インディアナポリス研究会コルツ部

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2021シーズン

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1/2/3/4/5/6/7/8/9

Week12 11月26日
TB@IND
20−27
 我らがコルツはバイウィークだったのであるが、その2週間のうちに、レオナルドがウェーブ、ライクは2年連続途中解任。この2大ビックリニュースについての感想は、それぞれの「選手紹介」欄に書いておいたので、興味のある方はご参照ください。

 で、コルツ話である。

 我慢しきれず、ゲームパスに加入しちゃった、てへっ。1週150円も魅力的だったけど、大奮発して6700円コースに入会しちゃった。これから3ヶ月間、2233円の重い重い負担に耐えねばならない。

 という訳で、ここから残り7週間、コルツを厳しく追及、間違えた、追跡する所存でございます。

 で、その第1戦はホームでバッカニアーズ戦。20−27で快勝〜〜〜〜。

 勝因はコルツDL陣の奮闘、つかバッカニアーズOL陣のふがいなさ。ここを終始圧倒してたことが、何よりの勝因。

 その立役者、つう訳でもないけど、スタッツ的なヒーローは2サックを記録したサムソン・エクバン。昨オフ、FA加入した際には、「誰それ?」みたいな感じだったけど、ここまでシーズン6サックと、まずまずの活躍。
 一応、3年24ミリオンという、そこそこの契約なんだけど、内容的には、実質1年契約なんで、ガンガレ。

 そのほか、同じく新加入組のロニー・ハリソンが、PSから上がった直後の、このゲームで早速1インターセプトを記録。試合序盤でのインターセプトだったので、ゲームの主導権を握るという意味では、エクバンの2サックより、こちらの方が価値は高かったかも。ガンガレ。無論、ロドニーではない。ここ重要、超重要。

 ロドニーと同じく、ポジションはセイフティなんだけど、どっちかつうとLBに近いSみたいな感じらしい。一応、でもないけど、アラバマ大出身。ちょっぴり期待。

 そのロニーが、何故PSから上がったかといえば、要するに、レオナルドの穴埋めな訳である。そのレオナルドは、ラグジュアリー席みたいなとこで、家族と一緒にゲーム観戦してた。自身をクビにしたチームを、その翌週に早速応援するというのも、なんか変な感じはする。もう、気持ちは「引退」なのか。接触を試みているチームは数チームあるみたいだけど。

 その一方、シーズン序盤はコルツ退団濃厚と噂されていたテイラー様は、この日、15キャリー・91ヤード・2TDsとがっつり活躍。数ヶ月前は、「コルツの為には働かねー。」とか言ってたのにね。

 でも、改めて見ると、やっぱいい走りするね。いい走り、つうか、いやらしい走りをする。こんなにブロッカーを上手く使うランナー、見た事ない。

 あれ、守る方からしたら、すごくイライラすると思う。手が届きそうで届かないとこを走りやがる。かつてのクリス・ジョンソンのようにスピードでちぎられるとか、デリック・ヘンリーのようにパワーで力負けするとかいうなら、守る方も諦めがつくだろうけど、テイラー様のように、タックル出来そうで出来ないとこを走るランナーっていうのは、ホント性悪だと思う。東尾のスライダーみたいな。

 んで、最後は、試合を決めるネルソンとの最強最悪コンビでのスィープ。決まった。

 手前味噌かもしれないけれど、今現在、現役最強ランニングバックは、このジョナサン・テイラーだと思う。

 とか書いてたら、親指のケガで数週間離脱だって。足じゃなくて、手の親指だよ。それで数週間休むのかよ。まあ、確かにレシーブもあるけどさ。

 でも、ダイジョーブ、僕たちにはザック・モス様がいるから。この日も、テイラーの影で、いい走りを見せていた。「おっ、テイラー様、さっすが。」なんて液晶画面の前で呟いたら(Xの方ではなく、人の声としての呟きである。)、よく見ると背番号21だったりして、私に恥をかかせていた。

 実際、背格好とか走りのスタイルとか、似てんだよね。ビルズ時代はどうだったのか皆目分からないけれども、今現在のザック・モスは、完全にテイラー・スタイル。テイラー亜流。テイラー・モード。テイラーメイド。

 で、今季で契約が切れる訳であるが、こういうの見てると、「ちょっと残したいな」と思わん事もない。ザック・モス本人はコルツ残留希望だろうけど(多分)、代理人はどう考えているかだよね。実際、今オフでのザック・モスの市場価値は皆目見当がつかんが。

 でも、中期中型契約なら、残したいなと思わん事もない。「5年15ミリオン・サインボーナス多め」みたいな感じ。あるいは、単年大型でも良い。1年8ミリオンとか。

 ちなみに、ザック・モスとトレードしたネイハイム・ハインズは3年18.6ミリオン・サインボーナス6ミリオン(その後、ビルズと2年9ミリオン・サインボーナス1ミリオン)。これくらいでも、いいかな。5年20ミリオンとか。いや、出し過ぎか。いや、3年15ミリオン。まあ、もっとも俺は1セントも出さんけどな。

 お金の話はともかくとして、このモス&テイラー、あるいはテイラー&モス(そんなお店ありそう。)は、現在、リーグ屈指、あるいはリーグ最強のRBタンデムだと思う。まあ、それが、どれくらい強力な武器であるかはともかくとして。

 ただまあ、惜しむらくは、こんな強力RBタンデムを所有しているにもかかわらず、現行のコルツは全然プレイアクションが出ね〜〜〜〜。これ、マニング時代に、この強力RBタンデムを保持していたら、プレイアクションだらけだよ。一発タッチダウンだらけだよ。まあ、このゲームでも、一番大事なところで、ギャンブル的にプレイアクション成功させてたけどな。そうして、それが決勝点につながってたけどな。

 このプレイアクションの出なさっぷりの原因のひとつはミンシュ―の技量不足。んで、もうひとつは、申す迄もなく、WR陣のふがいなさである。

 ミンシュ―君の技量不足に関しては、今更嘆いても仕方がないので、ある意味、それ以上に今更感は強いけど、ここではWR陣のふがいなさについて嘆く。

 まず、ジョシュ・ダウンズ。前回、私が観戦したパンサーズ戦、ライク在籍時のパンサーズ戦では、いまいち目立っていない、というか画面に出ていなかったので、じっくり見るのは今回が初めて。

 正直言って、印象は凡庸。ハンドも悪いし、ドラフト時、期待されていたほど速くもない。スカウティングコンバインは、残念ながら、ウソをつかなかったようである。

 つう訳で、ポッゼッションタイプでも無ければ、ディープスレッドでも無い。現状、私は期待しない。まあ、来年以降、飛躍的にスキルアップするかもしれんけど、このままだと、チーム的にも本人的にも厳しい。

 んで、ピットマン。久方振りにピットマンの悪口を書くような気もするが、まあ、要するに、1年目から何も変わっていないという事である。なんつーか、Mr.10ヤード。

 この試合も10レシーブ・107ヤードで、見かけ上は活躍しているかのように見えるが、実際は、平均10.7ヤード。今季も、ここまで11試合平均10.3ヤード。キャリア通算も10.9ヤード。永遠の10。

 ちなみに、今、ピットマンのスタッツを調べるために、このゲームのボックススコアからマイケル・ピットマンをクリックしたら、マイケル・ピットマン親父が出てきた。プロフィールに「キャリア11年」とかあって、「なんか、おかしいな〜。」と思ってたら、親父でやんの。確かに、バッカニアーズに所属してたけどよ。

 つかまあ、これに限らず、ここ数年の本国版NFL公式ページのポンコツっぷりはハンパ無い。年々刻一刻と劣化している。単純にインターフェイスが使いずらいつうのもあるけれど、スタッツもちょこちょこ間違っていて、信用できん。
 例えば、このピットマン息子のキャリア通算も303レシーブ・3294ヤードなのであるが、平均は11.1ヤードになっている。私は、最初そのまま、この記事に書き写してしまったけれど、不安を感じて、プロフットボール・リファレンスの方を参照したら、平均10.9ヤード。計算したら、10.871〜なので、四捨五入で10.9が正解。11.1って、どっから出てきた数字。色々、計算してみると、昨季までの平均が11.057〜なので、これなのかしら。なら、何故、レシーブ数や獲得ヤードは今季も含める。等々、様々なトラップが仕掛けられているのが、本国版NFL公式ページなのであ〜る。うかつに信用すると、痛い目に遭うぜ。

 本国版NFL公式ページのポンコツっぷりはともかくとして、平均10ヤード男つうのが、ピットマン息子の本性である。

 私は、いつぞやに書いたけれども、WRは平均10ヤードでは話にならん。それはTEの数字である。WRなら、最低でも12ヤード前後、理想的には15ヤードは欲しい。ちなみに、ピットマンと同期のジェファソンはキャリア通算平均が15.0ヤード(プロフットボール・リファレンス調べ)であり、コルツの大先輩マーヴィン・ハリソンは13.2ヤード(プロフットボール・リファレンス調べ)、レジー・ウェインが13.4ヤード(プロフットボール・リファレンス調べ)、ヒルトンが15.4ヤード(プロフットボール・リファレンス調べ)である。

 平均10ヤードでは、話にならん。WRに投げる意味がない。その平均10ヤードも、2ヤード、0ヤード、28ヤードでの平均10ヤードなら、まだ良いけれど、ピットマンの場合、9ヤード、11ヤード、10ヤードの、紛う事なき平均10ヤードなのである。

 確かに、10ヤードならファーストダウンだろうけど、でも、それってTEの仕事である。WRの仕事ではない。20ヤード以上のパスを捕るのがWRの仕事である。役目である。ちなみに、現行リーグナンバー1TEであるトラヴィス・ケルシーの今季平均は、ここまで10.5ヤード(プロフットボール・リファレンス調べ)、キャリア通算平均は12.5ヤード(プロフットボール・リファレンス調べ)である。負けてる。

 隠れた特技であるRACも、バレちゃってるのか、完全に封じられてる。

 でまあ、よく考えてみると、というと、考えてみなくても、ピットマンも今季で契約最終年。そもそも、テイラー様より7位も先に指名されている選手である。でも、ここまで契約延長の話は無し。まあ、水面下で交渉してるのかもしれんけど、水面上に上がってこないという事は、このままリリースなのかも。

 ピットマンのWR市場での価値というのも興味無くは無いが、それ以前に、平均10ヤード男とはいえ、今季ここまで76レシーブ・784ヤードの選手がいなくなるのは、何気に痛い。どーする。ドースル。どうする。ピアースは論外だし。

 このへんのWR問題を、バラードはともかく、ステイケンがどのように考えているのかは気になるところではある。ここが、現状コルツ最大の弱点である事は、さすがに気付いているだろうし。

 って、ステイケンの話が出たので、ここらでステイケン新ヘッドコーチについての感想をば。

 一応、これで通算2ゲーム、ステイケンのゲームを見た訳だけど、結論を先に云えば、私は「支持派」です。不満は無いです。OLの仕上がりっぷりを見れば、「こいつ、なかなか分かってるな。」となる。ちなみに、これが全然分ってなかったのが、あの憎っきパガーノ。ジョノタッン・ハリソンをセンターに使ってる始末だからな。

 一方、ステイケンは、レイマン、フリースもきっちりモノにしてるし、このゲームも、ネルソン&テイラーの超強力コンビによる右スィープで決着させるという、なかなかにオシャレなコール。これだけでもイケル。

 このシャレオツなコールに限らず、要所で結構トリッキーなコールをするよね。それも良し。

 つう訳で、私は「ステイケン支持派」です。

 んなとこかな。あっ、そうそう、ついでにザイール君への悪口も書いとくか。まあ、相変わらず、ブロックに弱いしさ、パシュートアングルは不正確だし、かといってパスカバーに長けている訳でもないし、正直、使っている意味が私には全然分からん。プレイコーラーやってたけど、なんか、そういう方面の才能があるんか。

 ザイール君には不満だらけなんだけど、一番気になるのは、ブロックに弱いというのもあるけど、やっぱ、その「不正確なパシュートアングル」なんだよね。常に浅いか深いのどっちかなので、どうしてもタックルミスが多い。でも、これは治らねんだろうなあ。来季以降も使っていくつもりなのか。来季まで、契約残ってんけど。

 あと、バッカニアーズ側の感想も書いとくか。

 っつても、あんま無いんだよね。強いて云えば、あの憎っきブレイディの後任、メイフィールド。すっかり「はぐれ元1巡QB」になっちゃった。あの時の1巡指名QB五人衆のうち、ダーノルドとローゼンは、同じく「はぐれ元1巡QB」。成功したと云えるのは、アレンとジャクソン。でも、彼等もスーパーボウルは厳しそう。恐いのう、QB指名って。

 あと、現地の放送で、やたらにダンジー推し。確かに両チームの共通項といったら、このダンジーとエイリアンズくらいしかないので、そういう構成になるんだろうけど、さすがに古過ぎ。あと、例の大逆転劇もフィーチャーしてた。これも、同じく古過ぎ。もう20年前だっつうの。あと共通項はピットマン親子。こちらはフィーチャーせず。してたか。

 という訳で、我らがコルツは、ここまで6勝5敗。プレイオフピクチャーも7位で圏内という、まさしく望外の途中結果。まあ、対戦相手に恵まれたという側面も無くは無いが、昨ドラフト全体4位のチームだしね、それくらいは大目に見てよ。

 んでもって、今後のスケジュールも恵まれている。死に体とまでは云わないが、負け越しているチームが多い。大きく勝ち越しているのはスティーラーズくらい。なんつーか、プレイオフも無くは無い。第3週のレイブンズ戦の勝利も大きそうだし。

 と、プレイオフを意識し出すと、不気味になってくるのは第17週のレイダース戦と最終週のテキサンズ戦。なんか、既視感のあるスケジュール。

 まっ、どっちでもいっか。ミンシュー君でプレイオフを勝ち上がれるとは、とても思えんし。

 あと、今季最大のミッションであるマーヴィン・ハリソン.Jr様が、どんどん遠のいていくなあ。やっぱ負けっか。これから全敗でもいいや。昨季のように。


 死んでも勝て〜〜〜〜〜〜。

                                 2023/12/3(日)
Week13 12月3日
IND@TEN
31−28
 通常、このコルツのレビュー記事はコルツへの罵倒ないし悪口に終始する訳であるが、今回、つうかこのゲームは、私のNFL観戦歴ン十年、500試合近い観戦歴で初めての事態が発生したので、それをまずはご報告、そうして感想を述べたい。

 それは第3クォーター終盤であった。我らがコルツのスペシャルチーマーどもがテネシーのパントブロックに大成功し、ボールをコルツのグラント・スチュアード(誰?)がリカバリーして、そのままエンドゾーンに駆け込み、タッチダウン。この時点で22−17と5点差だったので、コルツは2ポイント・コンバージョンを選択。

 そこで、ミンシュ―君のパスをモスが弾き、テネシーのフッカーの手中に収まる。それをそのまま、フッカーは敵陣、すなわち100ヤード近く向こう側のエンドゾーンに駆け込み、タッチダウン(?)。

 つう感じで、世にも珍しい2ポイント・コンバージョンでのリターン・タッチダウンが成立した訳である。

 それを見てた私は、「あちゃ〜、6失点か。これじゃファンブルリカバー・タッチダウンした意味無いじゃん。」って思っていたら、スコアは22−19と表記。ありゃ?。

 なんと、2ポイント・コンバージョンでのリターン・タッチダウンは2点だったのである。

 「なんやこれ、NFL観戦歴ン十年で初めてのプレイだなあ。」なあんて思っていたのであるが、よくよく考えてみると、大昔、似たような事を書いた事があったぞと思い出し、まず滅多に見返さない過去の記事を見返したら、あったあった、「1点と2ミニッツ」という、およそ10年前のコラムに似たような事を書いていた。

 ただ、その記事では、「エクストラポイントでブロックされた際の、エンドゾーンでのセイフティ」について、ぐだぐだ書いているので、今回のような純粋なリターン・タッチダウンとはちょいと違う。
 しかも、その記事で、どういう訳か知らんが、「NFL以外では、エクストラポイント時のリターンは認められている」と10年前の私は書いているので、論理を逆にすれば、「NFLでは、エクストラポイント時のリターンは認められていない」という事になる。どういう事?。ルール変わったの。それとも、2ポイント・コンバージョンでは認められてるの?。

 めんどくさいので調べないけど、今回のゲームではっきりしたのは、「2ポイント・コンバージョンでのターンオーバーから敵陣エンドゾーンに駆け込むと、2得点になる」という事である。

 このプレイの時、フッカーは、インターセプト後、当然のようにリターンし、エンドゾーンに駆け込み、現地の放送でも、私の見る限り、このプレイを特別視していない感じで、その後のNFL報道関連でも騒いでいないので、NFL的にはともかく、フットボール的には、そんなに珍しいプレイじゃないのかもしれん。NFLやFBS未満のカテゴリーだと、案外普通のプレイなのかもしれん。つか、NFLでもフツーなの。知らなかったの僕だけ。経験してないの僕だけ。

 ちなみに、このフッカーのリターン・タッチダウンは公式記録的には(公式ページでPDFになってるやつ)、「defensive two point conversion」という事になるらしい。

 更にちなみに、前回の記事で私が悪態をついた本国版NFL公式ページの文字ライブ、つかドライブ・サマリーには、このあたりの事は全然触れられていない。文字ライブを追ってるだけの人(そんな人は今時いないだろうけど、)は、このへんの経緯は何が何やら全然分からなかったろう。本国版NFL公式ページのポンコツっぷりはハンパない。ESPN版は、しっかり記載されてる。

 更に更にちなみに、以上のような経緯から、フットボールにおいて、1得点ないし2得点という事は可能である事が判明した。だから、「1−0」とか「2−1」というようなスコアも可能なのである。
 と言いたい所なのであるが、勿論、間違ってる。エクストラポイントでのリターンでの1得点の場合は、当然タッチダウンされているので、6失点が必須となる。よって、「1−0」や「2−1」いうスコアは不可能となる。「1−6」とか「2−0」は有り得るけどね。

 つうのが、NFL観戦歴500試合近くで初の事象の経緯と感想なのであるが、その次のプレイ、というか、正確にはその次の次のプレイでも、我らがコルツがパントブロックに成功。つまり、2回連続パントブロック成功という、これまたNFL観戦歴500試合近くで初の事象が発生したのである。私のボケボケの記憶なので断定はできないけど、多分初めてだと思う。これで「過去の記事にあります(怒)」とかタレコマれたら恐い。つか悲しい。

 で、このプレイ、つか2回連続パント失敗でテネシーのパンター、ストーンハウスが負傷。私は恥ずかしくて「怪我したフリ」をしているのかと思っていたら、ホントに怪我してたみたい。でも、ストーンハウスって名前は、マジかっこいい。ロックバンドでベースやってそう。

 で、そのカッコイイ名前のストーンハウスの代役として、その後はキッカーのニック・フォークがパントしたのだけれど(まずまず成功。さっすが。)、ホルダーは、なんと、いつの間にやら控えQBに成り下がっていたタネヒルが担当。んで、それが理由かは不明であるが、XPのキックに失敗。オーバータイムにもつれ込み、テネシーが敗戦したゲームなので、何気に致命傷。

 このへんプレイの失態の責任を取らされてか否かは知らんが、つか、取らされて、テネシーのスパシャルチーム・コーディネーターのクレイグ・オーカーマンが、試合後に解任。まあ、可哀想な気もしなくはないが、このへんの一連プレイに限らず、スペシャルチーム全体が弛緩していたので、責任を取らされても仕方ないとは思う。

 というのが、このゲームのNFL観戦歴ン十年にて初めての一連のプレイの経緯と顛末と感想なのであるが、2回連続パントブロックが出て、しかもコルツがリカバーして敵陣7ヤードだよ、この瞬間私は「勝った」と思った。でも、このシリーズ、我らがコルツは、お得意の、あるいは恒例のレッドゾーン・オフェンス失敗で、結局FGの3点止まり。

 という訳で、この2回連続パントブロック、しかも、共にリカバリー成功における得失点収支はというと、得点はリターンタッチダウンの6点とFGの3点の計9点。一方で、失点が何故か2点。これらを差し引きすると、合計7得点。両方ともにタッチダウンでXPを決めてたら、14得点の筈なのにね。ド派手なプレイが連発した割には、あまり点差が開いていない。

 この時点で、私は嫌な予感がしたのであるが、この後はデアンドレ・ホプキンス様に軽くひねられて、タネヒルによるXP失敗等々もありオーバータイムへ。

 って、獲れよバカ、デアンドレ・ホプキンス様を。

 この試合、結果的には勝ったからいいようなものの、負けてたら、「獲れよバカ、デアンドレ・ホプキンス様を。」を9999兆の9999兆乗回書き連ねていたわ。レンタルサーバーを破壊してたわ。

 つーか、なんでスルーすんだよ。あらゆる犠牲を払っても獲りに行くべきだろうよ、デアンドレ・ホプキンス様を。アーセイの豪邸を売り払っても、いいくらいじゃ。娘を売り払っても、いいくらいじゃ。いや、娘は値が付かんか。むしろ、引き取り料が発生。コラコラ。じゃあ孫娘で。

 怖い話はそれくらいにして、そのほか選手評等々を。

 まずは、ザック・モス君。

 前回の記事で、「僕たちにはザック・モスがいる」みたいな事を書いたけれども、あらためて見てみると、やっぱりテイラー様よりは落ちる。

 ギャップに入るタイミングが、テイラー様に比べるとワンテンポ早い。あそこを、もうワンテンポ待てるのがテイラー様。まあ、なんつーか、将棋で喩えれば、モスが7手先まで読めるとしたら、テイラー様は11手先まで読めるみたいな感じ。分かりづらい比喩で、スマソ。

 もっとも、これはモスが劣っているというよりは、テイラー様が異常というだけではある。あそこまで、彼我の動きの見えるランニングバックは、私の知る限り、後にも先にもテイラー様ただひとりである。ランニングレーンを見つける能力に関しては、群を抜いているというか、唯一無二かもしれん。

 ただ、モスがテイラー様より優れている点もあって、それはパスプロ。ブリッツピックは、明らかにモス君の方が優れている。もっとも、アダイよりは大きく大きく劣るが。もっとも、これも同じく、アダイが異常かつ唯一無二だけなのであるが。

 ただ、惜しむらくは、そのテイラー様よリ優れるブリッツピックが全然活きないという点ではある。以下同文。

 モスについて、あれこれ書いたので、ついでという訳でもないが敵さんのランニングバック、デリック・ヘンリーについても少々。

 ヘンリーのランは久々に見たのだけれど、今回初めて気が付いたのは、ヘンリーの美点は、その「重心の高さ」ではないかという事である。

 日本のフットボール評論では、「重心の低い走り」なんて批評が散見されるけれども、ヘンリーの場合、その「重心の高さ」が特長になっていると思う。「重心が高い」が故に、足元が軽く、タックルを上手くかわせ、その体重を利用できているように見えた。あれで、「重心が低い」と、かえって、その体重を利用できないように思う。

 もっとも、「重心が高い」といっても、それはあくまで私の見立て、その体格からくる私の印象であって、当の本人は「重心の低い」走りを意識しているのかもしれないが。

 そのほかだと、エブカム君かな。この日も2サック、そうしてシーズン8サック。2桁サックが見えた〜〜〜〜。あの、フリーニー&マシス様以来の、シーズン2桁サックが見えた〜〜〜〜。

 まあ、あと2サック必要だから、どうなるか分かんねーけどさ。とりあえず見えただけでも嬉しいよ。これに、どんだけ苦労したか。フリーニー&マシス様なんて、シーズン2桁サックどころか、1試合1サックがノルマだっただけに、シーズン2桁サックが、こんだけ大変だとは思わなかったよ。

 なんかもう、「大物DTをゲットして、バックナー様をエンドに回さないと、いけんかな〜〜。」なんて思ってたくらいだから、こういう選手が出てきて、つーか、見つかってホントに嬉しい。父ちゃん、嬉しくって、涙も出てこねぇ〜。

 もっとも、フリーニー&マシス様に比べると、動きは鈍重、というか颯爽としていないけれども、嬉しいことに変わりはな〜い。

 次は、エクバムと同じくFA組のマット・ガイ。

 このゲームのヒーローって訳ではないけれど、今シーズンのチームMVPは、明らかに明々白々にガイ。ガイガイガ〜イ(分かる人いるかな?)。

 キッカーというと50ヤード以上のロングボムに目が行きがちだけど、今シーズンのガイを見ていると、キッカーで最も重要な仕事は、50ヤード以上のロングボムを決める事では全然無く、40ヤード前後の距離を、いついかなる場面でも確実に決める事であると、私はしたたか思い知った。

 ここ数年、ヴィナティエリ晩期からブランケンシップ時代まで、これが決まらずにコルツは苦しんでいた。このへんが、あと数本でも決まっていたら、ライクやウェンツは、まだコルトだったかもしれん。そういった意味では、ガイ獲得は、エクバム以上の今オフ最大のバラードのヒットだったかもしれん。

 私は、再三再四申しているように、マニング育ちなので、キッカー・パンター、特にキッカーの重要性が、いまいち実感できていなかったのかもしれん。今季初めて実感した。キッカー・パンターなんて、お笑い要員ぐらいに思ってた。マカフィーとブランケンシップが悪い。オフェンスの弱いチームはキッカーが、ディフェンスの弱いチームはパンターが、超大事。

 あとは、ステイケン。先週も書いたけど、セクシィ〜なコールが目立つ。まあ、実際にコールしてんのはコーディネーターだろうけど、最終的な責任者はステイケンなので、この功績はステイケンに帰させる。

 前半終了終盤のフリーフリッカーも良かったし(もっとも、このシリーズはミンシュ―君がファンブルロスト。ミンシュ―の野郎。あと、裏切り者オートリ―の野郎。許さん。)、OTでのピアースへのディープも良かった。直前にパスインターフェアを犯したCB狙い打ちのディープ。セクシィ〜〜。

 あと、それに続く、得意のレッドゾーン・オフェンスでのダブルスラント気味のパス。これもセクシィ〜〜。あれだけ、あからさまにランを警戒していたら、さすがのコルツのレッドゾーン・オフェンスでもタッチダウンパスを決められるよね。んで、これがウォークオフ・タッチダウン。

 んで、このサヨナラ・ドライブでの功労者の一人であるピアースは、この日、3レシーブ・100ヤード・1タッチダウンの活躍(?)。100ヤードはキャリア初で、タッチダウンは今季初だってさ。論評は差し控えます。

 と、色々な事の起こったゲームであったが、結果的には勝ちを拾い、なんやかんやでプレイオフ・ピクチャー6位に上昇。未だに圏内。家賃2ヶ月滞納しているくせに、平気で住み続けてるみたいな感じ。ビルズやチャージャーズの関係者の皆さん、ゴメンナサイ。次の家が決まったら、すぐ出ていきます。

 でもまあ、エースQBとエースRB、エースLBが不在だったり不調だったりしながら、ここまでこの順位で頑張っているのだから、スケジュールに恵まれているとはいえ、ステイケンにコーチ・オブ・ジ・イヤーの声が上がるのも無理はない。コルツファンの目で見ても、地味にスゴイと思う。私なんか、リチャードソン、テイラー、レオナルド健在でも、8勝前後かなと予想してたぐらいだからね。おみそれしました。感謝してます。でも、マーヴィン・ハリソンJr.様が、どんどん遠のいていく。まさか、ペイトリオッツの手中に堕ちんじゃねーだろーなー。それだけはイヤ。

 ただまあ、こうなってみると、リチャードソン不在は痛いよね。リチャードソンがいたら、十分プレイオフが見えたと思う。OTの最後のとこだって、ランパスオプションみたいな感じでリチャードソンに突っ込ませれば終わりだったし、そもそも二つ目のパントブロック後の敵陣7ヤードだって、リチャードソンがいれば、ちょろかったろう。

 つか、マット・ライアンでも良くね。この日、放送席にいたけれど、電撃コルツ復帰はどう。ライアンでも、楽々プレイオフでしょ。

 放送席といえば、チキ・バーバーがいたね。もう10年以上やってんだろ。チキ・バーバーの「解説者」としての力量はよう知らんが、あの血で血を洗うと云われている猟官運動に10年以上も勝利し続けているのか。なかなかやるのお。ただの床屋じゃなかったのね。

 「解説者」なんて仕事、そこまでの仕事かと思われる方もいるかもしれないが、「解説者」という仕事自体の報酬は左程でないにしても、そこから派生する収入は莫大なものになるであろう。毎日毎日とまでは云わなくとも、毎週毎週テレビに出るというのは、インターネット時代とはいえ、まだまだ強力である。生涯総収入という意味では、選手時代よりはるかに重要かもしれん。それくらい熾烈な猟官運動である。

 つか、ロンデ・バーバーは、今何してんの。まさかホームレス。やっぱ床屋。

 放送席の話が出たついでに、という訳も無いが、ゲームパスについての感想も。

 やっぱいい。来年はフルシーズンで入会しちゃおうかな。

 ゲームが見れるのも良いが、現地のCMが見れるのも、なかなかに楽しい。今現在のアメリカの「偽善」がはっきりと見える。

 そのCMのひとつにマニングが出演してた。それはいい。相変わらず、投球フォームは美しい。それもいい。そのパスのレシーバーがブロンコスっぽい服を着ていた。それもいい。だが何故に、コルツっぽい服を着てる奴がいねえーーーー。許さん。あの野郎、コルツ色を薄めようとしてんのか。不人気チームだからか。井端パターンか。金田パターンか。あるいはレブロン・パターン。

 あと最後に、テネシーのQBウィル・リーヴィスについて。

 試合当初、その名を見た時、「なんや、知らんQBが先発か。どっから連れてきたんやろ。タネヒルは怪我してんのかな。」なんて思っていたのだが、試合途中、上述の通り、そのタネヒルがホルダーとして登場。

 「えっ、怪我してたんじゃねーの。この名もしれぬQBにスターター奪われたの。」とビックリしたのであるが、そのまま試合終了。試合後、リーヴィスについて調べたら、ルーキーである事が判明。そこで初めて思い出した。「あ〜〜〜、昨ドラフトで1巡ずり落ちた奴かぁ〜〜〜〜。

 ジョーダン・エジソンのとこでも似たような事を書いたけれども、僕7ヶ月前の記憶、完全に失ってます。末期症状です。

 でもまあ、それを知ったからって訳でもないけど、そのクォーターバッキングはプアの一語に尽きると思った。正直、「強肩」以外、いいところが見当たらない。スパイラルも乱れてるし。そのパス成功は、ほとんどホプキンスの力量によるものである。なんつーか、ルーキー時のジョシュ・アレンの劣化版みたいな感じ。ボートルズやウェンツとは、また違うタイプであろう。一番近いのは、やはりジョシュ・アレンだと思う。

 今オフは、心身ともにハードトレーニングしないと、かなり厳しいんじゃないだろうか。つか、このゲーム、タネヒルなら勝ってたんじゃねーの。まあ、タイタンズ事情は全然分らないので、これ以上の論評は差し控えるが、そんな風には思った。

 こんな感じ、って、そうそう一番大事な事忘れてたあ。レオナルドがイーグルスと契約しやがった〜〜〜〜。

 また、お前らかあ〜〜。いちいちイライラさせんなあ〜〜〜。俺への嫌がらせが最終目標かあ〜〜。至上命題かあ〜〜〜。

 いや、古い付き合いだってんのは分かってけどさ。提携球団だってんのも分かってんけどさ。なんつーか、こっちが下請け的になってね。3Aチーム的になってね。

 いや、ライクを貰ったけどさ。ステイケンも貰ったけどさ。なんかイライラさせられるなあ。

                                 2023/12/9(土)
Week14 12月10日
IND@CIN
14−34
 大谷がドジャースと契約しましたね。大方の予想通りのベタな契約なので、それ自体に驚きはない。

 でもあれ、楽天と契約したら、面白かったのにね。「やっぱ、地元でやりたい。」とか云って。1億円くらいで。んで、それを三木谷&楽天は、100億円でドジャースに金銭トレード。

 今の日本は「儲ける」事が美徳なので、「さすが、三木谷&楽天。99億円儲けた。」とか云って、それを讃えるんだろうけど。

 まあ、もっとも、どっちかつうと、「三木谷&楽天」が「大谷」を買うのではなく、「大谷」が「楽天イーグルス」を楽々買えるけどな。つか、日本のプロ野球全12球団、まとめて「大人買い」、つか「大谷買い」が出来るけどな。

 んで、「大谷リーグ」に名称変更して、「全選手二刀流義務化」したら、面白いのに。これは絶対見る。「野球が変わる」どころか、「ベースボールが変わる」と思う。「OOTANI changes BASEBALL」である。

 んな事とは全然なんにも関係なく、我らがコルツはシンシイと敵地で対戦。14−34であっさり敗戦しました。トホホ。

 バローがケガで欠場という事で、コルツ有利を予想する向きもあったが、確かに、バロー欠場、すなわち、シンシイはエースQBが欠場しているが、冷静に考えれば、我らがコルツもエースQBは欠場している。

 という事は、すなわち「エースQBの欠場している『スーパーボウル・コンテンダー』とエースQBの欠場している『プレイオフに出れたらいいなチーム』の対戦」という構図になる。リチャードソン健在ならば、「エースQBの欠場している『スーパーボウル・コンテンダー』とエースQB健在の『プレイオフに出れたらいいなチーム』の対戦」となるであろうから、そこそこのマッチアップが期待できるが、両チームともに「エースQB不在」なのだから、元々の戦力差が維持されるよね。バローとリチャードソンの力の差は、ともかくとして。

 で、結果は、その「戦力差」がそのまま反映されたって事。正直、私はこの結果はある程度予想していたので、あまり驚きはない。

 それでも、いくつか愚痴るか。縁起物だし。

 まずは、マット・ガイ。

 先週の記事で、「ガイは、今季のチームMVP。キッカーは40ヤード前後を確実に決める事が肝要。」みたいな事を書いたら、早速、この試合で38ヤードのFGを外す。嫌がらせか、私の記事に対するイヤガラセか。当て付けか。

 40ヤード未満では、今季初めての失敗(プロフットボール・リファレンス調べ)

 ショックだったのか、つづくXPも外す。これも今季初めての失敗(プロフットボール・リファレンス調べ)

 このゲームのプレースキックはこの2つのみ(もう一つのタッチダウンは、2ポイントコンバージョン(成功)。)だったので、来週は、ちと心配。早くも正念場。アゲーヨやブランケンシップのように、負のスパイラルに陥らないよーに。

 次はピットマン。これは、この試合での不満というよりは、前々回の記事への補足。

 前々回の記事で、「WRは平均12ヤード以上が必須」みたいな事を書いたけれども、よく考えたら、本国版公式ホームページへの罵倒に夢中になってて、そもそも何故に「WRは平均12ヤード以上が必須」なのか、その理由を書くのを忘れてた。どうもダメだね、歳とると、怒りっぽくなって。肝心な事を忘れちゃう。

 では、何故に「WRは平均12ヤード以上が必須」なのか。理由は簡単である。フットボールというゲームにおいて、自陣20ヤード以下くらいからの攻撃スタートで、得点、とりわけタッチダウンをするためには、20ヤード以上、あるいは30ヤード以上のロングゲインが必須だからである。そうして、その主役がワイドレシーバーだからである。

 「ロングゲインとは何ヤード以上か」というと、意見が分かれるであろうが、まあまあ25ヤード前後というのが、その目安であろう。
 その「長さ」の定義はともかくとして、そのロングゲイン、それはランでもパスでもパスインターフェアでも何でも良いのだけれども、そのロングゲインが無いと、FGはともかくとして、タッチダウンはなかなかに厳しいというのが、私のNFL観戦歴ン十年の、ウソ偽らざる実感である。

 実際、この試合でも、両チームでオフェンスでのタッチダウンは合計5つあるけれども、いずれも20ヤード以上のロングゲインがある。そのうちで、最も短いのがシンシイの3つ目のタッチダウンでの26ヤードパスである。

 まあ、厳密な統計を取った訳ではないけれど、自陣20ヤード以下くらいからロングゲイン無しでのタッチダウン、すなわち10ヤード前後のオフェンスをちまちまちまちまちまちま10回以上繰り返して、タッチダウンにまで結び付けるというのは、1チームあたり、シーズンで1,2回有るか無いかぐらいだと思う。まあ、勿論、各チームのスキームとか選手構成とかで、その増減はあるだろうけど、まあまあ、そのくらいが私の実感である。

 すなわち、それ以外では、必ずロングゲインがある。

 だからこそ、ターンオーバーには価値があるとも云える。ターンオーバーは、失点を防ぐという意味においても、もちろん価値が高いけれども、裏の価値として、大きくリターンしたり、あるいはターンオーバーした箇所がそのまま敵陣だったりしたら、それは「ロングゲインの代わり」になるのである。これも大きい。

 という訳で、「自陣20ヤード以下くらいから、タッチダウンを奪う為には、ランやパス、あるいは反則でのロングゲインが必須。もしくは、それに代わる、ターンオーバーによる敵陣での攻撃スタートは必須」となる。

 では何故、「タッチダウンを奪う為には、ロングゲインや敵陣での攻撃スタートが必須」なのか、つまり「10ヤード前後のちまちまちまちました攻撃で、自陣20ヤード以下くらいから攻撃しても、なかなかタッチダウンに結びつかないのか。」、それは私には分からない。

 一説によると、「ちまちまちまちました攻撃、すなわちプレイ数の多い攻撃だと、ミスが出やすい。」と云われているが、それも確証にはならないと思う。

 そのへんの理由はともかくとして、いずれにしても「自陣20ヤード以下くらいから、タッチダウンを奪う為には、ランやパス、あるいは反則でのロングゲインが必須。もしくは、それに代わる、ターンオーバーによる敵陣での攻撃スタートは必須」な訳であるが、その「ロングゲイン」の主役が「ワイドレシーバー」なのである。

 まあ、勿論、あのバリー・サンダースとか全盛期のクリス・ジョンソンなら、毎試合でのロングゲインが期待できるであろうが、一般的なランニングバック、いや、プロボウル常連クラスのランニングバックでも、毎試合ロングゲインは、なかなかに厳しいであろう。平均5ヤードで優秀とされるポジションである。「5ヤーダー」、覚えてる?。

 そのランニングバック、それも相当優秀なラン二ングバックでも、なかなかに厳しい仕事、すなわち「ロングゲイン」を任されているのが「ワイドレシーバー」なのである。ロングゲインを奪うのが目的のポジションが、ワイドレシーバーなのである。その為に、「ワイド」という名前が付けられているのである。QBから最も遠い所にセットしているのである。

 長いパスとは、すなわち長い距離のパスである。そうして、距離が長くなればなるほど、守る方は守りやすくなる。当然である。その分、時間が増すからである。
 そうして、その守り易さ、捕る側から云えば、捕りにくさを軽減するためには、広い場所が必須となる。それが「ワイド」の語源、あるいは語意である。サッカーでいう「スペース」と意味は近いであろう。

 そうして、その「ワイド」の反対が「タイト」である。近い距離のパスは、その分だけ守りにくい。故に、スペースは狭くても良い。それが「タイト」の語源、あるいは語意である。まあ、「タイト」の場合は、違う意味、もう一つの意味もあるけどね。

 つう訳で、長いパスを捕るのがワイドレシーバーの仕事であり、ミッションなのであるが、スタッツからも分かる通り、ピットマンはそれが全然出来てない。つか、スタッツ以前に、動きが、完全にタイトエンドのそれ。コルツのタイトエンドのスタッツが伸びない理由の一つが、これである。ピットマンがTEの仕事、職域を奪っているのである。先発ピッチャーが中継ぎばっかして、そこそこの防御率を稼いでいるようなもんである。分かりにくい喩えで、スマン。

 もちろん、タイトエンドといっても、かつてのゴンザレスやゲイツなら話は別だけど、その彼等にしたって、キャリア通算での平均獲得ヤードは、それぞれ11.4と12.4だからね(もち、プロフットボール・リファレンス調べ)。平均的なWRにも遠く及ばない。ちなみに、ピットマンは、以下同文。

 あと、ケレン・ウィンスローJr.っていう怪物もいたけれど、アイツの場合は、動きが完全にWRのそれだったからね。むしろ、WRの職域を侵害していたと云っても良いくらいである。ケレン・ウィンスローJr.がTEをしていた理由は「親父がタイトエンドだったから」、それ以外の理由は何もない。むしろ、ナチュラルポジションは、はっきりWR。

 そのケレン・ウィンスローJr.にしたって、キャリア通算の平均獲得ヤードは、11.2(もち、プロフットボール・リファレンス調べ)。TEっていうのは、そういうポジションなのである。だから「タイト」なのだ。

 ちなみに、今季MVP候補の一人に挙げられているタイリーク・ヒルの今季の平均獲得ヤードは、ここまでで15.9。キャリア通算は14.2。キャリアベストは、2018年、24歳の時の17.0(それぞれ、プロフットボール・リファレンス調べ)

 まあまあ、これは別格かもしれないけれど、これがワイドレシーバーの数字である。

 いずれにせよ、ピットマンの数字は有り得ん。このヒルとピットマンの平均獲得ヤードの差が、そのままドルフィンズとコルツの成績の差になって現れていると思う。

 実際、各チームのエースWRの平均獲得ヤードの順位っていうのは、そのままチームの順位に反映されやすい。

 で、今調べてみたら、ジョージ・キトルは、ここまでで、TEのくせに15.3。TEのくせに生意気だぞ。アイユークが18.8。そりゃ、プレイオフ進出一番乗りな訳だわ。

 一方で、パンサーズのアダム・シーレンは9.7。そりゃプレイオフ脱落一番乗りだよね。まあ、御年33歳のシーレンがエースってのが、問題な訳だが。

 このへんの事はステイケンは気づいているだろうから、来季は何とかしてくれると思う。いや、なんとかして〜〜〜〜。

 では、その「ロングゲイン」の為に、ワイドレシーバーにはいかなる能力が必要か。

 まあ、タイリーク・ヒルみたいに「快速」ならば、それに越した事は無いけれど、NFLレベルで「快速」っていうのは、非常に稀有な才能である。それこそ、10年に一人くらいであろう。

 では、その「快速」という能力を持たないワイドレシーバーが「ロングゲイン」する為には、何が必須か。もう、それは、再三再四書いているように「ルートランニング」、これしかない。

 「ルートランニング」が無いと、あるいは、へたっぴだと、WRとして詰む。その典型例が、ピットマンだと思う。

 では、そもそも「ルートランニングとは、何ぞ」という事になるが、これについては、いずれ稿を改めて書くつもり。中身は出来ている。あとは、書く、というか、タイプしてアップするだけなのであるが、「打順」も絶賛長期連載中(絶賛ではない)だしなあ。しばらく後かも。

 この試合は、こんくらいかな〜〜。

 あっ。あとひとつだけ。

 なんだよ、ジェイク・ブロウニングって。控えに、こんなの隠し持ってたのかよ〜〜。おくれ。いいじゃん、バローがいんだからさ。なんなら、バローをくれ。ちょーだい、チョーダイ、ちょーだ〜い。チョーダイおじさん。このネタわかる人、いねーだろーなー。

 つう訳で、我らがコルツは、これで7勝6敗。プレイオフピクチャーは7位に居座ってる。保証会社のドンドンドンドンドンドン、ドアを叩く音が鳴りやまない。郵便受けも督促状で埋まってる。聞こえない聞こえない、見てない見てない。

 いつ、このボロアパートを明け渡すかは、ともかくとして、第14週終了時点で、7勝6敗のチームはうじゃうじゃいる。相変わらず、お見事ですな〜〜、NFL営業部の策略、つうか陰謀わ。

 しかし、残り4週の段階で、プレイオフ進出チームが全然分からん。予想が付かん。この段階からでも、全14チームを、順位まで含めて、ビシッと当てるのは、相当難しいと思う。万馬券どころか、億馬券くらいの難しさであろう。

 いや、億馬券は言い過ぎか。BPOに怒られちゃう。300万馬券くらいの難しさか。

 ドアをドンドン叩かれてるコルツ的には、ブラウンズ戦がいやらしいなあ。あの38−39の敗戦が響いて、8位とか最悪だよなあ。レイブンズが落ちてくるとは、考えにくいしなあ。

 あと、ちなみに、いや、ちなみにじゃないけど、地区優勝の可能性もガッツリ残っておりやす。ジャガースに2戦2敗、タイタンズに2戦2勝、テキサンズに1勝&最終戦なので、ジャガーズに勝ち星で上回ってしまうと、何と地区優勝の公算大。
 って思って、ジャガーズのスケジュール調べてみたら、まだパンサーズ戦が残ってやんの。さすがに厳しいか。ブライス・ヤング、がんば。公務員精神でガンバレ。

 っで、来週、第15週はスティーラーズ戦なのであるが、これが現地土曜日ゲームのトリプルヘッダー第2戦に設定されているのだ。現地土曜日夕方4時30分、日本時間だと日曜日朝6時30分開始。

 毎年、引っ掛かるんだよなあ、この土曜日ゲーム。カレッジ終わったからって、別に土曜日開催しなくてもいいじゃん。これ、アメリカでも引っ掛かってる奴、多いと思うぞ。しまった〜〜、土曜日だった〜、みたいな。

 つか、やるんなら、全チーム土曜日にしろっつの。中途半端に、3試合6チームが土曜日に変更になるから、引っ掛かんだよなあ〜〜。

 しかも、各スポーツメディアのホームページが日本時間表記になってから、余計に引っ掛かるわ。現地の日曜日だと勘違いしてしまうわ。

 恐いなあ〜変則日程。なんでも変則は怖い。正則至上主義だからな、私は。何でもかんでも決まり決まった方法を繰り返すのが大好き。イレギュラーは大嫌い。いや、別にそういう精神疾患じゃないよ。同じ事をひたすら繰り返す人みたいな。

 まあ、それでも、久しぶりにリアルタイムでコルツの試合を追えるので、それはそれで楽しみ。インケツの極み、スティーラーズ戦だけどさ。

                        冬の楽しみは肉まん。2023/12/16(土)

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