インディアナポリス研究会コルツ部

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2013シーズン

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2014年5月 2014ドラフト  さてドラフトである。2014ドラフトから1週間ほど経ってしまったが、感想を書いてみたい。例年は「インディアナポリス研究会」なので、コルツピックの感想から書くのであるが、今年はコルツ無用の初日だったので、ドラフト全体の感想から書いてみたいと思う。

 でまあ、コルツ無用の初日(トレードアップはあるかもしれないけどよ。)という事で、今回録画しておいたドラフト初日の中継をろくすっぽ見ないと思っていたら、案外全部ガッツリ見ちゃった。さすがに冒頭のドラフト概要みたいのは飛ばしたけど、出演者によるモックドラフトあたりからは、飛ばす事も無く4時間丸々ガッツリ見ちゃった。やっぱ面白いのお〜、公開人身売買ショーは。

 で、その初日の感想を思いつくままにフラフラ書いていきたい。

 まずは、今ドラフト最初の特徴としては、1巡でDBにピックが集中したという点であろう。CBが5人、Sが4人、32人中9名がDB、実におよそ3分の1である。ある特定のポジションにピックが集中するというのは、例年見られる現象であるが、今年はそれがDBであった。優勝したシーホークスの影響もあろうが、「DLからDBへ」がひとつのトレンドか。まあ、タマタマだろうけど。

 で、問題の全体一位は結局、ジャデヴィオン・クラウニー。まあまあ一番無難なピックであろう、GMのキャリア的に。前回の記事でも触れたが、失敗した時、もっとも風当たりの弱いピックであろう。

 一方、その対抗馬と目されたボートルズは3位でジャガーズ、ブリッジウォーターは32位でミネソタという結果と相成った。どうするのかねえ、ヒューストンはQBを。一応、4巡でトム・サベージを指名しているが、4巡のQBなんてイエーツやキーナムと同じである。むしろ、経験のある分だけイエーツやキーナムの方が有利であろう。まして、フィッツパトリックなんていうのは、かつて記事でも書いたが、完全に結論の出ているQBである。
 早速、アンドレ・ジョンソンが不満を漏らしているらしいが(いいぞ、いいぞ。)、そりゃ当然であろう。私だって漏らす。そして来い、我等がコルツへ。

 結局、このスポーツはどう考えたってQBなのであるから、ここが決まらない限り、一歩も先に進めないのである。QBが重要だから、結果、それを攻めるパスラッシャーとそれを守るLTが上位指名されるのである。
 シーホークスは3巡でラッセル・ウィリアムズを指名しているじゃないかという声もあろうが、忘れちゃいけないのは、この年。シーホークスはスターター待遇でマット・フリンをFAで獲得しているのである。決して、QBを軽視していた訳ではない。むしろ、大金はたいてFAでQBを獲得し、まだ3巡を使っていると見るべきであろう。結果、3巡のウィルソンが勝ったという事である。3巡で、上手くやった訳ではない、断じて無い。

 という訳で、やっぱヒューストンはQBを指名すべきだったんじゃないかなあと私は思っている。まあ、上位候補者にこれぞというのがいなかったのだろうけど、それでも私はやせ我慢して指名すべきだったと思っている。今年はスルーして来季以降にかけるという手も勿論あろうが、来季は来季である。どうなるか分からない。向こう5年間の全体一位が約束されているのなら、今年はスルーという手もあろうが、来年のことを語れば鬼が笑うである。
 どこが全体一位になるかなんて分かったもんじゃない。その極端な例が2012ドラフトのコルツであろう。よりによって、よりによって、よりによって、よりによって、よりによって、ラックの年がコルツなんて、コルツファンの私ですら憤慨した(ウソ、ほくそ笑みました。)。10年に一人のQBの年の全体一位がパッツである可能性だって十分有り得るのである。単純に32分の1の確率であろう。そもそも、今年のヒューストンの全体一位だって、1年前は誰も予想できなかったことである。なにしろ、AFC南の優勝候補ナンバー1だったのである。それが…。

 という訳で、QBを指名しなければいけない年にQBを指名できる順位にいたのならば、やせ我慢気味でもQBを指名すべきだと思う。それがフットボールというスポーツの正しい方法だと思う。そういった意味では、カルビン・ジョンソンではなく、ジャマーカス・ラッセルを示したアル・デービスは間違っていなかったと思う。いや、間違っているか。

 そのQB、もう一人の目玉、つうか今ドラフト最大の目玉ジョニー・マンジールは22位でQBを指名しないと死んじゃう病を患っているブラウンズが22位で懸命の指名。オチがついた。

 ちょうど、その22位の指名巡の時、GAORAの放送席で、確か近藤さんが「ここからは26位(問題の元インディのピック。ブラウンズ的にはトレント・リチャードソンのピック、つか全体3位のピック。)のブラウンズまではQBを指名しそうなチームはありません。」と述べていた矢先のトレードアップ、笑わせてもらいました。で、そのQBの指名がブリッジウォーターではなく、今年つうか、ここ10年くらいで、おそらく最大の難物といっていい、ティーボーを超える難物といっていいマンジール、笑わせてもらいました。でも、マンジールの顔は勝者の顔なので、私は勝っているのであるが、どうなるだろう。

 ちなみに顔と云えば、今回はじめてクラウニーの顔をじっくり拝見したが、典型的なバスト顔なんだけど、大丈夫か。そういった意味でも、ヒューストンは不安である。

 さて、話をブラウンズに戻すが、その22位のQB問題であるが、22位でQBを指名する事自体に問題は無いと思うが、問題は、今回も含めた過去3人の全体22位のQB、いずれもその年のブラウンズのファーストピックではなく、セカンドピックだという事であろう。すなわち、

  2007  3位 ジョー・トーマス       22位 ブレディ・クイン
  2012  3位 トレント・リチャードソン   22位 ブランドン・ウィーデン
  2014  8位 ジャスティン・ギルバート  22位 ジョニー・マンジール 

 私はむしろ逆だと思う。3位なり8位なりでQBを指名すべきだったと思う。マンジールが欲しいのだったら、8位で指名すべきだったと思う。まあ勿論、22位で獲れるプレイヤーを8位で獲るのは愚かだというのは当然至極であるが、QB指名には心意気が必要なのである。上にも書いたように、どうしたってQBがフットボールの中心だからである。このポジションの指名には、損を承知の心意気が必要なのである。コルツなんか、ラックの為にマニング捨てとんだぞー。覚悟、見せんかい。

 ブラウンズ話をついでにもうひとつすると、8位のギルバートは、これまた得意の意味不明の一個だけトレードアップで指名。こりゃ、ギルバートは2年後にはコルツにいんな。

 で、話をQBに戻すと、もう一人の注目株ブリッジウォーターはまさかの32位。1ヶ月前まで全体1位の有力候補だったのに、まさかの32位。このへんがQBというポジションの難しさであろう。

 フットボールに限らず、どんなスポーツでも同様であろうが、一人いれば良いポジションと、複数いても良いポジションというのがある。フットボールといえば、このQBを始め、KやP、MLBやS、更にはOLなどが一人いれば良いポジションのであり(まあ、Sは二人だけどさ。)、、RBやWR、DL、CBは何人いても良いポジションである(まあ、何人つっても程度問題だけどさ。)。野球でいえば、キャッチャーが一人いれば良いポジションの典型で、ピッチャーは何人いても良いポジションの典型であろう。

 従って、この前者、QBやS、MLB、OLはフリーフォールしやすいポジションであり、後者RBやWR、DL、CBはフリーフォールしにくいポジションであるとも云える。まあ、OLは多少のコンバートが効くので、QBやS、MLBと比べ、フリーフォールしにくいかもしれない。

 そうして、QBは、かてて加えて実に種々な事情が絡まるので、どうしてもフリーフォールしやすくなってしまう。という訳で、君の1位→32位は君の実力の結果ではない。頑張れ、ブリッジウォーター。

 でもこれで、この二者マンジールとブリッジウォーターに、3位指名のボートルズを加えた三者のうち誰かが普通に活躍したら、ヒューストンは悔んでも悔みきれないだろうなあ。この三者は、誰もがそれぞれ技術的あるいは体格的に問題を抱えているので、ヒューストンは指名を回避した訳だけど、結局このポジションは頭脳とか性格といった精神的なもの、すなわち心の出来が全てを決めちゃうポジションだからなあ。分からんぞ〜。

 話をQBから放す。私は先ほど、今季のドラフトの特徴はDBに指名が集まったと書いたが、WRも同じく1巡で5人が指名されている。まあ、WRの場合は、ドラフト前から今年は豊作という評判だったので、そんなに驚きは無い。むしろ、驚きはマーキス・リーが2巡39位まで落ちた事である。去年から知っていた名前だったので、これはちょっとショックだった。

 WRというのは3つに大別できる。すなわち、長身型、スピード型、ルートラン型の3つである。くだけた言い方をすれば、でかい、はやい、うまいの三種である。もちろん、中にはこれらを兼ね備えているプレイヤーもいよう。さすがに、3つ兼ね備えていたのはランディ・モスぐらいしか思い浮かばないが。カルビン・ジョンソンはルートランにやや甘さがあるし、ジェリー・ライスは長身とスピードという点でやや劣るであろう。アンドレ・ジョンソンはスピードにやや欠けたかな。

 まあ、WRの比較論はともかくとして、今ドラフトで、つうかここ数年どころか、ここ10年くらいで最もルートランに長けたプロスペクトが、このマーキス・リーだったと思う。実際、写真(静止画)で見ても、ちょっとしたフォームがマーヴィン・ハリソンによく似ている。そのリーが2巡39位とは。

 昨今、つうか昔からかもしれないが、どうもこのルートラン型のWRは分が悪い。不当に評価が低くなる傾向がある。至高のルートラン型、ジェリー・ライスですら1巡16位(それもリーチ扱いだった。)であるし、我等がマーヴィン・ハリソンも19位である。昨年のロバート・ウッズは2巡41位、キーナン・アレンに至っては3巡76位である。

 でも、結局数字を残すのは、このウッズやアレンに始まり、そうしてライス、ハリソンといった偉大なる先達に至るまで、このルートラン型だと思うのであるが、どうであろう。まあ、数字を残すのだけがWRの仕事では無いという説もあるが、数字というのは矢張り大きな指標だと思う。スピードや身長が無いとお得感が無いけれども、結局、このポジションはボールを捕れなければ話にならないと思う。

 一方で、そのお得感に引かれてかどうかはともかく、長身型、スピード型、あるいは長身・スピード型は毎年のように高評価されるが、失敗例も多い。その極端な例が我等がヘイワード=ベイであろう。ハリソンの年も全体一位はキーション・ジョンソンである。まあ、こちらは失敗ではないけれど。

 で、結局、何が言いたいのかというと、「グリグソン、マーキス・リーを獲りやがれ。」という事である。1巡下位まで残っていた時点で、私は欲しかった。ポリアンも欲しがったであろう。来年の1巡を使っても良いから、トレードアップして獲って欲しいと思っていた。まして、2巡まで落ちているのである。来季の2巡なり3巡なりで手を打って欲しかった。一方で、獲らない事も分かっていた。この2年間のWRを見れば一目瞭然である。グリグソンはリストアップすらしないであろう。

 で、結局、39位でジャガーズ入り、私が地団駄を踏んだのは云うまでもあるまい。ジャガーズは、このリーといい、数年前のショーツといい、妙にポリアンチックなWRを獲得する。ポリアン門下生みたいのが担当しているのであろうか。

 こんなところが、今ドラフトの全体の感想かな。あと最後にひとつ。全体32位はトレードダウンしちゃ駄目、ダメダメ。ファンが死ぬから。4時間近く待たされた挙句、トレードダウンって。それだけはしちゃ駄目。ファンが即死するから。トレードの是非はともかく、テレビ視聴倫理的にしちゃ駄目。トレードするなら、前日までにしときなさい。ファンが死にます。という訳で、シーホークスファンの皆様、ご苦労様でした。つか御愁傷様でした。

 コルツ篇は次回。
                                           2014/5/17(土)

 すっかりトウが経ってしまったが、コルツ篇である。

  2巡59位  ジャック・メーホート  大学ではOT  オハイオ・ステイト大学

 まあ、リアルタイムでネットを追いかけていた訳ではないが、この時点でコルツのニーズであるSは前日のDB大会を受けて有力候補は消えていた。そこで、もうひとつのニーズであるCに移行し、Cを指名って、OTだわ。

 各種スカウティング・レポートを読むと、OL全ポジションOKという事であるが、ナチュラルポジションはRTらしい。でも、今のコルツはカスタンゾ、シェアラスの両タックルの契約はガッツリ残っている。どう考えても、OTでの起用は考えにくい。まあ、どちらかのプレイヤーに不満を持っていて、起用を考えているのかもしれないけど。

 まあ、それはともかく、OTでの起用ではないとすると、さすがに2巡59位でバックアップの指名は考えられられないから、GやCでの起用となろう。って、それしかない。で、Gはそれなりに頭数は足りているので、Cでの起用となろう。事実、C向きという評価もある。ってか、Cで使わなかったら、2巡59位を使う意味が分からない。

 OTが出来るだけの体格・運動能力の選手にCをやらせるというのは、ある意味、贅沢と云えなくも無い。お買い得ともいえよう。でも、それが出来んのなら、みんな、やってね。
 OL3つ、正確には5つのポジションはやっぱ、それぞれ特性が異なっているように思う。カレッジ時代と異なるポジションにコンバートされたプレイヤーは皆一様に苦しんでいるように思う。オアーのパフォーマンスが安定しないのも、毎年のようにRTとLTと行ったり来たりしてきた事が一因かと思われる。しかも、大学時代、OTだった選手にCって務まるのか。これが成功したら、ちょっとしたOL革命だと思う。

 ちなみに、この2巡59位の時点でCの有力プロスペクトだったウェストン・リッチバーグは2巡43位で消えていたが、マーカス・マーティン(3巡70位)とトラヴィス・スワンソン(3巡76位)はまだ残っていた。どういう結果が出ることやら。

 この記事で、先に私は「お買い得」という言葉を使ったけれども、この数年間のグリグソンのドラフト・FA等における選手獲得傾向を見ていると、どうもこの「お買い得」あるいは「お値打ち感」に弱いように思う。元1巡選手を集めたり、落ちてきた上位候補にニーズに関係なく手を出したり、技術タイプより運動能力型・体格型を好んだり、また、後述するが、オフフィールドに問題のあるタイプを敢然と指名するのも、その精神の現われのように思う。

 まあ、所謂バリューピックというのは、確かに損した感じは無いだろう。仮に失敗しても元々対価が安いのだから、痛い目には遭わぬ。また、世間一般の評価というのも概ねは当たっているだろう。この手のバリューピックを好んで成功したチームといえば、スーパーボウル進出時のカージナルスが良い例だと思う。

 ただ、結局のところ、この手のタイプは長続きしないと思う。自分の目で、自分の考えで、世間の評価とは関係なく、確固たる信念でもってチーム作りをしたチームが最後には勝つと思う。一本釣りを好んだポリアンがこの典型であったし、同じく思わぬドラフト・FAを連発したシーホークスあるいはピート・キャロルもこの典型であるし、何より30年来一貫したチームつくりをしているスティーラーズこそ、このタイプの正しさを何より証明するチームだと思う。今ドラフトでも、ライアン・シェザーという、いかにもスティーラーッズチックなOLBを1巡15位という高順位でリーチ気味に指名しとる。

 結局、これが正しいやり方だと思う。そういった意味では、「お値打ち感」に弱いグリグソンのチーム作りには、大いな、とまでは云わぬが、一抹の不安は感じる。

 NFLドラフトに限らず、「お値打ち感」による判断の最も悪い点は、それは結局のところ、判断の多くを他人に拠っているという点であろう。
 所謂「価格」にしろ、ドラフトならば「順位」にしろ、それは結局他人、多くの他人の最大公約数的なもの、すなわち市場価格でしかないからである。 しかしながら、モノの価値を最終的に決定するのは、結局のところ、自分自身でしかない。古本屋の店先で10円で売られていたマンガ(昔は結構あった。)から多くの裨益を受ける事もあれば、その180倍の値段になる1800円も払って見た映画がクソつまらなかったりする。じゃあ、このマンガと映画の正確な値段はいくらかと問われても永遠に答えは出ないであろう。身も蓋もないが、「人による」が唯一の絶対的な回答であろう。これはマンガや映画といった、その価値に比較的個人差のでやすいモノに限らず、この世の一切のものに適用される。「アバタもエクボ」なんて諺は、その間の事情を表すものであろう。

 そういった専ら個人的なモノの価値におおよその平均点を付けたものが市場価値、値段である。ドラフトならば、予想順位であろう。ちなみに、これは、あくまで市場価値であって個人間取引では、この平均点は通用しない。当事者の価値観が全てであろう。世間的には100円でも、当事者同士が100万円と考えれば、それで売買は成立である。マニアックなものに、世間一般の感覚と大きく隔たった値が付くのは、この好例である。

 ことほどさように、あやふやなものがモノの値段なのであるから、それを根拠の売買というのは、一見得したように見えても、実際はほとんど無意味なのである。市場価値が2000円のモノを1200円で買ったら、得したかと云えば、そんな事はない。そのものから1200円以上の利益を得て、初めて得したと云えるのである。世のおかーさんがスーパーの特売でキャベツを1個50円で買えたと喜んでいても、それを冷蔵庫で腐らせてしまっては、結局50円損した事になる。

 これが「お値打ち感」でモノを買う事の最も恐ろしいところで、市場価値でモノを判断するので、結局のところ、それが自分に必要なのか考慮しなくなるのである。グリグソンで云えば、エイブリーやベイの失敗は、その典型である。しかも安く買ったと思っているから、それが失敗だとは思わないのである。

 そして、もうひとつ、この「お値打ち感」最大の問題は、それが自分にとって必要か考慮しないので、そのモノ自体が如何なるものか、考慮しなくなるのである。市場価値が唯一の判断基準になってしまうのだ。グリグソンの場合でいえば、フットボール観が深まらないのである。偏差値、あるいは有名無名のみで学校や会社を判断する世のおかーさんも同様である。

 という訳で、ドラフトは、やっぱりポリアンやピート・キャロルのように、マスコミ的な評価を無視して、自分の考えやフットボール観に基づいた指名をしていくのが正道のように私は思う。思います。

 話をメーホートに戻す。先にも書いたが、逮捕歴あり(しょーもない罪状だけど、)。グリグソンは、こういうのを平気でガンガン指名するんだよなあ。先に書いたように、「お値打ち感」を好む精神に由来するのだろうけど。かなり不安。特にセンターって、チームリーダー的な役割が求められるのだから、ワルには務まりにくいポジションだと思うが、どうだろう。前任のサテーレも結局、そこが問題だったように思う。

 あと、これは直接メーホートとは関係ないが、オハイオ・ステート出身というのも一コルツファンとしてかなり気になる。別に、オハイオ・ステートが悪いという訳では無いけれど、なんかコルツとは妙に相性が悪いように思うからだ。要するに、ゲンクソ悪い。2007ドラフトのオハイオ・ステート三人衆に酷い目にあっているというのがその元凶であるが、あと前HCのジム・トレッセルが2011年、コルツのコンサルタント的な役職に付いたが、皆さんご存知の通り、丁度その年、マニングが怪我して全休というコルツにとっては悪夢のようなシーズンになった訳である。お陰で、ラックが獲れたという言い方も出来るが、オハイオ・ステートがコルツにとってゲンクソ悪い事に変わりは無いと思う。
 あと、これはNFLとは全然関係ないが、マイク・コンリーとグレグ・オデンというインディアナ州の高校バスケットボール・スタープレイヤーを二人もブッコ抜かれたという意味でも、私のオハイオ・ステート感は悪い。勿論、オハイオ・ステートには全然罪が無いけれど。ただ、コルツというかインディアナ州とは相性が悪いと思う。

 ちなみに、これはメーホートともオハイオ・ステートとも全然関係ないが、コルツないしインディアナ州と相性が良いのはカルフォルニア州や西海岸だと思う。ラックやレジー・ミラー、ジャーマイン・オニールなど、西から来た選手とコルツとの相性は良いように思う。次は、マニングやウェインの南、東、北の順になる。まあ、風水や統計学的な根拠は全然無く、私の印象だけの話だけど。

 まあ、メーホートの悪口ばっか書いてしまったような気もするが、プレイそのものは見ていないし、今ドラフト。コルツのファーストピックだし、頑張れ。結果が出なかったら、オハイオ・ステートがますます嫌いになるけどな。


  3巡90位  ドンテ・モンクリフ  WR  ミシシッピー大学

 このくらいの順位になってくると、すでに情報は錯綜してきており、足が速いとか遅いとか、ルートランが上手いとか下手だとか、ハンドが良いとか悪いとか、いまいち実像が掴めないが、とりあえずはっきりしている、各スカウティングレポートに共通しているのは、体格がガッチリしているという点である。公式ページによれば。6−2で221LBSなので、6−2だと通例は200LBS前後であろうから、けっこう重い。で、WRが務まるほどスピードやクイックネスがあるとしたら、けっこう面白い存在だと思う。上手くいけばボルディンか。

 実際、1巡で予想するモックもあったり、スリーパー扱いするスカウティングレポートもあったりと、地味に評価の高い選手である。そういうところは、ヒルトンに似ている。隠し玉扱いしているチームも多かったのではないだろうか。

 そういう選手なので、「お値打ち感」好きのグリグソンが飛び付いたのも頷ける。実際、このピックはバリューピックとして、各マスコミ等からも評価は高い。私も面白いと思っている。3巡だし、火急のニーズでもないので、失敗しても痛くも痒くも無いし。ちなみに、ハイライト動画を見た限りでは、ダリック・ロジャースっぽい。じゃあ、ダメじゃねーか。

 ちなみに、オール・ミスという事で、イーライやアーチーの後輩にあたる。本格的にどーでも良い事だけど。


  5巡166位  ジョナサン・ニューサム  DE  ボール・ステート大学

 4巡はリチャードソンのトレードで使っちゃってるらしいので、もう5巡である。

 6−3、247LBSつう事で、典型的なチビッ子エッジラッシャーである。こてこてのスピードパスラッシャーという事で、早速、マシスに弟子入り志願したとかしないとか。でも、マシス、サスペンデッド喰らってます。

 で、、この方も元々は、あのオハイオ・ステート、でも学業的理由で転校、で、その後、恒例のマリファナ所持で逮捕というありがちなパターン。それが、5巡まで落ちた最大の理由で、「お値打ち感」のグリグソンが飛びついた最大の理由でもある。

 先にも書いたけど、こういうオフフィールドに問題のある選手の獲得にグリグソンはホント躊躇しない。敢然と獲得する。良い子ちゃんばっかりだったポリアン時代との違いのひとつである。まあ、オフフィールドに問題のある奴をはじいていたら、コルツの場合、オーナーがいなくなっちゃうけどな。

 ちなみに、ニューサムという名前であるが、オジー・ニューサムと血縁関係があるかは不明。


  6巡203位  アンドリュー・ジャクソン  ILB  西ケンタッキー大学

 こちらはコッテコッテのランスタッファー、んでパスカバーが全然ダメ、で当然のように逮捕歴あり、しかも高校時代、しかも夜盗。まあ、典型的な悪ガキである。根っからの犯罪者ではなく、漢っぽくありたくて、悪い事しちゃったみたいなタイプであろう。

 で、フットボールのプレイスタイルも気合と根性とガラの悪さで勝負するという、一昔前の典型的なスポーツマンである。ベーブ・ルースや張本功の延長線上にいるタイプね。

 スターターというよりはシュチュエーション要員、あるいはスペシャルチーマーとしての指名であろう。面構えは頼もしいので、ガンガレ。


  7巡232位  ウーリック・ジョン  OT  ジョージア・ステート大学

 ここまで来ると、もはやほとんど情報は無く、「WHO are YOU」的な感じになるのであるが、6−5の割りには288LBSという事で、RTとしては勿論の事、LTとしてもかなり軽い。その分、フットワークは軽いようであるが、今時の(つうか昔を含めても、)のOLで300LBSを切っているのはなかなか珍しい。もしかしたら、TEとして使う気なのかもしれない。

 まあ、この辺の順位になると、完全なお試しピックだけどな。

 で、お試しピックついでという訳でもないが、UDFAでちょっと面白い選手と契約しているので紹介しておく。

 エリック・スウープ  大学ではF  マイアミ大

 TE製造工場のマイアミ大の、更にはバスケットボール選手という事で、完全なブランド買いであるが、こちらはジミー・グラハムと違って、フットボールの経験が全然無い。ブランド買いもいいとこであるが、私もけっこう期待している。

 しかし、マイアミ大バスケットボール部で、NFL選手は、このスウープにジミー・グレハムと既に2名いるけれども(まだ、何人か、いるかも。)、肝心のNBA選手は何人いるのだ。パッと思いつかない。リクルートに影響でんだろ。NFLでTEをやりたい人を中心にリクルートすんのか。

 これで、終わりにしようと思うが、で、Sはどーすんの。なんかアテがあんの。まあ、このままシーズンに突っ込んでも、それはそれで面白いけれど。

                                           2014/5/25(日)
2014年
6月
俺オールプロ’13  今季はコルツのゲーム以外はあまり見ていないし、スーパーボウルから4ヶ月近く経過し、テンション・ゼロの現在、俺オールプロをやっても意味が無いように思えるが、まあ縁起物なんで、サクッとこなしておきたい。《該当者なし》が増えるだろう。

 まずはオフェンスから、

 《オフェンス》

  QB:アンドリュー・ラック(IND)  まあ、コルツファンなんでね、縁起物っていう事で、その2
  RB:ラギャレット・ブロント(NE)  何も、コルツ戦のみ(でもないけど、)活躍せんでも、
  FB:マイケル・ロビンソン(SEA)  このポジション、完全に復活したな。その代表って事で、スーパーボウル勝者から。
  WR:キーナン・アレン(SD)  タイプなんで。
    ローバート・ウッズ(BUF)  タイプなんで、その2

  TE:ドェイン・アレン(IND)  ほとんど出場していないが、それ故、その価値を再認識した。
  OL:SFの5人 昨年に続いて。現在おそろくリーグベストのOLユニット。


  《ディフェンス》

  DL:シェルドン・リチャードソン(NYJ)  欲すい〜〜。
     ヴィンス・ウィルフォーク(NE)  いなくなって、改めて、その価値を再認識した。
     ダマーカス・ウェア(DAL)  なんだかんだで総合すると、この10年間でベストのOLB/DEか。ジャレッド・アレ
                       ンという説もあるけど。ちなみに、かつてのライバルはショーン・メリマン。結局は
                       ウェアの勝ちか。
  LB:ボンテーゼ・バーフェクト(CIN)  出てきたな。
     キコ・アロンゾ(BUF)  なんか、よくあるタイプ。その最新版。
     ロバート・マシス(IND)  衰え知らず。
     ジェリー・ヒューズ(BUF,、つか前IND)  10サック。知ってた?
  DB:シアトルの4人。つかシアトルのロースター登録されている全員。つか、シアトルのDBコーチ。


 《スペシャルチーム》

  K:該当者なし
  P:マイク・サイファーズ(SD)  プレイオフのデンバー戦はショックだった。
  LS:該当者なし  なんか、豪快すぎるスナップミスをした奴がいるのだが、名前が思い出せん。
  R:該当者なし  ルール変更以降、リターナーはホント地味になったと思う。
  H:該当者なし  最近は手堅いもんな。
 

 《三賞》

 新人王:シェルドン・リチャードソン(NYJ)  欲すい〜〜〜。
 カンバック・オブ・ザ・イヤー:ショーン・ペイトン(NO)  シーズン前半は猛り狂ってたな。
 コーチ・オブ・ザ・イヤー:ピート・キャロル(SEA) 今季はシアトルのシーズンだった。 
 MVP:シアトルのDBユニット  シャーマンでも良いかなとも思ったが、MVPつうほどのインパクトは無かったので、
                     DB全体に。それだけのインパクトがあった。


 《総評》

 昨年も同じ事を書いたと思うが、TEがここ数年めっきり目立たなくなった。5,6年前までは誰を選ぶか候補者が多くて、おおいに迷ったものであるが、今季は、候補者が少なくて、おおいに迷っている。まあ勿論、ジミー・グラハムはすぐに上がるが、対抗馬が全然思い浮かばない。グラハムを選んでもつまらないので、不在ゆえにコルツファンをやきもきさせたという事で、ドェイン・アレンを選んでみた。

 ここ数年のTE不振をつらつら考えてみるに、もちろん戦術的な変化もおおいにあろうが、何といっても、LBのカバー能力向上がその大きな要因であると思われる。一昔前までは、「ランさえ止めればオールオッケー」みたいな風潮だったが、昨今のLBはカバー能力がなければ全然見向きもされない。プレミア・パスラッシャー以外のLBにはほぼ必須の能力である。

 その一方で、それを補うという訳でも無いだろうが、TEより後方にセットできるFBないしHバックは完全復活である。一応、今回は優勝チームという事でロビンソンを選んだが、彼はその代表である。誰が選ばれてもいい。万能型FBはこれから数年ぐらいのトレンドになるかと思われる。

 また、TE同様、ここ数年めっきり目立たなくなったポジションとしては、リターナーがある。5年位前までは、ダンテ・ホールとかデビン・ヘスターとかジョシュ・クリップスとかいうような時代を代表するリターナーがいたな、今はパッと思いつかない。パトリック・ピーターソンとかデショーン・ジャクソンは専門のリターナーって感じでは無いし。

 理由はハッキリしている。キックオフは当然ルール改正であり、パントリターンはパンターの技術のここ数年での著しい向上であろう。リターナー受難の時代である。

 また、今回は新機軸という訳でもないが、昨年のOLに引き続き、DBもユニットとして選んでみた。まあ、これをやっちゃうと、あまりオールプロという感じがしなくなってしまうので、本来控えた方が良いのであろうが、フットボールというスポーツに関しては、各ポジションは、ポジションごとではなく、ユニットとして評価すべきスポーツだと思う。OLユニット、QBも含めたバックス陣、フロント7、DB陣といった具合である。あと、各スペシャルチーマー。WRはユニットとしては評価しにくいかもしれない。ここはあくまで個々人のポジションであろう。あと、TEは戦術によって所属が異なる感じである。

 ざっと、こんな感じの感想であろうが、今季はゲームをそんな見ていないので、あまり書けないかと思ったが、書けば書けるもんである。そうして、書いてみれば、TEやリターナー、ユニット問題等、NFLやフットボールのとある側面が浮き彫りにされるのも、この俺オールプロの醍醐味である。フットボールというスポーツが、刻一刻は大袈裟であろうが、日々変化しているひとつの証左であるし、究極のチームスポーツである証左でもあろう。そうして、その二つこそ、私がフットボールを愛する二大理由である。

 つか、NBAもやれ。

                              カウンターが消えた。何処へ。  2014/6/14(土)

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