような超大物が隠れていたりするものである。

 さて、コルツ・ドラフトである。今季のコルツドラフトはここ最近と違って、ポジションニーズがはっきりとしているので、各ポジション総まくりは、あまり意味が無いのであるが、昨年試しに試みて、チーム状況を把握するのに自分的に結構勉強になったので、今季も試みてみたい。まずはQBから。


 QB

 ないない、ギャグも思いつかないくらい無い。2巡以下でもまず無い。


 RB

 おそらく、今のコルツの中では、質量ともに最も充実したユニットであるから、1巡、更にはそれ以下の順位でも指名も、まず無いと考えられるが、今季終盤のドナルド・ブラウンの使われ方を見ると、もしかしたら、2巡以下での指名もあるかもしれないポジションである。両タックル間を衝けるタイプのRBという事になるだろう。
 でもまあ、個人的には、あまり指名して欲しくはないポジションではある。RBなんていうのは、ルーキーFAでもストリートFAでも、そこそこのプレイヤーはいるし、最悪、ドミニク・ローズでお茶を濁しても良い。貴重な指名権を使ってまで補強したいポジションではない。
 1巡でRBを指名したら、アダイかブラウンのどちらかの放出ないし離脱を暗示しているという事になるだろう。アダイも、もうそろそろ契約切れだし。

 つっても、仮にマーク・イングラムが22位まで降ちてきても、指名して欲しくはない。


 WR

 問題のポジション、その1である。インディファン以外はそんなに不安を感じないポジションであろうが、インディファンは大いに不安を感じている。
 まず、いまだにマーヴィン・ハリソンの後釜が埋まらない状態、これを解決したい。まあ確かに数字的にはウェインが2年連続100レシーブ、7年連続1000ヤード越えとエースWRの体裁を示しているが、ウェインは、常々言っているように、ナンバー2レシーバーであって、エースではない。

 ここで、私の考えるエースレシーバーの定義を、前にもどこかで書いたと思うが、もう一度書いておこう。エースレシーバーというのは、手っ取り早く言えば、相手のディフェンスバランスを崩すプレイヤーの事である。一番分かり易い例を挙げると、ちょと前までのNEにおける、モスとウェルカーの関係である。数字的にはウェルカーの方がモスを上回っているが、どちらがエースレシーバーかと問われれば、それはあくまでランディ・モスである。なぜなら、モスが敵ディフェンスに常にダブルチームを強い、ディフェンスバランスを崩していたからである。この役割はウェルカーには不可能である。なぜなら、それだけの才能、身体能力やセンスといったものがウェルカーには無いからである。それは同じように、ウェインにも無い。また、今のコルツ・レシーバー陣全員に無い。

 という訳で、エース・レシーバーを指名したいのであるが、今ドラフトでそのタレントの持ち主は二人しかいない。A.J.グリーンとフリオ・ジョーンズの二人である。もしかしたら、他にもいるのかもしれないけれど、今のところは見つかっていない。

 今ドラフト最高のタレントとも言われるA.J.グリーンの指名はさすがに無理なので諦めるが、フリオ・ジョーンズに関しては、もしかしたら届くのではないかと淡い期待も抱いていた。上にも書いたように14位でのSTL指名が濃厚だったからである。14位だったら、なんとか無理にトレードアップすれば届かない事も無い距離である。ところが、コンバインだかプロディだかで、好成績を収めてしまい、今や10位以内確定的な様相である。10位のワシントンが濃厚だそうであるが、そうなると、さすがにトレードアップは届かない。諦めた。

 諦めたついでに、ちょっちフリオ・ジョーンズの悪口を書くと、A.J.グリーンに関しては、非の打ち所の無い、謂わば鉄板のタレントだそうであるが(強いて挙げれば素行ぐらい、)、フリオ・ジョーンズに関しては、バストじゃないかという声も無くはない。それというのも、落球癖とセパレート能力(凄いという説もある。)に疑問符を付ける評者もいるからである。確かに、この両者はWRとしては致命的な欠陥なので、ひとつ間違えると、バストになるかもしれない。あとまあ、これは個人的な印象であるが、ニック・セイバン上がりのプレイヤーはチームやコーチを選ぶという印象がある。チームやコーチを間違えると全然活躍できないという印象がある。まあでも、届かないから、どーでもいいや。だから去年、デズ・ブライアントを指名しておけって言ったのに。

 エースレシーバーは来ドラフトに委ねるとして、スロットレシーバーは是非とも欲しいところである。オースティン・コリーが万全ならば、全然指名は必要ないのであるが。おそらく、コリーは帰って来れないと思う。そうなった場合、22位を使って、スロットレシーバーの指名も大いに有りである。ただ、私の調べたところ、上位指名候補にそれっぽいのはいないので、ここはポリアンさん得意の一本釣りに期待したい。

 下位候補としては、今年の正月、ボウルゲームで見たダーン・ザンゼンバッハーが、昨今流行のちびっこチョロマカ系白人レシーバーということで気に入っているので、4巡あたりで指名してもらえると、ちょっち嬉しい。マニングのスロットとして、やってくれると思う。ただ、彼の唯一の懸念材料はオハイオ・ステイト出身という点である。いつぞやのドラフトでは、このオハイオ・ステイト三人衆に痛い目に遭っているからなあ。個人的にはトラウマがある。

 なんやかや書いてきたが、22位での指名は無いとしても、どっかの巡目で最低一人は指名したいポジションではある。


 TE

 ダラス・クラークが順調にケガから回復すれば、補強の必要の無いポジションである。しかし、クラークの三十路&ハリウッドデビューを勘案すると、ここらで一発、大物TEを指名しても、おかしくは無い頃合である。しかも22位はトッププロスペクトのTEを指名するには絶好の位置である。昨年のジャーマイン・グレシャムは21位である。
 そう思って、面白そうなTEはいないかとドラフトガイド誌を渉猟したのであるが、いない。一応、トップ・プロスペクトとしては、カイル・ルドルフやD.J.ウィリアムズ、ランス・ケンドリックスらの名が上がっているが、どれも皆せいぜいプロボウル・クラスでオールプロ・レベルではないそうである。良くて1巡下位、普通に考えれば2巡以下での指名が予想される選手ばかりだそうである。確かに、私が、スカウティングレポートを読んだ限りにおいても、これぞというのはいない。TE祭りだった昨年と違って、このポジションでも才能は枯渇しているようである。22位での指名は見送るか。だから昨年、ジミー・グレハム獲っとけって、言ったのに。


 OT

 問題のポジションその2である。今更説明不要であるが、何としてもフランチャイズLTが欲しい。オールプロ・クラスとまでは言わなくとも、プロボウル・クラスのLTは何としても欲しいチーム事情ではある。

 そう思って、渉猟してみたのであるが、どうも皆イマイチなんだよなあ。これぞというのがいない。このOTというのは、オールプロ間違い無しとか言われて、10位以内での指名が予想されるプレイヤーが1〜2名、毎年必ずいるポジションなのであるが、今年はそういうのはいなさそうである。このポジションも、どうも不作っぽい。トッププロスペクトが5名ほどいるものの、皆15位以下での指名が予想される選手ばかりである。スカウティングレポートを読んだ限りにおいては、どうも皆、一長一短のある選手ばかりで、ケチのつけようのない選手はいなさそうである。どうもこれが、このポジションに限らず、今ドラフトの特徴らしい。試みに一人づつ、簡単に説明すると、

 アンソニー・カスタンゾ
 今年のOTの中ではトップ指名が予想されているプレイヤーであるが、基本的にはランブロック・タイプのRT向きといわれている選手である。ジェイク・ロングみたいなタイプか。LTとして、本物のパスラッシャーに対抗できるかは、疑問符の付く選手であるらしい。

 タイロン・スミス
 今ドラフトでは、ラン・パスともに最もバランスのとれたOTであるらしい。ただ、大学時代は主にRTを務めていたらしく、その辺が不安視されている。あと、個人的には、USC出身のOTというのは、どうもイマイチ感が強いので、残っていても指名はパスして貰いたい。ウィンストン・ジャスティスやチャールズ・スミスと同じ匂いがする。

 どうも、このUSC出身のOTには頭が悪そうな印象が個人的には強い。頭の悪さには様々なマイナス面があるが、そのひとつに経験が積み重らないという点がある。経験が活きないのである。2〜3年、スターターを務めれば良いカレッジと違って、プロでは当然10年近くスターターを張らねばならない。とすると、積み重なる者と積み重ならない者との間には大きな開きが出来てしまう。特に、OLのような経験、駆け引きがモノをいうポジションでは尚更である。
 ところがUSC出身のOTには、南カルフォルニアの陽気がそうさせるのか、バカっぽいのが多い。今回の、タイロン・スミスも、その写真を見る限りは、バカ面である。実際、「バカじゃなくなくね」という評価もある。

 ちなみに最近のNFLプレイヤーで最も賢そうな面ツキは、何といってもジョー・トーマスである。更には、私が今まで見てきたあらゆるスポーツマンの中で最も賢そうな面ツキ、良くも悪くも知恵の塊みたいな顔をしていたのは、何といっても、ピストンズのレインビアである。「コイツとは絶対マージャンしたくねー。」と思ったものである。もちろん、今ここで書いた、頭の良し悪しは、あくまで私の個人的印象によるものなので、当然、実際は知りません。タイロン・スミス、ちょー頭いいかもしんねーし。

 ネイト・ソルジャー
 昨今流行りの、機動力重視の白人LTである。ジョー・トーマスのバッタモンと考えれば、理解が早いであろう。不安材料はTE上がりという事で、OT経験が少ない事と、本当の意味のランブロック能力は無いという事である。機動力を活かしたダウンフィールドブロックはともかく、ポイント・オブ・アタックにはなれないらしい。もっとも、コルツのLTには、そんな能力は求められないので、コルツ的には問題はない。
 各モックドラフトではコルツ指名の最有力プレイヤーである。ただし、ひとつ間違うと、ロバート・ギャラリーという説もある。

 ゲイブ・カリーミ
 大きくて強い体を武器にしたOTであるらしい。ただ、昨今のLTに必須の能力である機動力は無いらしく、その辺が不安視されている。ひと昔前のLTと考えれば、理解が早いであろう。

 そのほかにも何人かいるのであるが、めんどくさいので、この辺で終わりにする。

 さすがに、この辺の選手が皆22位で消えるという事態は考えにくいので、8割近い確率で、これらの中から一人指名するという形になるだろう。


 OG/C
 補強したくなくは無いポジションではあるが、1巡を使うほどの余裕は無いので、22位での指名はまずありえないだろう。2巡・3巡での指名もちょっと難しいと思うので、4巡以下で状況次第での指名という事になるだろう。


 DL

 さて、ディフェンス編である。DT、DEともに、ここ最近のコルツは、それなりに充実しているので、昨ドラフトでジェリー・ヒューズを指名した事も考え合わせれば、22位での指名はまず有り得ないだろう。DT指名を予想するモックも、例年通り、まま見られるが、今のコルツのディフェンス・スキームでは、DTにはランを止める事しか求められていないので、ンダマコンや、かつてのウォーレン・サップのようなプレイメイカーは不要である。従って、22位での指名は考えにくい。もちろん、いりゃあいるで、それに越した事はないけど。

 ところが、今季のこの不作ドラフトで、唯一層が厚いといわれているのが、このDLなんだよなあ。実際、モックドラフトの1巡候補は、例年以上に、DT、DEの雨アラレである。指名は無いと思っているので、誰が良いのかはよく分からんが、面白そうなのが落ちてきたら、22位での指名もあるかもしれない。


 LB

 個人的には、まったく以って、指名不要のポジションだと思っているが、そこはコルツドラフト、無類のLB指名好きである。おそらく、生温いLBを、さすがに1巡は無いだろうが、下手すりゃ2巡を使って指名する可能性は大いにある。もう止めてくれっつの。2巡や3巡使って、一本釣り気味にLB指名するくらいだったら、タイジュン・ハグラーあたりと再契約すればいいんでねえの。

 ここ最近のコルツLB陣というか、コルツディフェンス最大の弱点はLB陣のパスカバレッジにあると、私は思っているのであるが、その要因のひとつはブラケットを除いたLB陣のキャリア不足にあると思う。パスカバーというプレイは、それなりのセンスや運動能力も重要だろうが、経験、すなわち読みや駆け引きもまた重要になってくる、あるいは読みや駆け引きの活きるプレイだと思う。ところが、コルツのLB陣は、ブラケットを除いて、皆キャリア1,2年の選手ばかりである。これでは経験が活きない、というか、経験を活かす前にコルツを放出されてしまっている。今のコルツのLB陣のパスカバレッジの甘さは、このLB使い捨て戦略にも一因があると思う。


 CB

 パワーズやトーマス、ハイデンといった怪我人が順調に回復すれば、とりあえず質量ともに補強の必要の無いポジションである。上位での指名があった場合、それは怪我人が帰ってこない事を暗示している事になるだろう。

 また個人的には、今のコルツのディフェンススキームだと、1巡でCBを指名するのは、あまり意味が無いと思う。ひと昔前のカバー2CBだと、絶対数自体が少ないので、一本釣り気味に一巡を使わざる得ないが、今のように普通にマンツーマンをさせるだけだったら、2巡以下の指名で十分だと思う。最悪、ルーキーFAでも十分だろう。もちろん、シャットダウン・コーナーを獲るんだったら、一巡必須だろうが。

 昨年は1巡でCBを獲れとか言っていたくせに、とか言われそうであるが、ここは、一年でチト考えが変わった。ご容赦願いたい。

 話は全然変わるが、今季一年コッキリ、コルツにいたデシュア・タウンゼントのおっさんが、いつの間にか、アリゾナのアシスタントDBコーチに就任しているが、アレは何。インディアナに退職金貰いに来たの。そんなもん、スティーラーズから貰え。インディアナは年金事務所か。


 S

 問題のポジションその3である。もう、実力以前の問題で、頭数が足りん。したがって、何が何でも指名したいポジションであるが、TE同様、S祭りだった昨季と違って、今ドラフトでは、このポジションの才能が枯渇している。その枯渇っぷりは、もはやTE以下である。

 ラヒーム・ムーアやアーマッド・ブラックらがトップ・プロスペクトとしてリストアップされているが、彼らとて、良くて1巡下位、せいぜい2巡、下手すりゃ3巡と予想されているプレイヤーである。

 パトリック・ピーターソンはセイフティも出来るらしいが、全体1位すら予想されている選手なので、当然獲得の目は無し。

 ジェイク・ロッカーを指名して、無理矢理セイフティに転向させるという、凶悪なプランもなくはない。もちろん、ウソ。でも、QBをSに転向させるというのは、いいアイデアと思うのであるが、実例がないのは何故であろう。SはディフェンスのQBであるし、いいSになれそうな気がするのであるが。

 仕方ない、体型がボブ・サンダースに似ているつうだけの理由で(ボブより、はるかに軽いけど。)、アーマッド・ブラック指名してみっか。

 だから去年、セイフティ指名しておけっつたのに。T.J.ウォードもネイト・アレンも残っていたのに。T.J.ウォードなんて、もろボブ・サンダースやん。でかいボブ・サンダースやん。って、言ってないけど。むしろ、エリック・ベリーとアール・トーマス以外では1巡使うなとか言っていた筈であるが、それはともかく(ともかくじゃない。)、「結果が分かっている今だからこそ出来る’10コルツ理想のドラフト」は以下の通りである。
 1巡:T.J.ウォード
 2巡:ジミー・グラハム
 3巡:マイク・ウィリアムズ
である。そして、今年のDL豊作ドラフトでDEを指名する。ジェリー・ヒューズ、8サックよろしくとか言っていたのが懐かしいわ。恥ずかしいわ。8サックどころか、6タックルだもんなあ。う〜む、タイムマシンと旅費とポリアンとのコネさえあれば。

 今ちょっと調べてみて驚いたのであるが、KCのモエキはコルツの3巡94位の直前、93位で指名されているのね。まあ、コルツ的にはモエキには触手は伸びんが。

 いずれにしても、セイフティはどこかで誰かを指名せねばなるまい。でないと、ベシアが死んじゃう。まあ、しれっと、ケン・ハムリンにスターターを任せるという手もあるけど。ベテラン・セイフティはいい味出すしな。


 スペシャルチーマー
 とりあえずキッカーはヴィナ様でまだまだイケル。問題はパンター、つうかアホのマカフィーであるが、あいつの咽元に匕首を突きつける意味でも、パンターをどこかの順位で指名したいところである。とはいうものの、そんな余裕ねえしなあ。とりあえず、もう一年執行猶予期間を与えるか、公私共に。

 あとまあ、リターナーもいいのが欲しい所であるが、これもそんな余裕無し。


 んなとこか。なんかイマイチ盛り上がらないな。

 ちなみに今回のドラフト展望に関しては、ハイライト映像はほとんど見ていません。見ていたとしても、参考にしていません。ここ数年あれを見ていて、思い知らされたのは、あの映像はまったく参考にならないという事である。対戦相手のプレイヤーやチームの状態や実力がまったく分からないし、そのゲームの点差や展開、そのゲームの価値といった諸々のシチュエーションがまったく分からないからである(点差ぐらいは分かるのもあるけど、)。特にフットボールなんていうのは、モメンタムがモノをいうゲームと言われているくらいなのだから、その状況抜きにそのプレイを判断する事はまったく出来ない。あのハイライト映像を見るくらいだったら、コンバインやプロデイの映像の方が、状況が明快な分だけ、まだマシである。ハイライト映像というのは、あくまで娯楽映像であって、スカウティングの参考にはまったくならないと思う。むしろ騙されるだけだろう。かつて、ジャイアンツ(日本の方)がこの手の映像集で、インチキ外国人を散々掴まされてきたというのが、本当に骨身に沁みて良く分かった。ハイライト映像の正しい使い方は珍プレイ好プレイみたいな使い方のみであろう。

 考えてみれば、映像なんていうのは、スポーツ映像に限らず、ありとあらゆる映像が、編集ひとつでどうにでもなる訳である。その極端な例が映画やテレビドラマであるが、あんなのは隅から隅まで全部ウソであるにも拘らず、多くの人が感動したり憤ったりしている。フレームの中だけの真実であるにも拘らず、である。

 まったく同じ現実でも、カメラワークひとつで白にも黒にもなるのが、映像の世界である。気をつけようと思う。同じ事は言葉にも言えるが。レトリックひとつでどうにでもなる。


 話は全然変わるが、例の原発問題余波で、魚介類や野菜を実際に食べて「うまい。安全。」とか言っているアピールがあるが、あれは全然意味が無いと思うが、どうしてやるのだろう。放射線の影響なんて、10年後20年後、早くても1年後とか3年後とかの話じゃねーのか。
 あと、その放射線除けという意味で、カッパやマスクを着用している人がいるが、あんなのも、ほとんど意味無いと思うぞ。確率的には、お慰み程度にはガン発症の蓋然性が低まるだろうけど。原子核がどんだけちーせーか知ってんのか。どー考えてみても、縫い目や編み目よりも小さいと思うが。

 今回の震災で改めてよーく分かった事のひとつは、この世の大部分の人間というのは、習慣や他人の判断を真似て生活しているという事である。非日常的な事態が発生して、それらが全然役に立たなくなると、この世の大部分の人間は途端に訳の分からぬ言動を始める。

 諸説あるものの、人類が誕生して100万年とも200万年とも言われている。そうしてそこから、ようやく人がましくなる、すなわち文明が始まるのが1万年ほど前だと言われている。そうして、歴史が始まるのが、せいぜい3000年から5000年前。つーことはすなわち、99万年ないし199万年ものの間、人間はサルに毛の生えた程度の暮らし(実際、毛が多いのはサルの方だけど。)をしていた訳である。そうして、その100万年、ないし200万年の間に生まれてきた、ごく僅かな数の天才や賢者の真似をして、本当に少しづつ僅かづつ人がましくなってきたという訳である。

 例えば、農耕なんていうのはいつ頃から始まったのかはよく分からないが、せいぜい1万年前とか2万年前の話だろう。という事はすなわち、それまでの間、100万年だか200万年だかの間は、種を土に埋めて、しばらく経つと芽が出て、それから更にしばらく経つと花が咲き、実が成り、元の種が10倍にも20倍にも殖えるという、今となっては誰でも知っているこの単純な因果関係に誰一人、人類の誰一人、気が付かなかったという訳である。そうして、ある時、一人か複数かは分からぬが、天才がこの因果関係に気が付いたのだろう。そうして、それを隣の人間が真似し始めた訳である。もっとも、この一見単純に見える因果律も、現代人は何らかの形で学んでいる、教えられているからこそ、知っているのであって、誰にも教えられない、誰からも学ばないならば、大概の人は、上の放射線話同様、気が付かないだろう。種の段階で、「うまい、うまい。」と言って、パクパク食ってしまうだけだ。ちなみに犬や猫は、これだけ人間の近くに住んでいながら、未だにこの因果関係に気付いていない。哺乳類の中では最も賢いといわれているイルカやゴリラも同様である。種の違いとは恐ろしいものである。

 なんか、ドラフトとは全然違う話になってしまったが、とりあえず、この稿おしまい。

                                                        2011/4/20

 最後の方で余計な事をグダグダ書いていたら、肝心のコルツドラフトの結論を書くことを忘れてしまったので、それを。

 結論としては、上にも少し書いていたが、22位まで残ったLTのうち誰かという事になるだろう。そのLTの順位付けは良く分からない。私個人としても、これぞというのはいない。誰でもいいというのが正直な意見である。これが、上にも書いてあるとおり、8割くらいの確率だろう。

 で、残りの2割は何かというと、WRかSの一本釣りということになると思う。むしろ、こちらの方が個人的には嬉しい。ポリアンのWRを見る目は、コリーやギャルソン、さらにはアロマショドーの成功でも分かるとおり、定評のあるところであるし(ゴンザレスのような失敗例もあるけど、)、Sならば、大失敗という事はほとんど有り得ないポジションなので、22位を使う価値があるかという議論は生まれるだろうが、戦力補強的には問題ない。

 あと、僅かな可能性としては、これはあまり無いと思うが、豊作と噂されるDLの誰かというのは、上にも書いてある通り、これはこれで有り得るかもしれない。DEに関しては、ジェリー・ヒューズですら持て余している状況なので、指名の可能性は低いだろうが、DTに関しては、もしかしたらあるかもしれない。ただまあ、基本的にはローテーション要員であるし、上にも書いたとおり、今のコルツはDTに多くの仕事を求めないシステムであるから、よほどのスーパープレイヤーで無い限り、私は歓迎しない。あまり戦力補強にはならないと思う。

 それ以外のポジションが指名されたら、キレル。TEだったら、ちょっと期待しちゃうかもしれないけど。

 あと、22位で単純に指名しないで、トレードアップやダウンというのは、これはこれで有り得るかもしれない。

 トレードアップするのならば、上にも書いたとおり、それは明らかにフリオ・ジョーンズ狙いだろう。でなければ、トビキリ気に入っているLT狙いだと思う。ジョーンス狙いなら、上記の通り、ポリアンの目を信用している私は安心するが、LTだと、ウーゴーの件もあるので、私は少々不安になる。

 トレードダウンというのは、これはちょっと考えにくいと思う。コルツ的にはダウンしても何の問題も無いだろうが、この1巡22位を欲しがるチームがあるとは、ちょっと考えにくい。他チームの事なんで、あるならあるだろうが、常識的には考えにくい。

 今ドラフトの特徴は、上にもちょっと触れているが、大物が少ないという点にあると思う。上5人、せいぜい上10人ぐらいと、それ以下の差が激しいという印象がある。実際、10位以下で指名が予想されている選手は、例年ならば2巡クラスの選手が多い。
 という訳で、10位〜20位くらいのピックも持っているチームは、ちょっと頑張ってトレードアップするか、お金節約のトレードダウンを狙うだろう。コルツ的には、それに巻き込まれてのトレードアップはあるかもしれない。

 あとまあ、今ドラフトは、例の労使交渉の影響で、選手を絡めたトレードが出来ない。これが、結果、トレードを活発にするか不活にするかは、よく分からない。

 まあでも、例年22位というのは、トッププロスペクトのTEやSが獲れたり、落ちてきた大物が獲れたり、大儲けトレードダウンの駒になったりと、結構おいしい位置なのであるが、今ドラフトに限っては、以上のような事情から、あまり旨味が無いのお。無念。
 コルツ的にはおそらく、来季のドラフト権とのトレードが一番おいしそうであるが、売れないだろうなあ。あれっ、出来るのか。

                                                2011/4/22

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