2020年 9月 |
シーズン展望 | 2020シーズンも近づいてきたので、ここらで、毎年恒例シーズン展望でもしてみっか。例年通り、ポジション別で。 【QB】 オフにリバースを獲得。実績十分であるし、コーチも旧知であるし、そんなに不安はない。順当に活躍してくれるだろう。一部に、年齢を不安視する声もあるが、こればっかりは、やってみないと分からん。 最悪、ダメだったら、サヨウナラって事で。この辺がFAQBの気楽なところではある。これが、上位指名QBだと、ダメでも、心情的コスト的になかなか首が斬れないものであるが、FAQBだと、サクッといける。もっとも、最近のNFLは上位指名QBでも、割合にサクッといってまうが。 リバースがダメだったら、ブリセットでも、そこそこ戦えるではあろう。コルツ的に理想のシナリオとしては、リバース、ブリセットがコケて、イーソン一年目から大活躍であろうが、まあ、さすがに虫が良すぎるか。所詮、4巡だしな。 まあ、でも、イーソンに目途がついて、ブリセットを高く売れたら、うれしい。3巡ぐらいに替わらないかなあ。 【RB】 私個人的には、マックには見切りをつけているので、ロッテリア、じゃなくて、ジョナサン・テイラーに大期待である。新人王を獲れとは言わんが、1000ヤードは走って欲しい。 で、ここで、ちょいと話が変わって、という訳でもないが、RBの走り方について私見を述べてみたい。 RBの走り方は、大きく4つのタイプに分けられると思う。 1) スピード型 単純にスピードでちぎるタイプである。 もっとも、スピードでちぎるといっても、RBのタイメンとなるLBは、およそ前方10ヤードほどにセットしているのであるから、その10ヤード分速くなければならない。勿論、ただまっすぐに進めば、当然LBと衝突するので、右か左に走りつつ、その10ヤードをちぎる訳である。 無論、右なり左なりに20ヤード走って、そこで直角に曲がって10ヤード走る訳では無く、基本的には斜めに切れ上がっていく訳であるから、三角法で計算すると、およそ22ヤード。つまり、LBが20ヤード走る間に、RBが22ヤード走れるかという勝負になる。 で、大昔は、そんなの無理に決まっているという事で、誰もそういう走り方をしなかったのであるが、その先入観を破ったのが、かのO.J.シンプソンだと、かつて私はどこかで読んだように記憶している。 20ヤード対22ヤードという事で、一見無理なようであるが、まあ、当時のLBは小型DLみたいな感じの選手が多かったと思うので、瓢箪から駒、やればやれた訳である。 もっとも、最近はLBの高速化が尋常じゃないので、現代的にはなかなか難しいタイプであろう。このスピード派は、私の過去15年間のNFL観戦歴では、クリス・ジョンソン、それも全盛期のクリス・ジョンソンただひとりだと思う。 我らがコルツのマーロン・マックもカレッジ時代はスピード派だったのだろうけど、NFLでは厳しい。 2)パワー型 表現の仕方は色々あろうが、パワーで押すタイプである。スティフアームとかタックラーを引きずるとか、そういうタイプである。私が個人的に好きなのは、穴の無いところに穴を作るタイプである。ラギャレット・ブロントとか、なによりエディ・ジョージである。 現代NFLにおいては重宝するタイプのように、私は思っているのであるが、現実的には数は少ない。大型選手、パワータイプのプレイヤーは、どうしても他のポジションにいきがちなので、この手のタイプのプレイヤーにRBというポジションは与えにくいのかもしれない。 実際、アーロン・ドナルドとかクェントン・ネルソンがRBをやったら、誰も止められんでしょ。シーズン1000ヤード確定でしょ。ケガはともかくとして。 3)テクニック型 一口にテクニックと云っても色々あるだろうが、スピンターンとかカットバック、ジュークなどを駆使して、進むタイプのRBである。デイライト能力なども広義のテクニックと云っても良いかもしれない。 現実的には、もっとも多いタイプで、代表は色々いるでだろうが、至高は、なんといってもバリー・サンダースであろう。サンダースくらいになると、ムーブというよりは、ギリギリでタックルの芯を外していくといった感じである。古武術の名人みたいな感じであった。 以上、3つは、フットボールに限らず、他のフットボール系のスポーツ、サッカーやラグビーなどの同種のプレイ、すなわちドリブルにも当てはまる。非フットボール系のバスケットボールのドリブルも同様であろう。水球とかハンドボールは知らん。 また、3種といっても、無論、そのどれかに特化している訳ではなく、この3つを複合的に使い分けていくのが、多くのプレイヤーである。まあ、完全特化型もいるかもしれんけど。 しかしながら、フットボールというスポーツにおいては、皆さんご承知の通り、他のスポーツとは違って、第4のタイプが存在する。すなわち、ブロッカー活用型である。ブロック依存型と云っても良いかな。 4)ブロッカー活用型 ブロックというフットボール独特のルールを活用するタイプである。古くはショーン・アレキサンダー、最近って訳でもないけど、デマルコ・マレーとか、ジョーダン・ハワードとかである。 この手のタイプは、はっきり言って、OL依存型であるので、OLやOCコーチが良い仕事をして、リーディングラッシャーに近い数字を叩き出す事もあるのであるが、そこで調子に乗って、FA移籍して大失敗というパターンも多い。見極めの難しいタイプではある。 ちなみに、あちこちに書いているが、私は個人的には、このタイプが大好きなのである。で、ジョナサン・テイラーは、このタイプと見た。某無法動画サイトで、ちらほらみたが、やっぱり、そういう走り方をしている。テイラーには、このコルツの最恐オフェンスラインを、思う存分活用して欲しい。 以上4つが、フットボールにおける走りのタイプかと思われる。WRのRACも同様であろう。もっとも、WRでパワー型やブロッカー活用型は少数派であろうが。 また、フットボール以外の走り方と同様、実際は、これら4種どれかに特化しているというプレイヤーは少なく、多くは複合型である。 さて、ここで話を戻して、コルツのRBユニットであるが、テイラー以外で私が期待しているのは、ハインズである。リヴァースを得て、目指せ、第2のスプロールズである。 また、私が、そのFA獲得時、大期待していたルーズベルト・ニックスはキャンプ終盤、あえなくカット。私の愛するIフォーメーションはいずこへ。 【WR】 大きく不安なユニット。昨年も同じような事を書いたような気がするが、ロートル&ケガ持ちのヒルトンに未だ期待せねばならぬ惨状。一応、ドラフトのファーストピックではピットマンを指名したが、所詮ルーキー。しかも2巡指名選手。過度な期待は出来まい。 あとは2年目のパリス・キャンベル。こちらも、過度の期待は出来まい。 FAで大物WRを狙いにいっても良いかと思っていたが、それも無し。ステフォン・ディッグスあたり(トレードだけどさ。)狙っても、面白そうかと思ったが、それも無し。 大いに不安の残るユニットではある。12月になったら、またインマン頼みとかになってんじゃねーだろな。ってか、インマンと契約しとけ。 【TE】 WR同様、大いに不安の残るユニット。ジャック・ドイルも悪くない選手ではあるけれど、基本的には第2TEタイプ。第1じゃない。 トレイ・バートンが新加入ではあるが、所詮ジャーニーマンだしなあ。過度の期待は禁物である。しかも、開幕を控えて、いきなりIR入りしとるし。 で、頼みはアリー=コックスという訳になるのはであるが、確かに爆発の雰囲気は無くは無いが、所詮キャリア15レシーブの選手である。過度の期待は出来まい。 シーズン開幕前後に、ロースター落ちした選手を拾いたいところではある。 【OL】 万全。コルツ最恐ユニット。ケリーとも契約延長。不安はコロナくらい。強いて云えば、グローインスキーをレベルアップしたいぐらいであるが、それは強欲といったところか。 話はちょっと変わるが、あと、数年もすればネルソンとの再契約話。もうそろそろ、下交渉は始まっているであろうが、現ナマ上積み合戦は必至であろう。ネルソンが「コルツだけは、絶対イヤ。」とか「コルツじゃなければ、ダメなの。」とか、女子高生みたいな事を言い出してくれれば話は早いが、経済ヤクザみたいな顔をし出したら、無限レイズ地獄である。「まあ、ボクはどっちでも良いんですけどね。」とか言って、ゴルフクラブを磨いていたら、マジ怖いわ。 OG史上最高額は確定的であるし、下手すりゃOL史上最高額もあり得る。もはや「コルツの顔」と云っても良いネルソンなので、アーセイのカード額限界(リボルティング払い)まで、ゼニを積むであろうが、ただ、この場合、ちょいと考えたいのが、いくらチームの顔といっても、所詮ガードである、QBではないという点である。 普通に考えれば、ガードというのは、全オフェンスのポジション、というか、考え方次第では、キッカー、パンターまで含めた(さすがに、ロングスナッパーは除く。)全ポジション中、最も価値の低いポジションである。単純にOLのランク付けでも、いろいろな考え方はあろうが、一般的には、LT、C、RT、LG、RGの順である。オールプロ常連、というか、ケガさえなければ殿堂入り間違いなしの選手とはいえ、所詮ガードにどこまで支払えるのかというのは、ある。まあ、別に俺のフトコロが痛む訳ではないけどな。って、そんなフトコロ持っていない。トホホ…。 【DL】 今オフ、つうか昨オフつうか、とにかくオフシーズンに最大の補強をしたユニット。 まあ、バックナーはやってくれると思う。ドラフトはともかく、FAのDTは外れにくいポジションであるし、そんなに不安はない。本人がどういう数字を残すかは、まったく以って不明であるけれども、ユニット全体、しいてはディフェンス全体に波及効果を及ぼしてくれれば、それで良し。また、出来ると思う。 【LB】 ドラフトで指名もあるかなと思っていたが、上位での指名は無し。首脳陣は、LBユニット、つうかオケレーケに自信を持っているという事であろう。オケレーケが一本立ちしてくれたら、確かにそれで十分である。最近は、LB二人がベースなので、それで十分な筈である。弾けろ、オケレーケ。 【CB】 Sも含めたDB陣については、昨年も同じような事を書いたが、対外的には不安を持っているだろうが、対内的ファン的には不安の少ないユニット。そこそこメンツは変わったが、やってくれる筈。何故なら、コーチングが良いから。不安なし。 あと、マーベル・テル3世がコロナ休暇を取ったが、余裕あんな。ウカウカしていると、ブラックモンにポジション奪われっぞ。 【S】 CB陣と同じで、不安はない。何故なら、コーチングが良いから。 あと、パーソナルな点で言えば、やはりフッカーに注目。どういうプレイ、ちゅうか、どういう態度で臨むのかといったところであろう。爆発するのか、不貞腐れるのか、要注目。 とか思っていたら、そのフッカーの同期のライバル、ジャマール・アダムスがシーホークスへトレード。内容は、 ジャマール・アダムス+2022の4巡⇔ブラッドリー・マクドゥーガルド+2021の1巡と3巡+2022の1巡 いや、これなら、ジェッツ万々歳でしょう。シアトルの1巡とはいえ、2つはデカいよ。んで、代わりの先発級セイフティだもの。こういう内容なら、フッカーも出したい。 アダムスに比べると、色々な意味で評価が落ちるフッカーなので、同内容は、なかなか難しいだろうが、セイフティというのは、ポジションの性格上、チームのスキームによって、求められる能力や価値が様々なので、シングルハイを猛烈に欲しがっているチームなら、1巡を献上すると思う。献上せい、1巡を。そうして、探してこい、バラード。猟犬のように。 まあ、今さっき、「ジェッツ万々歳」と書いたけれども、そもそも全体6位の指名だからね、アダムスは。そんな、ぬか喜びも出来んよね。6位で指名した選手を、美味しいトレードとはいえ、3年後に放出というのは、ドラフト自体は失敗だったという事である。反省しなきゃ。NFLのGMはドラフトわらしべ長者を仕事にしている訳では無いしね。 また、これは、あくまで結果論だけど、2017の6位というのはつまり、あのパトリック・マホームズを指名出来た順位である訳だし。15位は、指名出来なかった順位だけどな。 【スペシャルチーマー】 昨季の真の戦犯がレシーバー陣とするならば、表の戦犯はヴィナティエリ様。さすがにリリース。ヴィナ様については、ヴィナ様の項目で、改めて書くが、さすがに引退かな。アナウンスはしていないようだけど。 後任はロドリゴ・ブランケンシップ。ルーキー。一応、ドラフト指名も噂されていた選手ではあったが(リンディ誌では、4巡予想。アスロン誌では、5巡6巡予想。)、結果、ドラフト漏れ。そうして、コルツと契約(しかもサインボーナス2万ドル付き。生意気〜。)。開幕ロースターも勝ち取った模様。そうして、メガネっ子。 経歴っていうほどの事でもないが、履歴的には、期待できそう。ルー・グローザ賞も受賞しているみたいだし。まあ、ダメならダメで、カットすりゃ良いし。代わりはいくらでもいるポジションである。そういった意味では不安はない。 むしろ、昨季のコルツのように、実績、それもすさまじい実績のあるベテランキッカーが不調に陥った時の方が、扱いに困る。このパターンは、まったく想定していなかったが、それだけに、昨季、嫌っていうほど思い知った。思わぬ陥穽ではあった。 そういう不安は、今季は無い。 ちなみに、パンターはご存じリゴベルト・サンチェス。リゴベルトとロドリゴ、紛らわしい。アルファベットでは、尚更。ロングスナッパーはルーク・ローズ。これは紛らわしくない。仮名とアルファベット、双方ともに。 まあ、こんな感じかな。一部のメディアでは、コルツをスーパーボウルのダークホース的存在に挙げたりもしているが、ファンの贔屓目で見ても、スーパーボウルはちと厳しいかなと思う。ピットマンなりキャンベルなりが大爆発しない限り厳しいと思う。やはり、どう贔屓目にみても、TEも含めたレシーバー陣が苦しい。 パッシングオフェンスというと、大物QBさえ獲得できれば、それで解決みたいな見方も多いが、パッシングオフェンスというのは、QB、OL、レシーバー陣の三位一体揃って、初めて確立するものである。どれか一つでも欠けると、かなり苦しい。 ただまあ、スーパーボウルはともかく、プレイオフには辿り着いてもらいたい。これが無いと、やっぱり年末年始が寂しい。おせちが不味い。プレイオフに辿り着く力はあると思う。 あと、NFL全体で云うと、注目はやはり、ベリチックとブレイディかな。私は昨季のペイトリオッツのシーズン終盤の凋落ぶりをよく知らないので、なんとも言えないが、やはり、「この両者どっちが主人公問題」は解決したいと思う。 大昔、この問題について私見を述べたような気もするが、ようやっと目の当たりにできる訳である。ただまあ、ブレイディの新コーチがエイリアンズという事で、正しい答えは得られないかもしれない。なんやかんや云って、エイリアンズは、ある意味、現役ヘッドコーチの中では、ベリチック以上、あるいはアンディ・リード以上に、QBというポジションを分かっているコーチなので、もしかしたら、ベリチック以上の結果を出すかもしれん。だから、ブレイディもバッカニアーズを選んだ訳だろうけど。 一方のベリチックは、まさかのキャム・ニュートンと合身(誤字じゃないよ。)。ラマ―・ジャクソン・ムーブメントに乗ったか。なんやかんや云って、フットボールのトレンドに最も敏感なコーチなので、そのへんは楽しみ。 さあて、いよいよ開幕。 GO COLTS!!! 2020/9/9(水) |
Week1 | HOU@KC 20−34 |
縁起物という訳でもないけれど、NFL開幕戦のレビューでも書いてみたいと思う。 まあ、まずは何といっても、パパパパトリック・マママママホームズ君であるが、よく考えてみたら、この現在NFLの顔といっても良い選手のまとまった感想は書いていなかったので、ここらで書いてみたいと思う。 公式には4年目、実質的には3年目(このへんがメンドクサイ。)のマホームズ君であるが、実質デビュー以来過去2シーズンの成績はスンバらしいの一言である。76タッチダウンで、早くもスーパーボウル制覇一回である。普通に考えれば、これから10年間くらいNFLの顔となるような実績なのであるが、いまいち、私にはピンと来ない。 そういう比喩的な意味での「顔」はともかく、実際、本物の造形的な意味でのマホームズの「顔」が、私にはなんかイマイチ感がある。過去、NFLの顔であったジョニー・ユナイタスやロジャー・スターバック、ジョー・モンタナ、ペイトン・マニングとかに比べると、いまいち信頼感に欠けるというか、信用ならないというか、そんな趣が私にはある。いかにも、おぼっちゃま育ち、みたいな印象を受ける。 突如、スターダムに上ったQB、例えばブレイディとかアーロン・ロジャースみたいなQBに対しては、私は一応に「なんだ、コノヤロー。」的な反感を持つのであるが、このマホームズに対しては、そういうものも無くは無いが、いまいち少ない。なんつーか、ひ弱という印象の方が強い。「みんなに守られている」みたいな感じである。「生意気感」が少ない。 そういう訳で、マホームズに対しては、私は「好き嫌いの態度」を未だ決めかねているのであるが、そんなドーデモヨイ私の好悪はともかくとして、実際、そのプレイもイマイチ超一流QBの凄みみたいなものを私に感じさせない。ブレイディとかロジャースは、どんなに嫌いでもそういう凄みみたいなものを私は感ぜざる得なかった。というか、そういう凄みがあるからこそ嫌っていた、生意気感を感じていた訳だけど、マホームズには、それは感じない。 確かに、現代QB必須の技能と云える「走りながらのスロー」は上手いと云えば上手いけれども、それだけじゃ超一流QBとはいえない。コントロールにしてもプレイリードにしてもイマイチという感じはする。 マホームズのここまでの実績は、アンディ・リードの百戦錬磨のプレイコールと、そうして、何といってもトラヴィス・ケルシーの力によるところが大きいと思う。 実際、このゲームでも一番苦しいところ、ここを落とすと苦しいというところではケルシーがレシーブしていたし、他のゲームでもそういうゲームは多い。昨季のコルツ戦でも、ゲーム中盤以降、レオナルドを中心にケルシーを封じた事が、コルツの最大の勝因だったと思う。 ケルシーのルートランニングとハンドが、KCのとまでは云わないけれども、マホームズの生命線であるように思う。そうして、私はかつてどこかで書いたけれども、TE頼みのQBというのは好きになれないのである。QBはWRに投げてナンボだといまだに私は思っている。 とまあ、私のマホームズ観みたいなものをちょいと書いてみたが、ぶっちゃけマホームズのゲームは、スーパーボウルも含めて、4試合、うち2つは負け試合しか見ていないので、隅から隅までマホームズのゲームを見たら、また印象は変わるかもしれない。変わらないかもしれない。 とはいえ、ここ10年くらいのクォーターバッキングの大きな潮流である「QB業務の軽減化」の末端に連なる、つうか、ラマ―・ジャクソンと並んで、最新式のQBである事は間違いないと思う。 その大きな潮流を生んだ元凶であるペイトン・マニングのクォーターバッキングで育った私には、なんか物足りなく映るのかもしれない。 あと、マホームズの10年4億5000万ドルの契約であるが、あれ、ベイスターズが買えるな。ていうかDeNA本体が買えるな。買収して、横浜マホームズというチームになったら、私は応援する。ファンクラブにも入会して、横浜に通い詰める。 そのほか、KCについてはというと、やっぱり、ルーキーのエドワーズ=へレールであるが、まあやっぱ、ドラフト時から知ってはいたけど、ちっちゃい。スカウティングレポート等の身長の高低って、実際見ると、結構印象の異なる事も多いのであるが、エドワーズ=へレールの場合、本当にそのまま小さい。チビの先達ジョーンズ=ドリューやレイ・ライスより小さいと思う。むしろ、私はNBAのチビ、マグジー・ボーグスとかアール・ボイキンスとかを思い出した。 エドワーズ=へレールの場合、小さいというより、軽いといった感じである。チビの先達ジョーンズ=ドリューやレイ・ライスは、小さい事は小さかったけど、軽くは無かった。ジョーンズ=ドリューなんか、「重い」という印象すらあった。「豆タンク」とか評されていたしね。 彼らに比べると、エドワーズ=へレールの走りは格段に軽い。その軽さを活かして、軽快に走るタイプである。バリー・サンダースやマーシャル・フォークの系譜である。 ただ、その走りは誰かに似ているのだけど、それが誰かかは思い出せん。同じチビという事でレイ・ライスに比する声もあるのだけれど、ちょっと違うと思う。いかにも、アンディ・リードが好きそうなタイプという点では、レショーン・マッコイなんだけど、ちょっと違うんだよなあ。何、そのこだわり。スプロールズともちょっと違うしなあ。分からん。見た事がある走りなのではあるが。 一方、対戦相手のテキサンズであるが、こちらは戦前予想されていたデアンドレ・ホプキンス不在がモロに出た模様。実際、一コルツファンとして、対テキサンズで何が嫌っと云って、ホプキンスほど嫌なもんは無かったのだから、まあ、当然の結果ではある。私なんか、ホプキンスが消えてくれるのなら、向こう3年カツ丼を抜いてもいい(いや、抜かないけどさ。)と思っていたぐらいだから、今オフのテキサンズの処遇は一コルツファン的には万々歳の結末、諸手を挙げて大歓迎である。 まあ、ホプキンスのトレードにはいろんな事情があったのだろうから、外野がとやかく言えべきではないが、ハンドとサイズと身体能力を兼ねそなえるホプキンス不在は同地区ライバルのファンとしては非常に有り難い。ブレイディの抜けたAFC東地区のファンより、有り難い。有り難度では負けていない。 で、その対価という訳でもないが、トレードの駒としてアリゾナからやってきたのがディビット・ジョンソン。これで、いみじくもテキサンズにはデュークとディビットの両ジョンソンが揃い踏みした訳であるが、それはともかくとして、このディビット・ジョンソン、一目見て私が思ったのは、「いかにも、ポリアンの好きそうなタイプだなあ。」である。 ちょうど「2020シーズン展望」で、私はRBの走りを4タイプに分けたが、このディビット・ジョンソンは、この4つのタイプ、というか走り全種を高次元で維持しているタイプである。んで、レシーブも上手い。究極のバランス型といったところか。パスプロ能力は不明であるが、いかにもポリアンの好きそうなタイプである。サーマン・トーマス、エジャリン・ジェームスの系譜である。 私は、ラニングバックに限らず、何事も一点突破型が好きなので、この手のタイプは好みではない。一点突破型の方がスキームも作り易いしね。でも、ポリアンのような、パッシングオフェンスの信仰者には使い勝手の良いタイプなのかもしれない。 あと、J.J.ワットをインサイドにセットしていたが、これはアーロン・ドナルドのパクリか。まあ、バックナーも同様だし。ひとつのトレンドなのかもね。一般に、ディフェンス選手のコンバートというのは、カレッジ時代より一つ後ろのポジションになる事が多いのであるが、DEからDTへと一つ前を守るというのが、このトレンドの面白いところではある。それだけ、インサイドラッシュの重要性が高まってきたという事なのね。そのうち、エッジラッシャーに対して、インサイドラッシャーというカテゴリーが出来るのかもしれん。 まあでも、テキサンズは前途多難のように見えた。コルツファン的には有り難い事だけど。 ゲームレビューでありながら、試合内容には全然触れんかった。まあいいよね、開幕戦だし。この時期は、結果より内容。 追伸:ワシントン・フットボールチームのロゴはカッコいいと思う。 2020/9/13 コルツ開幕まで、およそ5時間。 |