インディアナポリス研究会コルツ部

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M.Ryan
コルツの顔(予定)
 スススモールニュ〜〜〜スって、もう飽きたな、このフレーズ。

 ここ数年のNFLのオフシーズン恒例行事である「QB玉突き人事」(ここ数年、コルツも毎年参加している)の結果、マット・ライアンがコルツにやってきちゃいました、パチパチパチパチ〜〜。って、もう飽きたな、このフレーズ。

 トレードによる獲得で、その内容は、

 マット・ライアン⇔2022・3巡(82位)

 だそうです。

 まあ、3巡(82位)でマット・ライアンなら大儲けではないかと思わんでもないが、ウェンツの記事で書いた、ウェンツトレードの最終的な収支が、

 2022・1巡(16位)⇔2023・変動性3巡

 で、あったので、この2023・変動性3巡を2022・3巡(82位)とほぼ同価値とみなすと、

 2022・1巡(16位)⇔マット・ライアン

 と相成った訳である。ウェンツが仲介しているので、より正確に表すと、

 2022・1巡(16位)⇔カーソン・ウェンツ⇔マット・ライアン

 といったところか。損得勘定は、正直、分からん。ウェンツ29歳・2年目とライアン37歳・1年目なら、ウェンツの方に分があるようにも感じるが、どうだろう。

 勿論、単純な実績・実力ならば、ライアンの方が上ではある。そういった意味では、2021のウェンツよりは2022のライアンの方がグレードアップはすると思う。でも、37歳。来年辞めないで〜〜〜。

 まあ、QBというポジションに関しては、ドラフト1巡上位QBに賭ける方式とFA・トレードQBに賭ける方式が、現今のNFLの二大潮流になっており、実際、ここ数年のスーパーボウルは、そういう図式でもある。

 私は、ここ数年の記事にも書いてきたとおり、「FA・トレードQB」派なのであるが、代えすぎでしょー。1年交代って、児童か。次々買い与えたオモチャに次々飽きちゃう児童か。

 まあまあ、そういうコルツの話はともかくとして、アメリカ人って、トレード好きだよね〜〜〜。NFLに限らず、他のプロスポーツでもトレードばっか、やってる。トレード中毒といって良いと思う。「トレードしないと死んじゃう病」である。

 最近の、つうか昔からかもしれないけど、あらゆるモノを投機商品的に扱うというのは、アングロ・サクソンつうか、ヤンキーの病弊、宿痾である。

 あらゆるモノを必要な時に物々交換的に入手するというのは、優れて商品的な方法だと思うけれども、あらゆるモノを土を耕し種をまいて収穫するという、自給自足的、あるいは農民的な方法も、これはこれで優れた方法だと思う。
 土を耕し、種をまき、草木を伸ばし、花を咲かせ、実を収穫する。そうして、枯れた草木は、また土に還る。これはこれで、合理的な方法だと思う。

 商人的農民的、どちらも無論、長短あるだろうけれども、アメリカのプロスポーツの世界では、もうちっと農民的方法を使っても良いと思う。トレードし過ぎ。同じメンツが5年続く事は、NFLに限らず、他のプロスポーツでもまずない。NHLは全然知らんけど。あれっと思うと、メンツ変わっとる。

 特に究極のチームスポーツであろうフットボールにおいては、「同じメンツで続ける」という利点は絶対あると思う。10年同じメンツならば、それ自体が力になると思うのだけどなあ。「ケミストリー」を超える力を生むと思う。「阿吽の呼吸」って、大きな武器になると思うのだけどなあ。アメリカ人は、そうは考えないのかしら。

 まあ、日本人は、逆に「農民的」に過ぎるけどな。

 まあまあ、そんな日米チームスポーツ論はともかくとして、マット・ライアンであるが、力的には、先にも書いた通り、ウェンツよりは1ランク上がると思う。

 ただまあ、ライアンは、ファルコンズ時代、ロディ・ホワイトやフリオ・ジョーンズ、カルヴィン・リドリー等々、レシーバ陣に恵まれていた。ゴンザレスなんかもいたしね〜。

 そういう、謂わば潤沢なレシーバー陣に囲まれて育ったライアンおぼっちゃんが、今のコルツのヘッポコレシーバー陣に耐えられるか、我慢できるかという点には、一抹どころか千抹ぐらいの不安がある。今まで、毎日ステーキだったのが、いきなり豆腐ハンバーグみたいな。あるいは、毎日納豆。いやいや、豆腐ハンバーグも納豆も、これはこれで美味いな。毎日公園の雑草ぐらいか。

 コルツレシーバー陣を食べ物に喩えると何なのかはともかくとして、頑張ってくんさい。期待してます。いや、頼むよ〜〜〜。

 取り急ぎご報告まで。いつまで経っても、「俺オールプロ」がアップできん。

 フルネームは、Matthew Thomas Ryan。

                             2022/3/27(日)

 藤浪が苦しんでいる。まあ、私は藤浪ファンでもないし、阪神ファンでもないし、アスレチックスファンでもない。また、それらのアンチでもない。がんばって。

 ただ、私が言いたいというか、思うのは、「大阪桐蔭って、こういう選手、なんか多くね。」って事である。伸び悩むっつーか、プロ入り時の期待に応えられないっつーか。

 今中はともかくとして、萩原とか背尾とか辻内とか平田とか、最近の根尾や藤原まで含めて、いまいちパッとしない。

 活躍したと云えるのは、先の今中を含めて、中村、浅村ぐらいか。森もキャッチャー失格みたいな扱いだし、西岡と中田は評価の割れるところであろう。そうそう、中田のことを、「100年に一人の逸材」と云っていた人がいたけれども、そういう人からは発言権を取り上げるべきだよね。

 また、活躍した今中、中村、浅村にしても、プロ入り時騒がれた選手では無かったし、プロ入り時騒がれて、そのまま活躍したのは、それこそ最初の数年の藤浪だけかもしれない。

 一方で、大阪桐蔭以前の雄、PL学園はというと、こちらは、逆に活躍した選手が非常にヒジョーに多い。加藤、新井あたりから始まって、金森や尾花、小早川、吉村、清原桑田、立浪、松井、福留、今江、とどめの前田に至るまで、実に多士済々である。期待通り、あるいは期待以上に活躍した選手ばかりである。省略しちゃった選手、ゴメンナサイ。

 期待通りでなかったというと、橋本、入来弟ぐらいかもしれない。その橋本、入来弟にしても、全くダメだったわけではない。また、天才・西田真ニさんみたいな人もいる。
 また、全然期待されていなかったのに、そこそこに活躍した金石みたいな選手までいる。

 勿論、宇高みたいな例もあるし、みんながみんな成功している訳でもないけどさ。

 また、PL学園で特筆すべきは、「名球会」の多さもあると思う。加藤、新井、清原、立浪、宮本、松井、福留と7人もいる(誰か忘れていたら、ゴメンナサイ。)。「名球会」だけが、プロ野球選手を計る唯一の指標ではないけれども、ひとつの目安にはなろう。

 でも、PL学園出身者の名球会員の多さは、特筆すべき事だと思う。高校は勿論のこと、大学・社会人まで含めても最多なのではないだろうか。

 単純にプロ野球選手の多さとなると、法政や早稲田、あるいは駒沢や亜細亜といった大学の方が多いとは思う。でも「名球会入り」が、こんなに多いのはPL学園だけだと思う。
 例えば、法政出身の名球会員はというと、山本、新井、稲葉の3名だけだと思う(間違ってたら、ゴメンナサイ。)。立教に至っては、未だに長嶋ひとり。

 高校で、他に複数名排出しているのは、大鉄、熊本工、広島工、習志野と愛工大名電ぐらいか。なんか忘れてたら、ゴメンナサイ。

 いずれにしても、PL学園の7名というのは突出している。

 で、話はちょっと変わるが、同じ名球会で、東北出身者(高校ではなく、地域ね。)も、意外に数は多いと思う。皆川、山田、佐々木、あと有資格者だった落合と、東北ではないが北海道の若松。5人。元々、プロ野球選手が少ない地域からにしては、「名球会入り」は案外多いと思う。まあ、厳密に統計を取ると違いのかもしれないが、印象としては、多いと感じる。

 プロ野球選手になること自体は、気候的な理由から、困難であるが、一度なってしまえば、「成功者」は多い、あるいは「成功率」は高いという事なのだろう。

 実際、私の身の周りでも、東北出身者はしっかりした人が多い。仕事の出来る人が多い。一方、ダメなのは東海地方出身者。あと、神奈川県出身者も意外とダメな人が多い。

 思いっきり、出身地差別をしてしまったけれど、これは日本のみならず、世界的な傾向でもある。一般的に、寒い地方の人はしっかりしていて、暖かい地方の人はだらしがない。故に、寒い地方の人は暖かい地方の人を馬鹿にする。軽蔑する。

 北ヨーロッパの人は南ヨーロッパの人をバカにするし、北イタリアの人は南イタリアの人をバカにする。北ドイツと南ドイツに同様の関係があるのかは知らないが、北インドと南インドには似たような関係があるし、北京と南京も同様であろう。また北米と中南米にも、同様の関係があろうし、関東出身者で沖縄県民を嫌う人は、結構いる。「グータラだ」というのである。

 南半球で同様の関係があるのかは、知らない。

 それはともかくとして、これらの要因は無論、人種や血筋では全然なく、専ら環境、この場合は、気候によるものであろう。

 寒い所というのは、当然ながら、一所懸命働かないと、農作物は育たないし、また冬を越す為には、食物を計画的に消費していかなければならない。
 ヨーロッパ、とりわけ北ヨーロッパの人々が、他地域に比べ、強い抑圧のもと、暮らしているのは、これが一因である。もしかしたら、全てかもしれない。

 一方で、暖かい地方というのは、当然ながら、農作物は、程度問題はあるにせよ、放っといても、そこそこには育つだろうし、森に入れば、木の実があり、小動物がいるだろう。海や川に行けば、魚介類があるだろう。ルーズでも暮らせるのである。

 その究極が、東南アジアや○○ネシアといった地域であろう。あの「ぐうたら」の頂点、水木しげるの愛した国々である。

 これらの国々は、「近代文明」、すなわち「ヨーロッパ文明」からは最も遅れた訳であるけれども、それが彼等にとって、「不幸」だったのかは、また別問題であろう。何の苦労もなく、食べていけるのなら、すなわち暮らしていけるのなら、こんなに幸せな事は無い。水木しげるの理想郷である。学校も〜、試験も何にもない。

 もっとも、「温かい」を通り越して「熱い」地域、赤道直下や砂漠地帯は、また話が別である。農作物は無論のこと、小動物や魚介類も、ほとんど無い。アラビア地方というのは、幸い、地政学的に「商業」に適した地域であったけれども、赤道直下は、厳しいかなあ〜。

 閑話休題。

 という訳で(どーいう訳?)、大阪桐蔭に比して、PL学園の方が、少なくともプロ野球で活躍する選手を送り出す、すなわち、それに適したプログラムを持っている、あるいは、持っていた事は間違いないであろうが、それが何であるかは、私にはよく分からない。また、それを探求する能力もヒマも義務もない。

 つかまあ、大阪桐蔭出身に限らず、最近の選手って、騒がれてプロ入りして伸び悩む選手が非常に多いよね。騒がれてプロ入りして、そのまま活躍したのって、大谷あたりが最後のような気がする。高山とか平沢とかオコエとか清宮とか中村とか吉田とか根尾とか、み〜んな、伸び悩んでいるよね。佐々木ぐらいか、順調なのは。森下や村上は、「騒がれた」って程でもないし。

 一昔前、っていうか、プロ野球の歴史的には、「騒がれた」選手っていうのは、大概活躍している。それこそ、長嶋や杉浦、村山、尾崎、堀内、田淵、山口、江川、岡田、原、清原、野茂、松井、福留、松坂、ダルビッシュ、田中等々と、「騒がれた」選手っていうのは、大概額面通り活躍するものである。まあ、力があるから、「騒がれる」訳だしね。

 勿論、穴吹みたいな、微妙な活躍で終わった選手もいるし、藤王みたいな歴史的バストもいよう。また、太田や荒木のような例もあるけれど、彼等は「騒がれ」型の性質が、上記の選手とは異なっていたので、別カテゴリーであろう。

 まあまあ、そういう多少の例外はあるにせよ、上述したように、「騒がれた」選手つーのは、大概は活躍するものである。ここ10年くらいの空振りっぷりは、ちょっと異常である。大袈裟に言えば、「過去に例のない」事態である。一昔前、政治家の間でのみ流行った言葉を使えば、「未曾有」の事態である。

 また、この10年、つうか、ここ20年くらい、すなわち松坂以来、所謂「ルーキーセンセーション」もいない。プロ野球の歴史を紐解くと、おおよそ10年に一人くらい、あるいは5年に一人くらい、所謂「ルーキーセンセーション」っていうのが出現している。長嶋、尾崎、堀内、山口、木田、清原、野茂、松坂、上原といった面々である。それも、この20年くらいパッタリである。田中もルーキーイヤーに11勝しているけれども、あれはチーム事情的なものなので、「ルーキーセンセーション」とは云えないと思う。

 プロ野球のレベルが上がったのか、アマチュアのレベルが下がったのか、はたまた、他に原因があるのか、私には分からない。また、それを探求する能力もヒマも義務もない。

 というようなここ最近の不甲斐ない日本のプロ野球のルーキーたちとは違って(比べる必然性は皆無であるが、)、マット・ライアン君はルーキーイヤーから、すくすく成長したのであった。

 でも、最後の年に、コルツと契約して、つーかトレードだけど、大失敗。一年こっきりでリリースの憂き目にあう。

 なんかもう、スマン

 スマンとしか言いようがない。コルツのオーガニゼーションを代表して、不肖私めが(オマエが代表すんな!!)、ライアン及びライアン・ファン及びアトランタ・ファンにお詫び申し上げたい。

 マット・ライアンさんの晩節を汚して(使い方間違えとる)、大変申し訳ございやんせんした。すいやせんした。ほんと、スマン

 ライアン氏は、一応、どこぞの放送局のアナリストに職を得ているらしいが、本人的には現役続行の意志マンマンみたい。

 そりゃそーよ。2022年のスタッツは4勝7敗1分けだけど、その4勝がそのまますべて、2022年のコルツの勝利数なのだから。ライアンが先発しなければ、コルツは勝てないチームだったのだから。むしろ、4勝はよくやったと見るべきだろう。

 でも、リリース。そりゃ、不完全燃焼だよね。どこかのチームのオーナー様、GM様、QBに困ったら、ライアンさんと契約してあげてください。OLとレシーバー陣が普通なら、充分結果残せます。私が保証します。

 とにかく、スマン

 マット・ライアンさんに幸あれ。

                               2023/6/10(土)
D.Leonard
マイクパフォーマンスも
出来ます。
 コルツが2018年のドラフトで2巡36位で指名した際には、私は反対とも云わぬものの、その指名順位に疑義を呈したのであるが、いざシーズンが始まれば、文句の付けようのない活躍。いまや、チームNo.1プレイヤーはラックであるものの、No.2プレイヤー、少なくとも、ディフェンスのNo.1プレイヤーになってしまった。Week11にして、もはやチームの顔である。

 そのWeek11までのスタッツはというと、

 9ゲーム出場(1ゲーム欠場)
 104タックル、5サック、4ファンブルフォース、1インターセプト、3パスディフレクト

 である。

 と、シーズン終了の数字でも何ら不思議ではないのであるが、まだシーズン中盤、あと6ゲーム残してこの数字である。ディフェンシブルーキー・オブ・ジ・イヤー一直線と言いたいところであるが、今季は他チームのディフェンシブルーキーも、なかなかに手強いので予断は許さない。運命のチャッブも9サックしとるし。

 つかまあ、ルーキーというカテゴリーを取っ払っても、結構いいとこ、すなわちディフェンシブプレイヤー・オブ・ジ・イヤーの結構いいとこに行くと思う。

 現時点での最有力は14.5サックのアーロン・ドナルドであろうが、ポジション的なものを考慮すれば、十分対抗馬に成り得ていると思う。

 ちなみのコルツの新人王というと、1999年のエッジさんまで遡らねばならず、守備の新人王となると、1985年のデューン・ビケットまで遡らねばならない。

 とまあ、賞レースの話はここまでにして、レオナルドのプレイスタイルに話を移そう。

 良いとこばかりなので、どこから話せばよいのか迷うが、まずは何と言ってもその守備範囲の広さ、所謂「サイドラインtoサイドライン」である。

 ドラフト時のスカウティングレポートで典型的な「サイドラインtoサイドライン」と評されていたけれども、まったく以ってその通り、字義通りガチ「サイドラインtoサイドライン」である。ほんとにボールキャリアのいるところ、必ずレオナルドはいる。でなきゃ、9ゲーム104タックルという数字は残せない。

 一般に、タックル数というと、数が多ければいいという事にはならない。オフェンスの弱いチーム、あるいはディフェンスの弱いチーム、すなわちディフェンス機会の多いチームのタックル数というのは自然に増えてしまう。タックル数というのは、もちろん多いということはそのプレイヤーの美点ではあるけれども、一概に褒められたものでもない。

 しかし、それはレオナルドには当てはまらない。第2週のスキンズ戦は21?9のスコアで19タックル(!!!)、第7週のビルズ戦は37−5のスコアで17タックル(!!!!!!)しているのである。これはもう、ほとんどすべてのダウンに絡んでいるといっても良い数値であろう。 

 これだけのタックル数というのは、スピードだけ、あるいは読みだけでは不可能であろう。スピードと読みを併せ持って初めて可能な数字である。
 実際、レオナルドのプレイを見ていると、闇雲にボールキャリアに突っ込んでいるだけではないというのがよく分かる。ぬるりとボールキャリアのまわりに現れる。そうしてタックルする。QBとRB、そうしてOLの動きをよく見ながらプレイしている。でなきゃ、この数字は叩き出せない。

 単純なスピードだけなら、マイルズ・ジャックの方が上であろうが、実際にボールキャリアを止めるという点ではレオナルドの方が上であろう。キークリーと同タイプである。

 そうして、そのタックル自体も技術的に素晴らしい。タックルミスがほとんどない。

 とまあ、タックルだけでも素晴らしいのであるが、レオナルドの能力はタックルだけではない。まずはファンブルフォース。ここまで4ファンブルフォースである。あとファウルで消されたのも一つあるはずだから、実質的には5だと思う。

 まあ、そのスタッツはともかくとして、私はこんなにファンブルフォースの上手いLBを見た事が無い。ファンブルフォースというと、コルツファン的には、なんといってもフリーニー・マシス・コンビであろうが、彼らのファンブルフォースが、いかにもディフェンシブエンドらしく空手チョップ式であるのに対して、こちらレオナルドは、いかにもラインバッカーらしくパンチングである。

 私はこんなにパンチングの上手いLBを見た事が無い。実に的確にショートフック、あるいはジャブを決めよる、あたかも◯◯◯のように(好きなボクサーの名前を入れよう)。私が敵OCなら、怖くてレオナルドのいる方にはプレイを出せない。でも、いるんだよね、「サイドラインtoサイドライン」だから。

 更に、このレオナルド、典型的な「サイドラインtoサイドライン」のくせに、サックまで決めよる。私の見ている限り、ブリッツを掛ければ、ほとんどサック、あるいはQBハリーである。現状のコルツは、ほとんどブリッツを掛けないので、5サックにとどまっているが、ブリッツハッピーなチームなら、ここまで10サックは計上していたであろう。

 ヨコの動きのみならず、タテの動きまで強い選手なのである。あとまあ、OLやRB、QBの動きをよく見ているので、的確にルート取りができるのであろう。しかも、ブロッカーをぶっ飛ばすパワーまである。これはブリッツでは無かったけれど、通常のランプレーでブロッカーをスティッフアーム一発で吹っ飛ばすシーンを私は見た。

 と、タックルやパスラッシュは完璧。しかし、レオナルドはそもそもドラフト時、劣化版ディオン・ジョーンズと云われていたプレイヤーである。パスカバー能力は如何。

 こちらはここまで、1インターセプト、3パスディフレクトと、数字的には伸びていないものの、少なくともタイトエンドとのマンカバーでレオナルドが敗れた記憶は私には無い。また、ゾーンカバーに関しては、よく分からん。少なくとも破綻はしていないと思う。
 まあ、敵OC、あるいは敵QBからしたら、フッカーとレオナルドのいる中央のゾーンにはボールは投げづらいであろうけど。

 あとまあ、パスプレイの際は、QBスパイをする事が多いので、カバー能力は未知数と言えば未知数ではある。

 とまあ、はっきり言って、ケチの付けようのないラインバッカーである。タックル良し、ブリッツ良し、パスカバーも多分良しで、コルツファン的な盛りもいくらか入っているであろうが、パーフェクト・ラインバッカーといって良いと思う。

 先に、ディフェンシブプレイヤー・オブ・ジ・イヤーの話をしたけれども、オールプロに選ばれても全然おかしくない選手だと思う。少なくとも、オールプロ常連のボビー・ワグナーやキークリーと比べても全然遜色ない選手だと思う。若さなどを加味すれば、レオナルドの方が彼等より上であろう。まあ、一コルツファンとしての贔屓目も否定はしないが。

 とまあ、ほとんどケチの付けるところのない選手であるが、唯一の不安材料、というか懸念材料は、数年後に控える契約更改である(気、はやっ。)。このままの調子でいったら、まず間違いなくLB史上最高額であろう。
 まあ、最高か否かはともかく、相当の高額である事は間違いあるまい。私にはすでに代理人の鼻息が聞こえている。正直、ウルサイ。

 ところが、私は皆さんもご承知の通り(って、知らないか。)、生粋のポリアン党員である。フロント7はLBよりDL派である。LBに、高額のキャップは割けない。あるいは、割きたくない。レオナルドが、同じLBでも、エッジラッシャー・タイプならともかく、根本的にILB、あるいはMLBタイプである。ポリアン党は、LBは原則使い捨てなのである。あるいは長期中型契約。

 しかも、今のコルツは、ガードとセイフティという、将来的にはともかく現時点では、フットボール的にあまり重視されていないポジションに超大物を抱えている。どうすんべ。

 まあ、レオナルド、ネルソン、フッカーのルーキー契約期間中にスーパーボウルを獲ってしまって、3人のうち1人くらいリリースというのが理想的なシナリオであろうが、如何。

 とまあ、数年後の心配を今しても仕方がないので、これから数年は安心して彼らのプレイを楽しみますか。

 フルネームは、分かりませんでした。

                             2018/11/26(月)

 結局、ルーキーイヤーは、ディフェンス新人王とオールプロ・ファーストチーム(AP)を獲得。
 でも、プロボウル投票は落選。

                              2019/3/10(日)

  ビビビビックリニュ〜〜〜〜ス。

 レオナルドが、2023年11月21日、第10週終了後のバイウィーク期間中にウェーブされちゃいました〜〜〜〜。え〜〜〜〜〜。

 まあ、今シーズンはスタッツ的にも目立ってなかったし(今季ここまで9試合で、0サック、0ファンブルフォース、0インターセプト!!!)、ハイライト映像や、私の観戦した今季唯一のコルツのゲームであるキャロライナ戦でも、「どこ行っちゃんたんかな〜。」ってくらい存在感が無かったので、経営陣コーチ陣的にも不満はあったのだろう。また、当人的にもね。

 私自身も、「ケガがちだから、思い切って、オケレーケを残すのも一つの手だな。」みたいな事を書いているので、そういった意味では、そこまでの驚きはない。どっちかつうと、ウェンツ放出の方が驚いたかもしれん。いや、こっちか。

 そういったしょーもない比較はともかくとして、このウェイブの大きな、というか唯一の要因であろうパフォーマンスの低下、それも急激な低下が、ケガによるものなのか、スキーム的なものなのか、それとも年齢的なものなのか、はたまた別に理由があるのか、それは私には全然分らない。ただまあ、経営陣コーチ陣は「回復不可」とみて、放出に踏み切ったのであろう。

 もっとも、QBやエッジラッシャーとは違って、LBは補填が最も容易なポジションなので、そのへんの心配はしていない。来ドラフトで2巡あたりを使えば十分であろう。WRと違って、レオナルド、オケレーケと、バラードに実績もあるし(トホホ、)。
 でも、こういう結果になったのを考慮すると、昨ドラフトでLBを指名しなかったのは、今季はレオナルドお試し期間にするつもりだったのかもしれない。勿論、ザイール君エースは有り得ん。

 でもまあ、レオナルド放出は驚いたなあ。テイラーやネルソンと並ぶ、現状コルツの数少ないフランチャイズプレイヤーだし、少々の不満はあっても生涯コルツだと思ってた。それくらい最初の4年間の活躍は素晴らしかった。最初の4年、あるいは5年で区切ったら、私のコルツ観戦史上ベストの選手かもしれない。ポジション的な比較の難しさはあるが、ネルソン以上だろう。マニングやエッジさんはルーキー時は知らんからねえ。

 また、私のコルツ観戦史上ベストのラインバッカーである。これは間違いない。次点は、ブラケットかな。あっ、そうそう、今度、俺オールコルツをやってみようかなあと思ってます。

 でもまあ、このレオナルドに限らず、NFL選手のはかなさは強く感じる。多くの選手が、30歳まで持たない、というか、最初の5年がキャリアベストみたいな世界だもんなあ。NBAやメジャーリーグだと三十路の選手はうじゃうじゃいるけど、NFLだと、パンター、キッカー、QBぐらいである。
 レオナルドのライバル、というかドラフト時、そのレオナルドの比較対象であったディオン・ジョーンズがパンサーズでちょろちょろしているのを見た時は、ちょっと悲しかった。

 でもまあ、その悲しさ、はかなさ故に、NFLは美しいと云えるし、その美しさ故に、私はNFLを愛してるのである。

 とまあ、ちょっと良さげな事を書いた直後に、こんな事を書くのは気が引けるのであるが、「何で売れんかったかなあ〜」。曲がりなりにも、元オールプロだし、ケガがちだけど、まだ28歳だし、なんらかの値が付いたんじゃねーの。1巡2巡とまでは云わないけど、6巡7巡くらいならトレード出来たんじゃねーの。まあ、現時点で(ウェーバー公示から4日ほど経過)、クレームは無いのであるが。

 マニングとかヒルトンの時とかにも思ったんだけど、アーセイって商売っ気ないよね。要らなくなったら、無償で捨てちゃう。メルカリどころか、ブックオフにも行かないタイプ。やはり、生まれながらの金持ちは違うな。ケチ臭い事は一切しない。これ、イーグルスなら、ヒルトンやレオナルドはともかく、マニングは商売してたよね。まあ、一応、ウェンツは商売したけど。あれは悔しすぎたんか。妙なところで、選手フレンドリー。

 あとまあ、ここ数年のレオナルドの凋落っぷりを見ていると、諸悪の根源は「シャキール」への改名、つか登録名変更だと思う。あのあたりから、全ての流れが悪くなってきているように思う。とりあへず「ダリアス」に戻したら。

 でも、この6年間、ありがとやんした。今後のご活躍をお祈りしております。シャキール、じゃなかった、ダリアス・レオナルドよ、永遠に。いや、死んでるわけじゃない。

 私のパソコンで「ダリア」とタイプすると、「ダリアス・レオナルド」と予測変換候補が出るのであるが、これももうすぐ消えてしまうなあ。悲しい。

 そのダリアスのベストプレイは、やはり何と言っても、2018シーズンのチーフスのプレイオフでの意地のフォンブルフォースからのリカバリーであろう。あれは燃えた。

 フルネームは、Darius Shaquille Leonard。やはり、Shaquilleがなあ。

                               2023/11/25(土)

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