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<1/………/11/12/13/14/15/16/17/18/19>

ROCK.
Ya-Sin

ぶる〜〜げいる
 今や、ンダマコン・スーさんを抑えて、珍名さん現役ナンバー1のロック・ヤ−シンである。もっとも、ファーストネームの「ロック」は、いわば芸名なので、反則と云えば云えなくもない。本名は、Abdurrahman Ibn Ya-Sin。たぶん、ムスリム。

 しかし、「ロック・ヤ−シン」って。完全にプロレスラーのリングネームでしょ。「やられた」と毒付いたプロレスラーも多い筈。ヒールでもベイビーフェイスでもイケる。

 実際、レスリング経験もある。いや、プロレスの方じゃないよ。

 そんな名前はともかくとして、ここ数年続いた2巡上位指名のDBとしては、ようやっとの成功例。クインシー・ウィルソンとかT.J.グリーンとかジュオン・スミスとか死屍累々の屍を超えての、ようやっとの成功例である。まあ、マリク・フッカーをどう見るかはともかく。

 もっとも、死屍累々といっても、これは彼等プレイヤーの責任では全然なく、完全にパガーノの責任、つか罪である。彼等も上位指名されるぐらいだから、才能はあった筈である。その才能に活躍の場を与えなかったのは、パガーノの罪である。

 しかも、死屍累々はDB陣のみならず、ディフェンス全体。パガーノ解任後3年で、パガーノ時代のディフェンス選手は現ロースターに皆無という惨状である。何やってたんだか。

 そんなパガーノのアホコーチ振りはともかくとして、ロック・ヤ−シンである。入団以来、この2年間で、ほぼ全試合に出場しているので、「成功例」の筈であるが、その実力は、正直、私には分からない。結論が出せん。つか、CBは分からん。

 私もNFL観戦歴10年以上になるが、一番分からない、というか、全く分からないのが、このCBである。だって、テレビに映らないのだもの。同じCBでも、ニッケルだったら、その良し悪しは、いくらか判断できるのであるが、アウトサイドのCBは、正直全く分からん。マスコミの評価を鵜呑みにするしかない。

 「CBとOLは失敗した時しか、クローズアップされない。」とは、よく云われるが、OLはまだ分かる。ちっちゃいながらも、常時画面には映っているから。でも、CBは全然映らないんだもの。全く分からん。まあ、パスが通ったりインターセプトしたりした時には、画面には映るが、普段何しているかは、全く分からん。

 そういった意味では、対面のWRも同様だけど、WRはルートランニングやレシービング・フォーム、RACなどで、良し悪しを判断できる。しかし、アウトサイドのCBだけは、何が何だかさっぱり分からん。強いて挙げれば、タックルの良し悪しぐらいか。CBのメインの業務であるところのパスカバーの巧拙に関しては、全く分からん。

 「CBが画面に映らない時は、良い仕事をしている証拠だ。」とも云われるが、それを信じるしかない。「便りの無いのは良い便り」って奴である。

 ちなみに、QBは観戦歴5年目ぐらいで、いろんな事が分かった気がしてきたが、最近になって、分からなくなってきた。後退したというか、出発地点より後ろに下がっている気さえする。結果を出したティム・ティーボーに何故チャンスが与えられないのか。全体10位だったジョシュ・ローゼンに何故十分なチャンスが与えられないのか。10年近くスターターを張ってきたアンディ・ダルトンに何故スターターが与えられないのか。分からぬ事ばかりである。クォーターバック、謎のポジションである。とりわけ、アメリカ社会におけるクォーターバック、謎の地位である。

 閑話休題。つー訳で、ヤ−シンの選手としての評価は私には出来ないので、今後のヤ−シンについてもよく分からん。DB陣はウジャウジャしとるし、キャップヒットも今後はきつくなると思うので、ルーキー契約終了後サヨウナラも有り得るだろう。もちろん、再契約なら、それはそれで良し。

 ちなみに、顔はマックとかテイラーに似ている。男前。もしかして、バラードのタイプ。肉体関係あるんか〜〜〜い。

 お粗末様でした。
 
                          2021/5/19(水)

 今年の冬はえらい寒くて、何も出来なかった。ずっと布団の中にいた。それが最近、ようやく暖かくなってきて、亀やカエルの如く、いろいろなことを再開し始めている。幸い、私はコタツを持っていないのであるが、コタツがあったら、今年の冬は死んでたな。所謂「コタツ死」である。コタツは兵器。殺人兵器。

 まあまあ、そんなコタツ論はともかく、ロック様がトレードされちゃいました。内容は、

 ヤ=シン⇔ンガコエ(レイダース)

 と、NFLでは珍しい、選手との1対1トレードである。コルツでは、「ブリセット⇔ドーセット」以来かな。

 しかし、「ヤ=シン⇔ンガコエ」って、どこの国の人事か、よく分からんな。

 国籍はともかくとして、ヤ=シンは来オフ(2023)で契約切れだし、パフォーマンスが問題視されているような記事を読んだような読まないようなだったし、DB陣もウジャウジャいるしで、リリースもあるかな〜、と思っていたら、ホントにいきなりトレードされちゃいました。

 上にも書いているように、テレビ観戦のみの私にはアウトサイドのCBのパフォーマンスは最も分かりにくいものなので、ヤ=シンの良し悪しは正直分からん。
 ただまあ、この3年間ガッツリ試合にも出場しているし、最後にエッジラッシャーに進化(?)したし、2巡34位指名のCBとして、私的には全然不満はない。むしろ感謝したいぐらいである。

 名前的にも顔的にもレイダースっぽい感じなので、ブラック&シルバーで大暴れしてもらいたい。

          インディアンスの開幕がすっげー楽しみ。2022/3/27(日)
M.Hooker
サスペンスな男
 恥ずかしながら、今回初めて知ったのであるが、ルーキー契約の5年目オプションって、3年目終了時点で発行するのな。すっかり、4年目終了時点だと思ってた。

 いや、でも、普通そう思うでしょう。何故に3年目終了時点なの。理由が良く分からない。1年かけてタンパリングしてこいって事か。チーム、プレイヤー双方ともにメリットが良く分からん。代理人サイドのゴリ押し制度か。

 しかし、とりあえず5年目の契約はしないと宣告された状況での4年目のプレイって、どんな心境なんやろ。「来年、大型契約勝ち取ってやる。」って、燃えに燃えてプレイするのか、「どうせチームは僕を必要としていないんだ。」って、やさぐれてプレイすんのか。難しいところではある。いずれにしても、サスペンスフルな心境下でのプレイとなると思う。まあ、NFLプレイヤーに限らず、プロスポーツ選手なんて、どんな契約下であれ、結局のところ、1年ごと、あるいは1試合ごとの勝負なので、最終的には同じとも云えなくはないが、謎な制度ではある。

 さて、そのサスペンスフルな状況下でNFL4年目のシーズンを送るマリック・フッカーであるが、まず、ドラフト時の状況つうか、私の事情から説明していきたい。

 フッカーのドラフト時、つまり2017年ドラフトであるが、他の記事でも散々書いたが、私は、私の人生において最も忙しい半年間の最中であり、NFLドラフトにかまっている暇はなかった。また、当時、パガーノのやる事なす事にウンザリしきっていた時期でもあったので、NFL、つうかコルツ自体への興味も低下していた。

 そういう訳で、2017ドラフトについての記事は書いていないのであるが、それでも、ドラフトガイド誌は買っていたし、ドラフトもリアルタイムでは追っていなかったが、結果は直後に観た。

 当時のスカウティングレポートのフッカー評はというと、要するに、エド・リードの再来である。とにかく、比較対象は、エド・リード、エド・リード、エド・リード、とエド・リード一色だったので、凄い奴だなあと思いながら、ドラフト研究(つう程のもんでもないが、)していたら、豈図らんや、コルツ入りである。前年2巡で指名したT.J.グリーンと被るのではと思わない事も無いのであったが、パガーノのやる事にいちいち腹を立てていても時間の無駄なので、そこは軽くスルーした。ポスト・パガーノ時代に活躍してくれればいい、ぐらいの気持ちである。

 ちなみに、順位は全体15位、フリークという意味では、当時ドラフトで最も騒がれたプレイヤーであったが、セイフティというポジションもあってか、結局、順位は15位に落ち着いた。
 一方で、同じセイフティのライバルであったジャマール・アダムスは全体6位でジェッツが指名。まあ、どのポジションでも同じような事がいえるが、2月3月ぐらいの段階では、運動能力突出型に人気が集まるが、ドラフトが近づくにつれて、実戦型の人気、つうか評価がじわじわと高まっていき、最終的には、実戦型の方が上位で指名されるという典型的なパターンである。まあ、6位でセイフティを指名するジェッツもどうかと思わん事もないが。

 つう経緯で、コルツ入りしたフッカーであるが、その後のプレイ振りはというと、まず、とりあえず、はっきり云えるのは、とにかく守備範囲はとにかく広いという事である。セイフティなのに、サイドラインtoサイドラインつう感じである。最近は、他のチームのゲームをあまり見ていないので、断言はしかねるが、シングルハイでプレイできる、現状NFL唯一のプレイヤーだと思う。確かに、こと守備範囲に限っては、エド・リードに匹敵する、というか、それ以上かもしれない。

 ただ、それ以外の能力はというと、エド・リードと比べると、「著しく劣る」と結論せざる得ないであろう。もっとも、エド・リードの場合は、パスカバーは勿論のこと、タックル良し、ブリッツも出来て、リターンも出来て、なおかつ強力なボイスリーダーでもあったのだから、比較するのは酷というものであろう。

 その生涯スタッツはというと、タックル数は、カウント方法が違うのか、各メディアでばらつきがあるので省くが、キャリア12年間で、64インターセプト(!!!)、11ファンブルフォース、13リカバー、6サックのスーパーセイフティである。2000年代ベストは言うまでもないが、まあ、私はそれ以前は詳しくないので、断言しかねるが、オールタイムでベスト級のセイフティである。

 ちなみに、同時代同地区のライバルだったトロイ・ポラマルは、同じく12年間のキャリアで、32インターセプト、14ファンブルフォース、7リカバー、12サックである。ポジションが同じセイフティとはいえ、ストロング・セイフティとフリー・セイフティという事で微妙な違いもあるし、プレイスタイル的にも微妙に異なるが、スタッツ的にはエド・リードの判定勝ちといったところであろう。

 まあ、フッカーがこのエド・リード・クラスかというと、それはさすがに厳しいと云わざる得ないが、ただ少なくとも、先にも書いた通り、守備範囲に関してはエド・リード級だと思う。また、ハンドも、エド・リード級とまでは云わないが、十分及第点だと思う。もっとも、その守備範囲の広さがカバー2にパーフェクトフィットしているかというと、微妙ではあるが。

 ちなみに、ドラフト時、フッカーの欠点として各スカウティングレポートに必ず挙げられていたのは2点あって、ひとつは「マンカバー経験がない事」、もうひとつは「スターター経験は1年のみ」のふたつであった。

 一つ目のマンカバー経験に関しては、現状のコルツは基本カバー2なので、何とも言えぬ。二つ目の経験不足に関しては、地球の裏側から液晶画面を通して見る限り、私に不満はない。

 なので、この二つのドラフト時に指摘されていた欠点に関しては、少なくとも、コルトとしては問題ないと思う。

 というより、フッカーの、コルトとしての最大の欠点はというと、コルツファンなら皆知る通り、「ケガが多い」、これに尽きるであろう。

 この3年間で出場34ゲーム、フル出場したシーズン無し。ちなみに、わたくし個人的に最も痛かったのは、2018シーズンのプレイオフのチーフス戦である。この試合、フッカーがいれば、勝てたとは云わないが、もう少し良いゲームが出来たと思う。このゲームに、フッカーが出場していたら、そうして勝てていたら、極端に云えば、ラックのキャリア、コルツの現在も違ったモノになっていたのではないかと思わん事もない。そうして、フッカーの5年目オプションも。

 ケガの多いセイフティと云えば、コルツファンなら、誰もが、あのボブ・サンダースを思い出すであろうが、フッカーもスーパーボウル制覇派に導いてくれればなあ。また、フル出場したシーズンにディフェンシブプレイヤー・オブ・ザ・イヤー獲ってくれればなあ〜。って、過去形を使えばよいのか、未来形を使えばよいのか、よく分からん。

 この「ケガの多さ」と、もうひとつ、「その守備範囲の広さが、コルツの現状のディフェンススキームであるカバー2に合っていない、というか、そこまでの守備範囲をセイフティに要求していない。」という、この2点が、5年目オプション却下の2大要因であろうと、巷間云われているし、私もそう思う。

 実際、フッカーがFA市場に出てしまうと、シングルハイをどうしても必要としているチームとの現ナマ上積み合戦になったら、まず勝ち目はないであろうし、勝つ気もないであろう。そう考えてみると、4年目放出も5年目放出も大差ないとは思う。

 まあ、もしかしたら、この4年目中に再契約を考えているのかもしれないが(ルール上、可能かどうかは知らんが、)、その辺に関しては、地球の裏側で暮らす情報過疎の私には何とも言いようがない。

 ただ、以前もどこかで書いたが、コルツにとっては、現状、ネルソンと並んで、たった二人の貴重なフリークであることは確かなので、スキーム無視、利害無視で再契約してもらいたいという気持ちもある。

 まあ、なんつーか、ファン的にも痛し痒しのプレイヤーではある。

 さて、ここで話はちょいと変わるが、このフッカーの出身校は、ご存じオハイオ・ステイトである。私は、かつて、どこかで書いたが、このオハイオ・ステイトとコルツは相性が悪い。

 キナ臭い匂いの元祖は、2007年ドラフトのオハイオ・ステイト三人衆で、1位のアンソニー・ゴンザレスを始め、クイン・ピッコク、ロイ・ホールと3人ともにバストであった。ピッコクに至っては、未確認情報ではあるが、「テレビゲーム(おそらくMADDENかNCAA)に集中したくて、引退(しかも、ルーキーイヤー終了後)」という、およそ耳を疑うような理由のバストっぷりである。
 その後、2014年のジャック・メーホートは、これは本人の責任とは言い難いが、パガーノの出鱈目な起用と、それに由来した、つう訳でもないが、ケガによる早期引退。

 で、彼等に続くのが、このマリック・フッカーとタイクゥワン・ルイス、パリス・キャンベルである。この3者は完全な結論は出ていないが、やはりキナ臭い。
 ちなみに、2007年以前となると、マイク・ドスとベン・ハートソックのう〜むな二人である。

 ことほど左様に、オハイオ・ステイト出身のコルツは成功例が皆無なのであるが、まあ、だからといって、オハイオ・ステイトのプログラムを否定するつもりは全く無い。偶然だとは思う。

 ただ、ちょいと思うのは、私がNFLに親しんだ過去15年間で、代表的なNFL選手予備校というと、このオハイオ・ステイトとUSC、アラバマの3校だと思う。私がNFLを見始めた15年前はUSCが全盛期で、うじゃうじゃNFL選手を輩出していた。その後、USCと入れ替わるようにアラバマが台頭し、オハイオ・ステイトは15年間一貫して、NFLプレイヤーを安定供給しているといった感じであろう。調べた訳では無いが、この15年間のNFLプレイヤー輩出数トップ3はこの三校で間違いないと思う。

 ただ、この3校出身の選手、これはあくまで私の印象であるけれど、ドラフト時の騒がれ具合に比して、NFL選手としての活躍はイマイチといった印象が強い。さすがに、スタータークラスは多いであろうが、オールプロや殿堂入りクラスは少ないように思う。

 仮に、オール・ディケイド、あるいはオール15年間みたいな選手を挙げてみると、この3校出身者はほとんどいないのではないだろうか。
 QBはブレイディかアーロン・ロジャースだろうし、RBは総合力ならトムリンソン、走りだけならエイドリアン・ピーターソンであろう。WRは、ランディ・モスは、ちょっと時期がずれるかもしれないが、モスを除くと、カルヴィン・ジョンソン、ウェス・ウェルカー、アントニオ・ブラウンあたりであろう。TEは、ゴンズかゲイツであろうし、LTは、アラバマが連綿と上位指名LTを輩出しているけれど、ベストはやっぱりジョー・トーマスという事になるであろう。Cのニック・マンゴールドとライアン・カリルあたりが、ようやっと3校出身のオール・ディケイド候補といったところであろう。
 ディフェンスは、面倒くさいので省くが、ボサ兄弟が、これからどこまで食い込むかといったところか。あっ、前出したポラマルが、これはオール15年間、あるいはオール15年間級のストロング・セイフティであろう。

 てな具合で、この3校出身者は結構微妙な感じが多い。今、ウィキで軽く調べてみたが、私の印象は裏打ちされた感は強い。なんつーか、死屍累々。出世頭はフリオ・ジョーンズあたりかなあ。バスト軍団は、我らがトレント・リチャードソン以下、枚挙に暇がない。ディー・ミリナーなんかも、ドラフト時は今後10年のNFLの代表的なCBになると思ったんだが、結果はスカ。アラバマ出身者らしく、ご機嫌斜め的にNFLを退場していった。

 まあでも、ここ5年くらいのオハイオ・ステイト、そのジョーイ・ボサ、エジキール・エリオットあたりからは頑張っているかな。

 ちなみに、私がNFLを見始めた頃、最大最高のプロスペクトはレジー・ブッシュであり、私も無邪気だったので、スカウティングレポートを盲信し、バリー・サンダースみたいなスーパースターになっていくのかなあと期待していたら、結果的には、皆さんご承知の通り、結構微妙なキャリア。まあ、バストでは無かったろうが、ドラフト時の期待値は、大きく下回ったかなあ〜?。

 この有力校出身者が、プロで活躍できない理由として、よく挙げられているのが、まあ要するに、「チームメイトに恵まれているので、スタッツは割増し気味。」という指摘である。私は、かつては、そんな事ないんじゃないかなと思っていたのであるが、こうしたあからさまな結果を見ると、やはり、この見解を首肯せざるえない。

 ちなみに、他のスポーツではどうかというと、例えば日本のプロ野球だと、かつてはPL学園、今は大阪桐蔭がプロ野球選手予備校の新旧2大トップであろうが、この両校の出身者は、プロでもやっぱり額面通り活躍している。ベストナインや殿堂入り級も多い。

 また、NBAに目を向けると、ケンタッキーやノースカロライナ、デュークといったあたりがNBAプレイヤー予備校であろうが、こちらもやっぱり、額面通りそのまま活躍している。ファーストチームはともかく(どうしても一握りの選手に独占されがち)、オールスターや殿堂入り級も多い。

 このへんが、比較的個人競技に近い野球やバスケットボールと、究極のチームスポーツと云われるフットボールとの違いとも云えなくはない。

 ただ、ちなみに、同じNFL選手予備校であるものの、USC以前の覇者、すなわち2000年前後のマイアミは、こちらは、そのまま額面通り活躍している選手が多い。我らがエジャリン・ジェームス、レジー・ウェインを始め、先に紹介したエド・リード、サンタナ・モス、ジェレミー・ショッキ―、アンドレ・ジョンソン、クリントン・ポーティス、ジョナサン・ヴィルマ、ヴィンス・ウィルフォーク、ウィリー・マゲイヒー、フランク・ゴア、変わり種ではデヴィン・へスターと枚挙に暇がない。あと、微妙かもしれないが、ケレン・ウィンスロー・ジュニアなどもいる。あんま言いたくないが、ブッチ・デービスのプログラムが優れていたという事であろう。

 昔、ハリケーンズのドキュメントかなんかで、誰だったかは忘れたが、こんな事を言っていたのを思い出す。「このチームは史上最強だぜ。なにしろ、ヴィンス・ウィルフォーク、クリントン・ポーティス、ケレン・ウィンスローが控えだからな。」。そういうチームが当時のマイアミ大だった訳である。

 閑話休題。てな感じで、フッカーの紹介は終わりにするが、正直、この記事を書いている間も、カットやトレードがないかとドキドキしている。宙ぶらりんな気持ちで書いている。得意のジェッツ入りか。一応、現コルツの項目に置いたが、速攻、元コルツになるかもしれない。

              やっぱ、麦茶は美味い。2020/6/7(日)

 上の記事を書いたのが2020年6月なのであるが、その後のフッカーの顛末はというと、その2020シーズンは開幕2戦目で得意のケガ、そのままシーズンアウト、代役のルーキー、ブラックモンが大活躍&スターターゲット。という訳で、予想通りというか、予定通りというか、2020シーズン終了後、お払い箱、もといリリース。まっ、当然だよね、5年目オプション提示してない訳だし。

 ただまあ、言うても2017ドラフトの目玉の一人だったので、所属先はあっさり見つかるかなと思っていたが、ドラフト前どころか、ドラフト後でも、なかなか決まらず、2021年の7月27日、すなわちキャンプ直前に至って、ようやくカウボーイズと1年92万ドルの屈辱サイン。マーロン・マックですら、1年200万ドルだからね〜。

 私は、これもキャンプ中にカットされて、お安くコルツに帰って来るかなと思わん事もなかったので、2021シーズンは丸々現コルツの項目にフッカーを置いていたのであるが、結局コルツ復帰は無し。2021シーズンは丸々カウボーイとして過ごした。

 そりゃそうだよね、5年目オプション提示しないチームと、どの面下げて契約すんだって話だよ。コルツと契約するくらいだったら、引退を選ぶであろう。

 ただまあ、コルツファン的には、2021シーズンは、結果的には、ブラックモンがほぼシーズン丸々アウトみたいなもんで、その後釜が何とセンサボー。お安くバックアップ契約していたら、まさしくお買い得だったと云えよう。フッカー的にも、先発復帰の目もあったろうしね。

 で、カウボーイとして送った2021のフッカーの成績はというと、「15ゲーム出場、3ゲーム先発、28タックル、1インターセプト」というまずまずのもの。まあ、元々はドラフトの目玉だったぐらいの選手であるから、ケガさえしなければ、このくらいの数字は叩き出すよね。スペシャルチーマーで収まる器じゃない。

 で、この数字が認められてか、ダラスと2年700万ドルで契約延長。スターター待遇かな。逃した魚は大きい、いや中ぐらいかな。

 とりあえず、ケガしないよーに。あなたは、ケガさえしなければ、出来る子なんですから。

                           2022/4/6(水)
M.Eberflus
日曜日のお父さん
 ライク体制になって変わった事は多々あるが、最も劇的に改善されたのがディフェンスである。パガーノ時代は、そもそも誰がスターターかもよく分からない有様だったのが、ライク体制になってから、FA、トレード、ドラフト等々獲得する選手は次々当たり、レオナルド、バックナーのようなオールプロ級の選手まで抱えられるようになった。目出度い限りである。

 このバックナー、レオナルドのみならず、クサヴィエ・ローズやブラックモン、ウィリス、オケレーケ等々、ライク体制以後獲得した選手は当たりばっかりで、ライク体制以前に獲得したムーア2世やウォーカーあたりも、獲得時以上の評価を獲得している(ややこしい言い方)。

 まあ、当たり前ちゃあ当たり前であるが、自身が採用するスキームに合った選手を獲得あるいは指導している証拠である。パガーノは、この当たり前過ぎる事が出来ていなかったのだから、何をか況やである。

 パガーノの悪口は、もうさすがに書き飽きているのであるが、今のコルツについて語ると、中国の史書ではないが、どうしても前任者の悪口になってしまう。致し方あるまい。罪はパガーノにある。

 あと、パスラッシャーに関しては、パガーノ時代同様、人材を欠いているが、このポジションは、スカウティングやコーチングというよりは、ドラフト1巡上位指名権や幸甚がないと、どうにもならないところがあるので、ここは責められない。

 さて、その大幅に改善されたディフェンスの責任者が、このマット・エバーフェルズである。もしかしたら、真の功労者が他にいるのかもしれないが、表面上、あるいは公式的には、ライク体制以後、一貫してディフェンシブ・コーディネーターを務めているエバーフェルズが、その功労者といってよいであろう。地球の裏側からテレビ画面を通してしかコルツを見る事の出来ない私には、そう取るより他はない。ご苦労さんです。

 その功績が認められてか、今オフ、他球団からのヘッドコーチの話もあったらしいが、すべて断り、コルツ留任。コルツファンは、ホッと胸をなでおろした。ぶっちゃけ、抜けられると痛いのは、ライクよりエバーフェルズの方かもしれない。ライクも痛いけどね。ちなみに、OCのシリアーニはイーグルスへと去った。いや、別にいいけどさ。

 つー訳で、守備コーチとしては、コルツ内外からも評価は高いのであるが、サイドラインだと、あんまり目立たない。なんつーか、オーラが無い。レックス・ライアン的なオラオラ感が無い。まあ、そんなもん、いらねーけどさ。正直、サイドラインでの姿は完全に「日曜日のお父さん」である。「運動会か!!」と突っ込みたくなるくらいである。着こなしの悪さは、あの御大ベリチックといい勝負であろう。

 ホントはもっと「日曜日のお父さん」的な画像が欲しかったのであるが、いまいち良いのが見つからなかった、これで堪忍な。ちなみに、「エバーフェルズ」で画像検索すると、「Dance Dad」というタイトルの娘さんとの画像が多く見つかる。

 ちなみに、つー訳でもないが、このエバーフェルズ、元々は、あのジョシュ・マクダニエルが連れてきたコーチであり、ライクとは何の面識もなかったらしい。普通に考えたら、マクダニエルとともにコルツを去っても、全然おかしくは無いのであるが、なぜかそのままコルツに居残り、現在に至っている。
 このオフ、ヘッドコーチ職を全部断った事とも考え合わせると、余程コルツに居たいのか。それとも、インディアナ州に居たいのか。高校生大学生ぐらいの娘さんがいたら、都会の学校に行かせるよりは、インディアナ州の高校やインディアナ大学やパデュー大学に行かせたいという気持ちも分からんではないが、謎のコルツ愛ではある。

 経歴的には、大学はトレド大学でラインバッカーをしており、卒業後は、そのまま同大学に居残り、コーチ職を始め、その後、ミズーリ大学、ブラウンズ、カウボーイズと流転している。大学時代のコーチにニック・セイバンがいるので、そういう人脈である。ベリチック閥、大きく云えば、パーセルズ閥である。なのに、何故かカバー2。地味に謎の多い男ではある。ちなみに、イーグルスに去ったシリアーニは、完全にポリアン閥。

 娘さんが社会人になるまで(いや、知らんけどさ。)、コルツに居座りそうなので、お願いしやっす。

 フルネームは、Matt Eberflus。

                           2021/7/14(水)

 ヤクルトの快進撃が続いている(現在、コロナ休暇中だけど。しかし、いつまでやってんのかね。)。その強さを90年代のヤクルトと比較する声もあるが、私には、むしろ、その圧倒的な投手力で、どういう展開でも勝てた’89年’90年の巨人と重なる。

 ただ、’89年’90年の巨人が先発投手中心の投手力だったのに対し、現在のヤクルトはリリーフ投手中心の投手力であるというのは、現代的というべきか、それとも、リリーフ専任出身の高津監督の特徴というべきか。

 ちなみに、90年代の所謂「野村ヤクルト」というのは、かなり特殊なチームで、近いタイプのチームは、先にも後にも、あまり無い。

 例えば、一般的に強いチームというのは、メンバー、とりわけスターターが打順・守備位置ともに固定されているものだけれど、この時期のヤクルトは、結構メンツが変わっている。90年代の10年間で変わらなかったのは、池山、古田、飯田、土橋ぐらいである。しかも、この4人も、ケガ等々で、フルに10年間出場していた訳では無い。

 ピッチャーに至っては、一人もいない。強いて云えば、石井、高津ぐらいか。

 こういう、選手非固定で黄金時代を築いたチームは、他にないと思う。珍しいと思う。最近のソフトバンク・ホークスがちょっと近いかな。

 また、劇的なゲーム、印象的なゲーム、語り草になるようなゲームが多いのも、この時期の所謂「野村ヤクルト」の特徴だったと思う。

 まあ、なんつーか、戦力的能力的に圧倒するというよりは、いろんな意味で、ギリギリで勝とうとするのが、「野村ヤクルト」つーか、野村監督のチームの特徴ではあったろう。良かれ悪しかれね。

 話を「高津ヤクルト」に戻す。こういう強力投手陣を武器に戦うチームは、過去にもたくさんあったけれども、この高津ヤクルト投手陣の特徴は75点ぐらいのピッチャーが20人くらいいるという点であろう。

 過去の強力投手陣というのは、だいたい95点90点ぐらいのピッチャーが3,4人、85点80点ぐらいのピッチャーが3,4人いて、その7,8人で構成されていたケースが多い。
 ところが、この高津ヤクルトの投手陣は、そういう感じではない。75点ぐらいのピッチャーが次から次へと出てくるといった印象である。所謂「ビハインド組」のピッチャーも「リード組」のピッチャーに比して、見劣りがしない。

 それゆえ、この「投手王国」には所謂「顔」がいない。過去の「投手王国」には所謂「顔」がいた。’89年’90年の巨人だったら、斎藤槇原桑田であり、80年代のカープだったら、北別府大野川口であり、00年代の中日だったら、岩瀬浅尾川上、という風にパッと思いつく名前と顔がある。西武だったら、工藤渡辺郭泰源とかね。

 でも、今のヤクルト投手王国に、そういう名前や顔はない。石川をどう見るかは微妙なところだけど、少なくとも、現ヤクルト投手陣の「エース」ではない。また、小川も微妙なところだし、強いて挙げれば、高橋だろうが、将来的にはともかく、現時点では、まだ「顔」には至っていないだろう。で、奥川は、ほぼ全休(昨年、さぞかし「酷使」されたんでしょうね、酷使派の皆さん。)。また、クローザーのマクガフに至っても、どう考えても「歴史に名を残す」というレベルでは無い。つかまあ、私が監督だったら、起用しないレベル。

 つー訳で、こういう謂わば「質より量」的な投手王国というのは、非常に珍しいと思う。というか、史上初めてかもしれない。所謂「名将」「名監督」のひとつの条件として、「時代の一歩先を行く戦略戦術」というのがあるが、この「質より量的投手王国」というのが、これからのプロ野球のスタンダードになるならば、高津は「名監督」の資格を得たと思う。

 ちなみに、こういう謂わば「質より量」的投手陣であるが、私も大昔考えたことがある。

 私の方は、今の高津より、もっと進歩的、つうか、もっと過激で、ピッチャーは原則3イニングぐらいで交代させちゃうのである。要するに、打者一回りを目安に交代である。で、理想的には3人、あるいは、打たれたら、4,5人くらいで、1試合をまかなうのである。全て、「中継ぎ」みたいなイメージである。今の「オープナー」みたいな感じかな。「オープナー」だけで1シーズン乗り切るのである。

 つか、この考え方をより進めて、原則1イニングで交代でも良いと思う。所謂「回またぎ」を否定する声は多いのだから、それをより推し進めて、全員、「回またぎ」はさせないのである。

 つか、まあ、更に、この考えを推し進めて、ロースターに制限が無いのならば、1球交代が理想のピッチャーローテーションと云えよう。これをされたら、バッターはほとんど打てないと思う。ただ、1試合130人くらいのピッチャーが必要になるけれどな。

 更に、この考えを推し進めて、「1球交代即引退」にしちゃったら、バッターはますます打てなくなるだろう。初見のピッチャーを、その1球のみで打つというのは、バッターにとっては難事だと思う。球速が時速100キロ前後だったら、まだ対応できるかもしれないが、時速130キロ以上になると、初見の1球目だけでは、なかなか厳しいだろう。

 そうして、この1球が、カーブなりフォークなり、もしも変化球だったら、バッターはほぼ打てないと思う。毎試合ノーヒットノーランとか、それに近い結果になると思う。

 まあ、1シーズン乗り切るためには、およそ130人×143試合、すなわち18590人のピッチャーが必要になってしまうが。まあでも、集めれば集まりそうな数字ではある。そこそこのピッチャー経験のある人、それくらいいるでしょう。12球団だと、およそ22万人。いるっちゃあ、いるか。いや、いないか。

 1球千円だと、なり手は少ないだろうが、1球1万円だったら、そこそこ集まると思う。んで、1試合130万円。かなり安上がりな投手陣が出来上がると思う。メジャーリーグなんて、1試合1億円のピッチャーがいるからね〜。
 
 まあ、試合時間は、プロとしての興行が不可能なくらい、かかるだろうけど。もう「間延び」とか、そういうレベルじゃないだろう。

 そんな冗談はともかくとして、ピッチャーの投げる球数やイニング数を減らしていくというのは、未来永劫かはともかく、これから10年くらいは続くトレンドではあろう。

 実際、ピッチャーが打たれる理由は色々あるだろうけど、そのひとつは「二回り目三回り目」である。要するに、バッターが二打席目三打席目の方が、より打てるようになるからである。「先発」失格で「中継ぎ」に回る理由の多くはこれである。所謂「二回り目になると打たれる」である。

 「いやいや、かつての江川のように、7回8回から本領を発揮するピッチャーもいるではないか。」と反論する向きもあろうが、彼等は「7回8回から本領を発揮する」のではなく、7回8回までは「手抜き」と云ったら、言葉が悪いが、完投するために、「7回8回まで力をセーブしている」だけである。

 それが証拠に、江夏や江川の「連続奪三振」はオールスターゲームで達成されている。3回しか投げないと、初めから決まっているからである。江夏や江川クラスのピッチャーが3イニング限定なら、オールスター相手でも、それが出来ちゃうのである。

 そういう訳で、パフォーマンスという観点からも、ピッチャーの投げる球数やイニング数を減らしていくというのは、これから、しばらくトレンドにはなろう。

 ただまあ、力のあるピッチャー、それこそ95点90点のピッチャーは不満を漏らすかもしれない。銭にならないからである。金田正一だったら、おおいに不満を漏らす、つか、爆発するだろう。
 実際、昨季のヤクルトは、優勝しながら、二桁勝利投手がいなかった訳であるし。金田だったら、「ワシはもっと投げられる。もっと銭を稼げる。」といって、即退団しているであろう。

 まあ、ゆとり世代に、そんなピッチャーはいないか。甲子園にも2試合連続完全試合にも興味の無いピッチャーがいる訳だからね。生活に困らないくらいの給料を得て、楽しく野球を出来れば、いいか。

 で、話をちょっと変えるが、今のヤクルト投手陣のひとつの特徴として、だいたいみんな同じ投げ方をしているというか、要するに「ボールの回転数」を意識した投げ方をしているというのがあると思う。「ボールの回転数」の是非はともかくとして、これはコーチングが機能している事の証左であろう。

 かつて、00年代のロッテが、やはり皆同じような投げ方をしていた。要するに「球離れの遅い投げ方」である。清水とか両小林とか渡辺とか、明らかに「球離れの遅い」ピッチャーを集めていた。これは、コーチングというか、スカウティングだろうけど、選手の獲得や指導に一定の方針を持つのは良いことである。少なくとも、コーチやスカウトが真面目に仕事をしている証左である。まあ、コルツのWR事情みたいに、その方針自体が間違っていると、壊滅的になるが。

 という訳で、投手陣には「顔」のいないヤクルトであるが、打撃陣の「顔」は、申す迄も無く、村上である。

 早くも、三冠王の声も上がっているが、それはともかくとして、高卒5年間で、こんなに打ったバッターは、それこそ、清原以来ではないだろうか。さすがに、清原の最初の5年間での163本塁打は抜けないだろうけれども、それに匹敵する活躍ではある。

 つかまあ、「高卒」という縛りを解いても、入団5年間で、こんなに打った選手は多くないであろう。それこそ、中西とか長嶋とか豊田とか張本とか。長嶋以外は高卒だけど。大卒組である田淵や有藤、原、高橋由伸と比べても遜色はない。

 その村上、早くも「868号を抜ける」という声も上がっているが、さすがに、それはどうだろう。王や野村、更にはハンク・アーロンが偉大なのは、彼等は30才を過ぎても、20代と変わらず、とまでは云わないが、20代の8割9割の成績が残せていた点である。残せるだけの技術や知識を持っていたという点である。

 先に挙げた清原や長嶋といった、20代の頃、好成績を残した選手の多くは、三十路を迎えると、勤続疲労やらケガやら年齢的な衰えやらで、どうしても20代の時と同様の成績が残せなくなる。20代の頃ハイペースでホームランを量産していた選手も、終わってみれば、通算300本台400本台という選手は非常に多い。最近では、山田や柳田が、その年頃である。
 また、落合は30才過ぎても打っているが、落合の場合はプロ入りが遅かったので、勤続疲労が高卒組より遅い。その落合も35才あたりから、思うように打てなくなっている。

 「村上の868超え」に関しては、数多くの選手が跳ね返された、というか、王と野村しかクリアできなかった30代問題をどうするかにかかっているであろう。まあ、門田や山本浩二のように、30才を過ぎてから、ホームランを量産したという稀有な例もあるけれど。

 野村が、王に遅れて、通算600号に到達したのが1975年、それから50年近く、600号達成者は出ていない。

 そして、もうひとつ、「村上の868超え」の大きな関門として、所謂「メジャー問題」があるけれど、こればっかりは、本人の気持ちひとつなので、私には何とも言えない。

 では、メジャーで活躍できるかと問われると、微妙かなあと思う。現時点では、というか将来的にもファーストしか守れないし、そうなると3割30本がノルマになるから、それを村上がクリアできるかと問われると、首をひねらざる得ない。筒香、というか全ての日本人バッター同様、「速い球」問題が大きくのしかかってくる。日本のピッチャーからレフトにホームランを打っているうちは厳しいと思う。日本のピッチャーの球は、変化球でも速球でも軽く引っ張っちゃわないと。

 あと、ウルトラC(表現が古い!!)として、キャッチャー再転向という手はある。キャッチャーなら2割5分10本でも十分レギュラーだし。ただ、それは多くの日本人が村上に求めているものとは違うだろうが。

 さて、その「村上」と「質より量投手陣」を擁して、歴史的に勝ちまくっているヤクルト・スワローズであるが、その歴史的な数字として、「最短マジック点灯」と「14カード連続勝ち越し」がある。

 7月2日に点灯した「最短マジック点灯」は1965年の南海の7月6日を越して、両リーグ制以後最短で、「14カード連続勝ち越し」は、1954年の同じく南海以来らしい。

 「最短マジック点灯」はともかくとして、「14カード連続勝ち越し」っていうのは、私プロ野球観戦歴ン十年であるが、あまり耳にした事の無い記録だったので、ちょっと驚いた。全盛期の西武が記録を持っているのかなと思っていたら、1954年の南海以来とは。おみそれしました。1954年の南海なんて、それこそ野村克也ルーキーイヤーの南海である。

 ただまあ、この二つの記録にちょっとケチをつけておくと、1954年の南海はリーグ4連覇を逃し、三原脩率いる新興球団西鉄ライオンズに優勝をさらわれたシーズンである。1955年は南海が優勝しているので、これが無かったら、リーグ5連覇だったのである。

 一方、1965年はというと、こちらは64年65年66年のリーグ3連覇の2連覇目のシーズンであるが、確かに、シーズンはブッチギリで優勝したものの、日本シリーズは、あのV9のV1の年である。巨人に為す術もなく、敗れ去っている。日本のプロ野球が変わっていった年といってよいだろう。無論、古いチームが南海であり、新しいチームが巨人である。

 ドラフト制度発足の年でもあり、その後、鶴岡監督の辞任騒動、野村監督時代、ポスト野村監督時代、あげく身売りへと続く、南海斜陽化元年といってよい年だったかのしれない。

 また、ちなみに、私が先にちょっと比較した89年90年の巨人も、シーズンはブッチギリであるが、日本シリーズは苦戦している。3連敗から4連勝の89年と「野球観が変わった(結局、何も変わらなかったけど、)」の90年である。要するに、ひとつ間違えば、日本シリーズ8連敗だったとも云える。

 また、ちなみに、その後の巨人は、その「強力投手陣」で90年代を席巻するかと予想されたが、それこそ野村ヤクルトが台頭してきて、巨人は長嶋監督就任。その後延々と、麻薬のようなFA中毒地獄が、30年近く続くのである。というか、今も続いている。
 昨季の巨人の敗因は、これを指摘する人を見かけないが、それは要するに、山田ブッコ抜き失敗である。これで、ヤクルトの戦力を落とす事に失敗し、挙句、そのヤクルトに優勝をさらわれた訳である。

 とまあ、歴史的にみると、シーズンぶっちぎったチーム、勝ちまくったチームというのは、最終的にはあまり良くない結果に終わっている。今季のヤクルトはどうか。

 まあ、この手のシーズンぶっちぎったチームの日本シリーズでの苦戦というのは、「優勝が早くに決まり過ぎて、日本シリーズまで間延びしてしまい、調子が狂う」っていうのが定説であるが、最近はクライマックスシリーズもあるし、ちょっと事情が異なるかな。案の定、ポストシーズンでコケたりしてな。で、世間は「クライマックスシリーズ反対」とか、声高に話し出すってか。

 でも、クライマックスシリーズに反対する人は、日本シリーズも否定して、1リーグ制を提唱すべきだと思うんだけど、それはしないのね。不思議。

 で、また、話はちょっと変わるが、そのヤクルトに小澤怜史という投手がいる。まあ、このピッチングそのものにあれこれ言うつもりは無いのであるが、私の指摘したいのは、その「小澤」という苗字である。この「小澤」という苗字はプロ野球選手には結構珍しいと思う。

 私もプロ野球観戦歴ン十年であるが、「小澤」、あるいは「小沢」という選手は、パッと思いつかない。苗字のありふれ度で云えば、それこそ「高木」とか「山田」とかと同等、よくある苗字で、実際私の身の周りにもいるし、芸能人や政治家にも多い。小沢一郎とか小沢健二とか小沢昭一とか小沢昭一とか。でも、野球選手はパッと思いつかない。不思議。それを懸念しての、「おざわ」ではなく「こざわ」なのか。

 「小原沢」ってのは、昔、巨人にいたけどな。あんまし活躍しなかったけど。

 で、話は、またまた変わって、元チワワズの秋山である。

 広島入団が決まり、その是非を問うつもりは、私には無いのであるが、広島って、移籍組、特にバッターの移籍組は、ビックリするほど、それこそ、ホントにビックリするほど活躍しなかったイメージが私にはある。加藤秀司とか高沢とか、ちょっと信じられないくらい活躍しなかった。まあ、長野をどう見るかというのは、意見の分かれるところだろうが。

 もっとも、今、加藤高沢両者の成績を調べてみると、ケガの影響もあるし、全盛期と比較してはともかく、前年との比較だと、激減って程では無い。加藤が1年、高沢が1年ちょいでの退団だったので、そういうイメージが強かったのかも。

 まあ、両者の不振具合はともかく、広島は、移籍組が活躍しない、つうか、そもそも移籍組が少ないってイメージが私にはある。

 太古の昔には、江夏とか金田留広とか福士とかいるけれど、私が物心ついてから(?)は、広島の移籍組、あるいは移籍組の活躍はパッと思いつかない。あと、大下がいるけど、あれは、「移籍」というより、「復帰」、つか「帰国」だし。

 なんつーか、広島カープって、純血主義っていうか、広島県民至上主義みたいなのがあるよね。「鎖国」みたいな感じである。これって、広島県の県民性なの。それともカープの特性。身近に、広島県民がいないので、よく分からん。

 実際、首都圏って、広島県民少ないよね。私のまわりだけ?。九州とか四国、東北あるいは北海道出身者は沢山いるけど、今までの人生、広島県民には出会ってないような気がする。いや、人との出会いの少ない人生だけどさ。それでも、大概の県民とは出会っているけどなあ。沖縄県民ともであっているし。あと、マニアック(コラコラ)なとこだと、福井県民とも出会ってるし。いや、一人いたかな、広島県出身者。かすかな記憶。

 つー訳で、秋山は、カープじゃなくて、カーブに入るべし。チャンチャン。

 んで、話は変わって、本題エバーフェルズであるが、ここ数年、HCハンティング界隈を騒がしたが、2022年1月27日、シカゴの第17代ヘッドコーチに就任した。

 まあ、この契約自体に、特に何の感想も無い。栄転オメデトウである。

 ここ数年、HCハンティング界隈を騒がしてきたが、このタイミングでシカゴと契約したつー事は、娘の進学問題・就職問題が解決したのかもしれん。

 それに、シカゴなんてインディアナ州みたいなもんだしね。はいっ、イリノイ州民全員、敵に回した。

 まあまあ、娘に目の届く範囲かはともかく、ニューヨークやロスアンジェルスに比べたら、はるかにインディアナポリスに近いし、何なら通勤圏である。いや、それは無理か。そもそもインディアナポリス在住かも知らんし。

 まあでも、エバーフェルズの件はともかくとして、彼くらいの年齢、50才前後の人のコーチ職云々、というか、NFL以外の世界においても、子供、とりわけ娘の進学問題や就職問題は、当人のキャリアに影響を与えるよね。

 高校生ぐらいの娘を残して、転勤は出来んよね。一人暮らしを嫌がるならともかく、一人暮らし大歓迎なら、むしろ、そっちの方がヤベーし。いや、それ完全に酒池肉林でしょ。肉欲に身を任せた生活でしょ。

 かといって、自分一人での単身赴任だと、夫婦双方の不倫疑惑にお互い耐えられそーもねーし。

 娘の進学問題や就職問題が決着つくまで、待つしかないよね。

 まあ、それはともかく、この4年間ありがとやんした。私のコルツファン歴の中で、最高の守備でした。あくまで、コルツ比だけどさ。シカゴでのご活躍、期待しておりやす。そういや、何の因果か、パガーノの後任だな。HCとDCの立場は逆転しとるが。それも、シカゴにとっちゃ、福音か。

                              2022/7/20(水)

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