インディアナポリス研究会コルツ部

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<1/………/11/12/13/14/15/16/17/18/19>

R.Wayne
どんぐり。
 いまや現役NO1のNO2レシーバーなどと評されている彼であるが、 はっきり言って過大評価であると思われる。彼はあくまでハリソンがいてなんぼのプレーヤーであると思う。ハリソン抜きで、すなわち今の状態(’07、11月)だけど、彼がどこまでやれるのか私は見極めてみたい。

 レジー・ウェインと言う選手の事を考えると、まずなにより彼は入ったチームに恵まれていたと思う。精神的な落ち着きを与えるであろう旧知の大学の先輩がチームの中心にいて、(大学が大学なのでこれはどこのチームに入ってもいるだろうが、)練習ではお手本に試合では負担の軽減となる自分と全く同じスタイルの非常に優れたプレーヤーがいて、そしてなにより自分の差し出した手にこれ以上はないくらい捕り易いボールを放ってくれるパサーがいる。これほど恵まれた環境を与えられたプレーヤーはそうはいないであろう。その恵まれた環境ですくすくと育った選手、それがレジー・ウェインである。

 そういった点から見ると、彼と大学の同僚アンドレ・ジョンソンの関係はハリソンとキーション・ジョンソンおよびエリック・モウルズの関係に似てなくもない。体格的な面なども考慮されてドラフト前の評価ウェインやハリソンよりも上だったA.JやキーションE・モウルズであるが、プロ入り後のキャリアでは実力というよりは入ったチームの違いにより前者に大きく水をあけられている。
 モスの成績などもその好例であろう。まっ、これはWRやNFLに限らずどの世界でもいえることであろうが。自分の人生を決めるのは自身の能力だけではなく、その環境にもある。

 さてその恵まれた環境ですくすくと育ったウェイン君であるが、実際のところキャッチもシェアというほどではないし、相手ディフェンダーをちぎるほどのスピードもない。そしてなにより私がウェインについて不満なのがRACの際のボールセキュリティーである。1ヤードでもRACで稼ごうとするその姿勢は買うが、彼はその際のボールセキュリティーがどうしても甘い。
 昨季のプレイオフNE戦でも、最後の結果的にはアダイが決勝TDをしたドライブで彼はRACでお手玉、あわやファンブルしそうになった。ここでもしロストしていたら、彼はハーパーやヴァンダージャットと同じ運命であった。尤も結果的にはロストせず、スーパーボウルでタッチダウンまで決めたのだから、彼はやはり強運児なのかもしれない。

 フルネームはReginald Wayne、ちなみに母親の first name は Euwayne 。狙っていたそうであるが、さすがにめんどくさいので、 middle name の Denise を使うらしい。
 また昨年の9月、31歳の兄を交通事故で亡くしている。件のあわやファンブルもその兄の力でロストしなかったらしい。

 今季のサマーキャンプには迷彩服で入営。ギャグセンスのないことを高らかに宣言した。朝潮を見習うべきだろう。

 申す迄もないことであるが、顔はどんぐりにくりそつである。

                            2007/12/1
 

 結果、大活躍。マニングに投げられまくって、モスやC・ジョンソンを差し置いて、リーディングレシーバー奪っちゃいました。過小評価していたのは僕の方だったみたい、ごめんなさい。

 しかしこの快挙、将来的にはトリビア間違いなし。ニューイングランド16−0のシーズン、リーディングレシーバーは誰。10人中10人がR・モスと答えるであろう。現時点でも10人中8人は答えるかも知れない。残り2人はハリソンとTO、かC・ジョンソン。

 しかし、つくづく強運の持ち主である。A・ジョンソンの胸中は察して余りある。入るチームによって、これほどキャリアが変わるとは。

 しかし、そんな強運の持ち主は強いチームには絶対必要不可欠なので、引き続きキープお願いします、ポリアンさん。契約切れが近づいている訳ではないけど。

                    2008/1/5 新年一発目はこの強運児から。 

 完全に機を逸した話柄であるが、2014シーズンを最後に引退しております。

 2013シーズン第8週サンディエゴ戦で足を負傷、更に翌年の第9週のピッツバーグ戦で肘を負傷、本人的にはまだ現役を続けたい意向であったが、年齢とケガという定番のダブルパンチでパフォーマンスも低下、そのまま引退となった次第である。コルトとしての最後のゲームでも、ウェインらしからぬ手痛いドロップがあり、それがそのまま、ラストプレイになったような気がする。違うかもしれんけど。

 ちなみに、2015シーズン、一応ペイトリオッツのキャンプには招聘されているので、公式には(公式になるのか、)ペイトリオットとして引退しています。

 ちなみに、この元コルト、特にオフェンスのプレイヤーをキャンプに呼びたがるのはベリチックの習性で、確か、アダイやコリーもコルツをリリースされた直後、キャンプに招聘している。これは、勿論、元コルトを戦力を期待しているのではサラサラなく、勿論、コルツファンへの当てつけでも全然無く、ベリチックの純然たる戦術的興味からであろう。要するに、マニングのノーハドル・オーディブルを詳しく知りたかったのである。勿論、ベリチックほどの頭脳であるから、その概要は熟知しているので、細部を知りたかったのであろう。

 このある種の戦術を知るために、そのプレイヤーをキャンプに招聘するというのは、ベリチックの習性で、例えばブランドン・ブラウナーも、それを理由にキャンプに招聘している。もっとも、こちらは、プレイヤーとしてもシーズンを全うしているが。とはいえ、ブラウナー獲得の真の理由は、当時台頭してきた「レジオン・オブ・ブーン」の解析であろう。

 さて、話をウェインに戻すが、ウェインの最大の武器は、というと、それは何と言っても、かつて解説の板井さんが絶賛していた正確無比なルートランニングであろう。かつて私は、ギャルソンのルートランニングは「savvy route running」だと書いたけれども、ウェインの場合は、「savvy route running」と云うよりは、「polish route running」という感じである。もしかしたら、「SAVVY」の方が「POLISH」より英語的には上なのかもしれないけれど。

 マイアミ大の同期には、サンタナ・モスやアンドレ・ジョンソンなどがいて、身体能力的には彼等の方がはるかに上なので、その分評価も低く、コルツ、つうかポリアンの1巡30位評価はリーチっぽい扱いであったが、結果的にはポリアンもウェインも間違っていなかったことになる。
 その身体能力的なマイナスを補ったのが、その正確無比なルートランニングであったことは言うまでもあるまい。とりわけ10ヤードフックやスクエアアウトなどは絶品であった。その一方でポストやコーナーみたいな身体能力がモノをいうルートがイマイチであったのは致し方あるまい。

 マイアミ大というと、申す迄もなく、「NFLプレイヤー養成機関」みたいな学校なので、一般的には「身体能力の化け物集団」みたいなイメージであろうが、また実際そうなのだろうけど、私個人のイメージは、かつてどこかで書いたけれども、むしろフットボールプレイヤーとしても基本がしっかりしている大学というイメージである。その代表が、このレジー・ウェインでありフランク・ゴアであろう。意外かもしれないが、ショッキ―にも、私には似たようなイメージがある。上記のジョンソンやモスなども、勿論身体能力的にも怪物だろうけど、やっぱり似たようなイメージ、基本がしっかりしているという印象がある。もしかしたら、ブッチ・デービスの方針なのかもしれない。さすがに、ジミー・グレアムはちと違うが。

 で、話をウェインのルートランニングに戻すと、ウェインのような流麗華美なルートランニングが最近のNFLでは見られなくなっているのは、個人的には残念至極である。その理由なウェインのような選手がいなくなったと云うよりは、戦術の変化で、ウェインの得意とした10ヤードフックやスクエアアウトのようなクラシカルなルートが最近のNFLではあまり使われなくなってきたからである。7,8年前、猖獗を極めたクイックスラントすら、最近はぐっと減ってしまった。

 その理由は簡単で、レジオン・オブ・ブーンの台頭以来、パスカバー能力が戦術的にもテクニック的にも異常に発達して、クラシカルなルートが通用しなくなってしまったのだろう。その代わり、10年ほど前は、絶滅すら予想されていたRBとアサイメントブロックが復活してきている。つくづく、恐ろしいリーグである。恐ろしいスポーツである。
 NBAでも、戦術的進歩は見られるけれど、それはどっちかというと、ルール変更に追随しての変化、例えば、3ポイントの導入とかペイント内のルール変更とかによるもので、戦術的テクニック的変化に追随しての進歩はあまりない。少なくとも、私は知らない。これだから、NFLは止められない。

 ちなみに、野球は私が見始めたン10年前から、戦術的には、ほとんど進歩していない。ささやかな技術的進歩と変化球の栄枯盛衰ぐらいである。金属バットでも導入しない限り、戦術的な進歩はまずないであろう。
 もっとも、さすがに100年前と比べれば、戦術的、というか戦略的な変化はある。ローテーションとブルペンである。これは、はっきり進歩している。大谷の二刀流が話題になっているが、これが成功したら、何らかの進歩があるかもしれない。

 という訳で、ウェインも10年遅れて生まれていたら、NFLで活躍できなかったであろう。1978年11月17日金曜日生まれで良かったね。ってまあ、時代が変われば、それに合わせてプレイスタイルも変えるだろうけれどさ。

 また、こういうウェイン、あるいはギャルソンのような堅固なルートランナーに代わって台頭してきたWRが、我らがヒルトンであり、ごくごく一部ではここ30年でベストのWRと云われている(んな、アホな。)アントニオ・ブラウンである。なんというか、一昔前では考えられない妙なルート取りをするタイプのWRである。詳しくはヒルトンの項目で書きたいと思う。

 んなとこかな。ちなみに、今現在、ウェインが何をしているかは知らないっす。まあ、さすがに金には困っていないと思うので、遊んで暮らしてんのかな。ただ、何つうか、教師気質っぽいところがあるので、どっかのチームでレシーバー・コーチをするのかもしれない。まあ、失敗するかもしれないけど。

 あと、そうそう。上の記事で、私は「今季のサマーキャンプには迷彩服で入営。ギャグセンスのないことを高らかに宣言した。朝潮を見習うべきだろう。」と書いているけれど、これは当時の私の知識不足で、この迷彩服はハリケーンズの戦闘服なので、それを踏襲している。まあ、ギャグセンス同様、ファッションセンスもないけどな。

                            2017/12/8(金)
 A.Gonzalez  
学生か。
  うちのゴンズである。ドラフト1位である。

 WRつづきで記事を書き始めてみたが、正直に言って彼の印象はあまりない。同じルーキーでもウゴーやヒューズにはそれなりに印象はあるのだが、彼はいまいちそれがうすい。

 ドラフトレビュー誌の評価を見た段階ではストークリーのダブリかと思われるほど典型的なスロットレシーバーといった印象であったが、その後、大学時代のハイライト映像を観るに及んでストークリーと言うよりはむしろウェインに近いような感じがした。そうしてその後のプロ入り後の映像を見ても同じような印象である。その感をますます強めている。
 ドラフトレビュー誌に散見した”ディープがない、RACがない”という評価はまさしくその通りだと思う。スロットレシーバーというよりはむしろ典型的なNO2レシーバーである。そういった意味でもまさしくウェインに近い。
 ただし今現在コルツが求めているのはウェインの後継者ではなくストークリーないしはハリソンの後継者なので、彼は現状のコルツの需要に合うかどうか。こういった点も彼の印象を薄めている一因かも知れない。またNO2レシーバーとしてもやや体格に欠ける憾みがあるのでその辺は厳しいかもしれない。

 とかまあ、いろいろ厳しい事も書いてしまったが、ドラフト指名時にポリアンが誇らしげに述べたとおり、彼には蹄鉄の刻印が刻まれていると思うので、今後を大いに期待している。
 さてさてどんなキャリアを送る事やら。とりあえず髪の毛、伸ばしてみたらどうだ。ハゲているのか。ハゲているなら、なおさら。

 フルネームは Anthony E. Gonzalez。Eって何。E電みたいなものか。ちなみにその顔はともさかえりやつまみ枝豆ばりに曲がっている。注目である。

                          2007/12/8
 
 上の記事にあるように、当初、ストークリーの後継者としてスロットを期待されたが鳴かず飛ばず、ハリソン引退後はNo.2レシーバーを期待されたが、ケガもあり、鳴かず飛ばず、ギャルソン、コリーの台頭もあり、彼らに追われる形で、2001年オフに、FAという形で放出、一応、パッツが、ベリチックの例の目的で契約したが、当然のように、サマーキャンプ前にカット、そこで引退を決意したみたい。

 上の記事にあるように、私が1年目に危惧したことが、結局、杞憂に終わらなかったようである。所謂、ポリアンの手からも水が漏れるという奴である。

 ちなみに、このあたりから、私のオハイオ・ステイト不信は始まっている。別に、ジンクス的なものなので、オハイオ・ステイトが悪いという事じゃありません。オハイオ・ステイト・ファンの皆さん、気を悪くしたら、ごめんなさい。大丈夫か、マリク・フッカー。

 引退後はどうなっているかというのは、私は全然興味が無かったのであるが、ウィキペディアにこんな一文、つか二文が。

 「Gonzalez decided to retire and subsequently enrolled in the Stanford Graduate School of Business in September 2012. 
  He is currently running for Congress for a seat in the U.S. House of Representatives.」

 スタンフォードのビジネススクールみたいなのを卒業した後、下院を狙っているみたい。どこの国も変わらんのお。神取忍みたいなもんか。あるいは、谷亮子。

            前回の記事から、ちょうど10年 2017/12/8(金)

 ホントに当選した。2018年11月6日、オハイオ州第16下院選挙区で当選。

 まあ、インディアナ州と違って、オハイオ州では、それなりの知名度もあろうから、当選も不思議ではあるまい。

 当サイトでは、政治的発言は慎みたいので、「がんばれ」とも「死ね」とも云わない。

             前回の記事から、およそ1年 2018/11/14(水)
A.Collie
意外に童顔。


前任者。
 唐突ですが、書体をメイリオに変えてみました。飽きるまで、やってみようと思います。ただ、この書体、結構流行っているけど、いまいち戦闘的じゃないんだよなあ。テンションが揚らない。シーズンに入ったら、元に戻すかも。しばらくお付き合いをお願いします。

 で、オースティン・コリーである。’09ドラフト、というかここ数年のコルツドラフトでは最大のヒットである。アダイ、ベシア以来のヒットかと思われる。地味に失敗が続いていたものなあ、ここ数年は。

 1年目のシーズン、いきなり60キャッチ、7TD(どちらも全ルーキー中ナンバーワンの成績である。)をあげ、コルツのスロットレシーバーのポジションをがっちりゲット、ダラス・クラークをTEのポジションに固定し、ここ数年の私の持病であるストークリー症候群を完全に治癒した。

 ちなみに私の今現在に於けるコルツ・レシーバー陣のランク付けは、ウェイン、クラーク、アダイ、コリー、ギャルソン、ブラウン、サンティ、ゴンザレス、その他の面々の順である。はっきりいって、ゴンザレスは構想外である。まじで、今季が正念場。

 さて、コリーであるが、ドラフト時の私のコメントをここにそのままコピペ(古っ、)してみよう。

 4巡127位
 オースティン・コリー

 ここにきて、いよいよ待望のWRの指名。スピード、ルートランニング、キャッチ力等、WRに要求されるものは、それなりに兼ね備えているプレイヤーである。唯一欠けているのがブロック力だそうである。サイズもそこそこあるし、名前のいいし、もしかしたら、ポリアンの見つけてきた第1レシーバーは彼なのかもしれない。

 惜しむらくは、BYU出身つうことで、年を喰ってるつうこと。逆に言えば、BYU出身ということで、真面目だともいえる。少なくとも良いスペシャルチーマーにはなると思う。期待しています。いや、第1レシーバーでですよ。

 書体が自動的にメイリオに変わってしまったが、それはご愛嬌ってことでひとつ。「名前のいいし」は勿論タイプミスです。

 書体はともかく、ここに書かれているコリー評は成程そのまま当たっている。ドラフト時のスカウティングレポートも、それなりに信頼できるつう事である。
 多少、実際と違った事と云えば、この評では「ブロックに不安あり」みたいになっているが、’09シーズンを見た限りに於いては、十分及第点どころかブロック力もなかなかのものだった。少なくともウェインやゴンザレスよりは上、すなわちコルツのレシーバー陣ではトップクラスのブロック力だと思う。

 公式プロフィールでは、体格は6−0、200ポンドという事になっているが、体格はこの数値よりもっと良いイメージがある。体重はともかく、身長は6−2とか6−3ぐらいある印象である。マニングより一回り小さく、ウェインより一回り大きい、というようなイメージである。
 ドラフト時では身長を6−3としているようなスカウティングレポートもあったように思う。

 実際の身長はともかくとして、コルツ・レシーバー陣の中では最も大きい体格を生かして、なかなか強情なブロックを見せているのがオースティン・コリーである。

 また、この評に「BYU出身ということで、年を喰っているという事、同じく真面目であるという事」という評価があるが、それもまさしく、その通りだった。更に付け加えるとすれば、真面目プラス勝ち気、ないし強気である。フィールド上においても、サイドラインにおいても、なかなか気の荒そうなところを見せていた。
 私の記憶が正しければ、サイドラインでマニング天皇に喰ってかかるようなシーンもあった筈である。喰ってかかるは大袈裟かもしれないが、サイドラインでもなかなか気合の入ったところを見せているので、全体的におとなしい、というか全体的にマニングの奴隷的なコルツ・オフェンス陣の中にあっては、なかなか頼もしい存在である。

 また、「第1レシーバーは彼かもしれない。」というコメントもあるが、さすがにそれは無理っぽい。スロット、ないし第2レシーバーだろう。

 いずれにしても、向こう5年、あるいは上手くいけば7〜8年くらいは頼りになるレシーバーをコルツは獲得した事には間違いないと思う。マニングも喜んでいる事だろう。

 ちなみに前任者のストークリーとの比較で言うと、確かなルートランニングや堅実なキャッチ力という点は共通しているが(つうか、これはコルツ・レシーバー陣皆に言える事であるが、)、どこかでも書いたと思うが、唯一にして決定的な違いは、ストークリーのような、CB陣を置き去りにするスピードは持っていないという点だろう。ストークリーのようなRACはあまり期待できないと思う。
 そのかわり、体格的にはストークリーより優れているので、上述したように、ブロック力では上である。

 あと、なんか、画像を検索していて気が付いたのだけど、顔付きも似てますな、この二人。若返ったストークリーとでも云うべきか。ストークリーの生まれ変わり(生きてるけど、)、ストークリーの隠し子、なんとでも言えますな。

 これで背番号83とか付けられたら、見分けつかんな。しかし何でハンター・スミスの番号なんか付けてんだろう。大学時代は9だったし。マニングに対するゴマすりか。少しでも近づきたい、みたいな。

 フルネームは Austin Kirk Collie。カーーーク。11月11日生まれ。カナダのハミルトン生まれ。なぜなら父親スコット・コリーがCFLの選手だったから。

 書体をメイリオに変えたからか、オフシーズンだからか、理由は良く分からんが、いまひとつテンションがあがらん。

                        2010/5/26
 

 上記に記事にもあるように、ゴンザレスの失敗の後、ストークリーの後釜にスポッと収まったのが、このオースティン・コリーである。

 私も大好きだったのであるが、如何せん、コルツの、つうかマニングのスロットは、どうしても怪我してしまう。

 当時のゲームレビューにも書いたと思うが、マニング得意のプレイ、すなわち、正面奥にスロット、手前にタイトエンド、両サイド10ヤード付近にSEとFLを配置する、たぶん「ハイロー」という名称だったと思うけれど、このプレイの犠牲者にどうしてもなってしまうのである。

 このプレイは、この4か所のどこかが空いていたら、そこにQB、つかマニングがぶち込むだけという単純至極なデザインのプレイなのであるが、ただ、これをマニングクラス、ちゅうかマニングがやると、ほんの一瞬空いただけで、すかさずぶち込まれてしまうので、ほぼ百発百中に近い、恐ろしいプレイなのである。これをやっているだけで、だいたいオフェンスは進む。つか、タッチダウン。

 ただし、このプレイの最大にして唯一の欠陥は、スロットが死ぬという点である。いや、これマジで死ぬ。生命活動が停止するという意味で死ぬ。
 なにしろ、ボールをキャッチした瞬間、それもトップスピードの時に、最低2人、通常3人、下手すりゃ4人のディフェンダーに次々タックルされるのである。ギャングタックルどころじゃない。ヤクザタックルである。いや、よく分かんねーけど。

 という訳で、ストークリーに続き、コリーもケガに苦しむのである。しかも、コリーは、そのケガが脳震盪なので、タチが悪い。

 結果、2013年2月にリリース。その後、2013シーズンはペイトリオッツと契約、少し出場したけれども、ケガ等々を理由に、そのオフ、リリース。

 その後、2015シーズン、父親の故郷CFLのBCライオンズでプレイ。で、2016年に引退をアナウンスしたみたい。

 つくづく惜しい選手だった。怪我さえなきゃなあ。ってか、マニングがあのプレイを多用しなきゃなあ。あれだけ、面白いように決まれば多用したくなる気持ちも分からんではないが。
 その後、デンバー時代は、私の見る限り、多用しなくなったので、その反省はあったのかもしれない。

 今現在、コリーが何をしているかは不明である。ゴンザレスはどうでも良いが、コリーはちょっと知りたい。まあ、BYU出身だし、その筋の仕事をしているのかな。意外に日本、それも私のごく近くで布教活動したりしてな。

                            2017/12/8(金)
C.Pagano
お前なー。
 再開一発目の記事なので、縁起物として、景気の良いことを書くべきであろうが、そこはひねくれものの筆者、人の悪口を書きたいと思う。

 パガーノへの不満は二つある。一つ目は、「ゲームプランが間違っとる」である。過去5シーズン、つか実質4シーズン、パガーノのゲームを見てきて、到達した最終的な結論は、どうもパガーノは17−15みたいなゲームをイメージして、ゲームプランを組み立てているようだという事である。

 それはレイブンズ時代の習性なのか、それとも自身のフットボール・フィロソフィーなのかしらんが、とにかく私の見る限り、パガーノの理想のスコアは17−15ぐらいで、それに基づいてゲームプランを立てているようである。おおざっぱに言うと、前半はコンサバティブなボールコントロール・オフェンスをして、第4クォーターにFG一本で逃げ切ってしまうみたいなゲームプランをイメージしているようなのである。

 そう考えると、ラック逆転王の真相も明らかになる。前半、コンサバなプレイコールに終始、ところがディフェンスはズルズルと失点し、前半終了時で3−24くらい、んで仕方なしにハリーアップ・オフェンスに切り替えると、ラックがグングン得点を重ね、敵チームもオタオタ、最終的には42−30みたいなスコアで終了という結末である。その顕著な例は、ン年前のKCとのプレイオフであろう。

 今のコルツはんなチームじゃ無えっつの。42−28ぐらいをイメージしてゲームプラン練らんと。
 百歩譲って、そういうチーム、17-15みたいなチームを理想にしてチーム作りしていると甘めに解釈したって、全然そんなチームに近づいて無えっつの。むしろ、遠ざかっとる。それを実践するには強力なディフェンス陣が必須だけれども、今のコルツにそんなものは無い。つか、むしろ5年前に比べてディフェンスは悪くなっとる。

 チャック・パガーノのHC招聘の大きな理由の一つは、ディフェンスの専門家という肩書だったと思う。ラックがオフェンスを、パガーノがディフェンスを仕切るというのが、当時の青写真、つうか今でも青写真にしていると思う。その雛型は、むろんマニングとダンジーのそれである。

 しかし、このパガーノ、どう見てもディフェンスの専門家とは思えない。例えば、先述のダンジーやライアン一族のような看板戦術がある訳では無い。一応、就任時、レイブンズ仕込みの3−4ハイブリッドをやるみたいなことを言っていたけれども、私の見る限り、この5年間でやっていたのはクラシカルな3−4である。複雑怪奇なブリッツパッケージなんて見た事ない。マシス御大とウェルデン君が元気に大外まくってただけである。そもそもレイブンズ自体が最先端の3−4ハイブリッドをやっていた訳もない。なんとなく、当時流行っていた3−4ハイブリッドを口にしてみただけなのかもしれない。おそらく、パガーノは3−4ハイブリッドがいかなる戦術なのか、本当のところは、まるで分かっていないのであろう。

 一方で、そういう戦術的な事はともかく、もっと具体的な技術的指導に長けていれば、それはそれで良いのであるが、どう見ても、今のコルツのディフェンス陣が技術的に長けているとはとても思えない。素人目で見ても、タックルミスは多いし、パシュートアングルも甘い。

 調べてはいないけれども、この5年間でのリーグ最多失点はコルツだと思う。

 このパガーノ、ほんとにディフェンスの専門家なのであろうか。計歴を見ると、マイアミ大やブラウンズ、レイブンズで実績を残したという事になっているが、これらは本当にパガーノの功績なのであろうか。私は俄かに信じがたい。

 ディフェンス畑出身のヘッドコーチというと、コルファン的には何と言っても、トニー・ダンジーが懐かしいであろうが、ダンジーの時は、年々僅かづつ、ほんとに僅かづつではあるけれども、年々ディフェンスは良くなっているという手応えはあった。優勝した2006シーズンはディフェンスで勝ったゲームもあったと記憶している。

 ダンジーの場合は、所謂タンパ2という人材集めに苦労するスキームを看板にしていたので、改善のスピードが遅いの致し方なかったと思う。それでも改善はしたし、スチーラーズやバッカニアーズとまではいかなくとも、まずまずのタンパ2のチームには仕上がった。でも、パガーノは全然仕上がっていない。むしろ悪化している。

ちなみに、 このパガーノのディフェンス・メンターとしての能力への疑問は、パガーノへの不満の二つ目ではなく、一つ目の不満「ゲームプランが間違っとる」への補遺である。

 二つ目の不満は「仲間を大事にする」である。こんな、アンチ・ルフィみたいなことを書くと、全ワンピースファンを敵に回しそうであるが、私のパガーノへの不満の二つ目は、この「仲間を大事にする」である。

 ここ5年、つうかグリグソン・パガーノ体制になって以降の選手&コーチ獲得の一つの傾向として、というか目立つ人脈として、イーグルス閥、レイブンズ閥、マイアミ大閥の三つがある。とりわけ、マイアミ大、つうかマイアミ地域人脈が多いように感ずる。

 パガーノの経歴を見ると、マイアミ大時代にブッチ・デービスと出会ったという事が、彼のフットボール人生の大きな転機となっている筈だから、このマイアミ・コミュニティーが彼のフットボール人脈の大きな基盤となっていると見て、まず間違いないであろう。かつてのコルツのGM、ポリアンの人脈の基盤がバッファロー州周辺あったのと事情は同じい(なにかつうと、元シラキュースあるいは元ビッグ・イーストに手を出していた。)。

 まあ、それはいい。どんな人間にも人脈はあるし、それがブッチ・デービスつうのはちと微妙なところではあるが、マイアミ・コミュニティーというのは全米有数のフットボール・ネーションである。決して、損のない人脈であろう。これが、サウス・ダコダ・コミュニティーだったら、目も当てられない。いや、分かんないけど。サウス・ダコダ凄いのかもしんないけど。

 ただ、私がここで言いたいのは、それが多過ぎないかという事である。主要な人事はほとんどその人脈である。ちょっとポストが空くと大概この手の人脈で登用する。
 まあ、そりゃいいよ。たまたま或るポストが空いて、その適任者を探していたら、自分の人脈の中にその適任者がいて、それで採用したというのなら、何の問題もない。しかし、どうも私の目には、パガーノの人事は、自分の人脈にちょうど無職の人がいたので、その人のためにポストを与えた、みたいに映る。単に私の目にそう映るだけかもしれないけれど。

 しかしながら、私には一つの疑念がある。どうも、パガーノは職能というものが分かっていないのじゃないかという事である。

 職能というのは何かというと、その仕事に求められる能力である。例えば、オフェンシブ・コーディネーターだったら、プレイがデザイン出来る、プレイがコール出来る等々である。勿論、こんなのは当たり前の話で、実際のOCにはもっときめ細やかな能力、各チーム状況、フットボール・フィロソフィーに則った職能が求められる。

 そうして、その職能に適した人材を求めるのが本来の人事であろう。いわゆる適材適所である。

 しかし、パガーノの人事を見ていると、そういったものが全然感じられない。何と云うか、かつてその職に就いていた人、あるいは近い職に就いていた人を、自身の人脈から選んでいるだけのように見える。一口に言えば、人事に意図が見えないのである。なんつうか、過去5年で、思い切った人事、大胆な登用がない。単に履歴書だけの人事である。才能を買っての人事、職能を買っての人事が見られない。

 そう考えると、プレイヤーに運動能力しか求めないのも説明が付く。個々のポジションの職能が分からないので、結果的に運動能力だけ、すなわち体力テストの結果という単純な数字のみで選手を計っているという訳である。数字の多寡は誰でも分かる。

 そうして、「職能が分かっていない」というのは、すなわち「自分の仕事が分かっていない」と事実上同義語であるから、これは結構フットボールのヘッドコーチとしては致命傷なのではないだろうか。

 これが政治や芸能のような上っ面だけの世界だったらそれも良いであろう。ところが、スポーツの世界というのは、人も知るように、徹底的に中身だけの世界である。上っ面が全く通用しない。残酷なほど、結果という形で中身が露わになる。
 まあ、もちろん政治や芸能だって、局地的あるいは最後的には中身の世界であろう。しかし、通常は上っ面の世界である。戦国時代の最終的な勝者が信長ではなく家康だったというのは、その端的な実例であろう。

 政治や芸能はともかくとして、この「仲間を大事にする」、すなわち「職能が分かっていない」がパガーノへの二つ目の不満、つうか不安である。

 以上、二つが私のパガーノへの不満である。正直言って、一日でも早く更迭して欲しい。

 そもそも、私が初めてパガーノに限界を感じたのは、2014シーズンのカンファレンス決勝でペイトリオッツに敗れたあたりからである。スーパーボウルに出る出ないはともかくとして、ラックを擁する以上、当時の、つか現在でもコルツのゴールは王朝樹立である。しかしながら、パガーノは、とてもじゃないが王朝のヘッドコーチの器でないと思ったからである。

 いつだったか忘れたが、私は王朝の条件として、3つの条件を挙げている(4つだったかもしれないが、4つ目は忘れた。)。1つ目はオールプロ級のQB、2つ目はプロボウル級のLT、3つ目は時代の一歩先を行く戦術である。

 この3っつの中で、ヘッドコーチの仕事は3つ目の時代の一歩先を行く戦術作りだろうが、丸3年間見てきて、とてもじゃないが、パガーノにその能力はないと思ったからである。
 ちなみに、最近の「時代の一歩先を行く戦術」は勿論シーホークスのlegion of boom であり、また最近発見したが、アトランタの見慣れないオフェンス・デザインであろう。

 先に書いたように、ゲームプランすら間違っているパガーノに「時代の一歩先を行く戦術」の創出などとても無理であろう。

 また、わたしはかつてヘッドコーチの仕事として二つ挙げた。「選手を気分よくプレイさせる。」と「ゲーム全体、あるいはシーズン全体、更には数年先までのチームマネジメント」の二つである。後者は上述したように論外である。数年先どころか、その日のゲームプラン自体が間違っているのだから、お話にならない。

 で、前者の「選手を気分よくプレイさせる。」であるが、これは正直、外側からは何とも言えない。こういう、「仲間を大事にする」人の常として人間関係は得意、つうか、それが処世術の全てであろうから、選手受けは良い筈である。
 しかしながら、チームが負け続ければ、そういうものは自然と失われていく。スポーツチームの選手、とりわけプロスポーツのプレイヤーにとって、良いヘッドコーチとは、「自分を使ってくれるヘッドコーチ」であり、「そうして、チームを勝たせてくれるヘッドコーチ」なのだから。
 現在のNFLで最も人気のあるヘッドコーチは、おそらく全32人のヘッドコーチの中で最も人付き合いの下手そうな(いや、上手いのかもしれんけど。)ベリチックである事は自明であろう。

 という訳で、私的には、8勝8敗で終わった2015年オフにパガーノ更迭は既定路線であったのであるが、まさかの続投、同じく8勝8敗で終わった2016年オフでは、私のシナリオは「グリグソン続投パガーノ更迭」あるいは「グリグソン、パガーノ両者更迭」の二つしかなかったのであるが、まさかの三つ目のシナリオ「グリグソン更迭パガーノ続投」である。私は、パガーノの政治力を嫌というほど思い知った。やっぱり、自分の周囲をお友達で固めるのは大事やね。数は力やね。

 で、その3つ目のシナリオの結果が、2017シーズン第2週終了時点で無様な2連敗である。まあ、勿論ここから持ち直して、まさかまさかのスーパーボウル制覇、王朝樹立というシナリオも無くは無いだろうが、それでも私はパガーノ否定派です。私は自分の悪口をつらぬくタイプなのだ。なんやかんや、理屈をつけてパガーノの悪口を言い続けるだろう。絶対功績は認めない。

 でまあ、今回、パガーノの悪口を書くために、ちょっと彼の事績を調べてみたのであるが、やっぱりブッチ・デービスとの出会いはものすごく大きかったのだと思う。
 そして、これは私だけの印象かもしれないが、この両者よく似ていると思う。実直そうな人柄と、それ反して、というかそれに応じてと云うべきか、フットボール的には無能であるところ。全体1位のQBを擁しながら、ズルズルと敗北を重ねていったところ。

 このブッチ・デービスがブラウンズ暗黒時代(つか、それしかない。)の礎を築いたと云われているが、コルツの同じパターンにはまるのであるろうか。ここ最近、元ブラウンズがやたらに多いのは、その人脈がまだ生きているのであろうか。かなり不安。切除を強く求めます。

 フルネームは Charles David Pagano だそうです。ちなみに嫁さんの名前はTinaで、3人の娘さんの名前は、それぞれTara、Taylor、Toriだそうです。頭文字をそろえるのが流行ってんのな。

                            2017/9/19(火)

 2018年新年一発目の記事は、お正月らしく、コルツファン的に近年まれにみる慶事から。

 チャック・パガーノが、2017年12月31日を以って、コルツのヘッドコーチ職を解任されました。ワー、ヒューヒュー、ヤッタヤッタ、パチパチパチパチ。って馬鹿、1年遅いわ。いや、3年遅いわ。3年無駄にしたわ。

 パガーノへの不満は、上記の記事を始め、ここ最近様々な記事でぶちまけたので、もはや繰り返す必要は無いであろうが、最後に一発かましておくと、この退任時のロスター状況が彼の手腕のすべてを物語っていると思う。

 残骸である。前任者のコールドウェル退任時と比較すれば一目瞭然であろう。ラックとヒルトン以外、なんも無しである。

 ドラフトシーズン、よくブラウンズが「全ポジションがニーズ」などと揶揄されたりするが、それと状況は近しい。
 理由は簡単で、目先の実績に目を奪われ、中途半端なFAをかき集め、数年スターターを与えてリリースを繰り返してきたからである。その結果、QB以外、全ポジションがスカスカという異常な状況が完成してしまったのである。

 とりわけ、センターやMLB(ILB)のような戦術理解を深く求められるポジションすら、この6年間固定出来ていないという異常事態である。この一事を以ってしても、パガーノは、戦術なんてものはまるで理解していないというのが、よく分かる。恐るべし、ブッチ・デービス一派。

 本当に本当に、このブッチ・デービス成分はきれいさっぱり除去してもらいたい。除去できないと、ホントにブラウンズの二の舞だぞ。

 では、サヨウナラ、チャック・パガーノ。お前の人脈も何もかも、すべてまとめてカバンに詰め込んで、コルツを去っておくれ。もう二度と帰ってくんなよ。

                          2018/1/17(水)

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