2021年 5月 |
ドラフト結果 | さて、ドラフト本チャンである。 まずは、我が眷恋の人デヴォンタ・スミスの行方であるが、まず5位でジャマー・チェイスが消えた。WRで最初に消えるのはスミスだと思っていたが、甘かったか。それに続く6位で、スミスの同僚WRジェイレン・ワデルが消える。これは、ちと意外であった。線の細さが嫌われているのか。 しかし、私的には好展開。このまま、上手い具合に21位まで残って、まんまとゲットと楽観した瞬間、イーグルスが10位でしれっと指名。私の恋ははかなく消えた。 なんで、指名すんだよ。去年、リーガ―の息子指名してんじゃんか(←関係ない)。でも、フィラディルフィアはハリソンのホームタウンなので、そこは一安心(←もっと関係ない)。 という訳で、眷恋の人を喪い、何の目的もなくなった私は21位を漠然と迎える。 まあ、LTかトレードダウンかエッジラッシャーの三択ではあろうと思ってはいたが、トレードダウンは情勢的に厳しいみたい。例年、20位台というのは割損感の強い順位なのでトレードダウンが頻出するが、今年はその割損感がより強いので、そもそもトレードが成立しない。 コルツに限らず、20位台のチームはどこもトレードダウンを画策したのであろうが、「お前が欲しくねーもんは俺も欲しくねー」という訳で、どれも不発。 んで、コルツが指名したのは、 1巡21位 キウティ・ペイー エッジラッシャー ミシガン大学 ん、まあ、そんな感じだよね。で、どんな選手かというと、 体格、運動能力的には恵まれているが、プレミアパスラッシャーに必須な爆発力やテクニックには欠けているという評価。腕は長いものの、パスデフレクトやファンブルフォースは少ないという指摘も。 「元気の良さ」はあるが、その「元気の良さ」が実際の能力より良い選手に見せているという褒貶どちらとも採れる評価もある。 「元気」と「運動量」が取柄という、タイクァン・ルイスやケメコ・ツーリーにも通じるバラードだかエバーフルズだかが、いかにも好きそうなタイプではある。 タックルは上手いという説と下手という説が混在する。 ナチュラルポジションは4−3のLEというスカウティングレポートもあるので、まあ、そんな感じなのであろう。エッジラッシャー枠というよりはむしろ、デニコ・オーツリーの後釜枠なのかもしれん。かもしれん。 ちなみに、この20位台前後で、前回、私が紹介した4人のエッジラッシャーがことごとく指名されているので、軽く紹介したい。まずは、 18位 マイアミ ジェイレン・フィリップス ケガさえ無ければ、チェイス・ヤング級と評価されている選手。ただ、そのケガにはコンカッション癖も含まれているので、判断の難しいところではある。 で、21位が、我らがペイーで、つづく、 30位 バッファロー グレゴリー・ルソー 線はやや細いものの、サイズ・運動能力ともに申し分なし。ただ、テクニックや経験不足、スターター経験が1年しかない事が懸念されている選手。 で、続いて、KCがトレードダウンに大成功して、その31位で 31位 ボルチモア ジェイソン改めオダフェ・オウェー サイズ・運動能力ともに申し分ないもの、その割に、カレッジ時代数字が出ていないことが懸念されている選手。 実際は、この4人に加えて、ニューオリンズが28位でペイトン・ターナーというバスケットボール選手上がりのエッジラッシャーを余裕の指名。完全な青田買い。 どうだろう、この5者、一長一短どころか一長二短感がハンパ無い選手ばかりである。なんつーか、まさにコンバット越前的指名ではある。 この中で、一番天井が高そうなのはフィリップスで、化けそうなのはルソー、不気味なのはターナーといった感じか。 で、一番無難なのが、我らがペイー。それなりに活躍しそうだけど、それなり止まりという感じもする。 さて、どうなりますことやら。 という訳で、1巡21位はエッジラッシャーもといLEに使ってしまったので、2巡54位では、とにかくLTという様相と相成った。思春期の男子が女の子の事しか頭にないが如く(大袈裟)、LT一点張りの私であったのだが、この2巡、とにかくOTが売れまくる。数えられない程(大袈裟)、OTが売れまくって、直前の53位ではテネシーが嫌がらせとしか思えない感じでディロン・ラデュンスを指名。「いやもう、LT残ってんの。」っていう状態で、コルツが指名したのが、 2巡54位 デヨー・オーデェンボー エッジラッシャー ヴァンダーヴィルド大学 まさかのエッジラッシャー2連発。私は眩暈を覚えた。フラフラしながら、ドラフトガイド誌を探ると、 サイズ・運動能力ともに申し分なし(今年は、こればっか。)。ただし、今年の1月にアキレス腱をケガしているので、それをどう見るかという選手。このケガが無ければ、1巡も有り得たと云われている。 インサイドもアウトサイドもいける口であるそうであるが、逆に云えば、専門のポジションが無いという指摘も。 ペイーよりは化けそうな雰囲気はある。ただし、LTを守れるというスカウティングレポートは皆無である。 BPA的に飛び付いた感アリアリであるが、ここでデヨーを指名するのなら、1巡で無難にLTを指名しておけば良かったんじゃないの。と言っても、すべて後の祭り。 3巡84位 カーソン・ウェンツ QB イーグルス 一応、縁起物なんでね。しかし、2年続けて、縁起物をやるとは思わんかった。 一方、イーグルスの手に渡った3巡84位はダラスに譲渡され(トレードだろ。)、チャウンシー・ゴルストンというエッジラッシャーを指名。憶えとくぞ、その名前。 そうして、えるてぃえるてぃと夢にうなされながら(大袈裟)、私はその夜を過ごしたのであった。3日目は深夜だけどさ。 んで、その3日目。LTの隠し玉でもあんのか、と期待しながら、3日目のファーストピックはというと、 4巡127位 キーレン・グランソン TE 南メソジスト大学 タイトエンドであった。6−2と、TEとしては、やや小柄であるが、セパレート・ハンド・RACともに申し分のないレシーブの鬼という評価である。 まあ、その分、ブロック力は皆無らしいが(自分のおばあちゃんもブロックできないらしい。)、現今のコルツはTEに、そんなものは求めていないので、捕って捕って走りまくれ〜〜〜。 Hバックっぽい選手なので、ダラス・クラークの再来ならば、チョー嬉しい。いかにも、3日目っぽいピックでもある。 南メソジスト大学出身のコルトもたいそう久しぶりじゃないかな。いや、調べてないけどさ。 コルツ・レシーバー問題の解答になるか。なってくれ〜〜〜。期待してます。 あと、グランソンの名を呼びあげた女がハクい(死語)。惚れた。アーセイの婿に名乗りを上げる。 んで、 5巡165位 ショーン・デービス FS フロリダ大学 で、ここでDB。シングルハイが任せられるほど、カバー能力には定評がある。ただし、タックル下手にも定評がある。例によって例の如く、ラップアップ下手である。つー訳で、評価、つうか好みの分かれるタイプではある。 また、スペシャルチーマーとしても定評があるので、お得意のスペシャルチーマー枠かもしれん。かもしれん。 しかし、スペシャルチーマーに指名権使い過ぎじゃね。FAで十分な気もするが。それとも、スペシャルチーマーは、FAだと意外な争奪戦になるのか。 ショーン・デービスの名を呼びあげた女はハクくない。惚れない。 で、オリジナルの6巡206位をニューオリンズの6巡218位とトレードして、 6巡218位 サム・エーリンガー QB テキサス大学 ここで、まさかの面白ピック。サム・アーリンガーである。まあ、比較対象が、あのティム・ティーボーであるという事がすべてを物語っている選手である。 投げる事よりも走る事、それも速い走りではなく、ガッツある走りを売りとするQBである。 謎なピックである。RPO要員?イーソンへの刺激剤?。まさか、ウェンツへの刺激剤?。それとも、まさかまさかのフルバック転向。それとも、今更ながらの人気面のテコ入れ?。 いや、ここでエーリンガーを指名すんなら、誰でもいいからLT指名しろよ。遊んでいる場合か。 ちなみに、顔は典型的なバックアップ面。 アーリンガーの名を呼びあげた女は、まさかの衣替えしてた。3日目はヒマだしな。 んで、次は、 7巡229位 マイク・ストラチャン WR チャールストン大学 毎年恒例、スモールスクールからのピックである。ディビジョンUとかVとかにも目配りしてますよってのをアピールしたいんかい。 6−5という事で、バラードお好みの長身レシーバーである。今分かっている情報はそれだけ。下位ピックとしては、面白い存在なんて評もある。 ストラチャンちゃんの名を呼びあげた女は、って、もういい。 んで、最後は、 7巡248位 ウィル・フライズ OG ペン・ステイト大学 はいっ、待望の待望のオフェンシブラインマン。でも、ガード。大学時代は、TEまで含めた、センター以外の全部のポジションを経験。って、それ控えラインマンのプロフィールだろ。メインはRTだったみたい。う〜む。 でも、意外に、コイツが化けて、開幕戦の先発LTだったりしてな。こわっ。 以上、7名が2021のコルツドラフトでございました。 確かに、「今年のドラフトはBPAで」って言ったよ。確かに言ったよ。でも、BPA過ぎんだろ。エッジラッシャーにTEにSにQBにWRにOGって。デプスあるとこばっかだよ。確かに質的には不足かもしれんが、量的には十分なとこばっかだよ。ニーズ無視しすぎだろ。 どーすんだよ、LT。FAでかき集めた中で手応え感じてるんかい。それとも、いよいよネルソンLT化計画発動かい〜。 ドラフト終了時点で、ロースターにこれほど不安を感じたのは、過去15年で初めてである。さすがに、LTスターター不在はまずいだろ。RB不在とかS不在とかとは意味が違うよ。 てな具合で、今年のドラフト記事は終了としたいのであるが、この後まさかまさかのプロ野球ネタ第3弾があるのであーる。「もういい加減にしろ。」とか「NFLのドラフトの記事に、なんで野球ネタ書いてんだ。」とか、手厳しいツッコミががっつり聞こえるが、そんなの全然無視して書いてしまうのであ〜る。 野球ネタ第3弾は、今噂の佐藤輝明君であ〜る(しつこい)。 インハイが弱点と盛んに批評されているが、あのバッティングフォームだと、インハイというより、むしろ高め全体が苦手だと思う。アウトハイなんかも弱点なのではないだろうか。あと、カーブやフォークといった大きい変化球。 もっとも、アウトローのストレートはともかく、アウトハイ、あるいは高め全般はストレート、変化球ともに、案外ピッチャーは練習しないものなので、高めにきっちりストレートなり変化球なりを投げられるピッチャーは存外少ない。パッと思いつくのは、大魔神佐々木ぐらいである。 佐々木というとアウトローのストレートとあのフォークボールが有名であるが、ウラ芸として高目のストレートという武器もあった。高目に速球をきっちり投げて、内野フライにキッチリ打ち取るのである。 佐藤輝明君が、今後どのようなキャリアを積むのかは皆目分からないが、私が注目するのは、今話題のそのバッティングフォームでは全然なくて、その佐藤という姓、苗字である。 佐藤といえば、鈴木と並んで、日本における二大苗字である。今、ウィキペディアで調べたところ、佐藤が一番多くて、およそ200万人、鈴木はおよそ186万人で第2位だそうである。 しかしながら、私の知る限り、鈴木はともかく、佐藤姓で活躍したプロ野球選手は存外少ない。出世頭は、おそらくヨシボールの佐藤義則で、それに続く選手はパッと思いつかない。最近だと、佐藤由規とか、ちょっと前だと、G.G.佐藤とかパンチ佐藤とか佐藤真一とか佐藤健一とか佐藤誠一とか佐藤道郎とか、大昔だと佐藤孝夫とか、結構微妙な選手が多い。誰か、大物を忘れていたらゴメンナサイ。名球会入りもいない。 一方、佐藤の永遠のライバル鈴木は、例の2大巨頭のほかに、最近だと鈴木誠也、ちょっと前だと、鈴木貴久、鈴木孝政、756号の鈴木康二郎など多士済々である。探せば、まだまだ出てくるだろう。 また、佐藤鈴木に続く苗字としては、高橋、田中、山本などが挙げられるが、高橋は、高橋由伸や高橋尚成、懐かしの高橋一三や高橋里志など、こちらも多士済々である。 田中は、田中将大を筆頭に、田中広輔とか田中浩康とか田中幸雄とか田中幸雄とか、こちらも多士済々である。 山本は、山本浩二御大将を筆頭に山本功児とか山本由伸とか、カズはカズでもカズ山本とか、山本昌とか山本和行とか、こちらも多士済々である。鶴岡一人も、一時期、山本姓だったしね。 という訳で、佐藤姓以外の多数苗字は、その多さに比例してプロ野球でも活躍している。では、佐藤姓で活躍している選手が何故少ないのか。 理由は簡単である。佐藤は東北に多い苗字だからである。実際、先に挙げた、佐藤義則と佐藤真一は北海道出身、佐藤由規と佐藤孝夫は宮城県出身である。 今でこそ、大谷翔平というスーパースター、おそらく日本史上最高の運動能力の持ち主を生んだ東北であるが、一昔前は、当然のことながら、スポーツには不向きの土地柄であった。名球会も皆川と山田と佐々木の三人のみ、名球会資格者は落合のみだった筈である。あと、若松が北海道出身。完全に調べている訳では無いので、漏れがあったらゴメンナサイ。 したがって、佐藤姓のプロ野球選手、おそらく、冬季スポーツを除いては、スポーツマンも少ないのである。もっとも、今後は、スポーツ施設等々も大きく改善されるであろうから、佐々木や菊池、大谷に続く選手も続々顕れ、佐藤姓の名球会資格者も現れるであろう。ちなみに、佐藤輝明君は兵庫出身。残念。 その佐藤輝明君。その苗字はともかく、下の名も凄いよね。輝き明るいって。光り過ぎだろ。でも、この手の名前、たまにあるよね。康光とか晶輝とか明光とか。光輝系。 また、ちなみに、鈴木は東海地方に多く、山本は中国地方に多い苗字だったりする。 てか、私の言いたい事はそんな事じゃなーーい。私の言いたいのは、こうした佐藤鈴木田中高橋山本といった、謂わばポピュラーな苗字に比して、所謂珍名さんがプロ野球には多過ぎないかっつう事である。まあ、そんなリキむような事でもないけどさ。 掛布・真弓・源五郎丸という阪神3羽カラスに加え、最近だと上茶谷とか千賀とか周東とか筒香とか梵とか、ちょっと前だと今久留主とか、珍名王南牟礼豊蔵とか、普通に生きていたら、まず出会う事のないような珍名さんがプロ野球界にはゴロゴロしている印象が私には昔からある。 あと里崎がどこかで言っていたが、「里崎」というのも地味に珍しい苗字らしい。「池山」とかも意外に聞いたような事が無いような気がする。あと木樽とかね。 そもそも、王や張本だって、案外珍しい苗字である。「王」は勿論、中国ではポピュラーな苗字、つか姓であろうが、日本ではやはり珍しいであろう。中国からの留学生や出稼ぎ労働者の王さんとは、私も出会った事はあるが、在日の王さんには出会った事が無い。居るところに居るのだろうけれど。 ちなみに、私は幼少の頃、「ホームラン王の王選手」に神秘的な響きを感じた。「ホームラン王が王さん」って、異常な偶然でしょう。アメリカのスポーツのメジャーな通算記録保持者にキングさんは、まだいないと思う。レブロンさんは、残念ながら、ジェームスさんだしね。 まあ、先にも書いた通り、苗字というのは地方差があるから、私が珍しいと思っていても、案外珍しくないのかもしれないが、でも、掛布や真弓は珍しいだろ。 私もン十年生きてきて、その間、親疎の差こそあれ、およそ千人くらいの人間と出会ってきたであろうが、珍名さんは小学生の頃に一人と、大人になって一人の、計2名である。他は、およそよくある苗字ばかりである。 また、芸能人とか政治家とか歴史上の人物とか、いろんな日本人の集団と比べても、これだけ珍名さんの多い集団はないと思う。 例えば、日本の歴代の首相を調べてみても、西園寺とか近衛とかもいるにはいるが、これは出自が特殊なだけだし、強いて挙げれば幣原ぐらいであろう。 こんなに珍名さんが多いのはプロ野球だけなのではないだろうか。他のスポーツの世界ではどうなのだろ。あと、バースとクロマティも結構珍しい名前だと思う。クロマティに関しては、クロマティが自分で言ってた。 プロ野球の世界には珍名が多いというのは、誰だったか忘れてしまったが、昔指摘していた人がいて、その人が云うには、「珍しい名前というのは、監督やコーチに憶えられやすいので、使ってもらえる可能性が高くなる。」が、その理由らしい。まあ、そんな事もあるかなという気もしなくはない。 もっとも、こういうのも厳密に統計を取ったら、そんなに多くなく、確率的には通常的なのかもしれない。私の気のせいか。 ていうか、私の言いたいのは、沖縄出身で北海道の大学を卒業した埼玉西武ライオンズのブランドン・大河・タイシンガー、お前は何者。お前のアイデンティティーって、何。西武ライオンズの公式ページの自己紹介欄には「一日でも早く名前を覚えてもらえるよう、一軍で活躍できるよう頑張ります」とある。これはどう解釈すればいい。 NFLのドラフトの記事が、まさかのブランドン・大河・タイシンガー締め。 2021/5/3(火) |